④腎陰虚によるもの
陰虚、即ち液体成分の減少が原因で熱を抑えられなくなった状態。
身体の液体成分は、熱が強くなり過ぎるのを防ぐ役割があるのですが、加齢や性生活の乱れによって腎精が減少し、熱とのバランスが取れなくなると発生します。
熱が脈絡を焼く為、尿が赤くなるのです。
随伴症状としては、ふらつく様な眩暈や耳鳴り、深部からの火照り感がよく現れます。
⑤脾腎両虚によるもの
これは、身体を温める陽気の減少によって起こります。
脾は「統血作用」という血を脈から漏れ出ないようにする役割を持っていて、これは脾で気が働く事で発現します。
しかし、気が少なくなると留めて置けずに漏れ出るようになります。
また、腎にも「封蔵作用」という液体を留めておく作用があり、これが低下すると尿が溜められなくなります。
この2つの「溜めておく力」の減少によって、尿に血が混ざるようになります。
多くは脾陽虚によって発生しますが、腎気の低下を伴っていることも多く、兼ねて発生します。
以上、尿に血が混ざる「血尿」でした。
スタッフ伊澤