2020/7
●経験がものをいう。
●人生、経験を積むためにこの世に生を受けたのだ。
●金を払ってでも経験しろ。
確かにその通りですが、それだけで経験が血肉になるものでしょうか。
僕はな・ら・な・いと思っています。
たとえば生まれてこのかた、食事を何万回繰り返したとしても、時間が来たらただ食べるでは味覚が育ちますか?深い味わいを得ることができますか?
僕が年に何回もないほど上出来な治療ができたとします。
それは小躍りするほど嬉しいことです。
その次にどうしてここまでうまくいったのか?と考えますね。
逆にいつもどうしてここまでうまくいかないのか?と考えますね。
あるいはもっとうまくゆく確率を上げるためには何が必要か、何が不必要かと考えます。
このような思考が大事だと思うのです。
《経験ー感情》の往来だけでは、なかなか心の癖から抜け出すことは叶いません。
《経験ー感情ー思考》のトライアングルが揃ってこそ心持ちに変化の兆しが現れるのです。
このおり大事なのは感情を冷静に俯瞰することです。
とくに怒り、恐怖などはなかなか冷静になれず、次に来る行動がパターン化(心の癖)してしまうものです。
そして次はどこに落とし込むかです。これは思考です。その行動(経験)から何を抽出するかです。先の治療の例なら次に繋がる法則性を考えているわけですね。
※因みに心の癖が内科疾患だけではなく外科疾患にさえつながると考えるが伝統医学の特徴でもあるのです。
※新着時期を過ぎても左サイドバー《院長の呟き》に収められています。