胃腸が悪いということ

2017/4

患者さんを診ていると、主訴か随伴症状かはともかく、胃腸が悪い方は殊の外多いように感じます。

病名なら慢性胃炎などに相当でしょうか。伝統医学なら『胃緩』(いかん)という病名になります。

病理になら脾の運化失調が多いでしょう。

かなり簡略化はしていますが・・・((´∀`*))ヶラヶラ

 

一般に食べたくない、もたれる、そこから元気が湧かないなどの症状があらわれ、しまいにやる気がない、かったるいなどの症状が続きます。なんとなく生活のクオリティーが低くなっている状態と考えてください。

 

その中に案外に下記👇のような方が多くいます。

 

基本的にこの手の方は食べられる量がそう多くない(食欲不振)のですが、頭(思考)で食べようとする方が多くいます。

『夕方お腹が減ると困るから、昼に食べておこう』『時間が来たから食べなければ』という感じで食事をします。要は胃の状態に合わせた食事を摂るという発想がないわけです。

意外に思うかもしれませんが、食欲がないときは、普通に食べただけで、それが過食と同じ状態をあらわし、ますます胃腸に負担をしいり、その結果胃の正常レベルを下げることになります。

食べたくないときは、量を減らすか?抜いてください。

負担を軽くする(胃の)という視点はとても大事なことだと考えます。

 

 

 



 

胃腸型感冒

最近感染で胃腸炎的な症状が出ることを胃腸型感冒という。 伝統医学ではこれに相当するものに風寒直中(フウカンジキチュウ)がある。 風寒の邪気が口から入り胃まで到達した状態である。 お腹の冷感部でかつ痛みがある場所に直にお灸を据える。※跡を残さないのでご安心を(笑) その間、合谷穴などで衛気を鼓舞する。軽いものならこれで症状が改善する。 風寒直中の患者さんはそう多くないが年間で10〜20例ぐらいは診るだろうか。 一般に感冒で鍼灸にかかろうとする発想がないでしょう(大笑) 最近の例だと、上記の方法に至陰のお灸を加えた。直中に加え、下肢冷感が顕著だったからである。 今時はこの手の感冒も増えるので…夏場の暴飲暴食などで胃腸が機能レベルが低下している方が少なくない。 くれぐれも自重して下さいませ。

急性胃炎

2016/6

数時間前から急性の胃の痛み。

食事との連動は薄い。

元より憩室のある方。

こういう時はまず痛みを取ることが優先される。

梁丘に反応がないので、裏内庭に灸。

滑肉門に反応、滑肉門と水平位の手陽明経のに刺鍼。

2時間で治まるだろう。

 

 

隠れた大問題・痔

 

 痔

痔というと中年男性の疾患というイメージを持たれている方は多いかも知れません。

意外にも患者の半数近くは女性なのですがく〜(落胆した顔)

男性でさえ「痔?」と思っても受診することをためらいがちですが、女性とくに若い方ならなおさら放置しがちです。

しかし、正しい知識を持ち、適切な対処をしないと後に痛〜い思いをすることに・・・ふらふら

痔には3つのタイプがあります。

排便時に肛門が裂けるように痛い。その症状のとおり「裂肛」、俗に言う切れ痔です。20代の若い女性に多く、便秘による硬い便で肛門の粘膜が傷つきます。

便をするたびにいぼが出る「痔核」、いわゆるいぼ痔は、30代、40代に多くみられます。

肛門付近の血管の一部がこぶ状になりいぼ痔となります。排便時のいきみ過ぎ、長時間座りっぱなし・立ちっぱなしや出産時のいきみなどで発生しやすくなります。

いぼ痔があるのをわかっていながら、見て見ぬふりをしてしまった・・・放置したまま少しずつ進行し、気がつくといぼ痔が脱出したり、戻らなくなってしまう「脱肛」にまで悪化してしまうことも・・・。

若い年代の方は肛門の粘膜に張りがあるため、硬い便により裂けやすい。だから、切れ痔が多くなります。30代を迎えると徐々に肛門も老化への道をたどります。弾力性が減少し、血流が悪くなり、いぼ痔ができやすくなります。肛門付近の筋力も低下していき、筋がゆるんでいぼ痔が戻りにくくなります。

痔かな?と思うきっかけは「出血」です。しかし、その症状は大腸がんの初期症状でも見られます。大腸がんは食生活の欧米化が影響し、日本では近年増加傾向にあり、日本人のがん患者数の第1位に迫る勢いです。極端に細い便が出る場合は、早めの検査をしたほうが良いでしょう。

排便時に出血があっても、正しい知識と適切な対処をしていれば、あらぬ心配をする必要もありません。

鍼灸では、百会という頭のてっぺんにあるツボが効果的とされています。飛び出た肛門を上へと引き戻すイメージです。

ただし百会に適応する痔は、出て戻らなくなったものや、疲労で出てくるもの、あるいは脱肛なのです。

裂肛には肘の少し下の孔最が適応します。

いぼ痔は、患部近く、尾骨の先端の長強を取るとよいでしょう。

 

中医からみた便秘

 便秘

常習性の便秘には3つのパターンがあります。大腸の蠕動運動が弱い弛緩型便秘。これは比較的刺激に対応してくれるため、野菜をたくさん取る。水を一気に飲む。運動する。肛門〜直腸を刺激するなどで解決することが多いものです。

 問題は蠕動運動が活発すぎるけいれん型便秘です。過度の刺激で腸内バランスを崩し、便秘をさらに悪化させることも少なくありません。流行の●●●エネマで重度の便秘に陥った方もおられました。便秘と下利を繰り返す人もけいれん型に多くいます。かなりリッラックスした環境が整わないと排便は望めませんので、会社や駅、デパートのトイレに世話になることは余程でない限りないでしょう。内関太衝、風池などのツボが効果的です。

 もうひとつ直腸型便秘があります。主に便意がある際に、トイレに行かない(行けない)の繰り返しで、脳が指令しても肛門括約筋が開かない状態に陥ります。便意もなく、2週間以上放置している人も少なくありません。承山、委中、風池 などツボのほか、出なくてもよいですから《便意があったらすぐトイレ》の習慣だけは身に着けましょう。お願いします。 

 

急性腹痛

2012/5

この患者さんは、腹膜炎、腸閉塞などを繰り返す方。

腸内のオペ歴も数回あり、今回は急性発作で冷汗をかきながら来院。 

鍼灸院の場合、比較的慢性疾患の患者さんが多いのですが、今例のように普段からお通いになっている方が、何かの急性病を起こし来院するケースもまれではありません。

どうみても腸閉塞の痛みではないのですが、息するだけで痛む持続痛であることから本来ならば救急外来の領域だと思います。

ただ、よく診ると患部が大腸ではなく、胃にあるようです。

通常の排便後に悪化していることも、大腸疾患ではない証左になります。

中医でいう直中の部類に入るでしょう。

ここは吐方を用います。

鳩尾、内関で胃の上部を緩め、太衝から気を上に上らせました。

10分後に大量の嘔吐。

お顔の色は血色が戻りました。

これで治れば申し分ありません。

治らなければ救急車です。

 

 



胃腸を労わって

2015/12/11

12月に入ってから、徐々に忘年会シーズンが

始まっています。

普段、食べない量のお食事やお酒など。

ついつい・・・。

忘年会・クリスマス・お正月と・・・。

ますますイベントは続きます。

胃腸がびっくりして、疲れてしまいます。

そうなると、風邪をひきやすくなったりと

体調を崩しやすい条件がそろいます。

食べ過ぎた日は胃腸を休ませてあげる。

温かな胃腸に優しいものを食べる。

などといった工夫がとても大切です。

気持ちよく年末年始を迎えるにあたり

どうぞ胃腸を労わってあげましょう。

 

腹痛

   バッド(下向き矢印)腹痛バッド(下向き矢印)


    腹痛を論じると、とても項が足りません。日頃よく見る症状からお話しします。
 まず腹痛があり、排便して後も痛むのはガスが溜まっています。中医学では大腸の気の滞りです。ストレスにより大腸の動きが悪くなっています。ただしこの場合の腹痛は脹った感じの腹痛です。

 

 差し込む感じなら、里急後重(りきゅうこうじゅう)といって暴飲暴食や胃腸型感冒の一部で見られます。

 全く排便がなくなるケースもあります。激痛なら腸閉塞も疑えますので、緊急外来に駆け込んで下さい。御願いします。
 食欲がなく、細い便や軟便なら脾気虚といって消化吸収の力低下状態にあります。足の三里のお灸だけでも十分改善されることも少なくありません。
 ときおり憩室炎と思われる方に出会すこともあります。症状は多くは左下腹痛、下痢、ときに仙骨痛などです。慢性化したものは鈍痛のケースが多いようです。

 憩室とはいわば大腸の壁にできたポケットです。超単純にいえばここにゴミが溜まった状態と考えてください。炎症時は悪寒、発熱を見ることもあります。繊維食嫌いの人は、腸管の内圧が高くなりやすいため、憩室を起こしやすい条件を形成します。豆類や野菜を良く取るようにしてください。