痔は直腸の末端、及び肛門の血脈の流れが遮られると形成され
出血や痛み、はたまた脱肛を伴う。
その原因は主に風火燥結、湿熱蕴結、気血瘀結、気虚下陥の4つがある
①風火燥結
風火燥熱、つまりは乾燥と熱によって直腸や肛門に痔を形成するもの。
「熱がある物は必ず痔を生ず」と言う言葉があり、水分の低下が熱を抑えきれなくなって痔を生む。
痔が形成されると出血をきたす事が多い。
血はポタポタ垂れるものから、矢を射ったような勢いのものまで。
乾燥が関わってくるので便は乾燥して固くなり、便秘を伴う。
痔そのものは腫脹痛や熱を持つような痛みを起こす。
②湿熱蕴結
飲食の不摂生によって生じる痔。
特に、「濃い味」「辛味」「酒」は取りすぎると湿熱を生じ、大腸に溜まって血流を悪くする為に痔が形成される。
痔が出来ると肛門下垂や灼熱感、肛門脱や出血をきたす。
更には排便がしにくくなり、排便後に脱肛感があることも。
お腹の脈が空っぽになったり、倦怠感が現れるのもこのタイプの特徴だ。
③気血瘀結
直腸や肛門の気血が滞る事で痔を形成する。
長時間座りっぱなし、立ちっぱなし、妊娠などによる圧迫の物理的要因や
精神的なストレスによって発生する。
長い時間座りっぱなしや立ちっぱなしの人や、肛門の中と外の痔が混ざったり拡大して張った痛みやお腹の張りを自覚する事が多い。
④気虚下陥
長期に渡る出血や下痢、不摂生な性行為によって気の不足を生じ、気の固摂作用(臓器をその場に固定し、血や液体成分が漏れ出ないようにする、気の役割)が働かなくなる事で発生する。
直腸を保持できない、血をとどめておけないという2つの側面から痔を形成し
排便時の脱肛や出血が現れる。
気の不足が原因な為に虚弱体質や高齢の方に多く
顔が白っぽい、呼吸が荒く声が小さい、力が入らないと言った症状が出る。
スタッフ伊澤