⑦心火亢盛
精神を司る心に熱が溜まる事で、不眠に至ります。
精神活動は中医学では「神」という物質が担うとされています。
この神は活動時には脳で働き、夜の眠る時には心へ降りて休みます。
心火亢盛では、心労により心の機能が乱れる事で心の熱が暴走します。
熱がある心では、神は休む事ができないために眠れなくなり、不眠や夢見が悪いなどといった症状が現れます。
その他の症状としては、激しい動悸、顔や口が赤くなる、小便の回数が多くなり色が濃くなる、胸痛
などが現れる事があります。
⑧余熱襲膈
これは心火亢盛と非常によく似ていますが、とりわけ病の後に現れるという特徴を持っています。
熱を伴う病にかかった後、その熱をしっかりと取れないと膈(横隔膜)の辺りに熱が集約します。
熱された横隔膜は心のちかくにありますから、心を炙る事で心火亢盛と同じように不眠や不安感などを引き起こします。
胸の悶え感や、食べても食べてもお腹が空くといった、横隔膜や胃の症状を併発する事もある不眠の症例です。
スタッフ伊澤