子宮の盛衰
当然ですが人は老化します。
正確に言えば毎日変化し、その変化が往生の方向に向かうということです。
我々でいうと腎精の枯渇に向かうということです。
症状の総体としての腎虚は年齢には関係ありませんが、腎精の盛衰は年齢が絡みます。
その盛衰があらわれやすい臓腑のひとつが子宮です。
腎精は排卵前までは子宮内に入る血に転化します。排卵を境にその後は子宮内に入る気に転化します。そこで腎衰の影響がダイレクトに表現されると子宮内の気血の定量変化が起こります。
少か長です。
再度言いますが、排卵までは腎精は血に転化します。
少とは、血が少ない状態で排卵に辿りついてしまいます。
長とは血の溜まりが遅い分時間がかかります。
排卵から腎精は気に転化します。
緩か低です。
緩とは排卵から高温になるまでが緩慢になります。
低は高温相自体があまり上がりません。0.3度以上が目安です。
つまり腎精不足の判断ポイントは少、長、緩、低でみるということです。
内膜が薄いか経血量が少ない(血の量はこの2点で把握する)、低温期が長い、基礎体温表で高温期への上昇曲線が緩慢、高温相が総じて低いという特徴が現れます。
他にもありますが・・・、この辺に重点を置いて治療を組み立てることになります。