
不妊症の方を弁証すると、腎精不足や腎陰不足あるいは肝の疏泄に問題がある方が多い。それにまして子宮に血瘀が存在する方が多い。
数は少ないが脾気虚を起点に展開するケースもある。
脾気虚を単純化すれば消化吸収能力の低下を基本にした症候群のこと。
子宮の中の気血の減少、とくに気の総量が少ないことで、排卵力の素である肝の疏泄を呼び込めないか、排卵しても血も少ないので卵子の質が良くない状態になりやすい。
排卵期の体温上昇に時間がかかり(1週間くらいかかる)、高温期の体温もそれほど高くないという特徴がある。
その中にはTSHが高いいわゆる甲状腺機能低下症の方も少なくはない。
D3で測る基礎的ホルモンの数値(E2、P4、FSH、LHなど)は正常値の中では低めであるものの妊娠不可能というほどの数値は示さない。でも、なかなか授からず、徐々に不安が募ってくる方が多いようだ。人によるが不眠傾向を増すこともある。性に対してすこぶる淡白は方も多い。
健脾(脾を立て直す)の治療が中心になる。食生活やライフスタイル改善もあれば嬉しい。
日没以後は副交感神経優位の時間帯、出来るだけ「ゆるり」としてほしい。
ゆるりはからだけではなく、頭の中もゆるりとしてほしい。
難しい顔はダメ笑って。
あれこれ考えることは日没前まで切り替えて笑って。