入眠困難や中途覚醒、その後にまた寝付くことが出来ないなど、睡眠の減少に悩む方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
果たしてどんな理由で不眠が発生してゆくのかを見てゆきます。
①心陰虚
精神を司る心の機能低下によって起こるタイプです。
心の栄養や水分が不足する事で、精神が安定しなくなり、睡眠時にしっかりと休めなくなります。
栄養を送る血や水分、これらの物質は陰陽で分けると陰に属します。
これに対して陽に属するのが気。
陰が陽より弱くなる事で、相対的に陽が旺盛になり、心においては精神の旺盛が見られるようになります。
具体的には、夢を沢山見るようになったり中途覚醒しやすくなったり(眠りが浅い)
睡眠以外では動悸や物忘れが激しくなる、口や喉が渇きやすくなる、手足や顔が火照る、寝汗をかく、午後になると熱っぽくなる
などの症状が現れます。
②心腎不交
心腎不交とは、腎における陰の不足が心に影響したもの。
腎は身体の陰の根本を支えていて、各臓腑の陰は腎から送られています。
心腎不交では、腎の陰虚が心陰になれずに心を栄養できなくなり、心において陰が陽を支えることが出来なくなって心陽が旺盛になります。
腎の陰が不足し、心の陽が過剰になる、この状態が心腎不交になります。
心陰虚との違いとしては、頭痛や耳鳴りを併発したり、夢精するようになったり、一晩中眠れなかったり、足腰が弱るといった様な症状を併発します。
スタッフ伊澤