「排尿」ひとつ着目しても体の色々な情報が得ることができます。
今回は「尿の切れがわるい・残尿感(尿後余歴)」について解説を行っていきたいと思います。
「小便の切れが悪い」・「排尿が終わったあとにも尿が点滴する状態」を「尿後余瀝」という。
「尿が点滴する」という状況は「小便失禁」と共通している。
ただ「小便失禁」は排尿を自制できずに漏らしてしまう状態である。
対して「尿後余瀝」は排尿自体は自制できるが、排尿後に点滴する状態を指している。
◆腎虚による尿後余瀝(高齢の方に多い)
膀胱内にある尿は五臓六腑の気の作用によって膀胱内にとどまることが出来ている。加齢・長い間病気を患うこと・産後の消耗などが原因となって腎の損傷されることで排尿コントロールができなくなるために尿後余瀝となる。
(主な症状)頻尿・尿の色は薄く透明・尿量は多い。
(その他の症状)膝腰の重だるさ・四肢の冷え低下、耳鳴りなど。
◇中気下陥による尿後余瀝(働き世代に多い)
飲食の不摂生などにより消化器にダメージが生じる。東洋医学上の消化器(脾胃)の役割として内臓の位置をその場にとどめておく作用を有している。消化器が損傷することで昇挙無力が生じ、膀胱を約束できないことによって尿後余瀝となる。
(主な症状)尿色は透明で薄い・排尿後にポタポタと出る・疲れにより生じやすい
(その他の症状)精神疲労・食欲不振・下痢・内臓下垂など。
◇膀胱湿熱による尿後余瀝(飲食不摂生の方に多い)
飲食物は尿や便として体外へ排出される。味の濃いもの・アルコールの過剰摂取は体内に湿熱を生じさせる。この湿熱が消化器から膀胱に移動した結果、膀胱の排尿コントロールの機能が失調されることによって尿後余瀝が生じる。
(主な症状)回数頻回。尿色は黄色く濁っている・尿や尿道の灼熱感をともなうことも。
(その他の症状)口が渇く、身体のほてりなど。
年末年始。自宅の清掃も終えたのですこし時間を見つけて勉学に励みたいと思います。
本年も引き続き精進していきたいと思います。よろしくお願いいたします。
スタッフ 杉本
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