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2022/8

漏れを防ぐ『固渋法』は鍼灸12法の一つです。

霊枢にすでにその記載があるので、かなり古くから用いられた手法ですね。

※汗が必要以上に出るのを防ぐ止汗法。

※尿漏れを防ぐ止遺法。

※精子の漏れを防ぐ固精法。

※月経血の漏れを防ぐ固崩法。

※下痢を防ぐ止瀉法。

※過剰な帯下を防ぐ固帯法。

大きくのこの六法に分かれます。

それぞれの病理に応じて取穴となるツボがあります。

たとえば止汗法なら合谷、復溜、気海、後溪などを組み合わせます。

私はこれに妊娠初期を順調に進める安胎法(後期以後頸管が極度に短くなったときにも応用)も加えます。

※この記事は一定期間を過ぎると『臨床のお話』に収められています。

2022/7

今年の夏は例年にも増して湿気が強い。

湿気が身体に悪さすると、倦怠感や重さがことのほか顕著にあらわれる。

湿気が体内の気の巡りを妨げると気虚もしくは気滞を起す。

気虚なら先の倦怠が、気滞なら張りがあらわれる。

勿論、浮腫があらわれる方少なくはない。

代表的なツボとして曲池と陰陵泉の組み合わせがある(他にも様々な組み合わせはあるが・・・)。

曲池で発汗力をUP、陰陵泉で利尿力をUPさせると考えればわかりやすい。

この際は、人によっては舌が膨張気味になることもある。

一定期間を過ぎると『臨床のお話』に格納されています。

20121/6

臨床中に意識する一つが病理の伝播ルート。

たとえば肝の病理が隣り合う脾に伝播すると肝脾不和。

ストレス性胃炎などで良く見られる。

脾の運化失調が続くと腎気の力が低下する脾腎両虚。

疲労症候群の定番。

どちらも相克関係による伝播ルート。

相性が肝心脾肺腎の順に並ぶので相克は肝脾腎心肺となる。

これは素問により起こり、難経で定番となるルートであるが、同じ素問でも別ルートの記載もある。

細かすぎて誰も聞きたくないだろうが、僕はそのルートも意識している。

さすがは古典の中の古典といわれる素問、頭を垂れるしかない。

600年近くかけて練られただけのことはある。

ときおり引っ張り出すと色々な臨床のヒントを与えてくれる。

ときには古典も読むべきだろうね。

※新着時期を過ぎると左サイドバー《臨床のお話》に収められています。

去年末に迎え入れた保護猫達も家に慣れてきたので和室を開放した所、開始1分で畳に爪痕を

残された研修生の大久保です。壁をガリガリしない良い子達だったのですが、追いかけっこ

する時は踏ん張って爪を立てちゃいますよね。初めて猫と一緒に暮らすので、毎日悪戦苦闘

しております。

さて、先日私の患者さんで身体の症状とツボがリンクする興味深い話を聞かせて頂いたので

ご紹介したいと思います。

その方は元々軟便気味だったのですが、何日か下痢が続く日があったようで、思い当たる事と

言えば何の薬かは分からないが、種類を変えたものがあると仰っていました。

と、ここまでだったら薬が合わなかったり、元々の陽虚体質が更に強まってしまったのだと

推測するのですが、症状が最も辛かった日の夜は脛の筋肉がつってしまい、夜眠れないほどだった

と言う事でした。

この脛の場所ですが、胃の経絡の上巨虚(じょうこきょ)というツボがあります。そして、この

ツボは大腸の下合穴(しもごうけつ)と言って、便の異常が出た際によく使われるツボでもあります。

まさに症状とツボがリンクしたんんだと思います。

その後患者さんは下痢がおさまるのと同じようにスネのつりも無くなり、以後再発は無いようで

良かったのですが、患者さんから勉強させて頂く事は沢山あるなと思う瞬間でした。

研修生 大久保昌哉

※新着時期を過ぎると左サイドバー《臨床のお話》に収められています。

2021/2

最近見た方のお話。

伝統医学では舌診といって舌の大きさ、色、苔の状態なども参考に病理状態を分析するのが常です。

この方の舌は中央列紋を境に片方が白い苔で覆われており、もう片方は苔がなく乾いて真っ赤な舌でした。

つまり中央を境に左右が全く違う舌です。まるで左右で別人のような感覚を抱きました。

長く臨床をやってますが、ここまではっきり分かれるケースは初めてでしょう。

主訴は「口の苦み」で真っ赤な方のみ苦みを感じます。

通常は口の苦みは熱邪で起こります。多いの肝の熱か少陽病。

肝の熱は他の症状から察することが出来ましたが、わからないことはここから

熱なら温かいものを(例えば温かい茶など)飲んだら苦みが増し、冷たいもの(例えばお水)なら熱を冷やすわけですから、苦みは減弱するでしょう。

実際はこの逆になっています。

冷たいものの方が苦みを感じます。

味覚(苦み)は冷たい方がわかりやすいという特徴でもあるのでしょうか?

たしかにはなまるうどんでぶっかけ・冷・中をお願いすると温・中より味の濃さが際立ちますが・・・・(少し違う・・・)

こういう矛盾は臨床の中ではよく出てきます。

それゆえにこの解決のため、勉強しなければなりません。

いつまで経ってもこれ良いとはならないのが臨床なのでしょう。

ありがとうございました。


※新着時期を過ぎると左サイドバー《臨床のお話》に収められています。

今の時期、電車で座る場所を間違えると凍える事を学習した大久保です。換気のため窓を開けているので、

入ってくる風の向きも考えなきゃいけませんね!

さて、私が訪問治療している患者様で主訴四肢知覚異常。他にお困りの事が無いか聞いてみると、

目眩耳鳴り聴力低下・足腰に力が入らない動悸不眠寝汗夜間頻尿の症状をお持ちの方が

いらっしゃいます。

症状が現れた時期など色々とお話しを聞いて、まずは肝腎の陰液不足を補おう』との考えに至り、

半年ほど鍼治療を行ったのですが思うような治療効果が上がらないと悩んでいた去年の10月。

ご出身の鹿児島ではお灸が盛んで、ご自身も小さい頃によく据えられていたのでここでもできないかとの

ご相談を頂きました。

お灸の性質は「流す」というイメージが強いので、「陰液を補う」治療を続けたいと思いつつご希望通り

お灸を今ままで鍼をしていたツボに据えてみと、今までで一番調子が良く感じるとのこと。3ヶ月程経った

今では動悸以外の症状は時々しか出ないとのことでした。

この結果は私の鍼操作の技量不足なのか。患者様の体質に合っていたのか。はたまたお灸の性質を考え直さ

なければなのか

この嬉しい誤算必然に変えれるように、もっと勉強しなければと思いつつ、貴重な経験を

させて頂いた患者様に感謝の気持ちでいっぱいな週末でした。

研修生 大久保昌哉

※新着時期を過ぎると左サイドバー《臨床のお話》に収められています。

このコーナーは鍼灸治療の特徴や醍醐味、

個人的に気をつけるていること、

症例から考え感じたことどを書いています。

個人を特定できないように書いていますので、わかりずらいところがある場合はご了承くださいませ

私たち「チームさくら堂」は患者さんとの出会いから学び成長します。

学びの旅はどこまでも続きます。

2020/12

少し専門的な話になります。

伝統医学では体に必要何かが足りない状態を「虚」といいます。気が足りなければ「気虚」、精が足りなければ「精虚」、血なら「血虚」です。これら必要なものを一括して「正気」と呼びますから、それが足りないものを「正虚」とも呼びます。

逆に不必要なものが過剰にある状態、または停滞している状態が「実」です。また体内で不要になった病理産物が体に残っていたり、外から有害物が入ったとし、その病理産物や有害物質を「邪」と呼びます。これをまとめて「邪実」といいます。

外から入った有害物を除けば、この虚と実は臓腑(五臓六腑)の機能失調から起こります。

しかしながら、病気はそれだけではありませんね。

例えば経絡が単独で起こす痛みとかもあります。

この場合は臓腑の機能失調が絡んでいないので、不虚不実(虚ではなく、実でもない)となります。

正確にはもうちょっと複雑で、外からの邪実が単独に経絡に留まり、臓腑失調まではいっていないケース、長時間の同一姿勢から来る痛みなどもあります。これらを総称して経証と呼びます。

経絡はグルグルとした循環で構成されます。したがって経証では経絡中の気血を適切に巡らすことを第一義とします。

仮に僕たちがあるツボに何かしらの手技(出し入れしたり、ひねったり、震顫させたり等々)しているとします。

経絡を意識しているか、その奥の内臓を意識しているかで手技や手の動き、かける圧が全然違うのです。

鍼灸というのは凄く繊細で絶妙な医術なのです。

※新着時期を過ぎると左サイドバー《臨床のお話》に収められています。

2020/12

残すところ今年も後20日を切りました

今日はほとんど刺さない鍼について。

冷え込みがきつかったせいで、朝に急性腰痛の患者さんがお見えになる。

腰の側面が痛み出し、今は後ろ側が痛むという。

深さをお尋ねすると、いつもと違い表面に近い浅い部位が痛む。

脈状からも判断すると、明らかに風寒によるもの。

こういう場合は刺して置いておく(置鍼)必要はない。

散鍼といって啄木鳥のように何回も何回も浅く刺すことを繰り返す。

ほぼ完治する。

病態に応じてこういう手技も行います。

※新着時期を過ぎると左サイドバー《臨床のお話》に収められています。

2020/12

若き頃、師匠に教わった学習法のひとつです。

モデルは確かグレーシー柔術。

当時、連戦連勝のヒクソングレーシー。日本柔術の流れを汲む、ブラジリアン柔術の達人。高田延彦を完璧につぶし、U伝説を崩壊に導いた御仁。

今でこそ復活を果たしたプロレスですが、一時プロレスというジャンルを存亡の危機に陥れた人です。

この人の必殺技は?

ダイガーブリーカーでも、16文キックでも、卍固めでもありません。もちろん逆さ抑え込みでフォールにいくわけがありません。オクラホマスタンピートもしません。

すいません、誰もわかりませんね。

彼の技は、ただひたすら、マウントポジションを取り殴るだけです。そのマウントまでの入り方がむちゃくちゃ多彩です。それだけで世界の強豪達をつぶしてきました。

ひとつの技を磨き、磨き磨くことで相手の多様な技に対処したのです。

勉強には二通りあります。

あれをやって、これをやってと総合力を身につける方法と、ひとつに集中し、その視点からあれやこれと学ぶ方法のふたつです。

師匠は後者を一点突破全面主義という名で教えてくれたわけです。

実は治療にも二通りあります。

主訴を治すために臓腑を、経絡をという風に全体的な調整をしていくケースと、患部のみのバランスを調整するケースです。一般に前者は慢性期の持ちやすく、後者は急性期に適します。

対象とする疾患が同じでも時期に応じてその治療方法は異なてくるものです。

※新着時期を過ぎると左サイドバー《臨床のお話》に収められています。

2020/12

ときおりお見掛けしますが、痛みが左右どちらかに偏る人がいます。

伝統医学では左が血病、右が気病といいますが、それだけではありませんね。そういうケースもそうではないケースも多々あります

体のゆがみに起因するケースもあります。仕事上で培ってきた左右の筋力差もあるでしょう。習慣、所作、癖の類からくるケースもあります。

現代医学にはこの左右という視点はありませんから、各種検査で分析してゆくしかありません。

少し前の症例です。

左半身の痛みや張りを自覚する患者さんに出会いました。

首、腕、背中、腰、足の冷え。。。。すべて左側のみです。他覚的にも左側に凝りが集中し、左足の皮膚温度わずかに低くなっています。脈も左が弦脈です。

典型的な左右偏在型の方です。

まず、滞脈で全身の経絡を緩ませた後、疏肝します。

8割方は取れたので、何とかお仕事できると思います。

※新着時期を過ぎると左サイドバー《臨床のお話》に収められています。

2020/12

9年前の症例です。

当時はこんな程度のことでも悩んでいたのです。

極めて診断が難しい症例でした。

主訴は急性の右下腹部痛。

針で刺されたような激痛です。

その回りに放散痛があり、上下背中に走ります。

ガスが出ると少しだけ楽になります。

ここまでなら学生でもわかります。

血オ気滞です。

ただ・・・・

脈は虚弱でやや細数。

体をくの字にすると、すこしだけ軽減・・・

押してみても拒按はありません。

通常なら腎虚血オか気虚血オなどの虚実挟雑と考えますが、

。。。。。少し違うような。。。。。

現実に、虚実挟雑型の急性腹痛処理の治療がほとんど無効・・・

師匠が昔。。。

「ひとつの否定は10の肯定より重い」と。。。。

答えは(卵巣か大腸の)陰虚です。

陰虚の顔のひとつは津液が消耗し硬くなること。

そこに何かが通過すると、無理に伸ばされたり、

擦れて一過性の血オ様症状をあらわします。

ここまでくると大腸の陰虚(津液不足)です。

ひたすら足の裏を揉みます。

10分、20分、痛みが徐々に引いてきました。

「よし」ー治りました

原因となる病理と目下の病理を仕分けすることが大事だ、という教訓を頂きました。

ありがとうございました。


※新着時期を過ぎると左サイドバー《臨床のお話》に収められています。

2020/11

経絡中の気血の流れには大きく3つある。

停滞、枯渇、そして逆流の3つ。

停滞とは気血の流れが悪くなること。

神経痛などに多く、外邪、精神的抑鬱などを因とする。

枯渇は気血の総量が毀損すること。

臓腑の失調、外邪の長期化でなることが多いが、上部の経絡の停滞が原因で、その下部の経絡の気血の総量が減ることもある。

逆流は部分的な気血の逆行現象を指す。

停滞の次の段階として起こりやすい。たとえば下降を常とする胃の気が逆行すると嘔吐するなど。

直近の患者さんだったが、抗癌剤使用際の太陽膀胱経の逆流の例を聞く。

使用後は自身の体調にもよるのだが、概ね倦怠感があらわれる。

ある時の話として顔面部が眼を中心におもいきっり腫れあがった、そうである。

これが太陽経の逆流である。

逆流は経絡が表層部から体内に分け入る場所で起こりやすい。太陽経なら頭頂部から脳に入るところと膝窩から腓腹筋に入ることである。

このケースは別ルートで脳に入るところの逆流として捉える。この時の常見症状が面頭部の腫れなのである。

抗癌剤がいつも以上に腎に影響を及ぼし、表裏の太陽経の逆流を起こしたのか?たまたま正気が弱くなったところに外邪が入り、停滞から即座に逆流を起こしたかのどちらかであろう。


※新着時期を過ぎると左サイドバー《臨床のお話》に収められていす。

定期的に通っていただいている患者様の症状を見る(治療補助で)と、症状の展開や五臓六腑の連動性を感じる機会が多い。

現代医学では診療科も分かれており、一見関係がないように思われる「肩」と「眼」。

全てが「肩の痛み」→「眼疾患」と展開するわけではないのですが、伝統医学上での知識を通じることで、展開や連動性が見えてくることがあります。

下記、一例ですが事例を用いて紹介したいと思います。

■初診(2年前):主訴「五十肩」

50代女性。「腎陰虚」ベースと判断(加齢により保湿成分が損なわれた状態)。

肩関節を構成する組織の潤いが損なわれた結果、組織が硬くなり痛みとして現れる

数回の治療で回復。その後は、症状によって適切な通院頻度を提案。来院いただく(急性症状は週2回程度・養生目的で月1度)。

■1●回目:主訴「眼の痛み」

弁証は「肝腎陰虚」。「腎陰虚(加齢により保湿成分が損なわれる状態)」→「肝腎陰虚」の展開。五臓六腑の「腎」と「肝」は保湿成分を補う関係にあり、腎に不足している陰液を肝が補うことで、肝も陰液を不足しまうような状態。

「肝」は人体における眼と密接な関係があり、眼の保湿成分が失われることによって痛みとして生じる。

少し専門的ですが、伝統医学上での症状の連動性や展開を感じることが出来たでしょうか?

事例のような「肩」と「眼」に限らず診療科が別な症状でも連動しているケースは多く存在します。そして鍼灸治療はあらゆる疾患に対応しております。

主な通院目的以外にもお身体のことで気になることがあれば、対応できますので気軽にご相談下さいませ。

スタッフ 杉本

※新着時期を過ぎると左サイドバー《臨床のお話》に収められています。

2020/8

ある特定の時期にしかお見えにならない患者さんがおられます。

たとえば、冬に来られるぎっくり腰の方。

梅雨時期の眩暈の方や秋~冬にかけての便秘の方などなど・・・

この間来られた方は夏場限定の鼻血の方

元来水分の保湿力が低く、猛暑日などでは体温のコントロールままならずのぼせが出てきます。

いうなれば熱が上部にこもる感じになります。

熱により血が動かされて出血しやすい環境になるわけです。

たぶんいつも左の鼻からということなので、粘膜が薄くなっている部分があるのでしょう。そこから薄い壁を破るように鼻血が出ます。

典型の陰虚火旺というカテゴリーに入る症状です。

発症期は主訴を抑える。

できれば緩解期には定期的体質改善の治療をすればベストな状態に持っていけるでしょう。

この場合なら今は上部の熱を取り除きます。

その後は保湿力のupをわかる治療に切り替えるとベストということです。

※新着時期を過ぎると左サイドバー《臨床のお話》に収められています。

2020/8

信仰心の強い祖父に導かれるようにこの道に入ったわけであるが、果たして自分がやれる道なのか実に20数年迷っていた。

一応、論文が多いこともあり業界ではそこそこの知名度はある。

書籍もそこそこ認められている。

勉強会を通して育っていった後進は100名を下らないだろう。

人から見れば「オー」かもしれないが、本人は全然納得していない。

鍼一本であらゆる局面に対応しよう思っているから。

現実の壁に右往左往する自分を認めていなかったのだろう。

とある日、知人の勧め(騙されて)マニラ郊外のバルナバでボランティア治療をすることになった。

僕はいかにもボランティアしました的乗りは好みではない。自己満足か売名に思えるから。

もちろんそうではい方も多数おられることは知っている。そのような方は軽くボランティア活動を口にしたりはしないと思っている。

無医村で命を削りながら助産、教育、治療に励むT女史の生き方に興味を持ったことに尽きる。

情熱大陸でも紹介されたので知名度はおありなようであるが、僕にとってはそんなことより「どうしてそこまでやれるのか」の一点以外は興味がない。

自分がちゃんとこの人との眼をみて対峙できるのかを試したかった。

とにかく自分の今までを出してみよう。

たとえばゴミ山での生活。生きるという意味が観念論ではなく、すごくリアリティー。

来る患者はERかターミナルケア―。

何とか持てるすべてを出し結果を出したが、精神的な置き場がなく、2日目には自分自身の片耳の聞こえが悪くなっていた(耳管開放症のような症状)。

夜中分娩室に呼ばれチアノーゼ色の新生児をどうにかしてといわれる。生まれて10分くらい?まだ大きな産声は上げていないが、微かに呼吸はある。

胎盤部分剥離が7日以上続いた後の出産らしい。

日本ではあり得ないことばかりだったが、これには完全に立ち往生。

指を鍼に見立てながら上下の気海を交通させる。

その後肋骨に手を当てながら気を送る。

それをとにかく繰り返した。

頭の中は真っ白で、とにかく僕の命を少し上げるから頑張れ、という感じで、論理的にそうしたわけではない。

時間感覚が全く飛んでしまったので、5分後か30分後かわからないが、とにかく肌の色が急に赤みがかり大きな声で泣いてくれた。

良かったとかは後の話、とにかく終わったと言う感じの脱力感しかなかった。

臨床家は大きな山を幾つか越えなければならない。

ひと山超えた瞬間であった。

この子の生命力のお蔭で山を越えることが出来た。

相手との関係の中でしか臨床家は育たないことを体に刻まれた気がした。

そしてこれ以後、少しだが息を抜いて包み込む感じの治療が出来るようになる。

※新着時期を過ぎると左サイドバー《臨床のお話》に収められています。

2020/7

僕は日頃はごちゃごちゃと気を病む質だが、臨床に入った時だけは恐ろしく切り替えが早い。

ベッドから次のベッドに入った瞬間に前の方の症状、分析した内容、ときには名前まで忘れてしまう。

忘れるというか、頭の隅の格納庫に入れてしまうので、引きずってしまうことは皆無である。

その格納庫にしまう儀式が患者さんと患者さんの間に一度だけ大きな心呼吸をすることである。

長年の臨床経験からそれが一番良い治療ができると思い身に着けたようである。

「120%の力を軽く80%ぐらいで力でやっているようにする」というのが理想である。

ときどきテコでも病態が快方に向かわず、一進一退を繰り返す方もいる。

思い切った策を講じなければならないときである。

まず、治療の方向性を再検討する。

証は間違っていないのか?

あるいは証にたどり着くまでの病理は間違っていないのか?

確証を取り間違っていないなら・・・・

同じ方向でもツボを変えたり、刺激の質量を変えたりする。

それでもダメなら証として捉えた病理の前病理を治療の対象にしたりする。

他にもいろいろあるが、言いたいことは臨床家は二の手、三の手を常に用意しなければならない、ということなのである。

この折、前の患者さんのことを頭に残しているとフラットな状態で最善の策が打てないのである。

※新着時期を過ぎると左サイドバー《臨床のお話し》に収められています。

2020/6

僕が鍼を刺すときにもっとも留意するのが経脈と絡脈の間にある「経絡の壁」

集中して鍼を体に入れる。

表層から絡脈を通し、少し硬いところに触れる。

これが経絡の壁。

この壁が硬い人、柔らかい人、フニャフニャな人など千差万別。

この壁のところで刺激量や技巧を変えてゆくと、鍼独特の響きが生じてくる。

その響きを広げたり、先に進ませたりする。

この壁を越えた(経脈の入り口)場所で刺激量を変え、ときにひねるなどの技法を加えると、そこの硬さが変化する。締まってきたり、緩んできたりする。

できるだけ患者の呼吸に合わせながら行う。

治癒率が格段にあがるのだ

※新着時期を過ぎると左サイドバー《院長の呟き》に収められています。

2020/6

皆さん、鍼灸院に行くと、そこの先生が手首の動脈を診ながら難しい顔をしている風景に出会うと思います。

これが伝統医学独特の診断法のひとつ脈診です。

これで気血の状態や臓腑の盛衰を診ます。

もちろん問診も取ります。

主訴は?

いつから?

どんな状況で発生したのか?

増悪因子は? 緩解因子は?

随伴症状は?

既往歴は?などなど。

このふたつは病理を探す両輪です。

どちらもなくてはなりません。

もちろんその他の診断法もありますけど。

チームさくら堂のスタイルは問診で病理を絞り込みながら、脈診で確認を取ってゆくスタイルです。

たとえはどうかと思いますが、問診は自白による証拠、脈診は物的証拠と考えてください。

※新着時期を過ぎても左サイドバー《臨床の話》に収められています。

2020/6

「治療6分、語り1分、そして聞くこと3分」

これが僕のが理想形の治療スタイル。

でもこれも意識しないと、おしゃべりの僕は聞くと話すが逆転してしまう

聞くことで患者さんの隠れた問題点が見えることもある。

心をフラットにしてとにかく聞く。

症状を落とさないために聞くというというより、何気ないひと言や言葉の行間を聞く。

ここからいろいろな背景を推理する。

これからもこういう姿勢を「チームさくら堂」で共通してゆきたいと考えている。

※素直に聞く。

※聞く勉強を怠らない。

※肯定的に聞く。

の3要素が大事なように思う。

ときに男性脳というか直線的思考回路が邪魔になる。

患者さんはときに質問形式で語られる。

しかし、その実答えを求めていない、という場面が結構ある。

共感を求めたり、愚痴をもらしたりするだけ・・・・

男性脳はこれに気づかず、答えを考えてしまう。

その間、耳が隠れてしまう

いけませんなぁー、と反省する。

耳を大きく広げましょう。

※新着時期を過ぎるても左サイドバー《臨床のお話》に収められています。

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