2022/6
〇インスリンと多嚢胞性卵巣症候群
多嚢胞性卵巣症候群の原因のひとつはアンドロゲンの分泌が必要以上に亢進することにあると言われています。
これにより白膜の肥厚、卵胞の発育抑制から排卵障害が起こります。
また俗にいう男性化、つまり多毛、ニキビ、肥満などがあらわれやすくなります。
なぜアンドロゲンの分泌亢進が起こるか?といえば、それは高インスリン血症、つまり血中にインスリンが多いことが考えられます。
これは概ねインスリンが効きにくいことによります。
効きにくいゆえ、量でカバーするためインスリンが増えるわけですね。
とくに肥満が形成されるとアディポカインが出るため、さらにインスリンの働きを妨げます。
そこで量でカーバーする。
そしてこの傾向にある方が運動しないとどうなるか?
筋肉に行くべき糖分が脂肪細胞に回ることになります。
患者さんには対処策として食後の運動、もしくは散歩、片足立ち(3分)を選択してもらっています。
治療は腎気を補いながら、消化器を調整する健脾に代謝を促す化痰を加えます。
※一定期間を過ぎると不妊症(雑話、症例、内膜症、筋腫、その他)に収められています。