不妊治療の方向性/2012年不妊症の感想

2012年不妊治療は30例を越える(11月末まで)。そのうち14例が妊娠する。この割合が上位に位置するかどうかわかならない。平均年齢が限りなく40歳に近くなる、不妊外来に2年以上通う方が大半の現状を考えると悪い数字ではないと思う。

総括するとバッド(下向き矢印)

2例を除き不妊外来と併用する。

14例中第2子不妊が3例ある。

時間差移植による双子のケースが1例ある。

○妊娠は神のみぞ知るという側面がある。コウノトリが運んでくれるのかも知れない。

鍼灸の役割は妊娠の前提条件を整えることである。内膜の厚みを増す、卵子及び授精卵のグレードを高くする、BBTを安定させるなどである。

初めて内膜が10o越えを果たしたケースは7例。うち妊娠に至るケースは3例、15o以上に達し妊娠したものの、その後流産のケースもあった。

やはり、厚み+柔らかさが是非に必要だという思いを強くした1年でもあった。

柔らかさは現在測定する術がないので、推定でしかないが、活血を十分に施す必要がある。

年齢が高くなる、運動量が減るなどの状況、さらに数年前に内膜を厚くするためバイアグラ系の薬を用い、現在ではあまり使用していない経過から見ても、厚いだけではダメで柔らかいという視点も考慮しなければならない。

徐々にホルモン剤による刺激治療が効かなくなり、自然排卵の消失したケースもある。一端全身治療で体を整えてから、再度挑戦し妊娠に至るケースもあった。

ホルモン剤は総じて気血の増加に役立つが、その背後で妊娠を支える腎、肝、脾の機能向上には繋がらないようである。つまり子宮内に妊娠するための材料を送りこむが、それを生かす体内機能が落ちれば何にもならないという視点を大いに感じた1年であった。

実年齢と機能年齢には差がある。鍼灸はこの機能年齢を上げることができる。今年の最高齢妊娠は47歳である。本人もこちらも驚いた。

移植の前に数回治療するケースもある。運良く妊娠したケースも1例ある。やらないよりやるに越したことはないが、原始細胞が1次、2次を経て熟成するまでに約1年かかることも考え合わせると、長期治療になるケースが多い。いうなれば市民マラソンを走るようにゆっくり走って欲しいと思う。その途中、突然にゴールが来ることもある。

始めからダッシュしたら心がもたないばかりではなく、心のバランスを崩すケースもある。不妊治療中にうつ病を併発し他院から回ってきたケースも1例ある。

是非に体の声を聞こえる程度の速度でゆっくり構えて欲しい。何よりこの治療には精神の安定が重要ですから。よく休み、よく動き、ときに旅に出るくらいの腹づもりでいて欲しい。