2020.4
恥骨痛は読んで字の如く恥骨周辺の痛みのことであり、鍼灸院では数年に一度出会うかどうかの症状です。
今年の1月〜2月にかけては恥骨痛の当たり年???3例ほど続けて診ることになりました。
恥骨痛の大半は恥骨筋の炎症に由来します。
恥骨筋は恥骨際から起き、大腿部の骨の上端辺りで停止する筋肉です。
過度に下肢をアウトステップにもって行くような使い方で炎症を起こしやすくなります。
サッカー選手に恥骨痛が多いのはもうわかりましたね。そう、アウトサイドキックなどを多用するからです。ドリブルのときも結構なアウトサイドだし・・・
今回のお3人は恥骨筋が外に過度に開くことで起こる炎症ではなく、硬くなっていることで下肢がインサイドしているケースでした。
これは更年期前後の女性に多いケースでしょう。
更年期は何度も言いますが基本は「陰液の不足」になります。つまり日常用語なら保湿機能の減退です。筋肉も同じ、水分やほかの液体成分が減少することで縮こまった筋肉に変化してきます。
こういうケースでは仰臥位(仰向け)で足の先が地面から離れ、立ってきます。
先の過度のアウトサイドタイプは足の先が地面スレスレとなりますね。
恥骨筋のトリガーポイントから治療すれば短期間で十分な効果を得ることができるでしょう。