夏バテA

夏でも毎晩ぬかパックをお腹に置いて温めている私からすれば、おへそが出ているスポーツウェアは殺人ウェアとしか思えない研修生の大久保です。

 

さて、前回は主な夏バテの症状から中医学的な証を立ててみましたが、今度は夏バテ予防や夏によく口にする食べ物の性質からどのような証があるのか見てゆきたいと思います。

 

品目     味   性質   体質

レバー    甘   涼    血虚

トマト    甘酸  涼    気虚・水滞

豚肉     甘鹹  平    気虚・津液不足

ナス     甘   涼    気滞・血虚

梨      甘酸  涼    水滞・津液不足

スイカ    甘   寒    〃

きゅうり   甘   涼    〃

とうもろこし 甘   平    気虚・水滞

うなぎ    甘   平    気血陰虚

枝豆     甘   平    気虚・水滞

 

打ち込んでいる途中からカレーのイメージが頭から離れませんでした(笑)

味の項目は見事な位『甘』ですね!これは五行では『脾』に当たります。

性質はもちろん体温を下げる効果のあるものが多いですね。

そして体質です。前回出ました証とほぼ一緒です。

 

以上のことから夏バテとは

気虚 血虚 陰虚 陽虚をベースとし、さらに脾胃が傷つく事で様々な体調不良が出ると言えるのではないかと思います。

 

研修生 大久保昌哉

※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載のない症状》に収められています。

夏バテ@

先週、通勤途中に一匹だけ鳴いていたセミの声を聞いて「あわてんぼうのセミだなぁ」と思ったのですが、夜には今まで傘マークばかりだった週間天気予報が晴れマークになっていたので「あわてんぼう」と言った事をお詫びして訂正した研修生の大久保です。やはり自然の事は自然に聞いたほうが良いですね。

 

さて、今回は毎年悩まされている方もいるかもしれない『夏バテ』を中医学的に説明したいと思ったのですが… 私の探し方が悪かったのか、そもそも『夏バテ』という言葉があまりにも広範囲を指す為か、持っている中医書では『夏バテ』そのものを説明している本がありませんでしたので、東西色々な切り口から弁証を立ててゆきたいと思います。

 

<夏バテとは?>

夏の暑さにより倦怠感・疲労感・食欲不振・睡眠不足・便秘、下痢などの身体の不調を指す。

(ここでの睡眠不足は暑さにより寝つきが悪い結果起こる寝不足とする)

 

<夏バテの原因は?>

空調による自律神経の乱れ・脱水・ビタミン、ミネラルの不足・消化器の機能低下

 

今度は上記の症状に証を当てはめてみます。

 

倦怠感 …気虚

疲労感 …気虚

睡眠不足 …血虚

食欲不振 …脾胃の気虚、脾陽虚、湿困脾胃 

便秘 …熱証、血虚、陰虚、肝鬱、津液不足

下痢 …脾気虚、脾陽虚、脾腎陽虚、湿熱証

 

何となく見えてきましたね!次回はもう一つの切り口から夏バテを検証してゆきたいと思います。

 

研修生 大久保昌哉

※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載のない症状》に収められています。

のどが痒い(喉痒)

咽喉が痒いことを「喉痒(こうよう)」という。

体内の保湿物質や栄養物質が不足した結果、火灼して咽喉が養われないことによるものが多い。

胃の熱が火が燻じて肺に達することでも生じるがことではここでは「肺」の失調によるものに焦点をあてて解説する。

 

@風寒(ふうかん)喉痒

気候や気圧の変化・寒冷刺激が肺に侵入し機能低下を招くことが原因となる。肺の機能低下は全身のエネルギー供給・水液を供給する力の減弱を招く。咽喉部では潤い物質が不足した結果、痒みとなる。さらさらとした痰や鼻水が出る・のどはかすかに痛むといった症状を併発する。全身症状としては汗が出ない・全身の発熱・寒がり・頭痛などが出現する。

 

A風熱(ふうねつ)喉痒

気候や気圧の変化・高温な外的環境が肺に作用することが原因となる。水液を供給する力が低下されることに加え、体内の潤い物質が熱によって焼却される。咽喉部においても潤い不足が生じ、痒みが生じる。のどの渇きも伴うことが特徴。咳が出る・声を出しにくい・咽が赤くはれるなどの呼吸器症状、発汗・発熱・頭痛を伴うことが多い。

 

B肺燥(はいそう)喉痒

乾燥した気候が肺に侵入することが原因となる。乾燥は体内における乾燥症状を招く。肺においては気道における潤い物質を損傷させることに加え、肺自体の機能低下(全身のエネルギー・水液物質の運搬・気道を清潔に保つなど)が生じてしまうことで痒みが生じる。乾いた咳が出る・痰は少ない・ネバネバした性質のため吐き出しにくい・鼻は乾燥するなどの乾燥症状が特徴。

 

C肺陰虚(はいいんきょ)喉痒

肺の保有する潤い成分・栄養成分の不足が原因となる。長期間病気を患うこと・発汗過多などに由来する。肺は気道に通じているため、肺の損傷(潤い・栄養不足)が気道までおよび痒みが生じる。痒みの程度はわずかであることが特徴。身体症状はのどや口が乾く・咳が出る・痰はネバネバとしている・息切れ・声に力ないなど。

 

スタッフ 杉本

食中・食後に眠くなる

雨の日が続き、浴室乾燥をフル稼働させている研修生の大久保です。

二日後の七夕は暦では『小暑』といって、梅雨が明け暑さが本格的になる頃のようですが、まだまだ

明けるのは先ですね。

 

さて、今回はそんな暑くなってくる時期に起きやすい食中・食後に眠くなる「食後困頓(こんとん)」

という症状をご紹介したいと思います。

 

1.脾気虚タイプ

 症状 :食中・食後に眠くなる 倦怠感 汗っかき 食欲不振 食後にお腹が張る 

     軟便 肌が黄色っぽい 舌の色は淡く、腫れぼったい

 

2.痰湿中阻タイプ

 症状 :食中・食後に眠くなる 頭や身体が重い 胸がムカムカする 軟便 食欲不振

     口が粘っこい 太り気味 舌の苔が白い

 

どちらも脾の持つ食物を運ぶ作用が低下した為に起きるものですね。

鑑別のポイントは午後の疲労が溜まった時や手足・陰部の湿り感。浮腫みの有無などを見て

用いるツボを選択してゆきます。

 

湿気が多かったり、冷たいものを一気に飲んで脾を痛めやすくなる季節です。

夏の準備の為にも消化器には無理をさせないよう心掛けましょう!

 

 IMG_5806.jpg

水分代謝アップの為にトウモロコシ茶飲んでます

 

研修生 大久保昌哉

※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載のない症状》に収められています。

頭冷について

先日、「頭の冷え」を主訴の患者様がお見えになられた。

中医書の記載には「頭冷」とある。頭部の冷えを自覚し、帽子や衣類などで頭を覆うと症状は軽減・冷たい風にさられれると悪化する、とされている。

頭痛やめまい症状が付随することが多い。ただ、今回は「頭冷」のみに焦点を当てて解説していきたい。

 

●「頭冷」についての東洋医学的解説

考えられる原因は大きく分けて2つ。1つ目は頭部が寒冷刺激にさらされること・2つ目は頭部の温める力が不足した結果冷えが生じることが挙げられる。

 

@厥陰中寒(けついんちゅうかん)頭冷

外的環境からの寒冷刺激によるもの。寒冷刺激が体内に侵入する。侵入した寒冷刺激が頭頂部につながる経絡(東洋医学的なエネルギー・栄養分の運搬ルート)へと到達することで頭冷が生じる。冷え症状が強く顔色が青白い・四肢の冷えなどが見られる。発症が急激であり頭痛や頭冷は強いが長くは続かないことが特徴である。

 

A督脈虚寒(とくみゃくきょかん)頭冷

頭頂部に連なる経絡のトラブルが原因となる(@とは別ルート・督脈という)。督脈は全身を温める力やエネルギーを総括する特徴を有す。働きすぎ・長い間病気を患うことなどにより督脈上のエネルギーが損傷。その結果、温める力が不足するため、頭頂部において冷えが生じる。働き過ぎ・長い間病気を患うことなどが原因とされる。背中や腰の冷えも見られ、頭冷同様温めることで症状が軽減することが多い。発症は緩やかであり、症状はさほど強くはないが長く続くことが特徴である。

 

当院では「頭の冷え」も治療対象です。お困りの方は一度当院までご相談ください。

 

スタッフ 杉本

あくび

電車で座っている時の事なのですが、シートにいた自分以外の人が一斉に降りてしまい、何とも言えない

一人ぼっち感を味わった研修生の大久保です。

 

さて、今回は皆さんも普段何気なくしている「あくび」についてご紹介したいと思います。

もちろん寝不足や疲労時に出るあくびは正常な生理現象なのですが、頻繁に起こったり、下記の随伴症状

が伴った場合は中医での証が確定する場合があります。

 

1.肝気鬱結タイプ

 症状 :あくびがハッキリ力強い、胸苦しい、喉の閉塞感、左右の下腹や胸肋部の脹痛

 

2.気滞血おタイプ

 症状 :あくびがハッキリ力強い、腹部の刺痛、喉が渇くが飲みたくない、胸がムカムカする

 

3.脾腎陽虚タイプ

 症状 :音が小さく弱弱しい、寒がり、下痢気味、倦怠感

 

今回もタイプは少なめですね!共通するのは胸周辺の滞りを解消しようとしてあくびが出るという

事です。緊張した時に頻発するあくびは1が原因かもしれませんね。

 

 

研修生 大久保昌哉

 

 

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梅雨は身体が重だるい

お疲れ様です、杉本です。

 

大和市もついに梅雨に突入しましたね。今日も昼頃急に雨が降ってきました。

私は今の「ジメジメした気候」が非常に苦手です。

最近テレビでも「気候病」という言葉が流行しているみたいですが、湿度が高い環境は私たちの体調に影響を及ぼします。梅雨時期になんだか身体が重だるい経験をしているのは私だけではないのでししょうか?

以下、東洋医学的にどうして身体が重だるくなるのかを解説致します。

 

●身体が重だるい=「身重」

身体が重だるいこと・身体が重だるくて動かしづらいことを中医学では「身重」といいます。

この身重が生じる原因としては、主に「湿」が関与しているとされている。

 

●「湿」とは?

湿は、体内の正常な水液物質(津液)が停滞することで生じる。

粘稠性が高く粘々したイメージ。特徴としては、ネバネバしている・粘稠性が高いため停滞する・重いといった点が挙げられる。ゆえに体内に「湿」が生じることは体の重だるさとして現れる。

体内に湿が生じる原因としては、「五臓六腑のトラブル」・「気候を感受すること」が原因とされる。


●梅雨時期の身重について

@風水における身重

多湿な環境が主な原因となります。人間には気候の影響を受けないように体表面にバリアをまとっていると漢方的には考えられています。しかし、体表面の気の量が少ないこと・体表面の気の巡りが悪いこと・そもそもの気の総量が少ないことが原因で、気候の影響を受けやすくなってしまうことがあります。つまり気候由来の「湿」を安易に体内に取り込んでしまうのです。

陰天時に悪化することが特徴として挙げられます。その他、頭を包み込むような痛みや重だるさ・鼻が塞がる・風を嫌がるなどの身体的な症状を見られることが多い。

 

A脾虚湿困による身重

消化器の機能失調に由来する。身体の水液代謝と輸送に密接にかかわっている消化器の機能が低下することで、水液が停滞し「湿」が生み出される。主な原因としては食生活の乱れ、疲労、考えすぎが挙げられる。身体の重だるさは比較的長く続くことが特徴。その他、心身疲労・食欲不振・口の中の粘り感・下痢・むくみなどの身体症状を見られることが多い。

 

さらにこの体内の湿(A)と気候の湿(@)は結びつきやすいという性質がある。

つまり、消化器が弱く体内に「湿」を生み出している人は気候に存在する「湿」を取り込みやすい。

反対も成り立ち、「湿」が多く存在する気候では消化器の機能低下をもたらす。

 

上記が解説となりますが、いかがだったでしょうか?

私は梅雨時期以外にも長時間水を使ったお風呂掃除を行ったことで同様の身重感に見舞われたことがございます。(ちなみに消化器は弱い体質です)。

このような病気ではない身体の不調も鍼灸治療の治療対象です。

私のように梅雨時期に体調がすぐれない方、是非一度ご相談くださいませ。一緒につらい時期を乗り越えていきましょう!

 

スタッフ 杉本

 

※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載のない症状》に収められています。

脳鳴とは

●脳鳴とは?

頭の中で音が鳴り響くする症状をさす。耳鳴りと症状が似ているが、耳ではなく頭の中で鳴り響くような感覚が生じる。

多くは髄海の虚衰・湿痰などによって起きるとされる。

 

@髄海不足による脳鳴

髄海はいわば脳を指す。頭蓋腔内の髄質を指すが、髄が集まることで脳が形成されている。脳の発達には精の貯蔵庫である「腎」が密接に関与しており、精と腎が髄を生み出している。

腎精が不足してしまうと、脳が滋養できなくなってしまい脳鳴が生じる。

加齢・虚弱体質であること・長い間病気を患うこと・大病を患うことが腎精を損なう原因となる。

膝腰の重だるさ・眩暈・耳鳴り・もの忘れなどの症状が出現する。

 

A心脾両虚による脳鳴
栄養不足により頭部に栄養分を供給できないことが原因となる。働き過ぎ・飲食の不摂生による消化器の機能低下や考えすぎ・心配事が続くなどによる精神疲労が栄養不足を招く。
睡眠時間が短くなる・夢を多く見る・疲労倦怠感・動悸・下痢・むくみなどの症状が見られる。


B湿熱阻滞による脳鳴

頭部へのエネルギー運搬ルートに滞りが生じることが原因となる。

油濃いもの・味の濃いもの・アルコールの過剰摂取は体内に余剰な水分や熱を生み出す。

これら消化器に生じた熱は上に昇る。昇った熱は頭部へのエネルギー運搬ルートを停滞させてしまった結果脳鳴が生じる。頭や身体が重だるい・めまい・吐き気・下痢などの症状が見られる。

 

C肝気欝結による脳鳴

頭部内・頭部へのエネルギーの運搬がスムーズでないことが原因となる。

エネルギーの運搬をコントロールと五臓の「肝」が担っている。

肝の機能低下が低下することで、エネルギーの運行が停滞してしまう。機能低下は精神抑鬱や大きな精神刺激により生じることが多い。怒ると悪化するという特徴を有し、その他、胸肋部の張り感・よくため息をつく・口が苦く咽が乾くなどの症状が見られる。

 

スタッフ 杉本

 

※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載のない症状》に収められています。

食欲不振A

前回の「食欲不振」のお話の続き。

六腑の「胃」のはたらきの低下によるものがメインであり、前回は3パターン解説を行いました。

残りの4パターンの解説に早速に移りたいと思います。

C脾胃気虚による食欲不振
胃のエネルギー不足によるもの。飲食の不摂生や過労によりエネルギー(気)が消耗・生成されないことため胃のはたらきが低下し食欲不振が生じる。疲れ果てて口にものが入らないイメージか。

(特徴)
食欲はだんだんと低下する(疲労度合いに連動する)
(身体症状)

食後にお腹が脹る・多くを食べることが出来ない・力ない声で話す・疲労感や倦怠感を伴うなど。

D脾胃虚寒による食欲不振
「冷え」による胃のはたらきの低下が原因。もともとの冷え体質であること・身体を冷やす飲食物を口にすることなどによって、体内に冷えが生じる。冷えは胃に機能低下を生じさせるため、食欲不振が生じてしまう。
(特徴)

食欲不振は冷えることで悪化し、暖めたり擦ることで軽減する。
(身体症状)

食事の味はしない・空腹感は感じない。多くを食べるとお腹が張り嘔吐したくなる・四肢の冷え・下痢など。

 

E脾腎陽虚による食欲不振
こちらも「冷え」が原因となり、冷たい飲食物や体を冷やす食事を過度に摂取することで「脾胃(消化器)」の冷えが生じるところまでは同じである。脾のはたらきは五臓の「腎」のバックアップを受けており、過度の脾胃の冷えはバックアップ器官である腎にも影響を及ぼす。その結果双方に冷えが生じて食欲不振が生じる。若いころに比べて、歳を重ねると食欲が減るイメージか。
(特徴)

空腹感を感じない。食物の味がない。食欲不振は、冷えると悪化し、暖めると軽減する。
(身体症状)

顔色は青白い・力なくボソボソと話す・全身倦怠感・寒がり・四肢の冷え・お腹が脹るあるいは痛む・四肢のむくみ・未消化便を排泄するなど。

 

F胃カン食滞による食欲不振
消化不良によるもの。暴飲暴食によって飲食物が胃に停滞していることが主な原因となる。

食べ過ぎてしまってもう食べたくないイメージか。
(特徴)
食欲不振
(身体症状)

食物を欲さない・腐酸臭の伴うゲップが出る・お腹の張り・便秘あるいは臭いが強い便が出るなど。

 

スタッフ 杉本

 

※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載のない症状》に収められています。

食欲不振について@

食欲不振は食事を摂りたいという気持ちが生じない状態を指す。

中医書には「不欲食」・「不欲飲食」・「納呆」・「納滞」など様々な表記が見られる。

口から入った飲食物の一時消化を行う「胃」の機能失調が主な原因とされる。

特に飲食物を受け取る「受納(じゅのう)」作用や飲食物の消化を行う「腐熟(ふじゅく)」作用の低下によって生じるものが多い。

では、どうして胃の機能が低下するのか?以下、解説に移りたいと思う。

 

@肝気犯胃による食欲不振
ストレスによる胃の機能低下。ストレスフルな環境にさらされたり、精神的抑欝的な状況が続くこと、強い精神的刺激を受けることにより、消化器(主に胃)の活動が滞ってしまい食欲不振が生じる。試験前に緊張しすぎて食事を食べたいと思わないようなイメージか。
(特徴)
精神抑鬱などのメンタル部分と連動して食欲不振が生じる。
(身体症状)
ゲップがでる・胸肋部の張り感・精神抑鬱感・イライラ感を伴う


A脾胃湿熱による食欲不振

「余剰水分」や「熱」が胃に生じたことが原因となる。飲食の不摂生や油濃い者甘いものの食べ過ぎにより、胃が水分過多や熱が生じた状態となる。結果として、胃のはたらきが低下し食欲不振が生じる。二日酔いの日に食べ物が欲しくないイメージが。
(特徴)
お腹のつかえや張り感を伴う。
(身体症状)

吐き気・全身倦怠感・すっきりと排便できないなど。


B胃陰虚による食欲不振
「潤い不足」や「栄養不足」が胃に生じるたことが原因。発熱などにより身体の水分が排出されたり、大病や慢性病によって栄養不足が不足することで胃のはたらきが低下する。その影響で食欲不振が出現する。入院期間中に食欲が低下するイメージか。
(特徴)

空腹感があっても食べられない
(身体症状)

口が乾き飲み物を飲みたがる・唇は赤く乾燥している・便秘・小便は少量など。

少し長くなってしまいそうなので、今回はここまで・・・。

続きは後日掲載します!


スタッフ 杉本

 

※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載のない症状》に収められています。

腹満(おなかの張り)

お腹を脹ることを「腹満(ふくまん)」と指す。

原因は大きく分けて、「消化器の活動低下」か「胃腸に熱が鬱滞する」ことが考えられる。

消化器の活動低下によるものは、下痢し、温めることで楽になる。

それに対して胃腸に熱が鬱滞するケースではさすることを嫌がるといった特徴がみられる。

詳細は以下の通り。まずは「消化器の活動低下」によるものから述べる。

 

@寒湿阻滞による腹満
冷えにより消化器の機能低下が生じたもの。寒冷な気候が体内に悪さをする・長期間多湿な環境に身を置く・身体を冷やすものの過食などが原因となる。身体の内外からの冷えにより消化器の機能が低下し、腹満が生じる。
(特徴)
お腹をさすってもお腹の張りは変わらない・温めると軽減する

(身体症状)
食欲不振・吐き気・嘔吐・下痢・お腹の痛み・口が乾くが飲み物を欲しないなど。

A脾胃虚寒による腹満
冷えにより消化器の活動低下が生じたもの。もともと消化器が弱い体質であること・なま物や冷たいものを食べすぎ・体を冷やす性質を有する食材の食べ過ぎ・大病や長期間続く疾病が原因となる。消化器の低下しさらに冷えが生じてしまったことで腹満が生じる。
(特徴)

温かい飲み物や食べ物を口にすることで軽減する。温めるたりさすることで楽になる。

(身体症状)
心身の倦怠感・消化不良・内臓下垂など

 

B傷食停滞による腹満

暴飲暴食をすることが主な原因となる。飲食物が消化されず胃の中に留まった結果、腹満が生じる。
(特徴)

脹満感や脹痛を伴う腹部膨満感。
(身体症状)

酸腐臭のするゲップが出る・食事の臭いを嗅ぐのも嫌になる・卵のようなにおいの下痢が出るなど。

 

次に「胃腸に熱が鬱滞する」ことが考えられる。

C脾胃湿熱による腹満

高温多湿な環境・油濃いもの味の濃いものの食べ過ぎ・飲酒過多が原因。消化機能の低下もみられるが胃腸に余剰水分や熱を生む。結果、腹満が生じる。
(特徴)

腹部を押されると苦しい
(身体症状)

口が乾くが多くを飲みたがらない・時折汗が出る・下痢・小便の量は少なく色は濃いなど。

 

D実熱内結による腹満
発熱などにより生じた体内の熱が胃腸に影響を及ぼすことが原因になる。主に大腸が阻害され食塊(ここでは便を指す)を輸送する力の停滞が見られる。同じく食塊(飲食物)を輸送する役割を担う胃に胃腸にも熱や停滞が生じた結果、腹満が出現する。
(特徴)

腹満は継続する・腹部は硬く張って痛む

(身体症状)

便秘・手足の汗・ひどい場合には午後の発熱など。

スタッフ 杉本


※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載のない症状》に収められています。

夢を多く見る

洗濯物を干しながらふと向かいのマンションを見ると、外階段を降りようとしたのに何度も

玄関まで戻り、鍵を閉め忘れていないか確認する住人の方がいたので、思わず「分かるわぁ」と

心の中で呟いてしまった研修生の大久保です。

ほんの数秒前の事なのに何で忘れてしまうんですかね。そして『「まいっか」で済ませたら

外出中に不安になるかもよぉ』とささやいてくるもう一人の自分(笑)

 

さて、長く続きました汗シリーズは休憩して、今回は私が治療中によく聞く『夢』について

お話ししていきたいと思います。

 

中医学では夢を多く見る事を『多夢』と呼んでいます。ただし、これに定義されるのは

「嫌な夢」や「怖い夢」などにより睡眠が妨害され、日中に支障をきたす事を指しますので、

起床後の状態も大切な判断材料となります。

 

@心脾両虚タイプ

 症状 :夢の内容のせいで眠れない、顔色が悪い、動悸、忘れっぽい、食欲不振、元気がない

     腹がはる、便がゆるい、舌質淡、苔薄白

 

A心腎不交タイプ

 症状 :内容は覚えていないが悪い夢だったようでザワザワして眠れない、眩暈、耳鳴り

     喉が渇く、舌質紅、苔少しor無い

 

B心胆気虚タイプ

 症状 :怖い夢で起きてしまう、驚きやすく疑い深い、心拍数が少し高い、舌質淡

 

C痰熱タイプ

 症状 :眩暈、動悸、怒りっぽい、胸が苦しい、痰が多い、口が苦く粘っこい、

     喉に何かつまった感じがする、舌質紅、苔黄で脂っぽい

 

と、大まかに四つのタイプに分かれます。

飲食や精神疲労、長患いなど原因は色々とありますが、背景には「気虚」「血虚」「陰虚」「陽実」

「気滞」などが隠れており、それが何らかの形で臓腑に影響を及ぼした結果だと考えられます。

 

ここまで掘り下げると最近よく聞く「在宅ワークになってから眠れない」というお悩みに対して

「運動不足ですねぇ」だけでなく「血虚や気滞がベースになるのでは」という可能性も頭の隅に

入れておかなければいけませんね。

 

 

研修生 大久保昌哉

 

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運動する気力を上げる為、新しい靴を買いました! 

 

※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載のない症状》に収められています。

倦怠感について

今回は、「全身倦怠感」について東洋医学的に解説をしていきたいと思う。

中医書には「疲乏」という表記で記載されており、身体・精神ともに消耗して疲れているような状況を指す。精神的疲労や四肢、全身の無力感や脱力感を伴うものが多い。色々な疾患に付随するが、程度は疾患により様々である。

原因は以下、3つの原因に大きく分けられる。エネルギーの消耗や不足を想起されるものが多い。


@暑熱傷気による倦怠感
夏の暑い時期に多く見られる。暑さは体内に侵入し、発汗により身体のエネルギー物質や潤い物質などを消耗させるため、全身倦怠感が出現する。

(特徴)全身倦怠感

(身体症状)熱症状・エネルギー不足症状が特徴。具体的には、ボソボソと小声で話す・体は熱く汗が出る・口が乾く・食が細い・下痢など。

 

A脾虚湿困による倦怠感

消化器の機能低下により飲食物から得たエネルギー・栄養を取り込む能力が低下することが原因となる。飲食不摂生を中心に働きすぎや考えすぎは消化器の機能低下を招く。これにより取り込んだエネルギー・栄養を身体各部へ運搬する力が弱まる。その結果、全身や四肢の倦怠感が生じる。

(特徴)全身倦怠感に体の重だるさが伴う・疲労によりさらに悪化
(随伴症状)四肢の重だるさ・口が苦く乾く・下痢・食欲減退・胸腹部の張り・小便の量の減少など。

B気血両虚による疲労倦怠感

元来の虚弱体質、・長期間病気を患うことが原因となる。全身に保有している身体のエネルギー・栄養物質が少ないこと・消耗してしまったことから倦怠感が生じる。
(特徴)全身倦怠感・精神や肉体の疲労とともに悪化
(身体症状)息切れ・眩暈・不眠・汗が出る・動悸・顔色が彩がない・唇や舌、爪の色が淡いなど。

 

体質改善も鍼灸治療の得意分野です。お悩みの方はぜひ当院まで一度ご相談ください。

 

スタッフ 杉本

脇から汗が出る

しっかり湯舟に入った後、ごみ捨てがてらに肌寒い外へ薄着で出て、フワッとする感覚になるのが

最近癖になっている研修生の大久保です。

サウナ界では「ととのう」という言葉があるのですが、こんな感じなのかなぁと思っています。

 

さて、汗シリーズ第四弾ですね!東洋医学は本当に一つの症状に対して色々な角度から治療方法や

原因を見つけ出しているんだなと驚きます。

 

@肝胆湿熱タイプ

 症状 :粘り気と臭いのある汗 食欲はあるが食べなくてもいい 口が苦い 身体が重く倦怠感

     喉が渇くが飲みたくはない 色が濃く少ない小便 舌の苔が黄色い

A肝陰虚タイプ

 症状 :少なくサラサラして臭いの無い汗 夢を多く見る 胸に熱感があり眠れない 顔色が悪い

     力が入らず眩暈がする 午後に火照ったり手足の裏や胸に熱感がある 舌の苔は少ない

 

前回「手足の汗」では脾と胃が関係していましたが、今回は肝と胆が関係しているようですね。

今回の2つのタイプはどちらも肝陰、精血などが損傷されたり、湿熱が体内にうっ滞する事で

肝と胆の経絡が流れる脇周辺に症状が出るようです。

 

また、この2つの症状の治療法として牡蠣の殻を粉にし、塗るのが良いとされていました。

なんだか制汗シートもここから考えられているのかなと思いました。

 

それと…これは本当に蛇足なのですが、生でも焼いても美味しい牡蠣という言葉ですが、これは

「牡蠣の殻」を差す言葉のようです。身の部分は「牡蠣肉(ぼれいにく)」と言うそうです。

 

 

研修生 大久保昌哉

 

 

※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載のない症状》に収められています。

手や足裏から汗が出る

片手で持てる位の買い物なのに「レジ袋の大きさはどうしますか?」と言われたら「一番大きいので。」

と言ってしまう研修生の大久保です。

「大きさどれ位ですか?」と聞くのもやり取りが増えますし、未だに正解が分かりません(笑)

 

さて、汗シリーズ第三弾ですね!今回は手や足裏から汗が出る症状についてお話ししたいと思います。

手足の汗のタイプは3タイプに分かれますが、どのタイプにも脾と胃の病変により発生すると言われて

います。これは中国の三国時代辺りに編纂されたとされる『傷寒論』(しょうかんろん)に「脾は

四肢を主る(つかさどる)」と書かれており、この事から手足の症状に脾や、表裏の関係にある胃が

深く影響しているのだと思います。

 

@湿熱タイプ

 症状 :胸がムカムカする 飲食したくない 少なく濃い小便 舌の苔はじっとり黄色い 脈速い 

A気虚タイプ

 症状 :倦怠感 四肢の冷え 食欲がない 便がゆるい 舌の色が薄く苔は白い 脈が弱弱しい

B陰虚タイプ

 症状 :喉が渇く 食欲不振 食欲はあるが食べれない 吐き気 便秘 舌の色は紅く苔少 脈速い

 

イメージとしましては、食べ物を受け取る胃と、栄養を運ぶ脾の働きが上記の実熱、虚弱、虚熱により

妨害され、全身に運ばれるはずだった水分が四肢に集中した為漏れ出た。となります。

 

と、ここで気になるのが「手に汗握る」や「手汗びっしょり」のように、精神的なものでの汗はどこに

当てはまるのか、ですが。何冊か中医書を調べても見当たりませんでした。また新たな情報が見つかり

ましたらご報告いたします!

 

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皆で松山選手を応援しました!

研修生 大久保昌哉

 

 

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頭や顔だけ汗が出る

前回お話ししました浴室乾燥が優秀で、梅雨の時期が嫌いじゃなくなった研修生の大久保です。

コインランドリーが近くに無いので本当に助かります!

 

さて、前回は何もしていないのに勝手に全身から汗が出てくる『自汗』についてでしたが、

今回は頭や顔だけに汗が出る『頭汗(ずかん)』についてお話ししたいと思います。

頭汗は健康な人でも気候や飲食によって起こりますので、下記の症状がある場合に確定されます。

 

@湿熱タイプ

 症状 :口が粘る 口が渇く お腹が張る 小便が少なく黄色い すっきり排便できない 脈が速い

A陽虚タイプ

 症状 :四肢や腹部の冷え 小便が多く透明 軟便気味 疲れ気味 脈が遅い

 

今回は少なくて読みやすいですね(笑)何冊か中医書を引っ張り出して調べましたが字が少し違う

だけで、考え方はこの2パターンしか無いようです。

 

男性でも顔に汗をかくのは気になってしまいますが、女性はお化粧崩れなど大変ですよね。

一時的に止めたいのであれば脇や胸の上を圧迫する「半側発汗」という舞妓さんも使っている

身体の反射作用を使ってみてもいいかもしれません。ただ、本当に一時的ですので、慢性的な頭汗で

お困りの方は鍼灸治療で身体の根本から改善する事をおすすめ致します。

 

 

研修生 大久保昌哉

 

 

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目が赤いA

先日アップした「目が赤い」の解説の続きです。前回は五臓六腑由来の原因を解説しました。

今回は外的要因由来の解説になります。早速ですが、解説に移りたいと思います。


@外感風熱による目
突然の気候変動や寒暖の異常などの外的環境に由来する。高温などの環境が加わることで身体は熱を感受し、感受した熱が目に停滞することで目が赤くなる。
(特徴)

発症は急であるが伝染性はさほど強くない・急激に両目が赤くなる・熱感のある涙が出る・異物感や熱感を伴う・通常の刺激に対してまぶしく感じる

(身体症状)

寒気・発熱・頭痛・鼻がつまる・舌のコケは薄く白いなど

 

A天行時邪による目赤
細菌やウイルス感染など生命要因に由来するものである。

伝染性や流行性のあるいわば「流行り病」によるもの。アデノウイルス感染による「流行性角結膜炎」での目の充血するイメージ。

(特徴・身体症状)発病は急であり伝染性は強い・一人に発症すればただちに広がる・眼は赤く熱感を伴う・目が乾くなど。

 

B邪熱伏絡による目赤

熱性の目の病気が一定期間なおらなかったり、長期間細かい作業を行い目を酷使することがきっかけとなる。体表よりも深部に原因が存在することから目の赤みは比較的落ち着いていることが多い。

(特徴・身体症状)目が淡紅色となる・光をまぶしく感じる・涙が出る・わずかに痒みや痛みを感じる・目が疲れやすく午後になると甚だしい

 

 

余談ですが、初めて中国にいった際、滞在期間中目が充血する状態が続いたことを思い出しました。


スタッフ 杉本


何もしていないのに汗が出る

天気の悪い日が続くので、生まれて初めて浴室乾燥を使って少しウキウキしている

研修生の大久保です。電気代と乾き具合によっては梅雨に大活躍しそうな予感です!

 

さて、今回は何もしていないのに勝手に全身から汗が出てくる『自汗』について

お話ししたいと思います。なぜ“全身”と書いたかと言いますと、中医書には“頭”“脇”

“手足”“胸”“寝ている時”など、一口に汗と言っても出ている場所によって証立てが

変わっていきます。なので、今回はその中の“全身”の汗についてご紹介いたします。

 

@衛気不足タイプ

 症状 :寒気、倦怠感、頭痛、鼻づまり、風邪にかかりやすく治りにくい

A風湿タイプ

 症状 :途切れ途切れに少量の汗、寒気、風に当たるのを嫌う、身体が重い、舌苔は薄い白

B寒邪が転化し熱になるタイプ

 症状 :多量の汗、下がらない熱、顔が赤い、喉が渇く、舌苔黄色

C暑邪タイプ

 症状 :多量の汗、喉が渇く、胸がムカムカする、舌赤く黄色い苔

D気虚タイプ

 症状 :常に汗が出る、動くと多量の汗、時々軽い寒気、顔が白い、風邪をひきやすい

E陽虚タイプ

 症状 :動くと汗が出る、冷え症、小食、熱いものを好む、軟便、顔色が黄色か白い

 

今回はタイプが多いですね(>_<)解説も一度書いたのですが、大作になり過ぎたので削除しました(笑)

 

簡単に説明しますと・・・

@AD 身体の表面を守ったり、汗が出る穴をコントロールをする“衛気”が何らかのトラブルで

    低下し、緩んだ穴から汗が出てしまう

BC  身体の中に入った邪が熱を出し、陰液(水分)が押し出されて汗が出てしまう

E   陰陽のバランスが崩れ、陰液があふれ出てします4

 

いかがですか?イメージがつかめると東洋医学は面白いですよね!

 

 

研修生 大久保昌哉

 

 

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近視について

自分の身体の状況について東洋医学的に考えるようにしている。

私(杉本)は勤務中コンタクトをつけているがかなり視力が悪い(近視)。

視力は0.1以下であり、裸眼であれば人の顔がまったく見えないような状況である。

小学校の頃から近視であった。授業中に、「顔と机の距離が近すぎる」と言われることもあったがそれも原因の一つであろう。

その他近視となる原因は「親が近視(遺伝)」・「外の遊びをしない」「寝る時間が遅い」・「睡眠時間が短い」・「30cm以内の距離で本を読む」・「スマホ・ゲームなどの1時間以上続けての使用」などが挙げられる。


近視は、「眼のピントがズレること(網膜の前に像ができる)」状態である。

ゆえに目の奥行(眼軸)が長くなっていることが原因の多くとされている。

では、東洋医学的にはどのように考えられるのだろう?以下、中医書片手に解説をしていきたい。

 

●「近視」の東洋医学的な解説

近視は「目の根本に病気はなく、近くははっきり見え、遠くはぼんやり見える状態」を指す。

先天的な近視状況は本証の範疇に含まれない。

@気虚神傷による近視

目の酷使が原因による近視。働き過ぎ・明かりの元で細かい字を読むなどによる。

遠くを見るには陽気(生体エネルギー)が必要とされ、上記理由によるエネルギー損傷から遠くを見ることが難しくなる。

(特徴)近くを見ることができるが、遠くを見ることは難しい。

(身体症状)睡眠時夢を多く見る・忘れっぽい・強い倦怠感を伴う・脈は弱弱しいなど

 

A肝腎虚損による近視

五臓の「肝」は「目」と密接に関係している。そして「腎」は「肝」の栄養供給のバックアップを行っている。慢性病や過剰な精神抑鬱・過剰な性生活などによって「肝」や「腎」が虚損することで「目」の栄養不足が生じることが近視が出現する。

(特徴)視界が暗く遠くがはっきり見えない・長期化すると眼球内に疾患が生じる

(身体症状)膝腰が重だるい・尿をすっきり排出できない・残尿感を感じる・勃起不全など


スタッフ 杉本

 

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牙歯浮動(歯がグラグラする)

コロナの影響か毎日の生活を見直すようになった。

結果、今周りにいる人とのかかわりを大切にすることや日常生活の見直しなど毎日を丁寧に暮らそうと感じている。

その中で一人でできることとして「食事」・「運動」・「睡眠」が何より大切なんだなぁ、としみじみと感じている。そして「食事」は日常生活における楽しみのかなりのウエイトを占める。

いくつになっても「おいしく食べれること」は人間にとって何よりも大切なのだなと感じている。

「予防歯科」という概念があるが、自分も「歯」は今のうちから守っていきたい。

前置きが長くなってしまったが、今回は「牙歯浮動」について解説していきたい。

もちろん「歯」のトラブルについても鍼灸治療は対応している。

 

●口腔内における東洋医学的な基礎概念

@「歯」は口腔内にあって食物を咀嚼する器官とされている。

古典上に「腎は骨を主る」「骨は歯の余たり」という記載もあり、歯の成長過程や堅固かどうかは五臓の「腎」に密接に関連している。

 A「ギン」は歯根周囲の組織、いわば歯肉を指す。

これらは上歯ギン・下歯ギンに分けられる。これらは東洋医学上の気血(エネルギーや栄養物質)の通り道である経絡が各々通っているとされている。

上歯ギンは「足の陽明胃経」(六腑の「胃」)と密接に関係している。

下歯ギンは「手の陽明大腸経」(六腑「大腸」)と密接に関連している。

追加情報としては、これらの陽明経は他の経絡の中でも特に「気血」の量が豊富といわれている。

 

●「歯がグラグラする(牙歯揺動)」の東洋医学的解説

先に論じた通り、歯や歯肉は五臓の「腎」・六腑の「胃」「大腸」と密接にかかわっている。

ゆえに歯の疾患の多くは「腎」「胃」「大腸」のトラブルで見られることが多い。

以下、大きく3つの原因に分けてみたので解説をしたいと思う。

 

@陽明(胃・大腸)熱タイプ

歯肉に通ずる経絡(気血運行ルート)に熱が入ることが原因となる。

主に飲酒や油濃いもの・辛いものの食べ過ぎにより生じる。胃・大腸などの消化器に熱が生じるために身体各部に熱症状が生じる。

(特徴)

熱気をおびているために歯肉が赤く腫れる・歯が揺れ動く(歯肉を養う栄養分・歯をホールドするエネルギーが熱により焼却されるため)

(身体症状)

口臭(胃⇒口へ熱が昇るため)・便秘(便の水分が焼却されるため)・舌が赤い(体内に熱が生じているため)

 

A腎陰虚タイプ

「腎」における陰分の虚損が原因になる。歯を構成する物質が不足していることが歯がグラグラするという事態を招く。青壮年に多くみられ、過労や過剰な性生活が原因となることが多い。

陰分は身体を養い、潤す役割を有している。不足することで栄養不足・微弱な熱症状が全身で見られる。

(特徴)

歯がグラグラする(歯構成物質が不足するため)

(身体症状)

頭がクラクラする・髪が抜ける(頭部が養われないため)・脈が細い(栄養不足のため)

手足・胸部のほてり感(熱を有しているため)

 

B腎気虚タイプ

気の作用の一つとして、固摂作用がある。これは物を一定位置にとどめておく作用を有する。

歯と密接に関連する「腎」における固摂のエネルギーの失調は歯のグラグラ感を生じさせる。

加齢や過労が原因となることが多い。固摂エネルギーに限らず、身体のエネルギー不足症状が全身に現れる。

(特徴)

歯がグラグラする(一定位置に保持する力が低下するため)

(身体症状)

尿漏れ(膀胱内に尿をとどめておく力が不足するため)・脈が弱弱しい(全身のエネルギーが少ないため)

 

8020運動という言葉がありますが、お口の中は大切に!

 

スタッフ 杉本

排尿時痛について

排尿時に痛みが生じるものを「小便疼痛」・「尿痛」と指す。

同時に排尿困難・頻尿・尿意が差し迫る・血尿などをともなうことが多い。

痛みの種類は、「熱感」をともなう痛み・「しみる」ような痛み・「脹る」ような痛み・「絞られる」ような痛み・「刺すような」痛みなどが存在する。

痛みを生じさせる原因によって痛みの種類が異なってくるのであるが、以下の解説を参考にしていただきたい。

 

@下焦湿熱による排尿痛
脂濃い物や甘い物、味の濃い物の過食やアルコールの常飲、外界の湿気などが原因。

体内に余剰水分が生じ、循環や排せつをせずに長期間留まることで熱気をおびる。

膀胱において熱気を帯びた水分が阻滞することから排尿痛が生じる。

(特徴)
耐え難い「激しい」痛みが生じる・尿色は赤く濁っている・尿石が混じることもあるなど
(身体症状)
水分過多・熱所見が見られる。口が苦く口が乾く・大便がすっきり排泄できない・お腹の張り感など
 

A心火による排尿痛
六腑の「小腸」は取り込んだ栄養分を身体に必要な物質と不要な物質に分ける役割を担う。

この「小腸」と五臓の「心」は密接に関与している。過度な精神刺激などが原因で心の活動が活発になり、生じた熱が小腸に伝わるために排尿痛がおこる。
(特徴)

「灼熱感」を伴う痛みとなる・痛みの程度は比較的軽度・尿量少なく色は黄色い
(身体症状)

顔が赤い・のどが渇く・冷たい飲み物を好む・口内炎が出来る・動悸・不眠など


B下焦血オによる排尿痛

外傷や手術・冷えなどによって下焦(下半身)にオ血が生じることが原因となる。オ血は膀胱への気・栄養供給を阻滞させる。膀胱の排尿機能が低下した結果、排尿痛が生じる。

(特徴)

「鈍い」また「刺す」ような痛みが生じる・血尿が出たり血塊が混じる
(身体症状)

下腹部が痛む(痛みは固定痛)・唇が紫色・舌に点々が見られるなど

 

C肝鬱による排尿痛
五臓の「肝」の失調に由来する。「肝」は全身の循環を煌びやかにする役割を担っている。長期間ストレスを感じる・精神的な抑欝を受ける・怒りなどの急激な精神刺激などにより「肝」が失調する。「肝」の失調は全身症状として出現するが、「膀胱」においては排尿機能の低下が出現し排尿痛が生じる。

(特徴)

「刺す」ようなまた「鈍い」痛みが生じる・小便の出し渋りが出現する
(身体症状)

頭痛・めまい・口が苦い・下腹部の張り感・月経不調など


D腎陰虚による排尿痛

「膀胱」は五臓の「腎」と密接に関係している。熱病による傷液の損傷・過剰な性生活・長期間病気を患うことなどにより腎に存在する陰液が虚損する。結果、相対的な熱が生じ膀胱に波及することで、膀胱の排尿機能が低下した結果、排尿時痛が生じる。

(特徴)

「熱感」を伴う痛みとなる・血尿が出る・あるいは尿色は混濁している

(身体症状)

全身における微弱な熱症状が生じる。めまい・耳鳴り・のどが渇く・両頬が赤くなる・寝汗・膝腰の重だるさなど。

 

 

私もお酒を飲みすぎた翌日に心あたりがあるので、養生していきたと思っています。

 

スタッフ 杉本

 

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眼の充血

県別の大会ではよくある事ですが、今日の選抜甲子園で私の生まれた福岡と育った神奈川の

対決となってしまい、複雑な気持ちで応援していた研修生の大久保です。高校生の野球は

元気をもらえますね!

 

さて、今日は目の充血についてお話ししたいと思います。

 

風熱タイプ

 症状 :急激に目やその周りが赤くなる、目の痒み、頭痛、発熱、鼻づまり

 原因 :風寒の邪気が化熱、または風熱の邪気が肺などに入り、そこから目に上がる。

 

湿熱タイプ

 症状 :少し黄色く充血する、目の乾燥や痒み、消化器系の症状

 原因 :乱れた食事により湿邪が生まれ、それが化熱され目に上がる。

 

肝火上炎タイプ

 症状 :目の脹痛や目ヤニ、頭痛、口の中が苦く喉が渇く、尿が黄色く便秘ぎみ。

 原因 :ストレスやショックにより肝気がうっ結してしまう。長期化すると化火となり

     目に上がる。

 

肝腎陰虚タイプ

 症状 :薄く赤い充血が出現したり、治ったりを数年単位で繰り返す、寝汗などの陰虚症状

 原因 :長期間の病気や不健康な生活により肝や腎の陰気が少なくなり、虚火が生まれ目に上がる。

 

いかがだったでしょうか。今回「目の充血」についてお話ししたきっかけですが、先日、

歯に衣着せぬ愛のある毒舌を言い、テレビでは引っ張りだこのデラックスなタレントさんを

テレビで見た時に『そういえば去年の10月あたり、出る番組全てで目が充血してたなぁ』と

思い出し、自分なりの診断を考えてみようとしたのがきっかけです。詳しい症状を聞いていない

ので、完全に推測になりますが、テレビ出演での疲労と、番組終了のストレスなどが重なった為に

肝火が上炎したのではないかと考えます。ただ、ネットでは『ビタミン不足』とも言っていた

ようで、それを加味すると湿熱タイプも頭に入れながら治療する時は確定できる症状を聞かなければ

ならないなと思いました。

 

全くの想像で話しが進んでおりますが(笑)良い診断トレーニングができた一日でした。

 

研修生 大久保昌哉

 

 

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嗅覚異常・減退(失嗅)

前回からの続き。早速であるが解説に移りたいと思う。

 

●嗅覚異常の東洋医学的解説

嗅覚の異常・減退を「失嗅」と指す。この「失嗅」と「鼻水」「鼻づまり」は密接に関係しており、同時に見られることが多い。

 

@肺経風熱による失臭
気候が原因。熱気をおぼた外的環境を身体が感受する・ないし体内に留まることで熱気をおびることがきっかけとなる。これらが鼻の穴に留まることで嗅覚の異常が生じる
(特徴)

嗅覚は低下する・鼻づまりも見られる・鼻水はネバネバしており黄色・発症は急であるが比較的すぐなおる
(身体症状)

発熱、寒気、咳、痰が多くでる、脈が速いなどの風邪症状が出現

 

A胆腑鬱熱による失臭
体表にいた熱性の外的環境がさらに体内に侵入することで生じる。熱がさらにうっ積し、鼻の穴に上襲ことにより嗅覚異常が生じる。
(特徴)

嗅覚が低下・鼻が詰まる・黄色粘稠で臭気のする多量な鼻汁をともなう・
(身体症状)

発熱・頭痛・口が苦い・のどが渇く・痰は多い・全身倦怠感・舌の苔は黄色くかつ多いなど
 

B脾経湿熱による失臭
飲食不摂生などにより体内に生じた余剰水分が原因となる。これらが消化器に長期間に停滞することでに消化吸収能が低下。そのうちのひとつとして身体上部へのエネルギー供給能が低下する。その影響で鼻の穴の通りが停滞するために嗅覚異常が生じる。
(特徴)

嗅覚の低下・あるいは消失。鼻閉をともなう・鼻水は多量で黄色粘稠で臭気のする
(身体症状)

頭重感・頭痛・黄色い痰がでる咳が生じる・すっきりと排便できない・舌の苔は黄色くべたべたしているなど。 

 

C肺脾両虚による失臭

「肺」は鼻の穴に通じており、「肺」が栄養できないために嗅覚異常が生じる。

長期的な咳症状による「肺」が虚損していること・過労や虚弱体質などにより「脾」が虚損することが原因となる(「脾」は「肺」をバックアップする性質を有している)
(特徴)

嗅覚差・白く粘稠な鼻汁が出る。疲れた時に悪化することが多い。

(身体症状)

全身倦怠感・力なくボソボソと話す・小食でお腹が脹る・など

 

D血オ阻肺による失臭
「オ血」が鼻の穴ないし嗅覚ルートに生じることが原因となる。

オ血は生理物質の「血」が停滞することによって形成される。冷え・熱・湿気・外傷・代謝の低下・手術後など多種多様である。
(特徴)

嗅覚の減退や消失・鼻が詰まる・あるいは鼻水が出る。
(身体症状)

頭のふらつき・頭痛・咳が出る・舌の血色が悪いなど。

 

E気血両虚による失臭
エネルギー・栄養不足により鼻の穴を栄養できなくなることが原因となる。

疲労・過労・思慮過度・長期間病気を患うこと・慢性病・出産などにより「気」と「血」が不足することが原因となる。
(特徴)
嗅覚の消失・疲労により悪化・鼻水の量はすくない
(身体症状)

 頭がくらくらする・全身倦怠感・脈が弱弱しいなど

 

スタッフ 杉本

嗅覚異常における一考察

最近読んだ本の中に「嗅覚」についての記載があった。

嗅覚は人間の有する原始的である。食物を口にしていいものか否かを「臭い」を嗅いて判別し、飲食物を口にしていたらしい。

嗅覚に限らず五感に関しては文明の発達により人間は感覚に頼らなくてもいい状況が続いたことで衰えてきているそう。そしてそれが体の異常として現れることもあるらしい。

五感の中でも「嗅覚」。昨今のコロナウイルスを患った場合に出現する症状の一つとして「嗅覚異常」が掲げられている。

 

コロナウイルスに限らずどうしておこるのであろう?まずはない頭を振り絞り自分なりに考えてみた。

通常、嗅覚は息を吸い込む過程で鼻の中に存在する嗅上皮が臭いをとらえ、脳に情報を伝達する。

その機能が衰弱することで嗅覚異常が起きることが考えられる。機能が衰弱する理由は何か?

@嗅上皮⇒神経伝達⇒脳といった嗅覚を認識するルートのいずれか障害。一例として鼻づまりなどが挙げられる。

A嗅覚を認識するためには吸気(鼻で息を吸うこと)が必要であると仮定。息を吸う力の減弱も嗅覚の減退などにつながるのではないかと推測。一例として加齢による嗅覚現象を考える。

 

東洋医学的な側面でこれを考えてみる。

@鼻は五臓の「肺」に通じている。肺のトラブルにより嗅覚異常を疑う。(そもそもの全身的な肺を正常に働かせる機能の低下も考えられる)

A吸気は「肺」と「腎」の協調作業により行われている。「肺」、「腎」のトラブルを考える。

B水分余剰や代謝異常が生じることによると考えた。(水液が鼻穴部に集まることによって鼻づまりが生じ臭いがしないなどの例)

 

大きく3つの理由を考えてみたが、そろそろ詳細が気になったため中医書で調べることとした。

以下、しらべた内容の解説に移りたいと思う。

 

・・・と思ったがかなりの長文となってしったため、「失臭」についての東洋医学的な解説は次回の記事で掲載したいと思う。

「中医書ではどのように記載されているのであろう?」と興味のある方は次回の記事だけでも読んでいただければ幸いです。

 

少し筆が重くなっているのですが、最近では本を読む中で自分の頭でしっかり考える過程を大切にしております。私のブログを楽しみにしているというもの好きな方がいるとは思えませんが、ご理解いただけると幸いです。いずれはもとの更新頻度に戻れるよう頑張ります!

 

スタッフ 杉本

 

陰虚証A

昨日、所属する三旗塾主催の大きな勉強会があり、実行委員として大きな仕事をやり遂げたせいか

今日は一日ゴロゴロ休日を過ごしている研修生の大久保です。今年は東洋学術出版社の井ノ上社長と

金子先生がお話しして下さったのですが、お二人の知識の深さに自分の勉強不足さを痛感しながら、

そんな金子先生のもとで勉強させて頂いているありがたさも感じた一日でした。

 

さて、前回『陰虚証』の症状についてご紹介いたしました。今回はそのメカニズムについてご説明します。

 

陰液とは、体内で『潤い』『栄養』『静寂』の働きをします。この陰液や血液が熱による病気や慢性病、

過度な夜の営みや精神疲労などにより損傷した為、身体が陰虚の状態に陥ります・・・

 

伝わりましたでしょうか?私が中医学を勉強する上で大切にしている事はイメージです。

今の説明をもっと分かりやすく皆さんと一緒にイメージしながらお話しします。

 

まず、火が着いたコンロとその上に置いてある水をはった鍋。そしてその鍋の上には少しずつ水が出ている

蛇口を思い浮かべて下さい。ラーメン屋さんの奥にありますね!

 

私たちの体内には陰と陽があり、いつも絶妙なバランスで保たれています。先ほどのイメージでいくと

『陽』はコンロで、『陰』が水を張った鍋です。そして、少しずつ蛇口から出ている水は飲食した

ものの水分です。健康な時はこの『沸騰して水が無くならない。かといって水が溢れない』状態にいます。

 

これが何らかの損傷を受けてしまい、水かさが減ると陰陽のバランスが崩れ、コンロの火力は変わらないのに

鍋の水が沸騰してしまいます。

 

そのせいで陰虚証は熱症状が出るということですね。イメージできましたでしょうか?

 

研修生 大久保昌哉

 陰陽あずこた.jpg陰陽.PNG

 

※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載のない症状》に収められています。

陰虚証@

先日手動のみじん切りマシンを買って、色々なものをみじん切りしている研修生の大久保です。

餃子とコールスローとキーマカレー作ってみました!

 

さて、以前に陰虚証治療のお話をしたのですが、今回は「陰虚証とは何か」について少し深めに

ご紹介したいと思います。

 

・陰虚証とは

『陰液や精血が不足した状態を表す』です。

 

陰液?精血?ですよね。ざっくり言いますと、

陰液 →人体にある水分や腎の中にある陰精のこと。

精血 →精気と血液のこと。

 

陰精?精気? …一つ調べるとまた一つ謎が出てくる(笑)

さらにざっくり言いますと、身体の中の体液や血液。つまり、水分が不足した状態の事を

『陰虚証』といいます。

 

・症状は

手足のほてり・微熱・午後に増減する熱・口や喉の乾燥・痩せる・寝汗・黄色い尿・眩暈・かすみ目

不眠・夢をよく見る・動悸

・重症化すると

落ち着かない・怒りっぽくなる・頬がチークを塗ったように紅い・咽頭痛・性欲亢進・頭痛

口の中が苦い・空咳で痰に血が混ざる事がある・便秘

 

などになります。日常生活でそこまで困らない症状が多いので、一見見落とされがちですが、

治療方針を決める重要な手がかりです。

 

上記の症状で「何となく不調」とお困りの方は一度ご相談ください。

次回は陰虚証になるメカニズムを詳しく解説していきたいと思います。

 

研修生 大久保昌哉

 

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声に力がない(少気)

 「声が小さい」小学校〜高校時代の成績表ないし三者面談での教員から杉本に対する評価である。

意識して自分の中で、大きな声を出すように努めてみる。

最初の数回は大きな声が出るものの時間の経過とともに疲労感を感じ声が小さくなってくる。

それでも頑張って声を出す。息切れがする。

それでも頑張って声を出す。疲弊しきってしまい声を出すこと自体が億劫になってしまう。

 

そんな経験をしたことがあることは私だけではないのではないでしょうか?

上記症状を「少気(しょうき)」と東洋医学では指す。

今回はこの少気についての解説を行いたいと思う。

 

●少気(しょうき)とは??

息が続かずに声に力がない、話すことがおっくうになる・息切れがするなどの症状を総称して「少気」と呼ぶ。その名の通り、エネルギーが少ないことが原因となる。呼吸や発生に関与するエネルギー(宗気)の不足によるものが多い。全身症状としても倦怠感・疲れやすい・脈が弱弱しいといったものがみられる。水湿・食滞・水飲・気機の阻滞によっても少気は現れるが、主に五臓六腑の失調に由来するものが多い。以下、解説に移りたいと思う。

 

@脾気虚による少気

消化器の機能低下が原因となる。飲食物から得たエネルギーは宗気を構成する物質のひとつである。もともと虚弱体質であることや長い間病気を患うこと、過労などによって消化器が損傷すると飲食物からエネルギーを取り込む力が減退・体内のエネルギーが不足するために少気となる
(特徴)
ボソボソ声で話す・疲労により悪化する
(身体症状)
食欲不振・小食・下痢・食後お腹の張り感を伴うなど。
 


A心気虚による少気
五臓の「心」は全身の生命活動を主宰するとされている。老衰・長期間病気を患うこと・過度な精神刺激による精神失調などに「心」が損傷すると全身の生命エネルギーが低下・不足してしまう。

エネルギーの不足症状のひとつとして、宗気不足が生じ少気が生じる。
(特徴)

疲労により悪化
身体症状)

動悸・汗が出る・精神疲労・眠れない・寝ても目が覚めやすい・舌の色は淡いなど


B肺気虚による少気
呼吸や発生を主る五臓「肺」の虚損による。肺疾患を患う・長期間咳症状が続く・虚弱体質であることなどが肺の損傷を招く。呼吸する力・発生する力が低下・不足することで少気が生じる。
(特徴)

疲労や長期間話すことで悪化・声が低く弱弱しい
(身体症状)

風邪をひきやすい・全身疲労感・呼吸も弱く浅い・汗がでるなど


C熱傷気陰による少気
熱によりエネルギーが消耗されることが原因となる。
熱が五臓の「肺(呼吸器)」や六腑の「胃(消化器)」に侵襲し、エネルギーを消耗させることで不足し、少気となる。
(特徴)

夏の暑い時期や熱病の後期に見られることが多い

(身体症状)
全身疲労感・汗が出る・口が乾く・便は乾燥する・便秘・舌のコケは少ない・体が熱い・動悸など

スタッフ 杉本 

 

※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載にない症状》に収められています。

頭揺

頭暈について調べる中で、同じ頭項症状に「頭揺」をいう言葉を見つけた。

「頭」が「揺」れる。初見の言葉で眩暈とはどう違うのか?と気になってしまった。

そこで、今回は「頭揺(ずよう)」について調べたことを記したいと思う。

  

●頭揺(ずよう)とは?

頭部がゆれたり、震えたりする症状を指す。自覚の有無を問わず頭が揺れを自身ではコントロールできない。「めまい(頭暈)」・「頭重感」と同時に見られることが多いが、本症では頭の揺れを主症状としたものを述べていく。

  

●「頭揺」についての東洋医学的解説

「動揺」の性質は「風」によるものが多い(風が吹いて揺れるイメージ)。

体内に生じた「風」が頭部を侵襲することで、「頭揺」が生じる。

 

  

@風陽による頭揺
精神抑鬱が長期間続く・怒りの感情が頂点に達するなどがトリガーとなる。
これらの感情は五臓六腑「肝」の失調をもたらす。「肝」は「風」と密接に関連しているとされている。「肝」が失調し、体内に風が生じ頭部を侵襲することが頭揺が生じる。

 (特徴)

頭の揺れ方は激しく突然発症することが多い。ストレスや精神的緊張が機縁となり頭揺が出現する。

(身体症状)

 めまい、四肢のふるえ・顔や目が赤い・口は苦くのどが渇く・舌は赤くコケは黄色いなど。 

 

A虚風内動による頭揺
加齢により体質が虚弱となること・病後に身体の整理物質が不足することが原因となる。

身体の中の潤い物質が不足して体内に熱が生じる。熱が生じた後に風が生じ、頭部に上昇することで頭揺が生じる。
(特徴)

頭の揺れ方は比較的穏やか・長期間続くことが多い・自覚していないことが多い
(身体症状)

不眠・寝汗・目の乾き・かすみ・膝腰が重だるくて力が入らない・耳鳴り・倦怠感が強くやる気がでないなど。

 

 

スタッフ 杉本

 

 

※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載にない症状》に収められています。

鼻流涕(鼻水が出る)

鼻水が止まらないなど、鼻の中から鼻水が出る量が多い状況を「鼻流涕」という

以下、この「鼻流涕」について解説していきたい。

  

@風寒による鼻流涕
寒冷な外的気候が原因となる。

気候が身体に影響を及し全身の運搬エネルギーが低下することで、鼻部に滞りが生じた結果、鼻流涕となる。
(特徴)
鼻水はサラサラしており量が多い・鼻孔は塞がれる・クシャミは頻回
(身体症状)

寒気がする・発熱・頭痛・咳が出る・汗はでないなど。

 

A風熱による鼻流涕
高温な外的気候が原因となる。

気候が身体に影響を及し全身の運搬エネルギーが低下することで、鼻部に滞りが生じた結果、鼻流涕となる。
 (特徴)

鼻水は黄色くネバネバしている・量は多い

重症の場合は鼻孔周囲は赤く腫れ痛みを伴う・鼻は塞がれる

(身体症状)

寒気・発熱・頭痛・咳・汗が出るなど。

 

 

B湿熱阻滞による鼻流涕
体内の余剰水分に由来する。

脂濃いものや甘いもの、味の濃いものの過食やアルコールの過剰摂取により「湿熱」が生じる。

湿熱は消化器の能力の低下を招く。吸収した水液物質の運搬能力の低下した結果、鼻部に水液物質が停滞することで鼻流涕となる。
(特徴)

鼻水は黄色く濁っている・量は多い
重症の場合は鼻水は鼻からのどに流れ込む・生臭い臭気を感じる
(身体症状)

頭重感・口の中が苦くネバネバする・飲み物を欲さない・小便が黄色い・舌のコケが黄色くボサボサしているなど

   

C燥熱による鼻流涕
高温・乾燥した気候に由来する。これらが鼻孔部に侵襲することや肺を損傷させることで、肺の全身運搬エネルギーが低下した結果、鼻流涕がおこる。
(特徴)

鼻水は黄色くネバネバしている・量は少ない・血液が混じるあるいは膿血性の鼻水である・鼻は乾燥して痛む
(身体症状)

頭痛・口やのどが乾燥し苦い・冷水を好んで飲む・便は乾燥し小便は黄色いなど

 

 

D気虚による鼻流涕
全身のエネルギー物質の不足により生じる。五臓六腑における「肺」に多くみられる。

肺の機能のひとつとして、体表面から身体に必要な物質が漏れ出ないよう調整する機能がある。

皮膚における汗などが代表的であるが、鼻における鼻水も同様である。

肺が失調することで鼻に存在する鼻水が漏れ出てしまうために鼻流涕が生じる。
慢性的な咳症状・虚弱体質などが原因となる。
(特徴)

鼻水は水のようにサラサラしている

日が経つと白くネバネバしきることが難しくなる・時には黄色みを帯びることもある。
(身体症状)

感冒にかかりやすい・ボソボソ声で話す・全身倦怠感・下痢症状など

 

E腎虚による鼻流涕
五臓六腑の「腎」の失調による。

腎は物質を一定の位置にとどめておくエネルギーを有している。

ここでは、「鼻水」を「鼻腔・鼻孔」内にとどめておく作用が低下する事を指し、ゆえに鼻水が漏れ出てしまう状態が生じる。

加齢や大病・長期間病気を患うこと・過剰な性生活などが原因となる。
(特徴)

鼻水はサラサラしている・量は少ない・寒冷刺激によって量は増える・慢性的に持続ししばらく治らない・鼻は塞がるなど
(身体症状)

嗅覚減退・腰と膝の痛み・手足の冷えなど

 

スタッフ 杉本

四肢腫脹

四肢腫脹、これは上下肢の「むくみ」が生じる一つの症状を指す。

手足左右すべてに出現するもの・上肢、下肢のみに出現するもの・両側あるいは片側のみ出現するものなど生じる部分は様々である。

以下、腫脹が出現する基本的な4パターンの解説になります。

 

@湿熱蘊結

もともと身体の熱が旺盛な方に見られる。寒さや多湿な気候が身体に影響を及ぼすことで、熱の停滞が促される。熱の停滞は体内の水分の停滞も引き起こすため四肢に腫脹が生じる。また熱や停滞した水分は身体の生理物質の運行も阻害する。これも手足の腫れを生じる原因となる。熱由来であることから腫れのほかに疼痛や熱感を伴う。

(特徴)熱由来であるために腫れのほか、痛みも伴う。患部は光沢のある発赤・熱感が生じる。

(身体症状)関節の腫脹や痛み・皮膚の灼熱感、発赤・発熱・悪風・口が乾くなど。

  

A気滞肌表

体表の皮膚・皮下組織・筋肉における運行障害が原因となる。運行障害の原因としては、精神抑鬱や運動不足などの内的要因や気候などの外的要因によるものがある。

(特徴)循環に滞りのあるため張り感が強い。弾力性のあるむくみ・張った感じを自覚している・押してもすぐ戻るといった特徴がある。

(身体症状)胸脇部が張って苦しい・よくため息をつくなど。

 

B寒湿凝滞

寒冷な気温・多湿な気候が体内に侵入することで体の循環に滞りが生じることが原因となる。

寒冷な気候は体内の生理物質を凝縮させる(水⇒氷)。また多湿な気候は体内の生理物質を停滞させる(ネバネバ・しどじどしているため)。

これらが体内に侵入することで生理物質の滞りが生じ、腫脹として現れる。

(特徴)手足の固定性の関節痛(特に下肢)・手足の脹れ・重いだるくて動かしにくい 

(身体症状)口が頭をくるまれたような頭重感・口が乾かないなど

 

C気虚血オ

体内の生理物質押し進めるをパワーが弱い・不足することにより部分的に滞りが生じることが原因となる。加齢・長い間病気を患う・飲食物の不摂生などがもともとの原因となる。

(特徴)手足・両下肢のむくみ・押して陥凹してももとにはもどりにくい

(身体症状)手足の冷え・肢体の痺れ・運動無力・皮膚に紫色の斑紋・甚だしければ半身不随など

 

スタッフ 杉本

 

※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載にない症状》に収められています。

目赤(目が赤い)@

以前、花粉症に関連して「目のかゆみ」について解説させていただいた。

「かゆみ」に付随して赤みや充血が伴う方も多く見受けられるでしょう。

目の赤くなる症状は、「結膜」という眼球の表面おおう薄い透明な粘膜の炎症によってなることが多い。
「結膜」は目の表面の粘膜には、目に入ってきた異物や病原体が目の中に侵入するのを防ぐはたらきがある。 炎症を招く原因となるのは、花粉症などのアレルギー性によるものや、ウイルス性・細菌性によるものなどが挙げられている。

それでは以下、「目赤」についての東洋医学的な解説を行っていきたいと思う。

 

●「目赤(もくせき)」とは?

目赤とは、眼球の白い部分が赤くなる状態を指す。両目、片目のみの症状がある。

体内に生じた熱が身体上部に上り、血とともに目に集まることにより生じる。熱の度合いが強いほど赤みも鮮明となる。その他、気候や異物が入ることも目が赤くなる原因となる。

 @肝胆火盛による目赤

五臓の「肝」は目に通じるとされている。ゆえに「肝」のトラブルは目症状として現れやすい。

長期間ストレスにさらされることや精神抑鬱、強い精神刺激は「肝」の機能失調を招く。

機能失調が長期間続くことで体内に熱が生じ、生じた熱が目に上炎するために目赤が生じる。

(特徴)

両目が鮮紅色となる。目の脹痛をともなう。
(身体症状)

頭痛・口が苦く咽が乾く・胸肋部の張り感、痛み・尿が黄色・便秘・舌が赤いなどの熱症状


A肝腎陰虚による目赤
「肝」トラブルによる目赤。目は「肝」から栄養物質・潤い物質の供給を受けている。

「肝」において栄養物質・潤い物質が不足してしまうと、五臓の「腎」よりバックアップを受ける。

「肝」「腎」双方とも不足してしまうと、潤い不足から体内に微弱な熱が生じてしまい熱が上炎し目に到達することで目の赤みが生じる。

潤い物質が不足する原因としては長期間病気を患うことや飲酒過多・過剰な性生活などが挙げられる。

(特徴)

両目が淡紅色となる・緩やかに目が淡紅色となる
(身体症状)

腰膝の重だるさ・手足胸部のほてり・寝汗などの症状

 

B酒毒による目赤
アルコールが原因で体内に熱が生じることが原因となる。消化器で生じた熱が「肝」に波及しさらに目に到達することで目赤が生じる。アルコールの常飲他、味の濃い物の過食や湿気の多い環境も原因となる。

(特徴)

両目が次第に黄赤色となる。
(身体症状)

目の乾燥・痒み・体の重だるさ・頭の重だるさ・大便はベドベドしてすっきり出ないなど。

 

今回は内臓失調型の目赤の解説を行わせていただきました。

少し解説が長くなってしまいそうなので、続きは次回に…。

 

スタッフ 杉本

 

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眼瞼下垂(上胞下垂)について

最近、頭顔面部の症状を主訴としてかかられる患者さんが当院では多い。

先日お見えになった患者の方・また随伴症状として訴えらえれていた「眼瞼下垂」。

上瞼が下がっていたり、開けづらくなる症状を指す。

これは東洋医学的にどのような状態を指すのか?

自分自身もどういった原因・機序でおこっているのかあやふやであったこともあるため復習もかねてにブログにて書くことにした。

 

●眼瞼下垂(上胞下垂)について

上まぶたが落ち、挙上することが困難あるいは開眼できなくなる状態を指す。

先天性・後天性のものがある。

先天性のものは両目に同じ症状が見られ遺伝や発育不全が原因とするものが多い。

後天性のものは片目に発症することが多く病後、創傷などを原因とする。

脳内や眼の中に発生する腫瘍が原因となるも眼瞼下垂もあるが、本症の範囲ではないためこれは除外する。以下、解説に移りたいと思う。

 

@中気下陥による眼瞼下垂
消化器の所有するエネルギー(消化・吸収などの活動)の低下が原因となる。

食の不摂生や思慮過度が消化器にダメージを与えることがきっかけとなる。もともと体質レベルとして脾胃(消化器)が弱い人にも見られる。

消化機能の低下は、身体のエネルギー・栄養物質を吸収・運搬する力の低下を招く。

筋肉を栄養素で養うことが出来ない結果、上まぶたを挙上させておく状態をキープできないために眼瞼下垂が生じる。
(特徴)緩やかに発症する・徐々に下垂し時間経過とともに下垂は強くなる(午前中は軽いが午後や夜間は下垂する)・軽症であれば下垂は半分程度であり、重症のものは完全に下垂するなど
(身体症状)全身倦怠感・寒さを恐れる・呼吸が浅く力ない・脱肛や子宮脱など

 

A風邪入絡による眼瞼下垂
気候などの外的環境が原因となる。

この風邪(ふうじゃ)は「よく巡る」という特徴があり、皮膚から体内に侵入しては身体の各部分に影響をもたらす。顔面部へ到達した風邪が皮膚よりさらに深部にある筋肉・血管を障害することで眼瞼下垂が生じる。

 (特徴)急速に発症する・目のかゆみを伴う・頭痛・目の脹れを伴うことがある
(身体症状)悪寒・発熱など
 

B気滞血オによる眼瞼下垂

眼瞼部に通ずるエネルギー・栄養のルートの運行障害により生じる。

頭額部・眼部に外傷や手術などの物理的な原因により運行ルートが損傷されることで眼瞼部まで巡らず眼瞼下垂となる。
(特徴)眼部・頭額部の外傷や手術などがきっかけとして発症することが多い。
(身体症状)眼部・頭額部にズキズキとした痛みが生じる。

 

さくら堂では本当に多種多様の疾患とそれに対する治療に携わることが出来る。

一日一日を大切にして自分の知識と経験にしていきたいです。

 

スタッフ 杉本

  

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舌萎

訪問治療に伺っている庭の河津桜が咲き始め「春はもう少し」と喜んでいる研修生の大久保です。

(調べてみると河津桜は稀に12月にも咲くようですが…)

 

さて、杉本先生のようにシリーズ化しておりますが(笑)今回も舌で見られる症状の一つ

『舌萎(ぜつい)』についてご紹介したいと思います。

 

舌萎とは

 ・舌を動かす力が入らず、出し入れや回転ができない。

 ・ひどい場合は前歯の裏まで舌が届かない。

 

考えられる証は

<痰湿阻絡>

・顔色が白い、言語障害が出る、胃周辺がムカムカしてはる、舌が硬い感じ、苔は厚い

※舌萎とは、で「力が入らない」と言っているのに「硬い感じ」とは矛盾している気がしますね!

 イメージとしては、痰や湿によって舌に流れる気を通す管に蓋がされたと考えて頂くほうが

 いいかなと思います。蓋があるので栄養が届かず力が入らない。けれど蓋によって内部は

 詰まっている。低下したと考えられる臓器は脾、肺、腎です。

 

<心脾両虚>

・顔色、爪、唇が白っぽい、動悸、不眠、忘れっぽい、食欲が無い、舌は無力感、苔は薄く白い

※『医食同源』とよく言いますが、良い“食事”をしても“吸収”する器官が悪いとそれも

 万病のもとになると言うことですね。この場合も脾の機能低下から関連する心や舌に影響が

 出ています。(←五行色体表の縦の関係ですね!)

 

<肺熱薫灼>

・舌が乾く、痰の出ない空咳、もしくは出ても粘り気がある痰が少し出る、

 喉、口、鼻が乾く、小便黄色い、便秘ぎみ、苔は黄色い

※熱邪が肺に侵入、または治療の過程で熱邪を取り切れず残りが肺に侵入した為に身体の水分が蒸発し

 舌が萎縮してしまったと考えられます。参考文献によりますと虚証の部類に入るようなのですが、

 どう考えても実証のような… 私の翻訳ミスかもしれませんし、ここはもう少し他の文献を調べる

 余地があります。

 

<肝腎陰虚>

・舌は暗く、意識がハッキリせず朦朧、耳が遠い、両頬が赤い、手の震え、苔は無い

※長期間体内に熱邪が入ったり、大量の出血により肝腎の機能低下が起こります。

 肝の気の通り道にある頬や腎の通り道にある舌の両端に症状が出るのが特徴的です。

 

舌萎治療のポイントは※印の説明でも触れていますが『時間軸』です。慢性的な臓腑の病変が結果的に

舌に現れたのか、一気に舌に出現したのか。また、実証でも虚証でも現れる症状なので、弁証をしっかり

立てて治療に挑まなければなりません。

 

研修生 大久保昌哉

 

 ソース画像を表示

「舌を診察すれば、病気がわかる」より

 

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味覚の異常E「口鹹」

味覚の異常について記載をしてきたが、本日は「口の中が塩辛い」状況を述べたいと思う。

なかなか遭遇することなく少しマニアックになってきたかもしれないのですが、宜しければお付き合いください。


「口の中が塩辛い」状態を「口鹹」という。

定義としては「口内に塩辛い味を自覚することで、ときには塩辛い唾や涎を排出することもある状態」とされている。

味について述べると、五つの臓腑はそれぞれ「味」(酸っぱい・苦い・甘い・辛い・塩辛い)をつかさどっているとされている。

「塩辛い」は五臓のうち「腎」が担当しており、腎の虚損によって腎の液が昇ることで塩辛い唾やよだれが生じる。腎が虚損する原因としては過労・老化・慢性病など挙げられる。

以下、解説に移りたいと思う。


@腎陰虚(じんいんきょ)
腎が有する潤い物質の不足により生じる。潤い物質の不足により熱が生じ、この熱が上炎し腎液を煎ずることによって、口鹹が生じる。
口の中が塩辛い他、少量の塩辛いよだれがでる・口、咽の渇き・耳鳴り・膝腰が重だるい・不眠などの症状が現れる。

A腎陽虚(じんようきょ)
腎が有する陽気の不足が原因となる。陽気は腎液を腎の中に留めておく作用があるが、不足することで腎液が上部へ溢れてしまい、口鹹が生じる。

口の中が塩辛い他、全身の倦怠感・寒がり・四肢の冷え・夜間頻尿などの症状が現れる。


スタッフ杉本

 

 ※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載にない症状》に収められています。

味覚の異常D「口甜」

味覚の異常について書いてきたが、「甘さ」を自覚するケースもあるらしい。

中医書には「口甜(こうてん)」と記載されている。

自身の経験を振り返ってもなかなか「甘さ」を感じることはないが、糖尿病患者や風邪症状の患った人にみられることがあるらしい。

以下、解説を行ってみたいと思う。

 

●口甜(こうてん)とは?

口甜(こうてん)とは、口内に甘味を自覚することである。口甘という。
古典上「脾疸(ひたん)」という記載があるが、脾疸は病名である。

甘いものを食べ過ぎて消化器に熱が生じ、熱が口まで上昇することで口の中が甘くネバネバする状態を指す。つまり口甜は脾疸の症状の一つなのである。

以下、解説に移る。脾胃の損傷によるものだが、「実熱」「虚熱」の違いがある。

@脾胃熱蒸口甜(ひいねつじょう)
辛い・脂濃い・甘いもののを過食は体内に熱を生じさせる。生じた熱が上に昇ることで口甜を生じさせる。
その他、高温多湿の環境が消化器に余剰水分や熱を生じさせ飲食物のエネルギーとともに上蒸することでも発生する。

口の中が甘い・口が乾き飲み物を欲する・多食・すぐお腹がすく・唇や下にできものが生じる・大便が乾燥などの身体症状を伴う。


A脾胃気陰両虚口甜(ひいきいんりょうきょ)
老化・長期間病気を患うことで脾胃(消化器)の機能減退が生じる。潤い物質の消耗は熱を生じさせ、消化器の水分は更に消耗した結果、口甜が発生する。

 口が甘い・飲食物を欲さない・口が乾き飲み物がほしいが多くは入らない・精神疲労・腹部の張り感などの身体症状を伴う。

 

スタッフ 杉本

 

 ※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載にない症状》に収められています。

味覚の異常C「口酸」

「口酸」とはその名の通り、「口内」に「酸味(すっぱさ」を自覚することである。甚だしければ酸臭(すっぱい刺激性のにおい)もする。
似たような症状で「呑酸」があるが、これとは異なる。

呑酸はすっぱい水分が胃からのど元まで持ち上がっていきて再び下がる状態を指す。

これに対し、口酸はすっぱい味を自覚するだけで水分あがってくることはない。

以下、解説になります。


@肝熱口酸(かんねつこうさん)
東洋医学上「味」は好んで五臓に入るとされている。味の一つである「酸」は五臓「肝」に入るという特性を有する。つまり、肝の臓の失調し、熱によって酸味が上蒸すること口酸の原因となる。

臓腑の失調や熱を生む原因としては、長期間による精神抑鬱や急激な感情の変化などが挙げられる。

身体症状としては、口が酸っぱい・口が苦い・胸肋部の張った痛み・怒りやすい・顔が赤い・めまい・乾燥した便が出る・黄色い小便が出るなどが見られる。

 

A脾虚木乗口酸(ひきょもくじょう)
肝の臓が過活動状態になった(@肝熱)になったことで、消化器の機能減退が生じてしまったものをいう。「肝」は「脾(消化器)」をコントロールする関係性により成り立つ。

身体症状としては、口の中がすっぱい・げっぷ・食後のお腹の張り感・全身倦怠感・下痢などが見られる。

 

B宿食停滞口酸(しゅくしょくていたい)
食した飲食物を消化器が消化・吸収できないことが原因となる。
暴飲暴食や脂っこいものや甘いものの過剰摂取が消化吸収能力の低下を招く。

またもともと消化器の弱い体質の人や長期間病気を患うことで体力が低下した人にも見られる。

身体症状としては臭気を伴ったゲップが出る・飲食物を欲さない(これ以上食べれない)・お腹の張感・大便はすっきり排せつできず便臭を伴うなど。

 

スタッフ 杉本

 

※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載にない症状》に収められています。

歯痕舌

毎週楽しみにしていた大河ドラマが終わり、心にポッカり穴が空いてしまった研修生の大久保です。

次回作も楽しみですが、やはり戦国時代は男の浪漫ですね(笑)

 

さて、前回の「胖大舌」に続き、今回は「歯痕舌(しこんぜつ)」についてご紹介致します。

 

歯痕舌とは

 ・舌を出した時、両端に歯の痕のような凸凹ができる。

 ・痕がクッキリでる時はノコギリのような形にも見えるので「鋸痕(きょこん)」とも言われる。

 

考えられる証は

<気虚>

・舌の色はうすピンク、上にある苔はうっすら白い、ぼてっと大きい。

・顔色は白く疲れやすい、食後お腹が張って便が緩い。

 

<陽虚>

 ・舌の色は気虚より更にうすピンク、口や舌はよく湿っている、ぼてっと大きく丸い。

 ・顔色は白か青黒い、のどが渇きづらい。

 ・お腹が冷えて痛く、尿は透明。

 

と、ここまでは前回の「胖大舌」でもあるように津液(体内の水)の代謝異常なのはお分かり頂けると

思います。そこで、他の原因は無いかさくら堂図書館にある257枚の舌の写真と弁証が書かれている

本をお借りして歯痕舌が見られる30枚を調べると、上記以外に“脾虚”“血虚”“血オ”“肝うつ”“寒邪”“湿滞”

“陰虚”“痰熱”“湿熱”の証でも現れる事が分かり、これらに共通する「滞り」という新しい原因が見えてきました。

 

やはり調べる時は色々な本を色々な角度で見なければいけませんね!

また一つ引き出しが増えた休日でした(^―^)

 

 

研修生 大久保昌哉

 

 歯痕舌.jpg

「中医舌苔図譜」 人民衛生出版社

 

 

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味覚の障害B

口膩(こうじ)とは口や舌がネバネバした状態で気持ちが悪い状態を指す。

この口膩も甚だしければ食事の味がわからないといった状態を招く。
口の苦さ・甘さ・酸っぱさ・味覚の低下などの味覚異常を兼ねることがある。

 

主には「湿」つまり体内に存在する余計な水分が原因となることが多い。

余計な水分を生じる原因となるのが、気候などの外的要因や飲食由来のものが挙げられる。

湿は胃腸の活動低下を招いてしまう。つまり、体内に侵入した水分・飲食によって取り込んだ水分を体内へ吸収する力が低下することで体内の水分が余剰な状態を生じてしまう。これが上(口)にあふれることで、口や舌のネバネバ感や味覚障害を招く。

 

以下、解説を行う。

@寒湿困脾(かんしつこんひ)
体質レベルで消化器に冷えが見られるために体内の余剰水分は寒化する。消化器の冷えと余剰に生じた水分は消化・吸収能力の低下の失調を招き、口や舌のネバネバ感や味覚障害が生じる

湿気の多い環境や雨にさらされること・汗をかいたままの状態でいることなどの外的要因や生もの冷たいもの甘いもの・油濃いものの食べ過ぎなどの飲食由来が原因となる。
身体症状としては、味覚の低下・咽が乾かない・飲食を欲さない・腹部の張り感・倦怠感・下痢などが見られる。


A湿熱中阻(しつねつちゅうそ)
消化器に熱が生じたことに加えて、体内の余剰水分が生じる。熱気をおびた余剰水分が口まで上蒸することで口・舌のネバネバ感や味覚障害が生じる。

湿気の多い環境や雨にさらされること・汗をかいたままの状態でいることなどの外的要因や生もの冷たいもの甘いもの・油濃いものの食べ過ぎなどの飲食由来が原因となる。

身体症状としては、食べても味がしない・口は乾くが飲み物は欲さない・腹部の張り感・食事量の低下・小便の色は赤いなどが見られる。

@(寒湿困脾)とは寒熱の違いがあり、比較的本症状のほうが重症である。

B痰熱阻滞(たんねつそたい)
多くの原因は消化器が虚損したことによる消化・吸収能力の低下により体内に生じた余剰水分が長期間とどまることで熱化してしまったことが挙げられる。また水液物質を循環させるエネルギーが停滞、停滞することで熱をもった結果、水液物質は上昇・ネバネバしてしまうことが口膩を生じさせる。

身体症状としては、口は乾くが飲み物は欲さない・胸部の張り感・動悸・黄色い痰が生じるが吐き出しづらい・食事量の低下などが見られる。

 

スタッフ 杉本

 

※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載にない症状》に収められています。

味覚の異常A「味覚減退」

口淡無味とは、味覚の減退で口の中が淡く飲食物の味のないことを言う。

 一般には食べ物の香りがなく、食欲不振をともなうものを指す。「口淡」「口不知味」という表記も見られる
古典において、「味覚は脾胃と関連がある」とされている。脾の機能は口に通じ、脾が健やかであればよく食物の味を近くすることができる。
つまり、味覚障害は脾胃の運化失調と関係があり、原因は脾の機能失調による消化吸収能力の低下(@)と余剰水分による脾胃の消化・吸収能力への阻害(A)にあるとされている。

以下、@・Aについての解説を行いたいと思う。

@脾胃気虚(ひいききょ)
消化器の虚損が原因となる。飲食の不摂生・激しい嘔吐や下痢・長い病気を患うことによって、胃腸が弱ってしまう。これにより食物の消化吸収や運搬能力が低下した結果、運化転輸の機能が低下したことで食欲不振や口淡が生じる。
飲食に味も臭いもしない・飲食物を欲さない・心身の倦怠感・腹部の張り感・大便がやわらかいなどの身体症状がみられる。

A湿困脾胃(しっこんひい)
体内に生じた余剰水分が原因となる。湿気の強い環境に身を置く・飲食の不摂生により消化吸収機能の低下が生じるなどによって余剰水分が体内に生じる。この余剰水分が消化機能の低下を招いた結果、口の中のネバネバ感や口淡が生じる。
口の中がネバネバする・飲食物が味がしない・消化不良・食欲不振・胃のもたれ感・吐きたいけど吐けない・大便がやわらかいなど身体症状がみられる。

 

スタッフ 杉本

 

※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載にない症状》に収められています。

味覚の異常@

中医書には物を口にしたわけではないが、口の中に味を感じる症状が何件か記載されている。

その中でも「口の中が苦い」状態を「口苦」という。

以下、口の中が苦い状況についての東洋医学的解説を行いたいと思う。

 

●口苦の東洋医学的解説

 口苦とは、口中に苦味を自覚することである。中医書には「口苦」のほか「胆疸(たんたん)」という表記が見られる。

多くは、五臓六腑の「肝」「胆」に熱があることによって、「胆」のエネルギーが熱で蒸されて上昇することが原因であるとされている。(胆汁が口に上がるイメージ)

 


@邪在少陽口苦
気候(特に寒冷性の強いもの)が原因となる。これらが体内に侵入した結果、「胆」腑は機能失調を起こしてしまう。胆は熱で蒸され上昇し口の苦さが生じる。
そのほか、咽の渇き・頭痛・眩暈・口が苦い・悪寒と発熱が交互にみられる胸脇部が張って苦しい・吐き気を催すといった症状がみられる。

A肝胆鬱熱(かんたんうつねつ)
「肝」で生じた熱が「胆」に移動したことが原因となる。抑鬱感や過剰な精神刺激は「肝」に熱を生じさせる。この熱が「胆」に移行し、熱によって胆のエネルギーが上昇(口へ向かう)し口苦が生じる。
口が苦い・咽が渇く・眩暈などは@と同様に生じる。違いとしては、起こりやすい・ため息をつく・顔や目が赤いといった症状がみられる。


スタッフ杉本

 

 

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胖大舌

まだまだ寒い日が続いていますが、そろそろ花粉症の症状が出ている知人を見て「明日は我が身」と

毎年ビクビクしている研修生の大久保です。

 

さて、皆さんはご自分の舌がどのような形をしているか見たことはありますか?

東洋医学では舌も証を確定する重要な部位で『舌診』と呼ばれています。診るところは、大きさ・

形・色・表面に付着している苔・舌の裏などです。正常な舌であれば出した時に口の両端に余裕があり、

ピンク色で、ほどほどに苔が着いている状態なのですが、今回は大きくてぼてっとしたような舌『胖大舌

(はんだいぜつ)』についてご紹介しようと思います。

 

胖大舌とは

 ・舌を出した時に口の両端いっぱいまでぼてっと広がる舌で、力なく柔らかい

 ・舌の両端に歯型が着いている場合がある。(歯痕舌)

 ・色は薄いピンクで苔は薄く白い

 

続いて考えられる証は

<脾気虚>

 ・疲れやすく小食、お腹が張って便が緩い

 ・脾気虚証に“寒”“湿”の邪が入ると →さらに舌の色が薄くなり、吐き気、めまい、浮腫みが出る

 

<腎気虚>

 ・腰から下が重だるく、小便が少ない、手足の冷え

 

となります。イメージしやすいように言い換えますと、元気の低下で消化器系などの水を代謝する能力が

落ち、行き場を失った水が舌に溜まったという感じです。これが腎気虚では腰から下に水が溜まった為に

足腰に力が入らないと考えたらスッキリ納得頂けると思います。

 

舌診は簡単に身体の状態を知れる部位ですし、嘘もつけない所なので是非ご確認ください!

 

 

研修生 大久保昌哉

 

 

※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載のない症状》に収められています。

排便困難

「排便困難」は排便に要する期間が通常よりも延長し、排便がスムーズに行えない状態を指す。似たような症状で「大便秘結(便秘)」がある。(排便困難では隔日、大便秘結では排便間隔は4〜7日/回といった違いが見られる。)

   

@大腸熱結による排便困難
大腸に存在する熱が原因となる。もともと熱が盛んな体質であること・または辛いものの食べすぎることで体内に熱が生じる。胃腸に生じた熱が大腸に下降し、水分を飛ばすことで排便困難を招く。(特徴)便は乾燥している・兎糞便・腹部の張感を伴うなど
(身体症状)顔、耳が赤い・口の渇き・尿の色は黄色い・脈が強いなど

  

A湿熱による排便困難

 湿気と熱が原因。高温多湿な環境や甘いもの・油濃いもの・味の濃いものなど飲食の不摂生により体内に「余剰水分」と「熱」が生じる。体内の余剰水分は胃の消化・吸収能力や大腸の糞塊を運搬する能力の低下を招く。

(特徴)ネバネバとした便・先に硬いものが出た後水様便が出る

(身体症状)体の重だるさ・口が苦い・小便の量が少ない・小便の色は濃いなど

 

B脾肺気虚による便秘

消化器の糞便を運搬する力の不足が原因。飲食不節、思慮過度、疲労や過労などによって消化器自体の活動力が低下し、排便困難を招く。

(特徴)すっきりと排便できない・力んでも出すことが難しい
(身体症状)精神疲労全身倦怠感・ボソボソと話す・脱肛など。

 

C肝脾気滞による排便困難
長期にわたるストレスや強い精神的な刺激を受けることがきっかけになり大腸の動きが悪くなることが原因となる。大腸の動きが悪くなった結果、糞便の運搬する力が低下し排便困難を招く。

(特徴)便意が急に迫ってくるも排便できない
(身体症状)おならが比較的多い・お腹の張り・精神抑鬱・ゲップが多い・生理前の胸の張りなど。
 

D脾腎陽虚による排便困難
冷えが原因。加齢や過度な疲労は身体を温める力の低下をもたらし、生じた冷えは大腸の機能の低下を招きその結果、排便困難が生じる。

(特徴)乾燥した便が出る

(身体症状)四肢の冷え・寒がる・腰膝の重だるさ・小便の量は多く色は薄い・夜間頻尿など。

 

E血虚(陰虚)による排便困難
胃腸の潤い物質の不足により腸道が狭くなることが排便困難の原因となる。長い期間病気を患うこと・産後の出血・加齢によるものが多い。
(特徴)硬い兎糞便
(身体症状)頭部の揺れ感・不眠・顔色は青白い・両ほほが赤らむ・口やのどの渇きなど

 

スタッフ 杉本

 

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嘔吐下痢症状(上吐下瀉)

嘔吐と水様便の下痢が同時にあるいは交互に発生するものを指す。

中医書には「上吐下瀉」の他、「霍乱(かくらん)」・「吐瀉」という記載も見られる。

多くは気候由来のもの、消化器のトラブルなどが原因で引き起こされる。

現代医学におけるコレラ・パラコレラ・細菌性食中毒などとよく似ている。

 

@暑湿による嘔吐下痢
高温多湿な気候が原因で発症する(夏に多い)。この気候由来の熱や湿気が体内に侵入し消化器に影響をもたらす。胃が損傷されることで嘔吐が出現し、大腸に下注することで下痢が生じる。
(特徴)発症は急激・腹部は絞ったような激しい痛み・黄色い水様便・あるいは粘液便を下痢する
(身体症状)口の渇き・腹部のつかえ感・発熱・頭痛・四肢や体の痛み・小便は量は少なく色は濃い

 

A寒湿による嘔吐下痢
寒冷・多湿な気候により生じる。生もの冷たいものを食する・夜風にあたるなどが原因となる。

冷えは胃腸の消化・吸収能力の低下を招き、身体の栄養・不必要な物質を循環・排出されるメカニズムに障害が生じることで嘔吐・下痢が生じる。
(特徴)水分量豊富な嘔吐・下痢となる・臭いは少ない・腹痛を伴う・温めたりさすると楽になる
(身体症状)胸やお腹の張り・むくみ・四肢、身体の冷えなど

 

B虚寒による嘔吐下痢
もともとの冷え体質が原因となることが多い。胃腸の消化・吸収機能の低下(胃⇒小腸⇒大腸に降ろす機能が低下する)を招き、嘔吐下痢となって現れる。

(特徴)温めると軽減する・水様便・未消化便を下痢する
(身体症状)汗が出て四肢は冷える・寒がり・食欲不振など

 

C食積による嘔吐下痢
食物が胃腸に停滞し、消化できないことにより生じる。暴飲暴食や不衛生なものを口にすることが原因となる。これらは胃の機能(消化・吸収)の低下をもたらし嘔吐・下痢が生じる。
(特徴)腐酸臭のする嘔吐と下痢となる・下痢をした後痛みは軽減する
(身体症状)腹部が張って痛む・ゲップが出る・嘔吐の後下痢することが多いなど

 

D時疫霍乱による嘔吐下痢
感染症を感受し、胃腸が侵襲される・腐敗したものを口にするといったことが原因で嘔吐・下痢を生じる。
(特徴)発症は急激・激しい嘔吐下痢となる(噴射状に嘔吐・下痢ははじめは泥状便が出た後水様便が出る)・臭いはない・はっきりとした腹痛が生じる
(身体症状)口の渇き・両目の陥凹・皮膚は青白い・冷や汗をかく・唇や爪の色は青白いなど

スタッフ 杉本

 

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便失禁について

便失禁は、排便のコントロールができず、自分の意思に反して便が漏れてしまう状態を指す。

原因は肛門部の筋肉(肛門括約筋)の衰えや損傷が挙げられる。

衰える原因の一つは加齢であり、肛門を占める力が弱くなることで失禁が生じる。

また損傷の原因は分娩、痔、大腸がんなどの病気が挙げられる。

以下、東洋医学的な解説を行いたいと思います。

 

●「大便失禁」についての東洋医学的解説

便失禁は、自分の意思に反して便が漏れてしまう状態を指す。ひどい場合には排便したことを自覚していない状態となる。

ただ排便回数が多くとも自身でコントロールできる状態・肛門部の外傷・手術の後遺症によるものは
含まれない

 

@脾腎陽虚による大便失禁
長期間の下痢症状などにより五臓六腑「脾」「腎」が虚損したことが原因となる。「脾」「腎」の虚損は消化器の冷えを生じさせ飲食物の消化・吸収能力の低下を招く。双方の虚損は、しばらく下痢が止まらない・飲食物は未消化のまま排せつされるといった状態が生じる。
(特徴)慢性的な下痢症状・排便回数は頻回・時折粘液便を排泄
(身体症状)寒がり・四肢の冷え・小食でお腹が張る・腰の重だるさ・耳鳴り・尿量多く色は薄いなど

 

A気虚による大便失禁
加齢による体力低下・長期間病気に患うことなどでエネルギー(固摂機能)が虚損することが原因となる。固摂機能には@内臓位置を一定に保つこと・A物質が漏れ出ないようにすることがある。

つまり固摂機能の低下により、内臓の下垂・肛門部おいて便が漏れ出る、という症状が出現し、大便失禁となる。
(特徴)大便は時々漏れ出るが、便が出ている自覚はない・ひどい場合には脱肛が生じる

 (身体症状)痩せ・精神疲労・食欲不振・息切れ・ボソボソと話すなど

 

B疫毒による大便失禁
伝染性のウイルスや細菌などが原因となる。これらは腸道のうっ滞やエネルギーの虚損を生じさせる。エネルギーの虚損はこれらの邪から体を守ることが出来ず、一過性の意識障害が生じた結果便失禁を招く。

(特徴)急激に発症し、鮮やかな紫色の膿血便あるいは水様便となる
(身体症状)高熱・口の渇き・ひどい場合は意識がはっきりとしない状態となる

 

スタッフ 杉本

 

  ※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載にない症状》に収められています。

テネスムス(裏急後重)

「テネスムス」とはどのような状態か?

テネスムスは便意をもよおしても排便がなかったり、便意があっても便が少量しか排出されないにもかかわらず頻繁に便意をもよおす症状を指す。いわゆるしぶり腹である。

 

このテネスムスは、中医書には「裏急後重」と記載されている。

「裏急」は腹痛をともなう我慢できないほどの便意を指し、「後重」は急激に排便するが便意は解消されず肛門の下垂間を伴うことを指している。

「@湿熱」「A気滞」が原因となるものが多く「湿熱」と「気体」は同時に見られることが多いとされている。 

@大腸湿熱によるテネスムス
飲食の不摂生(アルコール・甘いもの・油濃いものなどの過食)・湿度、気温の高い環境によって胃腸に湿熱が生じる。湿熱が大腸に下降することが原因となりテネスムスが生じる。

(特徴)腹痛・差し迫った便意・膿血性の下痢・肛門に灼熱感が生じる
(身体症状)発熱・口が渇く・小便の量は少なく色は濃い

 

A気滞によるテネスムス
大腸内の便を運搬する力「気」が滞ることによって生じる。気が滞る原因としては、@に挙げた「湿熱」や寒冷、多湿、高温な環境・五臓六腑の失調などが挙げられる。
(特徴)お腹の張り(甚だしくなると側胸部へ移行)・お腹がいたくなるとすぐ排便したくなる・排便後には腹痛は軽減する・すっきりと排便できない・膿血便
(身体症状)力強い弓の弦のような脈となる

 

B気虚によるテネスムス
慢性の下痢・疲労などによって胃腸の消化・吸収能力の低下が生じる。大腸においても運搬能力の低下がみられテネスムスが生じる。また内臓を定位置にとどめておくことができず下垂傾向となる。
(特徴)持続的なはっきりとしない腹痛・肛門の下墜感(甚だしいときは脱肛となる)
(身体症状)精神疲労・息切れ・ボソボソと話すなど

 

C津少血虚によるテネスムス
多くは慢性的な下痢症状により、身体の保湿・栄養物質を虚損することが原因となる。

乾燥症状が特徴・身体症状によく出現する。
(特徴)腹痛を伴い我慢できない便意となる・排便時に力んでも便が出ない・あるいは粘液が数滴出るのみ
(身体症状)口の乾き・目の乾燥・午後に体温が上がる(甚だしい場合に夜間に高温)・痩せなど

 

スタッフ 杉本

膿血便

前回血便についての解説を行いました。

引き続き、排せつ関係について調べてみると、「大便膿血」という表記がみられます。

ネバネバした液体や血液をともなう下痢があり、排便回数が頻繁であること、裏急後重(急激な腹痛がおこり、常に便意があるが、排便によって便意が解消されず肛門の下垂感を伴う疾病))を伴うものを指す。
ゼリー状であり血液を含む疾患としては、「痔」、「感染性腸炎」、「潰瘍性大腸炎」、「大腸がん」などが考えます。

東洋医学的に考えると、身体がどのようなことが生じているのか?

「大便膿血=膿血便」についての解説を行っていきたいと思います。

 

@大腸湿熱による膿血便
原因としては、飲食不摂生や高温多湿な環境などにより胃腸に湿熱が生じ、大腸へと下降することにより生じる。

「湿」が多いものはネバネバした液体の割合が多く血液は少ない。

「熱」は反対に、ネバネバした液体の割合が少ないが血液は多い。

もちろん「湿」「熱」双方に盛んな場合には、粘液と膿血(赤白の夾雑物)を下痢する。

(特徴)排便回数は頻繁・腹痛、肛門の灼熱感を伴う・最初は水様便が出て膿血便が出る・量は少ない
(身体症状)小便は赤色・量は少ない・嘔吐・身体が熱い、など

 

A寒湿阻滞による膿血便
普段より寒冷の食事を摂取しすぎて胃腸を冷やしてしまい、消化吸収能力が低下することが原因となる。生じた余剰水分が腸内にとどまり、腸の動きが停滞することで膿血便が生じる。
(特徴)。膿が多く血液が少ない下痢(豆乳のようと例えられる)・長く続く腹痛・暖めることや按ずることで軽減する
(身体症状)飲食を欲さない・小便は薄くて量が少ない、胸腹部のつかえ、など

 

B感受疫毒による膿血便

伝染病由来。胃腸を侵襲し全身に高熱症状を発症させる。

(特徴)発病は急速で高温・激しい腹痛が生じる・紫色の膿血便または水様便となる・便は悪臭

(身体症状)唇は青紫色・顔色は青白い・舌色は深い赤色など

  

C下焦虚寒による膿血便
慢性の下痢が続き、身体のエネルギー・栄養・潤い物質が損傷することが原因となる。

エネルギーが不足することで「脾(消化器)」「腎(排泄器・生殖器)」に冷えが生じる。

冷えは消化・吸収や食塊の運搬作用に影響を及ぼし、大腸の吸収や排せつ機能の低下が生じるため膿血が生じる。
(特徴)水様便・白色ゼリー状や薄い血液が混じる・我慢できる程度の腹痛・温める按ずることで楽になる
(身体症状)四肢の冷え・痩せる・食欲不振など

 

D陰虚内熱による膿血便
慢性の下痢症状によって身体に必要な保湿物質が失われることが原因となる。

体を冷ます成分が少ないために相対的な熱が生じ、大腸に停滞することで膿血便が生じる。

慢性的な下痢がきっかけになることは、「C」と共通するが、身体症状で顕著な違いが現れる。
(特徴)耐えられる程度の腹痛が長時間続く
(身体症状)午後に体温が上昇する(甚だしければ夜間発熱)・便秘・尿が濃いな

 

E時発時止膿血便
初期治療時に下痢を止めることが早すぎることで治療がうまくいかなかったことが原因となる。

下痢を止めることが早すぎると腸内に熱を残してしまい、膿血便が生じる。

(特徴)発作時には血液が多く粘液は少ない下痢を排泄する・悪臭を放つ・非発作時はお腹の張りやはっきりしない痛みが続く・便秘と下痢が交互に続く
(身体症状)顔色は黄色い・心身疲労・食欲不振・痩せなど

 

スタッフ杉本

しゃっくり

こんにちは!ミカンほど人によって食べるまでの手順が人それぞれな食べ物は無いだろうなぁと

しみじみ思う研修生の大久保です。因みに私は全体を揉むと甘くなり、頭のヘタがある部分から

剥くと繊維が残りにくいと思い込んでおります。

 

さて、そんな食べ物の話から始まりましたが、今日は食後に時々やってくる「しゃっくり」について

原因をご紹介しようと思います。西洋医学では「吃逆」(きつぎゃく)中医学では「口に厄」と「逆」

と書いて「あくぎゃく」と呼びます。古典では『声が出て、物がでるものを「嘔吐」、声が出て物が

出ないものを「あくぎゃく」とする』と定義していたようです。現代でもなかなか嘔吐としゃっくりを

結び付けられませんが、当時の人たちは口から逆流するものを「食べ物」なのか「気」なのか考えられ

ていた事が読み取れますね。

それでは誰でも多分一度はなったであろうしゃっくりを思い出しながら読んでみてください!

 

@胃寒気逆タイプ

 症状 :低くゆっくりな力のあるしゃっくり声、お腹の冷え

 原因 :冷たいものの飲食や寒邪が胃腸に侵入した為

 ※夏の日のビールでしゃっくりが出るのはこれですね!

 

A胃火タイプ

 症状 :大きくてよく響くしゃっくり声、勢いもある。口が乾き口臭がする

     お腹が熱く、尿が黄色、便秘傾向

 原因 :辛い物を食べたり、熱の邪が胃に入る。精神的な事も原因になる

 ※韓国料理を食べた時にしゃっくりが出たことを思い出しました。

 

B脾腎陽虚タイプ

 症状 :絶えずしゃっくりが出て苦しい、手足の冷え、顔が白く食欲が無い

     足腰に力が入らず、尿が多く、便がゆるい

 原因 :慢性の病や肉体疲労により胃気が低下する

 ※元気も無い。胃腸も調子悪いとなれば何かしら症状は出ますよね。長引くようなら注意が必要です。

 

C胃陰不足タイプ

 症状 :早いしゃっくり声で呼吸が苦しく、止まったり出たりを繰り返す。口が乾き精神不安

 原因 :慢性の病や肉体疲労により胃陰が低下する

 ※勝手な解釈ですが、空腹時にそれ程急いで食べてもいないのに出るしゃっくりはこれのような

  気がします。

 

胃の作用の一つに「食べた物や気を降ろす」という作用があります。これが上記の4つのタイプの原因に

よって逆流してしゃっくりとなる訳です。Bのタイプにも書きましたが、2日以上長引くようなしゃっくり

は病院の受診をおすすめ致します。

 

研修生 大久保昌哉

 

 

※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載のなげnい症状》に収められています。

血便について

血便は文字の通り、赤い血が混じっている便を指す。

大腸、肛門、下部消化器からの出血するが、肛門からの出血だと鮮やかな赤で大腸からの出血だと暗赤色となる。

疾患としては痔・大腸がん・大腸ポリープ・潰瘍性大腸炎・クローン病などが挙げられる。

以下、東洋医学的な解説をしていきたいと思います。

 

●血便(大便下血)

中医では大便下血といい、便に血液が混ざるものを指す。大便下血には@出血のみ・A排便の後半に出血するもの・B出血した後排便するもの・C便に血液が付着しているもの、がある。

肛裂(切れ痔)・肛漏(痔ろう)などによって生じる。

 

1)大腸風火タイプ
気候・高熱な外的環境が陽明経脈(大腸と関係がある)に侵襲・熱が腸胃に停滞し脈絡を損傷するたことが原因で血便が生じる。
(特徴)

 出血後便が出る・鮮紅色・急激に発症するが期間は短い・肛門の灼熱感を伴う
(その他の症状)

唇が乾燥・咽が乾き冷たい飲み物を欲する・歯茎の張れ・口が苦い・口臭がする・便秘など。

 

2)大腸湿熱タイプ
飲食の不摂生・また多湿な環境に長時間さらされることによって胃腸に余剰水分が生じる。

これが下降して大腸に留まり熱をおびる。この熱により血絡が傷灼されることによって血便が生じる。
(特徴)
 便に血液が付着・暗黒色or黒豆汁のような色の便
(そのほかの症状)
 顔色は黄色・口は渇き苦い・飲食を欲さない・お腹の張り・排便後すっきりしないなど。

 

3)肝腎陰虚タイプ
身体の栄養物資・保湿物質の不足によって生じる。保湿物質の不足は相対的な熱(身体を冷ます物質が不足することによって生じる)を生み出す。この熱が大腸に停滞することによって血便が生じる。

(特徴)

排便後出血・深紅色・血液が点滴する・出血量は多くない
(その他の症状)

頭部の揺れ・めまい・両ほほが赤らむ・不眠・寝汗・足腰の重だるさなど。

 

4)脾腎陽虚タイプ
働きすぎ、長期間病気を患うことによる体力低下などによって「脾」と「腎」の気が低下することにより生じる。「脾」は血液を脈内にとどめておく作用を有し、「腎」は物質を漏れ出ないようにおさめる作用を有する。この「脾」「腎」双方の作用が低下した結果、下血が生じる。
(特徴)

排便後出血・黒い・粘稠度が高い・出血量が多い。
(そのほかの症状)

顔色にツヤがない・手足がだるい・ボソボソと話す・下痢・ひどい場合には手足の冷えなど。

 

スタッフ 杉本

肛門そう痒

肛門部の皮膚については「そう痒=かゆくて掻いてしまう」といった症状が見受けられることがあります。これまで述べてきた「痔」も一つの原因ですが、炎症性腸疾患含む肛門直腸疾患他、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患、疥癬などの感染症、大量発汗などの衛生面などのかゆみが生じる原因が多くにわたります。

以下、東洋医学的な「肛門部周囲のかゆみ」についての解説を行いたいと思います。

 

●肛門そう痒とは?

 肛門周囲の皮膚がかゆくなり、しばらくたっても治らない症状を指す。

痔・列肛・肛門周囲のできもの・皮膚病など多様な疾患みられる。

 

@風熱(ふうねつ)型

五臓六腑の「肺」に熱が侵襲する。この肺に存在する熱が下降して大腸へと到達することが原因の多くとされる。(漢方上では「肺」と「大腸」は経絡で密接につながっている)

(特徴)虫にかまれたような熱感があり耐え難いかゆみ・ひどい場合には皮膚がさけて出血する

(そのほかの身体症状)胸苦しさ・不眠・口が苦くのどがかわく・便秘・精神不振など

 

A風湿挟熱型

 湿気や熱由来。湿度が高い・高温な気候など環境要因が関与したり、また飲食の不摂生や消化機能の低下により体の中に余剰な水分が生じることが原因となる。これらが肛門皮膚部にうっ滞することでかゆみが生じる。

(特徴)皮膚に湿り気がある・活動して皮膚が擦れることで傷みはさらに強くなる

(その他の身体症状)倦怠感・体が重だるい・お腹が張る・小食など

 

B血虚生風型

体の中の栄養物質・保湿物質が失わると乾燥症状が生じる。肛門皮膚の栄養物質・保湿物質の不足が原因となりかゆみが生じる。

(特徴)皮膚は乾燥している・ツヤや張りがない・クモの巣状のシワとなる

(その他の身体症状)口、舌の乾燥・痩せ・不眠など

 

身体症状として「かゆみ」を伴うことは多く見受けられますが、今回は肛門部について解説させていただきました。自身の体を知る上での何かの参考になれば幸いです。

 

スタッフ 杉本

 

 ※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載にない症状》に収められています。

関節の変形

こんにちは!正月休みの夜更かしグセが治らず、夜中の三時まで眠れない研修生の大久保です。

 

さて、突然ですがジャンケンのパーをした時に皆さんの手の指は真っ直ぐ伸びていますでしょうか?

学生時代にバスケットやバレーボールで突き指をしてから曲がったままという方もいると思いますが、

治療をしていると『いつからか一本だけ指が隣の指に向かって曲がっているんだけど何で?』というお声も

少なくありません。今回はそんな関節が変形する理由を中医学的に説明したいと思います。

 

まず、関節の変形で考えられるのがリウマチですが「朝のこわばり」や「熱っぽさ」などの定義があります

ので、ネットなどでチェック項目を確認して頂いて当てはまるようなら病院を受診されたほうが良いと思い

ます。中医学で考えるリウマチも下記の原因とは少し異なりますので、今回は「リウマチ以外の関節の変形」

という形で三つご紹介致します。

 

@気滞血オパターン

 症状 :針で刺されたり刃物で切られるような特定の場所にだけ起こる鋭い痛み。

     腫れや動きの制限がある。

 原因 :風寒湿熱の邪が体内に長期間入り込み、気血の動きを悪くして変形させる。

     また、外傷により引き起こされる。関節以外での変形も見られる。

 

A痰オヒ阻パターン

 ※説明で出てくる「オ血」=血の流れが悪くなると出る病変。「痰」=津液(身体に流れる水分)の流れ

 が悪くなると出る病変。とイメージして頂くと分かりやすいと思います。

 

 症状 :慢性的に痛く、繰り返す。関節は硬直し変形する。激烈な痛み。

     曲げ伸ばしできず、腫れやしびれが出る場合がある。

 原因 :気血の閉塞(ヒ症)が反復された為オ血や痰が生じ、それらが合わさって引き起こされる。

     特定の場所が激烈に痛み、関節の曲げ伸ばしができない。

 

B肝腎の気が無くなりかけパターン

 症状 :慢性的な関節痛。筋肉や関節の引きつり。疲れ、寝汗、めまい耳鳴り、もだえ暴れる、

     夕方の決まった時間に熱を出す、足腰に力が入らない、関節の熱感腫れ、日中は動けるが

     夜になるとダルくなる。

 原因 :病気の長期化で筋肉を主る肝と骨を主る腎が力を失い、徐々に関節が変形する。

 

となります。冒頭でお話ししました『いつからか曲がっていた』の理由はBの「徐々に関節が変形」

する為にご自身でも気づかない内に変形が進んでいたのだと思います。また、突き指などで関節が

曲がってしまう理由も、回復期に気血の流れを良くする処置をしていなかったり、そのまま運動を

続けていた為に気滞血オが進んでしまったのだと考えられます。(私もそうでしたが、休んだら

レギュラー落とされるから休めません><)

 

中医学は色々な事が説明できるので面白いですね(o^―^o)

IMG_3920.jpg

↑指体操の一つです。

 

研修生 大久保昌哉

 

 

※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載のない症状》に収められています。

言語錯乱

20201/1

明日から本格的に21年の臨床が始まる。

今年はどんなドラマが待っているのだろうか?

少し前の話だが、滅多にお目にかかれない患者さんと遭遇する。

 

この患者さんは中医でいう「言語錯乱」の変法。丹渓心法なら『錯語』に当たる。わけのわからい言葉が次から次へと留めなく出てくる状態をいう。自身でもこの状態になると自制できないらしい。

 

今回はお葬式でこの症状が現れる。

スピリチァル的のいうなら三次元と四次元に境界を彷徨う感じで、鬼籍に入られた方の思いを被ってしまうらしい。霊が乗り移ったとでも表現するのだろうか。

その前の時は文字通り「言語錯乱」で自分の意識がなくなり、わけのわからない言葉がどんどんと出てくる感じであったが、今回は意識が遠のき、言語錯乱もあったが、非常に強い口渇を自覚し、異常に水を飲むという異常行動で現れる。

その後は疲労困憊になるり、悪夢を見るようである。自分でもそうなっているという意識があるも、止められないので、とても恐怖感じるという。


一介の鍼灸師が治療の対象としていいのかどうかわからないが、少し落ち着いたご様子であったので引く受けることに。


現状の弁証は心脾両虚。

顔に赤みが戻っているので良しとする。

発作時は心火であろう。安定時の心脾両虚からトリガーになる不安感が潜行し一挙に心火に移行するのだろう。

今回、言語錯乱より飲水異常が強く現れたのは、本人が過去の数回の体験から無意識に学習されたのであろう。その証左になるかどうか微妙だが、ご自身の意識が遠のく(乗って取られる?)前に強い口渇を感じている。そこで心火の熱を冷やすための行動であったと解釈している。


その後耳鳴りで定期的に通われているが、10年以上はこの症状は出ていない。

ついでに耳鳴りもわーい(嬉しい顔)


sakura3.jpg

 

※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記にない症状》に収められています。

 

 

尿失禁について

数回に渡って泌尿器についての症状を解説をしてきました。

本日は「尿失禁」について解説していきたいと思います。

 

◎「小便失禁」とは?

「尿失禁」を中医学では「小便失禁」という。この「小便失禁」=日中・夜間を問わず意識下で尿を漏らしてしまい、排尿を自制できない状態を指す。類似した症状で「遺尿」と「尿後余瀝」がある。

相違点として、「遺尿」は夜間無意識下に尿を漏らしてしまうことで、「尿後余瀝」は排尿は自制できるが、尿の切れが悪く排尿後に少量の尿が点滴する状態が挙げられる。

 

◎「尿失禁」の現代医学的な分類

現代医学上でも尿失禁は自分の意思とは関係なく尿が漏れてしまうことと定義づけられている。

 @腹圧性尿失禁

重い物を持ち上げたり、咳やくしゃみなどにお腹に力が入り腹圧の上昇したために起こる尿失禁。

女性の尿失禁の中で最も多い。加齢や出産を通じて、排尿にかかわる筋肉が緩むために生じる。膀胱の過活動はない。

 

A切迫性尿失禁

急に尿がしたくなり、我慢できずに漏れてしまう。不随意の膀胱収縮を伴う。

急に尿がしたくなり(尿意切迫感)、我慢できずに漏れてしまうのが切迫性尿失禁です。
多くの場合は特に原因がないのに、膀胱が勝手に収縮してしまい、尿意切迫感や切迫性尿失禁をきたす。

 

B溢流(いつりゅう)性尿失禁

排尿障害が基礎疾患としてあるために自分で尿を出したいのに出せない、でも尿が少しずつ漏れ出てしまうの状態。男性に多くみられる。

 
 
C機能性尿失禁

排尿機能は正常にもかかわらず、運動機能の障害や認知症などのためにトイレに間に合わないことで起こる尿失禁。

 

◎「尿失禁」の伝統医学的分類

@腎陽虚による小便失禁(加齢型失禁)
長期間病気を患う・加齢によって「腎」のエネルギー(あたためるエネルギを含む)が虚損する。腎は排尿コントロールを担うが虚損することで尿の貯蔵・排出機能が低下するために失禁が生じる。
・主な症状・・・回数頻回・尿色は薄い・尿量は多い
・その他の症状・・・倦怠感・腰の重だるさ・四肢の冷えなど

 

A脾肺両虚による小便失禁
慢性的な咳症状による「肺」の損傷や疲労感や素体の虚弱により「脾」が損傷することによって生じる。「脾」「肺」ともに虚損することで水液の運行や膀胱の排尿コントロールに障害が生じるために失禁が生じる。
・主な症状・・・頻繁に失禁
・その他の症状・・・心身疲労・食後お腹がはる・食欲不振・下痢など。

 

B膀胱湿熱による小便失禁

 環境要因(暑い・また湿気が強い気候)や辛いもの・味の濃いもの・甘いものの過食などの飲食不摂生により消化器(中焦)に湿熱が生じる。消化器に生じた湿熱が膀胱に流注することで、膀胱の貯蔵・排出エネルギーを損傷させることが失禁が生じる。
・主な症状・・・頻尿・尿意の切迫感を感じる尿量は少ない・尿色は濃い・排尿時灼熱感をともなう。
・その他の症状・・・口が苦い・口が乾く・身熱など。

 

C肝腎陰虚による小便失禁
津液の損傷や加齢などによって陰液が損傷する。体を冷ます作用を有する津液が損傷することで体の内部に相対的な熱が生じる。この熱が膀胱の貯蔵・排出エネルギーを損傷させるため失禁となる。
・主な症状・・・尿量は少ない・色は濃い
・その他の症状・・・頭のふらつき・耳鳴り・両ほほが赤らむ・側胸部のシクシクとした痛みなど

 

尿失禁は高齢者以外にも、40代以上の女性の4割以上患うとされている。

この「尿失禁」は症状以外にも心理的負担も負うように感じる。

また介護を有するような方に関しては、同居する家族にも同じように心理的な負担・介護負担の増加をもたらしてしまうでしょう。

当院では上記のような症状に対して、主に手足・腹部のツボを用いて治療を行っていきます。

相談しづらい疾患ではあると思いますが、お悩みの方はぜひ一度ご相談ください。

 

スタッフ 杉本

 

 ※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載にない症状》に収められています。

微熱

2021/1

微熱は発熱とは違い、体温計で表れない自覚的熱感を指す。仮に現れても37度前後までだろう。

時間帯により高い自覚があったり、、平熱になった感覚になったりする方が多く、数カ月続くこともまれではない。

当院でもこれを主訴に来院する方は結構おり、更年期以後の女性に多い。

 

大きくは胃腸の亢進型、乾き型、疲労型に分類する。

 

胃腸亢進型は感冒から展開するケースもあるが、微熱は午後から夕方辺りに表れやすく、手足の発汗、腹部の違和感、便が出にくいなどを特徴とする。

 

乾き型は午後あるいは夜間に微熱する。手足や顔などがほてり、不眠、寝汗傾向も顕著になる。これに類似するが腹部の硬結があり、口が乾くも水分を取らないケースでは、背後に炎症性疾患が隠れていることもあり注意する。

 

※疲労型はほとんどが自覚のみの熱で体温計には表れない。午前中に微熱が表れることが多い。あるいは読んで字のごとく過労・心労と連動し表れることもある。慢性的な疲労感、息切れなどがある。

 

食欲との連動なら疲労型に多そうだが、疲労型は食の進み方が遅くなるが食べられないというほどではなく、むしろ胃腸亢進型の方が食べたがらない。

そのほか免疫機能が弱い方で季節性を持つ方もいる。梅雨から真夏にかけてのみ表れるケースもある。子供に多いが大人でもある。

 

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尿の切れが悪い・残尿感

「排尿」ひとつ着目しても体の色々な情報が得ることができます。

今回は「尿の切れがわるい・残尿感(尿後余歴)」について解説を行っていきたいと思います。

 

「小便の切れが悪い」・「排尿が終わったあとにも尿が点滴する状態」を「尿後余瀝」という。

「尿が点滴する」という状況は「小便失禁」と共通している。

ただ「小便失禁」は排尿を自制できずに漏らしてしまう状態である。

対して「尿後余瀝」は排尿自体は自制できるが、排尿後に点滴する状態を指している。

 

 

◆腎虚による尿後余瀝(高齢の方に多い)
膀胱内にある尿は五臓六腑の気の作用によって膀胱内にとどまることが出来ている。加齢・長い間病気を患うこと・産後の消耗などが原因となって腎の損傷されることで排尿コントロールができなくなるために尿後余瀝となる。

(主な症状)頻尿・尿の色は薄く透明・尿量は多い。
(その他の症状)膝腰の重だるさ・四肢の冷え低下、耳鳴りなど。
 

 

◇中気下陥による尿後余瀝(働き世代に多い)
飲食の不摂生などにより消化器にダメージが生じる。東洋医学上の消化器(脾胃)の役割として内臓の位置をその場にとどめておく作用を有している。消化器が損傷することで昇挙無力が生じ、膀胱を約束できないことによって尿後余瀝となる。

 
(主な症状)尿色は透明で薄い・排尿後にポタポタと出る・疲れにより生じやすい
その他の症状精神疲労・食欲不振・下痢・内臓下垂など。

 

◇膀胱湿熱による尿後余瀝(飲食不摂生の方に多い)
飲食物は尿や便として体外へ排出される。味の濃いもの・アルコールの過剰摂取は体内に湿熱を生じさせる。この湿熱が消化器から膀胱に移動した結果、膀胱の排尿コントロールの機能が失調されることによって尿後余瀝が生じる

(主な症状)回数頻回。尿色は黄色く濁っている・尿や尿道の灼熱感をともなうことも。
(その他の症状)口が渇く、身体のほてりなど。

 

年末年始。自宅の清掃も終えたのですこし時間を見つけて勉学に励みたいと思います。

本年も引き続き精進していきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

 

スタッフ 杉本

 

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小便不利(排尿困難・尿量減少)

今回は「小便不利(排尿困難・尿量減少」について。

同じように排尿が難しい状態である「小便不通膀胱内に尿が貯留しているが排尿困難な状態)」というのに対して、「小便不利」は尿量自体が少ないため排尿が困難な状態を指します。

早速ですが、解説をしていきたいと思います。

 

@肺気失宣型

水液代謝を担う臓腑の「肺」。正常に働くことによって全身への水液の運搬を行っている。

気候等から影響で「肺」が損傷されることで水液の循環障害が生じる。膀胱に対して水液が運搬されないことによって生じる。

(主症状)尿量の減少・または無尿

(その他見られる症状)瞼からはじまり四肢、ひどい場合には全身がむくむ・咽喉部の腫れや痛み

 

A脾陽不振型

食生活の不摂生・生ものや冷たいものばかり好んで食べる・寒いところに長時間いるなどが原因で消化器のエネルギーが損傷する。消化・吸収能力の低下によって、水液が巡らないことによって生じる。

(主症状)尿量減少・無尿・腰以下の強いむくみ

(その他)疲労感・倦怠感・四肢の重だるさ等

 

B腎陽虚衰型

長期間病気を患う、加齢等によって「腎」のエネルギーが損傷する。

その結果、膀胱の気化機能が低下してしまうことによって生じる。

(主症状)尿量減少・無尿・腰以下の強いむくみ

(随伴症状)四肢の冷え・膝腰の痛み等

 

 

C湿熱内阻型

油濃いもの、甘いもの、アルコールの多量摂取・湿気が強い、温度の高い気候などが原因で、体内に「湿熱」が生じる。湿熱が水液の運行ルートを侵害することで運行障害が生じてしまうことによって生じる。

(主症状)尿量減少・無尿

(その他見られる症状)口が乾くが飲み物を欲さない

 

D気滞湿阻型

精神的抑鬱や気の動きの調整を担う五臓「肝」の失調によってエネルギーの運行に滞りが生じる。

結果、水液物質の運行も付随して滞りが生じてしまうことで生じる。

(主症状)尿量減少・無尿

(その他)食後お腹が張る・側胸部の張り等

 

いかがだったでしょうか?

水液代謝を担う五臓「肺」「脾」「腎」の虚損によるものや、気候由来のもの、いろいろな原因が考えられます。

「排尿困難」・「尿量が減少」でお困りの方、泌尿器トラブルも体質改善も鍼灸治療の適応ですので是非一度ご相談ください。

 

スタッフ 杉本

側胸部の痛み

5診を終えた患者さん。

主訴は「リュックを背負ったような背中(左右)」の重だるさ。

幸い主訴の軽減は確認できるが、新たに「右側の側胸部」の重だるい痛みを訴えられる。

そこで、今回のブログでは「側胸部の痛み」について解説したいと思います。

 

中医書には「脇痛」との記載があるが、側胸部のほか・腋下〜肋骨の一番下(第12肋骨まで)の範囲を指している。

この「脇部」には五臓六腑の「肝」「胆」と密接なかかわりがある経絡(気・血の運行ルート)が循行している。ゆえに側胸部の痛みの多くは「肝」「胆」の機能失調と多くの関連性があるとされている。

 

◆肝鬱気結タイプ

激しい感情の変化(刺激)や長期間によるストレスが原因で、「肝」が担う生理物質の運行をスムーズに行う役割に影響が生じる。主に側胸部の運行ルートに滞りが生じて痛みとして出現する。

(痛みの性質)張った痛み・痛みの部位は移動する・感情の変化で痛みが増減する

(その他の症状)よくため息をつく・精神的抑うつ・食事量の減少等

 

◇肝陰不足タイプ

「肝」の保有する保湿成分が失われることで経絡内を潤すことができないために側胸部の痛みとなって出現する。(原因は他の臓腑への供給・熱による陰液損傷などが挙げられる)。

(痛みの性質)耐えることでできるほどの軽微な痛み

 (その他の症状)口が乾く・目の乾き・両頬の赤らみ・眩暈症状等

 

◆肝胆湿熱タイプ

飲食の不摂生(甘いもの・油こいもの・味の濃いもの・アルコールの取りすぎ)・湿気が原因となって水液に滞りが生じる。停滞した水液が熱化し、「肝」「胆」を侵襲することによって側胸部の気の運行が阻害される。ゆえに側胸部の痛みとして生じる。

(痛みの性質)張った痛み・灼熱感を伴うような痛み

  (その他の症状)口が苦く粘る・食欲不振・目が赤い・黄疸等

 

◇気候タイプ

寒さや気圧などの気候が体表面を侵襲することによって生じる。「胆」に関与する経絡が侵襲されることによって側胸部の痛みが生じる。

(その他の症状)発熱と寒気が交互に現れる・飲食物がほしくない・口が苦い・のどが渇く・眩暈等

 

◆水液べトべドタイプ

消化器機能の低下+気候や飲食不摂生が加わることによって水液代謝に関与する臓腑(脾・肺・腎)の異常が生じる。この3つの臓器の異常が互いに関与することで水飲が停留し、側胸部に注がれることで痛みとなって現れる。

(痛みの性質)張った痛み・不快感を伴う・呼吸するとき痛みが強まる

  (その他の症状)唾液がよく出る・呼吸が浅く回数が多い等

 

◇オ血タイプ

運行の滞り・外傷・手術などが原因となりオ血が生じる。このオ血が側胸部に停滞するために側胸痛みが生じる。

(痛みの性質)刺すような痛み・痛みの部位は一定

(その他の症状)患部に腫塊が見られる・顔いろがどす黒い等

 

 

以上、代表的な6つの原因を解説させていただきました。思いの他、長くなってしまいました。

このように側胸部の痛みひとつとってもいろいろな原因が考えられます。

お困りの方は一度当院までご相談いただければ幸いです。

 

 

スタッフ 杉本

 

 

※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載にない症状》に収められています。

脳鳴

2020/12

脳鳴(のうめい)は中医学の症状名です。

頭の中で何かの音がすることを指します。

普通は耳鳴りのような感じが頭の中でしている感じがします。


この患者さんはちょっと変わっていて、首が張ってくると、「ポコッ」という音がするそうです。

30年以上の臨床経験の中でも数例の記憶しかありません。


肝の疏泄失調が主因でした。数回で消失しましたので安堵しました。


鍼灸院では、ときに聞いたこともないような病気の方がお見えになります。こちらの不勉強(💦💦💦その通りなのですがふらふら

以前、トキゾプラズマ症の方がお見えになりました。

伝染病の一種で、日本には皆無に近いと教わりましたが、お見えになりました。


伝統医学の利点はたとえその疾患に詳しくなくとも、定型的な病理を知って上で、本人の症状、緩解因子や増悪因子、それに脈診、舌診などを重ねると大概の病理は把握できる点にあります。

 


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むくみが気になる(総論)

治療目的の症状として来院されるわけではないが、「むくみ」を気にされている方は非常に多い。

「足」のむくみを気にされる方が多い気もするが、「顔(瞼含む)」・「手」・「胸部」・「腹部」など身体のありとあらゆる場所にみられる。

むくみがおこるメカニズムとしては、水液物質が体内に停滞することが挙げられる。

伝統医学上では「むくみ」についてどのように考えられるのか?

今回は身体の水液代謝を担う臓腑を介した解説を行いたいと思います。

 

●「むくみ」=「浮腫」・「水腫」とは?

「むくみ」は伝統医学上では、「浮腫」・「水腫」と表記される。

水液の循環を主る五臓の「肺」・「脾」・「腎」。この3つの臓器が正常に働かないことが水液の停滞をもたらす大きな原因と考えられている。

 

◎「肺」・「脾」・「腎」は水液物質とどのように関わる?

五臓六腑の「肺」・「脾」・「腎」。これらはそれぞれ、身体の上部〜下部に位置するがそれぞれが互いに関与しながれ全身のスムーズな水液の運行が実現されている。

(身体上部=「肺」・中部=「脾」・下部=「腎」が位置している。)

 

「肺」身体に取り込まれた水液を身体の外・下部へ運行する役割を担う。

この役割によって通常は、「身体の外」⇒汗として排出され・「身体の下」⇒尿として排出される。

正常に働かない(運行に障害が生じる)ことによって、むくみ症状が出現する。胸部に位置することから、胸部のむくみとして出現しやすい。

 

「脾」…飲食において取り込んだ水分(栄養物質を含む)を他臓腑と協力して全身に供給する役割を有する。正常に働からないこと(消化・運行障害が生じる)ことによって、むくみ症状が出現する。身体中部に位置することから、腹部のむくみとして出現しやすい。

 

◆「腎」…身体の水液運行や量をコントロールする役割を有する。不要な水液物質を「尿」に変化させる・排出するのはこの腎の役割。正しく働かないこと(気化・排尿障害が生じる)ことによって、むくみ症状が出現する。身体下部に位置することから下肢のむくみとして出現しやすい。

 

伝統医学上における「むくみ」のメカニズム、いかがだったでしょうか?

水液の吸収・運搬・排出のトラブルにより生じることにより起こることがご理解いただけたのではないかと思います。

自身のむくみの原因を把握する上での参考になればうれしいです。

 

今回は、代表的な3つの臓腑を用いて説明させていただきましたが、その他、心・肝・三焦・膀胱のトラブル・栄養不良の場合にも見られます。

細かい説明については、次回の記事で説明を行いたいと思いますのでご興味のある方はぜひご覧下さい。

長くなってしまったため今回はこれにて失礼いたします。

 

 

スタッフ 杉本

いびき

こんにちは!研修生の大久保です。

先日『いびき録音アプリ』をインストールして自分のいびきを聞いてみたところ、一晩中地響きのような

いびきが録音されていてショックを受けました。西洋医学的には「肥満」「疲労」「ストレス」「睡眠不足」

が原因に挙げられるのですが、中医学的にはもう少し詳しく原因を分けます。私同様いびきに悩まされている

方は是非ご一読ください!

 

@肺に邪が入るタイプ

 症状)途切れ途切れでよく響くいびき、鼻づまり、鼻水、咳で胸が苦しい、喉が痛痒い

 原因)外にある六邪(風暑湿燥寒火)が肺に侵入し、肺から鼻に流れる気が乱れる

 

A痰熱タイプ

 症状)雷のようないびき、痰が絡む息づかい、胸肋部が苦しい、出にくく黄色い痰

    口が乾き汗が出る、便秘気味

 原因)火熱の邪が侵入したり、心配事が長期化してしまう事で体内に熱が産生されます。この熱が

    津液(体内の水分)を蒸発させ痰ができ、これが肺の働きや気道の道で邪魔をします。

 

B脾虚タイプ

 症状)重苦しいいびき、喘ぐような呼吸、お腹が張る、粘っこい痰、疲れやすい、軟便、肥満気味

    日中眠い、舌の両側に歯形がつく

 原因)消化器の弱い体質や暴飲暴食で脾を傷つけてしまい気の流れを悪くする。流れの悪い所には

    痰が生じ、それが肺の働きを邪魔します。

 

C血オタイプ

 症状)大きいいびき、窒息するような呼吸、寝相が悪い、頭痛、喉鼻が腫れて痛い、

    喉が渇くが水を飲みたくない

 原因)外傷や熱に関係する邪が入ったり、心配事の長期化により熱が生じ、津液では無くここでは

    血の流れを悪くし血オを作ります。これが肺や喉や鼻に入りいびきの原因になります。

 

いかがでしょうか。声の響きや日中に出ているサインで4つのタイプに分けられました。原因が分かれば

日常生活で気を付ける事もできますね!ちなみに私はコロナ太りや、お酒好きなのもあってBの脾虚タイプ

かなと思います。まずは一ヵ月、適度な運動とほどほどのお酒でどれ程改善できるか実験してみます!

 

研修生 大久保昌哉

 

 

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鼻血

こんにちは!研修生の大久保です。

皆さん鼻血を出した事ありますか?自慢にもなりませんが私は一度も出した事がありません(笑)さて、この鼻血ですが、ぶつけた等の物理的なものを除いて、七つものタイプに分けられます。簡単ではありますが理由も書いておきます。

 

@風寒タイプ

 風邪と寒邪が合わさり体表に留まったり背中から肺に侵入します。

 微熱で悪寒があります。

A風熱タイプ

 風邪と熱邪が合わさり体表に留まったり鼻から肺に侵入します。

 高熱が出て悪寒はありません。

B胃火タイプ

 暴飲暴食などで胃に熱が生じ、その熱が鼻に伝わり出血を起こします。

C肝火タイプ

 精神的ストレスにより肝に熱が生じ、鼻に伝わります。

D脾不統血タイプ

 慢性病などで虚弱体質になり、血管内に血液を留めておく気の作用が低下し、

 出血します。身体にも内出血が見られます。

E腎陰虚タイプ

 腎にある陰(水)が消耗し、相対的に陽(火)が強くなり虚熱が生じます。

 その熱が鼻に伝わり出血を起こします。

F陽竭陰脱タイプ

 症状は意識不明で脈は微弱なので救急搬送レベルです(><)

 

小学校の昼休みによく鼻血を出す友達を思い出しながら書きました。

ダニエル・キーオン医師の著書『閃く経絡』では救命医時代に止血困難で救急搬送された患者を孔最というツボを押して止血したという逸話があります。これから風邪・寒邪の勢いが強くなる季節になりますので、急な鼻血が出ましたら一度お試しください(o^―^o)

 

研修生 大久保昌哉


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不思議不思議の心血虚

2020/11

この患者さんは不思議だった。

二週間ほど前に2日ほど、起きているときだけ体が硬直し、動けなくなり、胸悶感が出る。
症状から察して狭心症の類ではない。
以前も葬儀の際、死んだ方の霊に取り付かれたり、実際に死んだ方を視覚で捉えたりしてらっつしゃいます。


私の周りにはこういう方がたくさんいるので、不思議なことだと思わないが・・・・・

 

今回は起因になる出来事がないのが不思議・・・・!!

これは心血虚の方に良くある現象ですはありますが・・・ふらふら

急激に心血虚になるか、心血虚が急激に悪化するかでで良く見られます。

 

スーパームンのせいでは満月????

患者さんは『我が意を得たり』の感じで・・・・

ずっとスーパームーンを凝視していたらしい。

 

これはありか?なしか?

とにもかくも脈診に依拠し心血虚と判断して、その処置をしました。

翌日から元通りになりました。

 

 

 

 

※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載のない症状》に収められています。

喘息発作

2020/11

喘息発作の方が…
問診。 詳細は省くが、ポイントは待合室に入るなり喘息発作。
風熱だ!
問診で導いた証の確証には物的証拠があったほうが良い。
脈浮数、手示指端の皮膚温が高い。
そこに刺絡。

発作が収まり、喉奥の張り付いた違和感のみ残る。 肝鬱や痰熱残存か? 問診。
痰飲と取る。
豊溜と中の右横二寸の反応点に刺鍼。 
この反応点は堅い感じの10円玉大で、なかなか取れない。
なかなか取れないとき上下、前後、左右の法則を使う。

反応のない同位左側に二本刺鍼。
きれいに反応点が消える。
喉奥の違和感消失。 この状態は慢性期の中のいわば急性期。肺に痰熱がある痰熱壅肺が風熱の邪の影響を受け発作したものである。 発作条件には外邪のほか、飲食の不摂生などもある。 つまり自分の

養生の枠外もあるが、養生次第で起こさなくもできるということだ💦ふらふら💦💦 

 

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盗汗

こんにちは。研修生の大久保です。

先日、私が半年ほど治療させて頂いている患者様と寝汗について話しをしていたら「私もずっと前から下着が濡れる位寝汗をかくのよ。」と、治療方針を変える位の重要な症状を教えて頂きました。私自身がその前に聞き出せる知識を持っていたらと反省しながら、何故今まで言わなかったのかを聞くと「こんなしょーもない事言っても何もならないでしょ。」と、まだまだ“何でも言えるお兄ちゃん”になれていない事を自覚し更に反省をした瞬間でした

 

さて、そんな寝汗ですが、東洋医学では『盗汗(とうかん)』という言葉で出てきます。そして、この盗汗は「寝ている時にだけ出て、起きると引く」症状を差します。なので起きたにも関わらず止まらない場合は盗汗と呼びません。ただ単に暑い環境で寝ていた為なら良いのですが、冷や汗だったり大粒の汗だと心配な病気のサインにもなりますので注意してください。

 

話が逸れてしまいましたが、この盗汗の原因は『血虚型』『陰虚型』『湿熱型』『実熱型』の4タイプに分けられます。前2つは『虚証』ですが後の2つは『実証』ですので、治療方針も入れるのか出すのか他の症状を聞いて見極めます。

 

私も中医学を勉強する以前は寝汗をかいても「たまたまでしょ。」と気にも留めていませんでしたが、思い返すと寝不足だったり、仕事が忙しく疲れていた時だったり『虚証』のサインが出ていたのだと思います。皆さんも治療の際は是非「こんな事言ってもなぁ…」と思わず、何でも言ってみてください!

 

研修生 大久保昌哉

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※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載のない症状》に収められています。

痛みのオノマトペ

一昨年あたりによくテレビや書籍で紹介されていたオノマトペ(擬音語・擬態語)。円滑なコミュニケーションや子供の教育等に効果的なようですが、治療の時にもとても役立ちます。今回は痛みの種類とオノマトペをご紹介致します。

 

<血オ型>チクチク ギューッ

刺さるような一定の場所で起こる痛み。じっとしていても痛い場合がある。

 

<気滞型>ジンジン パンパン

場所が移動する脹った痛み。気分や機嫌で場所や痛みの強弱が変化する。

 

<寒邪型>チーン ギューッ

局所的な冷痛や激痛。温めると和らぐ。

 

<湿邪型>ズーン ドーン

重だるい痛み。治ったと思っても再発すしたりする。

 

<虚証型>シクシク ジーン

はっきりしない鈍い痛み。場所も「なんとなくこの辺り」と表現する場合が多い。

 

同じような表現がありますが、治療の際は追加でお話しを聞いて症状を確定してゆきます。

私も鍼治療を受けるのですが、いざベッドの上で自分の状態を説明するとなると上手くまとまらなかったりしますよね。痛みで受診される際にお役立てください。

 

 

研修生 大久保昌哉

 

 

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動悸がするB

先日の動悸のお話の続きです。早速ですが、A熱、B精神面についての解説となります。

 

A熱による動悸

発熱した際や炎天下での運動を行っている際に胸の拍動を感じたことが経験が誰しもあると思います。このように体の内部に熱が生じた際には動悸が起こります。ちなみに私はお酒を飲む際は動悸を自覚してます。これも体に熱が生じているのです。以下、原因を見てみましょう。

 

◎飲食不摂生型(痰火ジョウ心型)

普段から油濃いもの・生もの・辛い物・飲酒を過度に摂取する人は身体の中に余剰な物質をため込みやすい。このような不摂生を繰り返したり、感情の刺激(怒りだと血がカーっと上るようなイメージ)が加わることで生じる。動悸の他、口が苦い、不眠、夢を多くみるなどが生じる。

 

●「潤い不足(陰虚)タイプ)」

原因・症状は前述の「血虚タイプ」(動悸がするA参照)と類似。違いとしては、身体の中を潤す(=冷ます)物質が不足することにより弱い熱が生じる、身体がほてる、寝汗をかくなどがみられる。

 

B精神面から生じる動悸「驚き・恐れタイプ」

強すぎる感情の動きは身体の症状として現れます。伝統医学では過度に恐れる・過度に驚くといった精神的な動きが動悸を生じさせる原因として考えられています。

とても怖がりな人がお化け屋敷に入ることをイメージしていただいたらと思います。

お化け屋敷に入るという状況に恐れをなして、ドキドキする。

お化け屋敷に入ってお化けが大きな声ととも突如現れる。驚きドキドキする。

上記のように精神面も動悸を生じる一因とされています。

 

長々と解説をさせていただきましたがいかがだったでしょうか?

動悸ひとつでも様々な原因があることが分かったと思います。

皆様が自身の身体を理解する上での何かしらのヒントになれば幸いです。

もちろんこの「動悸」も鍼灸治療対象ですので、お困りの際はご相談下さいませ。

 

スタッフ 杉本


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動悸がするA

先日の動悸のお話の続きです。

前回動悸の主な原因としては、@心拍活動を担うエネルギーや必要な物質不足、A熱、B精神不安を挙げさせて頂きました。今回はこの3つの原因について解説させていただきたいと思います。

 

@エネルギー・栄養物質不足による動悸

心臓が拍動することで全身への血液供給が果たされています。この全身への血液供給をするためには、大きく考えて「@心臓を収縮するためのエネルギーがある」「A心臓内に全身へ運搬するための血液が必要量存在する」ことが必須です。

裏を返すと、心臓収縮し血液を運搬するエネルギーがないこと(これを気虚・陽虚という)・心臓内に全身へ運搬するための血液の量が不足している(これを血虚・陰虚という)ことが動悸の原因となります。更に、運搬するエネルギーがないことは二次的に血液の滞りを生じさせることとなります。(これをオ血という)。原因や身体に現れる症状については以下の通り。

 

〇「運搬エネルギー不足(気虚)タイプ」

心臓収縮、血液運搬を担うエネルギーが不足することで生じる動悸。

加齢や長い間病気を患うことなどが原因として挙げられる。動悸の他、身体のだるさや発汗、活動量の低下がみられる。

 

●「運搬エネルギー不足+冷え(陽虚)タイプ」

気虚タイプに加え、冷え症状が加わる。原因は気虚タイプに同じ。違いとしては身体を温めるエネルギーが不足するために手足の冷えや顔色が青白いといった症状がみられる。

 

◎「運搬エネルギー不足+停滞(オ血)タイプ」

運搬エネルギー不足の結果、血管内に存在する血液の供給スピードが低下し、滞りが生じてしまう。

また身体を温めるエネルギーが不足することで、冷えによる滞りも生じる(冷えることで液体が固体になるイメージ)。刺すような痛みが生じ、特に肘内側に痛みがあらわれることが特徴。

 

●「栄養物質不足タイプ(血虚)タイプ)」

運搬するための栄養物質が不足しているため、心臓が全身への供給を行うために必死に活動するイメージ。慢性病、産後・外傷に伴う出血過多、思い悩みすぎることで生じる。

栄養不足のため、顔色が青白い・眩暈・眠れないなどの症状がみられる。

 

続けてA・Bも解説を…と思っているのですが、少しでも見やすくしたいため文を分けて掲載したいと思います。よろしければ次回「熱」・「精神面」由来の動悸についての解説を行いますので是非ご覧いただければと思っております。後ほどアップ致しますので続きは「動悸がするB」へどうぞ!

 

スタッフ 杉本

 

※新着時期を過ぎると《上記に記載のない症状》に収められています。

動悸がする@

最近、患者様の主な症状や気になっている症状として「動悸」が多くみられる。

「動悸」は心臓のドキドキという拍動を自覚することを指すが、伝統医学の中では「心悸」といわれている。

ただ主に身体的な症状を指す「動悸」に対し心悸」は不安感を感じるといった精神面での症状も記載されている。

心悸の観点から話させてもらうと、胸の拍動については身体的⇔精神的と相互に作用していることが考えられる。

胸がドキドキする現状から、「私の身体は大丈夫かしら…」と不安感を感じる。(身体→精神)

また面接を前にして、「噛んでしまったらどうしよう・・」と不安を感じ胸がドキドキする(精神→身体) といったシーンは誰もが経験したことはあるのではないか。

 

また胸の拍動を担う心(しん)は「こころ」と読めるように東洋医学では心は精神活動を統括するとされている。このことから心悸は精神的な面とも密接に関与されていることが分かる。

 

精神面以外にも主な原因としては、エネルギー不足(少ないエネルギーを全身に供給させるために活動が活発になる)、熱(活動亢進)も考えられています。

上記3つの動悸の原因についての解説は、長くなってしまったため「動悸がするA」に掲載いたします。

本日はこれにて失礼いたします。

 

スタッフ 杉本

 

※新着時期を過ぎると《上記に記載のない症状》に収められています。

口内炎

お疲れ様です。杉本です。

 

本日、口内炎が生じた患者様がお見えになりました。

その名の通り、口内炎は「口内に炎症がある状態」になります。

炎症は「熱」を指します。

今回のケースは身体を潤す・冷ます成分が不足し相対的な熱が生まれる。下記A「陰虚火旺」に該当)そこに気候の暑さ(熱)が加わることで生じた口内炎でした。

 

口内炎は中医学では「口中生ソウ」と言います。

生じる原因としてはその他どのような理由が考えられるのでしょうか?

@脾胃積熱(ひいせきねつ)

暴飲暴食を通じて胃腸に余分な熱を生じさせるが原因。口、唇、舌、歯茎にも口内炎ができ周囲は赤くはれる。ひどい場合は頬が腫れることも。特徴として口が乾き冷たい飲み物を欲することが多い。

 

A陰虚火旺(いんきょかおう)

大きな疲労や発汗過多、発熱により身体を潤す、冷ます成分が失われ相対的な熱が生じた状態。口内炎が反復して生じるが、赤くはれることは少ない。口が乾く、手足のほてり、眠れないなどが特徴。

今回来院された患者様のケース。

 

B中気不足(ちゅうきふそく)

働き過ぎや長い間病気にかかることで胃腸に元気がなくなったことで生じる。疲れることで口内炎が発症する。反復的に口内炎が生じることが特徴。


以上代表的な原因を挙げさせていただきました。

その他の内臓由来(五臓六腑)・気候由来で考えられる熱症状を加味して治療に当たってまいります。

出来るとつらい口内炎も鍼灸治療の適応疾患ですので、お悩みの方はぜひご相談下さい。

 

スタッフ 杉本

 

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嗜眠(しみん)

こんにちは!研修生の大久保です。だんだんと暑さも緩み、朝夕は過ごしやすい日が出てきましたね。夏も好きですが私はこの季節に窓を開けて虫の声を聞きながら寝るのも好きです。

 

さて、今日はそんな睡眠についてお話ししようと思います。睡眠と言っても日中にどうしてもとれない眠気です。東洋でも西洋医学でもそんな眠気を嗜眠(しみん)と呼びますが、西洋医学では意識障害の一つに入ります。

東洋医学ではもう少し軽い状態と捉えて頂いたほうが良いかなと思います。それでは四つのタイプをご紹介致します。

 

1【湿困脾陽タイプ】

 読んで字のごとく!湿の性質を持つ邪が脾(消化や運化に携わる臓腑)を傷つけ、

 体内で行われている気の交換が障害され、淀んだ気が上半身で停滞し眠気が取れなくなります。

 長時間雨に打たれたり、暴飲暴食、冷たいものを過剰に摂取する事で起きます。

 また、思い悩む事で脾を傷つけてしまう事も原因となります。

 

2【心脾両虚タイプ】

 心と脾は互いに助け合う関係にあります。長期間の悩み事や心配事、出血などで心血を消耗したり、

 暴飲暴食や過労で脾を傷つけたりして関係が崩れると、精神が不安定になり眠気が取れなくなります。

 個人的にはこのタイプが西洋医学的な嗜眠に入るのかなと思います。上記に挙げたタイプでも同じ

 「脾」が入り分かりづらくなっていますが、治療の現場では脾の作用低下による症状が出ているか

 を見ながら1と2の区別をしています。

 

3【腎陽虚(腎精不足)タイプ】

 長期間の病気や、寒・湿の性質を持つ邪などの外邪により腎の陽気が傷つき、身体を動かす

 エネルギーが産生されず、眠い状態が続く。加齢などによる元々のパワー不足(腎精不足)も原因。

 手足の冷えや下痢、血色の悪い肌などが特徴的です。

 

4【血阻滞タイプ】

 頭部の外傷や恐怖体験などにより体内を流れる気や血が鬱滞し、陽気が頭部に上がらず眠気が

 取れない。出血を伴う外傷なら病院に行く方がいいと思いますが、たんこぶ程度ならぶつけた事

 すら忘れて、気が付けばその辺りから嗜眠症状が出てるという事はあるかもしれません。

 

いかがでしょうか。個人的には1と3のタイプが多いかなと思います。「寝具には気を使っているのに眠気が取れない」という方は一度身体の状態を見てあげると意外にも内部から不調の原因が出ているのかもしれません。

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研修生 大久保昌哉

 

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鼻血と鍼灸

2020/9

主訴が鼻血で鍼灸治療にくる方はそう多くはない。

うちはいらっしゃるけど((´∀`*))ヶラヶラ

血オ、血熱、下陥が3大証ということになろうか。

現代医学の言葉を借りれば血栓傾向にある方、血圧が高めの方、ほてり症、血管壁の弱い方などが対象となりやすい。

 

※今回の方は抗リン脂質抗体症候群があり、溶血剤(バイアスピリン)を常用する。原病理は血オと捉えてよいだろう。その証左にちょっとぶつかっただけ良く出血するらしい(そこから2次病理にも展開しているのでもう少し複雑だが・・・💦)。

 

鍼灸の応用力を見事に示す症例であったように思う。

 

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※新着時期を過ぎると《上記に記載のない症状》に収められています。

 

食べると血圧は上がるのか?下がるのか?

2020/7

一般論して食後は血圧は上昇するグッド(上向き矢印)ことが多いといいます。

消化・吸収の作業のために血液量が増えるからです。

つまり、消化・吸収という一連の作業のためにエネルギーが必要ということです。」運転中にエンジンの回転が早まるとガソリンの消費が上がるようなものです。

 

しかし、逆に下がる人も少なくありません。

自律神経の関係がより前面に出るときがそれ。

●交感神経優位;興奮状態、胃腸の消化・吸収力は低下。次項有血圧は上がる。

●副交感神経優位;リラックス状態、胃腸の消化・吸収力は亢進。次項有血圧は下がる。

これによりす血圧は下がりやすくなりますバッド(下向き矢印)

伝統医学なら肝病理で処理することが多いケースです。

 

またあるドクターのブログを拝聴していたら以下のような意見がありました。

消化・吸収を促進する胃液は血液中の水分を元に作られます。食事毎の血液消費量は700ml程だそうす。そうとなれば食後は血液が減りかつ濃くなるということです。血液量が減る分方血圧は下がります。バッド(下向き矢印)

この食後低血圧は高齢者、パーキンソン病、高血圧や糖尿病を伴う神経障害のに良く見られるそうです。食後ほどなく入浴し、お風呂場で転倒するケースに実はこの食後低血圧症の方が結構多いと思います。食後一時間内の入浴はお控えください。

これは伝統医学なら陰虚の方の特徴ともいえなくはないです。

 

食後40〜50分くらいに血圧を測定してもらい、この辺のデーターを集めることでより的確な鍼灸治療ができるのです。

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※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載のない症状》に収められています。

掻痒感

2018/9 

症例《皮膚掻痒感》

掻痒感とは痒みのこと。 主訴は首の後ろの痒み。 髪が当たる部分は痒くてしょうがない。 

見た目の発疹はなし。

 触ると、上半身のみ汗ダラダラ。

背中、首、額から汗💦 下半身はあまり汗をかいていない様子。 

脈、舌および諸症状から三焦の湿熱と取る。 

※諸症状を書くと長くなるので割愛します。 

鳩尾+〇穴と〇穴が極めて有効です。 

症状は追いません。症状から割り出した病理を追います。 

後、皮膚疾患では湿熱でもどちらに勢いがあるかで出てくる症状が違います。 

逆にいえば、皮膚を見て、ひとことふたこと聞けば、どちらに勢いがあるかがわかるということ。 これができるようになれば本当に鍼灸は楽しい。 

病理に対してそれに抗するツボを当ててゆく。

これこそが醍醐味です。 

今日も楽しい一日でした。 ありがとうございます😊

 

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心肥大

2015/5

《症例・心肥大》

ここまで大きな心肥大の方も早々は来られません。

心房細動もあります。

いつ狭心症を起こしても良い渋滞でしょう。

 

今回は長歩きの後、還流障害を起こし(いままでもあったとおもうのですが・・・)、この疾患ならでは下肢の浮腫が見られます。

足背までむくんでいます。

 

なかなか治療は容易ではありませんが・・・・

おまけに、浮腫部のうっ滞性皮膚炎あるいは局限性神経炎を思わす症状が・・・

これは痛そう、ただ急速に還流を良くすると、血栓の可能性も・・・

なかなか難治な治療でした。活血化オに補気を少し加えながら、患部の清熱も少し。

熱だけは急速に取れましたが・・・これからです。

 

 

 

 

 

 

 

涙目(なみだめ)

2014/11

《症例・涙目》

涙目を主訴に鍼灸院を訪れる方はそう多くはありません。

大きく、陰虚型、熱型、気虚型に大別します。

 

この患者さんは詳細を省きますが、

あることが続き非常に疲れ、

時々あった涙目が恒常的に起こるようになった例です。

朝だけあった涙目がほぼ一日中起るようになりました。

 

衛気虚と判断し治療しました。

1年前からの悪化していましたが、一度の治療で涙目の起こる頻度が半減しました。

学ぶことが多い臨床例でした。

 

ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

しもやけと鍼灸

2020/5

しもやけは良く診る症状である。

四肢末端、とくに足の指先が赤く腫れて、痒みや熱感があらわれる。

まれに耳たぶにできる人もいる。

冬場に発症しやすいため、冷えが原因と考えがちだが、そうとも言い切れない。

その証拠に暖かい部屋に入るとジンジンとした痒みと痛みといえない感覚になることが多い。

ビタミンE配合の外用薬か内服薬とステロイドが一般的だろうか。

ときおり当帰四逆加呉茱萸生姜湯を飲んでいる方も(まぁー効能書きに入っていますから)。

 

ただし、これらの処方で完治した方を一度も見たことがない。

さてさてどうしましょう。

僕が考えるにしもやけは循環障害ではあるけれど、東洋医学でいう陽虚や寒邪が原因ではない。

むしろ本体は抹消の血不足である。

始めに患部の活血をした後、どんどん養血する。

心、肝、腎のうちどこのルートからの血が足りないのかを推察してしかるべき処置をする。

 

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2型糖尿病

おはようございます。金澤です。

中医学と関係ない話ですが、糖尿病関連の本を読んだので印象に残ったことを挙げていきたいと思います。かなり抜粋し要約するので、気になる方は本をお読みください。

糖質制限の真実

山田 悟  幻冬舎新書

・欧米人はインスリンを出す力が強い

・日本人は欧米人に比べインスリン分泌能力が低い

・食後血糖の急上昇に身体に負荷をかける

・カロリー数は上がるがたんぱく質、脂質、食物繊維は食後血糖の上昇を抑えてくれる。

・血糖の上下動が身体内の酸化ストレス(老化)を強める

 

欧米人はインスリンを出す力が強く肥満になるまで血糖値異常が出ないことが多いが、日本人はインスリンの分泌能力が低いため痩せていても血糖値異常が表れやすい。

糖尿病でカロリー制限を行うのは欧米人に合ったやり方であり、日本人はカロリー制限よりも糖質制限を主に行った方が血糖のコントロールがされやすく継続しやすいという内容であった。

戦後から糖尿病患者数は増えており栄養過多、偏り、運動不足などが考えられる。

そこで山田先生は「ロカボ」という糖質制限の食事を提唱している。ここでは詳細を省きますが気になる方は調べてみてください。

 

日本人は一汁三菜に米ですね!それと運動習慣をつけることも大事ですね。

好きなものばかりは将来身体に負荷をかけてしまいます。多忙で飽食な時代であるからこそ、節制を改めようと思うこの頃でした。

おしまい

真逆な感冒

2016/11

《症例・感冒2例》

今月20日までに仕上げなければ原稿が5本溜まってしまい、仕事以外に身動きが取れない状態でした。

まずはブログ更新をしていない言い訳です。

これからぼちぼち更新をしてゆきます。お暇なとき目を通してください。

昨日面白いことがありました。

たまたまベッドが横並びになった患者さんの話。

お二人とも主訴は感冒。

引いた日も2日前。

おひとりは風熱感冒、つまり熱型の風邪。

もうひとりの方は風寒感冒、冷え型の風邪。

 

見事に真逆です。

一昨日は冬に入ろうかというこの時期にしては、かなり暑い日でした。

話を単純化しますが、個々の体質や生活状況を考慮しなければ、一昨日は昼間暑かったとはいえ、夕方から夜半にかけては相当に冷えました。

1日だけ暑い日があっても、その前後の日が寒ければ、グラフ的にいうと暑くなる途中では熱型の風邪を、寒くなる途中では冷え型の風邪を引きやすいのです。

冷え型、熱型では取るツボが全く違ってきますねーパンチ

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※この記事は新着時期を過ぎても左サイドバー《その他の症状》の中に収められています。

感冒(風邪)にも鍼灸を!

2015/9/17

急激に涼しくなりました。

急激な温度変化や台風・大雨の影響で

体調を崩されている方が多いようです。

治療院にも予約されている患者さんから

『かぜをひいてしまったので、キャンセルします!』

というお電話が何件かあります。

感冒(風邪)にも鍼灸はてきめんに効果を出してくれます。

意外と知られていないようで・・・。

なんだか、もったいないな〜と残念に思います。

『ん?おかしいな?風邪をひいたかも?』

と思った時は、秒・分刻みの戦いになります。

どうぞ鍼灸をうまくお使い下さいね。

不明な点は、遠慮なく、お問い合わせ下さい。

 

 

 

 

 

筋肉の痙攣

お疲れ様です。

今回は筋肉が攣るお話です。

筋肉がつるというのは自分の意識に関係なく起こる筋肉の収縮です。

一般にこむら返りが有名ですが、足の親指や向う脛が攣ったりします。背中の攣りも良く診ます。

 

本来、筋肉は伸びる、縮むの運動することで筋肉の柔軟性を保っていますが、この柔軟性が乏しくなってくると筋肉が攣りやすくなってきます。

簡単に言えば筋肉が固くなって伸びづらい状態です。

固く伸びづらくなってしまう要素は多くあります。対処法として、まずは気血を巡らせることをお勧めします。

ストレッチで筋肉を伸ばす、関節を大きく動かす、温めてみるなどが気血を巡らせます。

さらに攣ってしまうのでは?という恐怖心もあるかもしれません。あまりありませんが(* ´艸`)クスクス

無理のない範囲で気持ちよく行う様にしてみてください。

 

これを主訴でお越しになる方もときおりおられます。

患部の補血をいかに積適切に行うかが重要ですね。