毎週楽しみにしていた大河ドラマが終わり、心にポッカり穴が空いてしまった研修生の大久保です。
次回作も楽しみですが、やはり戦国時代は男の浪漫ですね(笑)
さて、前回の「胖大舌」に続き、今回は「歯痕舌(しこんぜつ)」についてご紹介致します。
歯痕舌とは…
・舌を出した時、両端に歯の痕のような凸凹ができる。
・痕がクッキリでる時はノコギリのような形にも見えるので「鋸痕(きょこん)」とも言われる。
考えられる証は…
<気虚>
・舌の色はうすピンク、上にある苔はうっすら白い、ぼてっと大きい。
・顔色は白く疲れやすい、食後お腹が張って便が緩い。
<陽虚>
・舌の色は気虚より更にうすピンク、口や舌はよく湿っている、ぼてっと大きく丸い。
・顔色は白か青黒い、のどが渇きづらい。
・お腹が冷えて痛く、尿は透明。
と、ここまでは前回の「胖大舌」でもあるように津液(体内の水)の代謝異常なのはお分かり頂けると
思います。そこで、他の原因は無いかさくら堂図書館にある257枚の舌の写真と弁証が書かれている
本をお借りして歯痕舌が見られる30枚を調べると、上記以外に“脾虚”“血虚”“血オ”“肝うつ”“寒邪”“湿滞”
“陰虚”“痰熱”“湿熱”の証でも現れる事が分かり、これらに共通する「滞り」という新しい原因が見えてきました。
やはり調べる時は色々な本を色々な角度で見なければいけませんね!
また一つ引き出しが増えた休日でした(^―^)
研修生 大久保昌哉
「中医舌苔図譜」 人民衛生出版社
※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記に記載のない症状》に収められています。