引っ越しをした先が撮影スタジオに近いせいか時々ドラマか何かの撮影をしています。
それを「何だ?騒がしいなぁ」という表情と「誰か知っている俳優さんいないかなぁ」という気持ちの
温度差で野次馬しているのを楽しんでいる研修生の大久保です。実際はミーハーな気持ち100%です。
さて、今回は私も時々なる『胸やけ』についてお話ししたいと思います。
中医学では『そう雑』と呼ばれ、「胃部周辺の不快感。空腹のようで空腹でなく、痛いようで
痛みはない。胸のむかつき、呑酸、げっぷ、空えずき」など全てをそう雑の一種だと考えられていたそうです。
面白いですねぇ。この「空腹のようで…」や「痛いようで…」みたいな何となく感。
ただ、これこそが中医学の良いところですね!体調が大きく変化する前に戻す。健康な状態の範囲内に
修正する。まさに『未病治』だと思います。
脱線してしまいましたが、この『そう雑』は大きく分けて(熱・寒・傷・肝)の4タイプになります。
当てはまるものがあるか症状も見ながら確認していきましょう。
1.傷食タイプ
症状 :呑酸、むかつき、吐き気、胃部の張り、口臭、大便臭が酸っぱい、吐くと楽になる
※ 原因が暴飲暴食や不衛生なものの摂取なので、食あたりに近い状態でしょうか。
胃に収められたものが上手く消化されず降りていかない為に逆流してしまいます。
2.胃熱タイプ
症状 :胃の中がヒリヒリや酸が染みたように熱い、呑酸、日中は無いが早朝に吐き気がする
便秘、舌が黄色い
※ 辛い、濃いものの食べ過ぎ、アルコールの飲み過ぎにより胃気が停滞して熱化してしまう。
黄色い舌や便秘が熱証のサインとなります。
3.胃寒タイプ
症状 :生唾が溢れる、胃部が冷えたようなツーンとした痛み、暖かいものを摂取すると軽減す
食欲不振、顔色が悪い
※ 原因によって虚証と実証に分かれるようですが、胃寒そのものの治療はどちらもほとんど変わり
ません。虚証であればこれに補気や健脾を加えます。
4.肝胃不和タイプ
症状 :呑酸、胸のむかつきや張り、胸肋部痛、口の中が苦い
※ 胸肋部痛と口苦は肝証のツートップみたいなものですね!精神的なストレスによって肝気が
うっ滞し、胃にも影響が出た為です。ここから痰が発生すると頭重感やめまいが見られる
ことがあります。
昔から『医食同源』という言葉がありますが、せっかく良いものを摂取しても、吸収してくれる場所が
機能しなければトイレで流れてしまうだけですよね(>_<)
「何となく胸がムカつく」や「空腹なようで空腹でない」場合は消化器が疲れているサインかもしれません。
また、胃や脾だけでなく、身体全体が疲れている場合も同様の症状が出る場合もあります。
季節の変わり目で少しずつ調子を崩す期間にもなりますので、身体の声にいつもより多く耳を傾けて
あげましょう。
研修生 大久保昌哉
※新着時期を過ぎると左サイドバー《胃腸の不調》に収められています。