食欲不振は食事を摂りたいという気持ちが生じない状態を指す。
中医書には「不欲食」・「不欲飲食」・「納呆」・「納滞」など様々な表記が見られる。
口から入った飲食物の一時消化を行う「胃」の機能失調が主な原因とされる。
特に飲食物を受け取る「受納(じゅのう)」作用や飲食物の消化を行う「腐熟(ふじゅく)」作用の低下によって生じるものが多い。
では、どうして胃の機能が低下するのか?以下、解説に移りたいと思う。
①肝気犯胃による食欲不振
ストレスによる胃の機能低下。ストレスフルな環境にさらされたり、精神的抑欝的な状況が続くこと、強い精神的刺激を受けることにより、消化器(主に胃)の活動が滞ってしまい食欲不振が生じる。試験前に緊張しすぎて食事を食べたいと思わないようなイメージか。
(特徴)
精神抑鬱などのメンタル部分と連動して食欲不振が生じる。
(身体症状)
ゲップがでる・胸肋部の張り感・精神抑鬱感・イライラ感を伴う
「余剰水分」や「熱」が胃に生じたことが原因となる。飲食の不摂生や油濃い者甘いものの食べ過ぎにより、胃が水分過多や熱が生じた状態となる。結果として、胃のはたらきが低下し食欲不振が生じる。二日酔いの日に食べ物が欲しくないイメージが。
(特徴)
お腹のつかえや張り感を伴う。
(身体症状)
③胃陰虚による食欲不振
「潤い不足」や「栄養不足」が胃に生じるたことが原因。発熱などにより身体の水分が排出されたり、大病や慢性病によって栄養不足が不足することで胃のはたらきが低下する。その影響で食欲不振が出現する。入院期間中に食欲が低下するイメージか。
(特徴)
空腹感があっても食べられない(身体症状)
口が乾き飲み物を飲みたがる・唇は赤く乾燥している・便秘・小便は少量など。
少し長くなってしまいそうなので、今回はここまで・・・。
続きは後日掲載します!
スタッフ 杉本
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