帯状疱疹B(灼熱痛について)

・前回、帯状疱疹の症状としての水泡形成についての記述を行った。今回は、発症初期の「炎症(熱)」に加えて、体内外の「余剰水分(湿)」が結合する「湿熱」が作用しているのではないかと考えてみた。 自分自身の興味としては発症初期の「灼熱痛」となってしまったため、今回解説を行いたい。

 

●「肌フ疼痛」について

中医症状鑑別診断学では皮膚の痛みを「肌フ疼痛」と記述している。

原因としては「@熱毒」・「A心脾両虚」・「B脾腎両虚」と記載されている。

あくまでイメージであるが、@「熱タイプ」・A「栄養不足タイプ」・B「免疫力低下タイプ」と思っていただきたい。熱を生み出す可能性はA・Bもゼロではない(免疫力が低下した後に熱気候を受けるなど)が、熱性を重視してこの記事では「@毒熱タイプ」で解説を行っていきたい。

 

●熱毒皮フ疼痛について

熱が原因で生じる皮膚・筋肉の痛みを指す。多くの原因としては免疫力の低下に乗じて体内に湿性の強い気候を感受することにより生じる。感受した気候は「皮膚」と「筋肉」の間に停滞し、体内を循環しないことで熱性を帯びてしまう。熱がさらに高まれば栄養物質が焼かれてしまいピリピリとした感覚を伴い、強い灼熱痛を生じる。

 

「熱毒」により身体に出現する症状

文字そのままの意味で「熱」の症状が多くみられる。風邪の初期症状に類似した記載が多い。

高熱・寒気・体の節々が痛い・のどの痛み(渇き)・食欲がない・口が苦いなど

 

熱毒皮フ疼痛に効果のあるとされるツボ

治療法としては、「清熱解毒」・「涼血」などを用いるとされる。

十四経発揮によると、「清熱解毒」のツボは12穴・「涼血」のツボは16穴確認できた。その中で両方の性質を兼ねたツボは5つ。「委中(いちゅう)」などの代表穴他、「支正(しせい)」なども効果があるとの記載がみられた。

発症段階や部位などによって用いるツボは異なってくるものと考えられる。

 

今回の解説はここまで。段階や病態などをしっかり意識した治療が必要な疾患であることが考えられる。

少しマニアックになってきているため、御覧になっている患者様にはチンプンカンプンな内容となっているかもしれない。ただ、帯状疱疹で悩まれている方に少しでも届いてほしいと考えています。

実際に多くの方が帯状疱疹後神経痛で当院に通われています。お悩みの方はお力になれればと考えておりますので是非当院まで一度ご相談ください。


スタッフ 杉本


《参考文献》

『中医症状鑑別診断学』人民衛生出版

『中医基本用語辞典』東洋学術出版社

『漢方用語大辞典』

『十四経発揮』 東医針法研究会編