最近、頭顔面部の症状を主訴としてかかられる患者さんが当院では多い。
先日お見えになった患者の方・また随伴症状として訴えらえれていた「眼瞼下垂」。
上瞼が下がっていたり、開けづらくなる症状を指す。
これは東洋医学的にどのような状態を指すのか?
自分自身もどういった原因・機序でおこっているのかあやふやであったこともあるため復習もかねてにブログにて書くことにした。
●眼瞼下垂(上胞下垂)について
上まぶたが落ち、挙上することが困難あるいは開眼できなくなる状態を指す。
先天性・後天性のものがある。
先天性のものは両目に同じ症状が見られ遺伝や発育不全が原因とするものが多い。
後天性のものは片目に発症することが多く病後、創傷などを原因とする。
脳内や眼の中に発生する腫瘍が原因となるも眼瞼下垂もあるが、本症の範囲ではないためこれは除外する。以下、解説に移りたいと思う。
①中気下陥による眼瞼下垂消化器の所有するエネルギー(消化・吸収などの活動)の低下が原因となる。
飲食の不摂生や思慮過度が消化器にダメージを与えることがきっかけとなる。もともと体質レベルとして脾胃(消化器)が弱い人にも見られる。
消化機能の低下は、身体のエネルギー・栄養物質を吸収・運搬する力の低下を招く。
筋肉を栄養素で養うことが出来ない結果、上まぶたを挙上させておく状態をキープできないために眼瞼下垂が生じる。
(特徴)緩やかに発症する・徐々に下垂し時間経過とともに下垂は強くなる(午前中は軽いが午後や夜間は下垂する)・軽症であれば下垂は半分程度であり、重症のものは完全に下垂するなど
(身体症状)全身倦怠感・寒さを恐れる・呼吸が浅く力ない・脱肛や子宮脱など
この風邪(ふうじゃ)は「よく巡る」という特徴があり、皮膚から体内に侵入しては身体の各部分に影響をもたらす。顔面部へ到達した風邪が皮膚よりさらに深部にある筋肉・血管を障害することで眼瞼下垂が生じる。
(特徴)急速に発症する・目のかゆみを伴う・頭痛・目の脹れを伴うことがある
(身体症状)悪寒・発熱など
眼瞼部に通ずるエネルギー・栄養のルートの運行障害により生じる。
頭額部・眼部に外傷や手術などの物理的な原因により運行ルートが損傷されることで眼瞼部まで巡らず眼瞼下垂となる。
(特徴)眼部・頭額部の外傷や手術などがきっかけとして発症することが多い。
(身体症状)眼部・頭額部にズキズキとした痛みが生じる。
さくら堂では本当に多種多様の疾患とそれに対する治療に携わることが出来る。
一日一日を大切にして自分の知識と経験にしていきたいです。
スタッフ 杉本
※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載にない症状》に収められています。