沢山食べてお腹いっぱい!
そんな時に現れるのが噯気、いわゆる「げっぷ」です。
胃から漏れ出てくる空気によって発生するげっぷですが、中医学の病理に当てはめるとどんな理屈になっているのでしょうか?
①食滞胃腸
お腹いっぱいの時がこれに相当するでしょう。
不摂生な飲食が胃脘部を詰まらせ、胃の気が上に登ることで起こるゲップです。
ゲップの音は濁った・澱んだ音で、
満腹時を思い出すと分かりやすいですが
胸苦しさや、もう食べたくない!という状態になります。
それに加え、ゲップや大便が酸味を帯びた臭さになります。
②肝気犯胃
怒りやストレスといった感情が肝の気の流れを悪くし、胃の気の流れに影響したもの。
肝は全身の気の流れを調節する作用を持ち、また、胃の働きを助ける作用を持っています。
それ故、肝が不調になると胃にも影響する事がしばしばあります。
ゲップの音は、今度は高い音で、しかも頻繁に繰り返すゲップになります。
その他には胸のつかえ感、肋骨の鈍い痛みなどを伴います。
③脾胃気虚
虚弱体質や、病気が治った後に発生するゲップで
虚弱体質も、病後も気の不足で胃の働きが落ち、断続的なゲップを発生させます。
ゲップの音は弱く、低めの音で、とにかく弱々しい印象になります。
食滞胃腸では酸味のあるゲップ
肝気犯胃では高い音、そしてつかえ感
脾胃気虚では弱々しいゲップ
それらの違いに注目して観察してみてください。
スタッフ伊澤