前回の食欲不振の反対、今度は食欲が旺盛になり過ぎてしまう「善食易飢」についてのお話です。
善く食べ飢え易い
食べても食べてもお腹空腹感がある状態になる事を指します。
食欲不振が体調不良のサインなのは理解に容易いでしょうが、食べ過ぎも不調のサイン
程よく、バランスよく食べれる事が健康にとっては大事なのです。
では、実際に、善食易飢がどのようにして起こるのか見てみましょう
①胃火炽盛
暑い外部環境やストレスによって、胃の機能が異常行進した状態
ストレスにおいては気の流れを悪くし、流れが悪くなった気が熱を帯び、その熱が胃に影響する流れになるのですが
暑さもストレスも、最終的には熱が胃に悪さをする形となります。
熱が胃に入りますから、胃の機能が行進し、どんどん消化をする為にお腹が空きっぱなしになるのです。
また、多量の熱は水分を蒸発させますから、口の水分が蒸発すれば口の渇き、身体の水分が蒸発すれば痩せてゆく、大腸の水分が蒸発すれば便秘になる
といった随伴症状が現れます。
胃の水分を補い、消化をする治療をする事で症状を抑えます。
②陽明畜血
血の巡りが悪い状態が長期に渡り続く、或いは血の巡りの悪さに邪が加わり、胃腸に影響を及ぼすと起こります。
特徴としては瘀血の症状を有することで、具体的には下腹部が硬くなる、下腹部が満たされた感じがする、小便が出にくくなる、顔色が暗くなる、物忘れが増える、性格が狂暴になるなどです。
どちらも食欲旺盛で、口が渇きやすいという似た症状が現れますが、胃火炽盛は何か飲みたいとは感じず、陰明畜血では飲みたいと感じるという違いもあります。
食事は多すぎず少なすぎずがベストです
食欲と体調をコントロールしながら、冬を超えてゆきましょう!
伊澤