20201/1
明日から本格的に21年の臨床が始まる。
今年はどんなドラマが待っているのだろうか?
少し前の話だが、滅多にお目にかかれない患者さんと遭遇する。
この患者さんは中医でいう「言語錯乱」の変法。丹渓心法なら『錯語』に当たる。わけのわからい言葉が次から次へと留めなく出てくる状態をいう。自身でもこの状態になると自制できないらしい。
今回はお葬式でこの症状が現れる。
スピリチァル的のいうなら三次元と四次元に境界を彷徨う感じで、鬼籍に入られた方の思いを被ってしまうらしい。霊が乗り移ったとでも表現するのだろうか。
その前の時は文字通り「言語錯乱」で自分の意識がなくなり、わけのわからない言葉がどんどんと出てくる感じであったが、今回は意識が遠のき、言語錯乱もあったが、非常に強い口渇を自覚し、異常に水を飲むという異常行動で現れる。
その後は疲労困憊になるり、悪夢を見るようである。自分でもそうなっているという意識があるも、止められないので、とても恐怖感じるという。
一介の鍼灸師が治療の対象としていいのかどうかわからないが、少し落ち着いたご様子であったので引く受けることに。
現状の弁証は心脾両虚。
顔に赤みが戻っているので良しとする。
発作時は心火であろう。安定時の心脾両虚からトリガーになる不安感が潜行し一挙に心火に移行するのだろう。
今回、言語錯乱より飲水異常が強く現れたのは、本人が過去の数回の体験から無意識に学習されたのであろう。その証左になるかどうか微妙だが、ご自身の意識が遠のく(乗って取られる?)前に強い口渇を感じている。そこで心火の熱を冷やすための行動であったと解釈している。
その後耳鳴りで定期的に通われているが、10年以上はこの症状は出ていない。
ついでに耳鳴りも
※新着時期を過ぎると左サイドバー《上記にない症状》に収められています。