「口酸」とはその名の通り、「口内」に「酸味(すっぱさ」を自覚することである。甚だしければ酸臭(すっぱい刺激性のにおい)もする。似たような症状で「呑酸」があるが、これとは異なる。
呑酸はすっぱい水分が胃からのど元まで持ち上がっていきて再び下がる状態を指す。
これに対し、口酸はすっぱい味を自覚するだけで水分あがってくることはない。
以下、解説になります。
①肝熱口酸(かんねつこうさん)
東洋医学上「味」は好んで五臓に入るとされている。味の一つである「酸」は五臓「肝」に入るという特性を有する。つまり、肝の臓の失調し、熱によって酸味が上蒸すること口酸の原因となる。
身体症状としては、口が酸っぱい・口が苦い・胸肋部の張った痛み・怒りやすい・顔が赤い・めまい・乾燥した便が出る・黄色い小便が出るなどが見られる。
②脾虚木乗口酸(ひきょもくじょう)肝の臓が過活動状態になった(①肝熱)になったことで、消化器の機能減退が生じてしまったものをいう。「肝」は「脾(消化器)」をコントロールする関係性により成り立つ。
身体症状としては、口の中がすっぱい・げっぷ・食後のお腹の張り感・全身倦怠感・下痢などが見られる。
③宿食停滞口酸(しゅくしょくていたい)
食した飲食物を消化器が消化・吸収できないことが原因となる。
暴飲暴食や脂っこいものや甘いものの過剰摂取が消化吸収能力の低下を招く。
身体症状としては臭気を伴ったゲップが出る・飲食物を欲さない(これ以上食べれない)・お腹の張感・大便はすっきり排せつできず便臭を伴うなど。
スタッフ 杉本
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