無汗とは汗が出なくて止まってしまう事を言います。
通常であれば、陽気によって汗腺がコントロールされ、陽気が盛んな春や夏ではよく汗をかき、陽気の少なくなる秋や冬には汗をかかなくなります。
この時の秋冬の無汗は生理的なものですが、外から入ってくる外邪によって汗がでなくなってしまうこともあります。
外邪による無汗症と、随伴する症状についてご紹介致します。
①風寒表熱
風寒の邪が体表に付き纏い、汗を出せなくしてきます。
いわゆる冷えによる風邪タイプ。
冷えには、凝帯性という物質をギュッと締め上げる力があります。まるで水を氷にする様な力です。
風寒の邪に犯されると汗腺がギュッと締め上げられてしまい、汗が出にくくなります。
また、人体と寒邪の闘いにおいて、身体の陽気を大きく消耗します。
代表に居る気が傷つくことで、気によって開いたり閉じたりする汗腺の機能が損なわれる事でも汗は出にくくなります。
このタイプはよく見られる風邪のタイプで、悪寒発熱や身痛などを引き起こします。
②表寒裏熱
これは、体表には寒邪が居て身体の中は熱を持っている状態です。
具体的な状況としては、元々熱が旺盛な人が体調を崩して体表の気が弱くなり寒邪に見舞われたり
①の風寒の邪が体内に侵攻して熱を発生させたり。
こちらも外感病の一種ですが、風寒表熱に比べると進行度合いは強くなります。
無汗、悪寒発熱、身痛などの外感症状に加えて頭熱や口の渇き、喉の痛み、舌の苔が黄色くなるといった熱の症状を強く表します。
スタッフ伊澤