最近とみに不安感を抱える患者さんが増えています。ひどくなれば「・・・神経症」という病名がつくのでしょうが・・・・。
◯映像不安
台風が一段落したと思ったら、今度は地震です。
皆さんの心のなかに、少しずつ地球が壊れてきている、という思いがあるのではないでしょうか。
毎日メデイアを通じて辛い映像を見せられると、直接に被害がなくとも、心のなかにその映像がおりのように溜まってきます。たとえば大地震など体験すると、肉体的に被害がなかった人でも、その後に眠れなかったり、動悸が止まらなかったりします。
映像はある意味で疑似体験をすることにつながります。
○競争不安
「ハンディキヤップは隠さなければいけない」。
これが、悲しいかな競争社会のコンセンサスです。心はいつも何かに追い立てられるように不安だけど、そのことを公にすると、競争社会では除外されます。
そこで無理にから元気を装うため、ますます心がしんどくなります。
不安感をわるいもの、良くないものと捉えると、心にハンディキャップを背負った状態になるのです。それを他人に気取られないように元気を装うわけです。
心と体がバラバラの方向を向いてしまいます。
○睡眠習慣
12時前に寝ると寝ないでは免疫力に差が出るといいます。
現代は、過去のどの時代より、最も遅くまで起きている習慣が定着しているようです(日本の話ですが・・・・)
家に帰れば映像から不安を煽る要素を取り入れ、寝不足のまま重い体を引きずり会社に向かいます。そして競争社会の荒波のなかで、から元気を出せば、体はヘトヘ ト、ヘロヘロになり、不安が不安を呼び込む心理状態に追い込まれて行きます。
○僕なら患者さんには、『不安感は体と心を見つめ直す警告反応ですよ』といいます。警告反応ですから 《いいわるい》 で語ることはできません。隠すと体内に深く入るだけです。と、付け加えます。そして鍼で気と血を十分補い、体への影響は排除します。
不安は笑うことと同じようにただの反応なのです。決して、いけないものと考えないで下さい。御願いします。