2014/4/11
《症例・腰痛》
29歳/女性。
この患者さんは高校時代に腰椎の分離症を経験。
以来数年に一度、急性腰痛になり、脚に力が入らず、動けなくなる。
多少の側弯症もあり。
最近はこの頻度が近くなり、半年~数か月に一度急性腰痛があらわれる。
この腰痛自体は中医でいう血オ(入絡血オ)である。
ただ、その発生条件が変わっている。
※よく見られるタイプは気虚、気血両虚、腎虚などから血オに展開するケース。
いうなれば疲労がたまり、元来のすべり症があらわれるタイプである。
この方の場合、仕事上に時間がない、ストレスがたまるなどの条件から、食事量が増えるあるいは早食いになると急性腰痛が起こる。中医的解釈なら肝胃鬱熱から血オに展開する。
胃熱ー食量増加ー便量増加あるいは便秘ー腰痛という過程を取る。
すると入浴しても、寝ても疲労が取れず、動けなくなる。側彎もひどくなる。
熱による疲労なので3日間だけ夕食時に炭水化物を抜いてもらい、キュウリとトマトだけ(熱を取りやすい野菜)にしてもらう。ほぼ疲労感は取れる。
腰痛も熱と血オを取る。治療後7割方改善。
あらためて人の体の連動性を意識した例であった。
この記事はは新着時期を過ぎると《腰痛》の項に収められています。