絶汗とは、「大量の汗が止まらない」状態の事で、玉の様な汗が大量に出ます。
汗が出ないではなく、絶え間なく出るなのですね。
この様な症状は大病と共に現れる事が多く、とりわけ
重篤な高熱と汗、重度の嘔吐や下痢、大量出血の際などといった、液体成分が大量に失われた時に現れます。
液体成分が失われると陽気が巡らなくなり、陽気が巡らなくなると液体を作り出す事が出来なくなり、そうして気と液体のバランス即ち陽と陰のバランスが崩れてしまいます。
気陰脱証は、発熱により汗腺が開き、気も陰駅も大量に漏れ出す事で益々悪化し、汗が止まらなくなります。
やがて気と陰が衰退してゆきます
特に心の気と陰を消耗しやすい傾向にあり、粘りの強い油の様な汗と身体の熱さ、唇や舌の熱さなどが現れます。
陽気脱は気がなくなりかける事で気の固摂作用(物が漏れ出ないようにする働き)が弱まり、汗が止まらなくなります。
こちらは長引く病や重病の際など、気を沢山消耗した時に現れ、大汗が現れる場合には"亡陽"と呼ばれる、気が急速に消耗する状態に陥ります。
気の不足による症状を併発し、手足の強い冷えや重度の疲労感、意識がフワフワするなどの症状が現れます。
伊澤