「声が小さい」小学校〜高校時代の成績表ないし三者面談での教員から杉本に対する評価である。
意識して自分の中で、大きな声を出すように努めてみる。
最初の数回は大きな声が出るものの時間の経過とともに疲労感を感じ声が小さくなってくる。
それでも頑張って声を出す。息切れがする。
それでも頑張って声を出す。疲弊しきってしまい声を出すこと自体が億劫になってしまう。
そんな経験をしたことがあることは私だけではないのではないでしょうか?
上記症状を「少気(しょうき)」と東洋医学では指す。
今回はこの少気についての解説を行いたいと思う。
●少気(しょうき)とは??
息が続かずに声に力がない、話すことがおっくうになる・息切れがするなどの症状を総称して「少気」と呼ぶ。その名の通り、エネルギーが少ないことが原因となる。呼吸や発生に関与するエネルギー(宗気)の不足によるものが多い。全身症状としても倦怠感・疲れやすい・脈が弱弱しいといったものがみられる。水湿・食滞・水飲・気機の阻滞によっても少気は現れるが、主に五臓六腑の失調に由来するものが多い。以下、解説に移りたいと思う。
①脾気虚による少気
消化器の機能低下が原因となる。飲食物から得たエネルギーは宗気を構成する物質のひとつである。もともと虚弱体質であることや長い間病気を患うこと、過労などによって消化器が損傷すると飲食物からエネルギーを取り込む力が減退・体内のエネルギーが不足するために少気となる。
(特徴)
ボソボソ声で話す・疲労により悪化する
(身体症状)
食欲不振・小食・下痢・食後お腹の張り感を伴うなど。
エネルギーの不足症状のひとつとして、宗気不足が生じ少気が生じる。(特徴)
疲労により悪化
(身体症状)
動悸・汗が出る・精神疲労・眠れない・寝ても目が覚めやすい・舌の色は淡いなど
③肺気虚による少気
呼吸や発生を主る五臓「肺」の虚損による。肺疾患を患う・長期間咳症状が続く・虚弱体質であることなどが肺の損傷を招く。呼吸する力・発生する力が低下・不足することで少気が生じる。
(特徴)
風邪をひきやすい・全身疲労感・呼吸も弱く浅い・汗がでるなど
④熱傷気陰による少気熱によりエネルギーが消耗されることが原因となる。熱が五臓の「肺(呼吸器)」や六腑の「胃(消化器)」に侵襲し、エネルギーを消耗させることで不足し、少気となる。(特徴)
夏の暑い時期や熱病の後期に見られることが多い
(身体症状)
全身疲労感・汗が出る・口が乾く・便は乾燥する・便秘・舌のコケは少ない・体が熱い・動悸など
※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載にない症状》に収められています。