日常生活の中で「腰が重だるい」「痛いとまではいかないけれど何か違和感」と感じる事はないだろうか
痛みであれば治療を受けるがそれほどまででもないこれらの症状はどの様な病理で発生するのだろう
寒湿による腰の重さ
寒と湿の邪という環境因子によるもの。
例えば寒いところに居た、雨に濡れた、汗かいたのをそのままにした、というような寒さ・湿気を原因としている。
寒湿の邪は重たいため、身体の下の方、つまり腰や足に怠さ・重さ・酷ければ痛み
などを感じさせる。
梅雨時に足腰の重さが強くなるならこのタイプだろう
腎陽虚による腰の重さ
体内を流れる「気」には、身体を暖める作用がある。腰と関係が深い「腎の気」が不足する事で腰を暖められずに冷えを感じる。
腰の冷えと共に、腎と関わりの深いところに症状が現れ、膝の怠さや足部の痛み、抜け毛、歯が脆くなる、下痢、おしっこが近くなる、精子が漏れ出る、EDになる、月経に問題が出る、と言った症状を併発させる。
身体を冷やすと症状が悪化するのが特徴だ
表虚風湿による腰の重さ
重さ、怠さに加えて足の浮腫が現れる。
「表」というのは身体の表面、つまりは皮膚を表す。皮膚の気が不足する事で、気の持つ「防御作用」(現代でいう免疫機能の様な、外邪と闘う力)が低下し、風湿の邪を体内に入れてしまう。
湿邪が入るのは寒湿によるものと同じであるが、こちらは皮膚の気が不足している為に皮膚トラブルも起こる。
具体的には、ちょっとした事で汗が出る様になる、寒気がする、足が浮腫むなどだ。
このタイプは腰の痛みよりも足腰の無力感や筋力低下、膝の曲げ伸ばしが辛いといった症状を兼ねる事が多い。
スタッフ伊澤