頭痛と中医学

人生で一度は経験したことのある頭痛。慢性頭痛、風邪を引いた時の頭痛、二日酔いの時の頭痛など同じ頭痛でも痛み方が変わってきます。中医学では、どのような解釈をするかを書いていきます。簡便ではありますが西洋医学の分類、東洋医学の分類をさせて頂きました。症状をお持ちの方やご興味がありましたらご覧ください。


 西洋医学の分類 (※説明は割愛させて頂きます)

一次性頭痛 明らかな基礎疾患がない慢性頭痛 

緊張型頭痛 

片頭痛 

群発性頭痛 

 

二次性頭痛 頭頚部に基礎疾患がある頭痛 

頭頚部の外傷 

頭頚部の血管障害 

脳血管障害以外の脳疾患 

その他 

 

東洋医学の分類 

東洋医学では上記の西洋医学的な分類を参考にしますが、あくまでも参考にする程度です。各々頭痛の特色があり、このタイプの頭痛には、この治療法というのは存在しません。まずは痛み方、症状出現の傾向性、症状の緩解・増悪あるか、慢性・急性などから患者さんの頭痛を起こしているものを中医病理に置き換えて診ます。 

まず大きく分類していきます 

 

・外感頭痛…外感とは東洋医学で外から襲う、症状を出現させる邪気。


 

1、風寒頭痛:一般的に項頚部〜後背部こわばりから始まる頭痛。風邪の初期症状に類似するもの。痛み方は収縮時痛、温めると楽になる 


2、風熱頭痛:熱病理により喉の渇き、目赤、痛みは拍動系が多い 


3、風湿頭痛:湿邪によって頭全体に覆い被さるような痛み。西遊記の孫悟空がつけている頭の輪の ような痛み出方が多い 

 

・内傷頭痛…内傷とは東洋医学で身体の中の気血・臓腑の中庸が保たれていない状態で起こるもの


 

1、肝気鬱〜鬱火頭痛:肝の疏泄失調によって起こる頭痛。肝の疏泄とは気を適材適所に巡らせる働きがあり失調すると停滞もしくは生理的な気のベクトルと反対へ向かう病理を作る。疏泄失調を起こす要因としてイライラ、のびのびできない環境などの精神的な要素が強く絡んでいることが多い傾向。気の停滞(気滞)は脹痛(張った痛み)が多く停滞から熱化するケースもあり、この場合は拍動痛に移行しやすい。 

 

2、肝陽上亢頭痛:身体を保湿、冷やす陰液が消耗したことにより相対的に陽気(熱源)が亢進して起こる頭痛。この頭痛は痛みと共にのぼせ、ふらつきなど熱症状を伴うことが多い。長期睡眠不足や体重の急激な減少、または更年期〜閉経後の症状として現れることがある。 

 

3、脾胃気虚頭痛:脾胃(胃腸)の機能が失調したことにより気血の産生力の低下、頭部への栄養供給低下により起こる頭痛。気虚の頭痛であれば痛みの質は強くないことが多く、脾胃の機能失調の副産物により湿が生まれ、頭部に影響すると頭重(頭が重い)が強くなることもある。 

 

4、血オ(けつお)頭痛:外傷以外であれば次的に起こることが多い頭痛。一次病理の停滞または虚労病理によって血の停滞(血)が出現して起こる頭痛。頭痛が慢性的になっている方が多く痛む部位は固定性のものが多い。痛み方は錐の如し刺すが如し、と言われている。この痛みは鋭い痛みを大きく捉えたものとして考えたほうが良いと思います。 

 

・外感頭痛は比較的、急性頭痛が多い傾向。 

・内傷頭痛は比較的、慢性頭痛が多い傾向。 

・内傷頭痛をお持ちの方は外感頭痛を患いやすい傾向をもっているため、外気の環境差(気圧、湿  度、温度差)で常時お持ちの頭痛と違う痛み方を出すこともあります。

・まずは一次性と二次性頭痛の鑑別が大切になります。頭痛がひどくて生活に支障が出る方は、まず 病院で検査をお勧め致します。

 

代表的なものを取り上げました。当てはまるものがありましたでしょうか?

慢性疾患で言えることですが、症状が起こりやすい傾向性、条件因子などをご自身で把握すことが症状を出現させない、悪化させないことに繋がります。余裕があれば、ご自身の生活を振り返ることも大切かもしれませんね。