秋は食欲の季節!とは言っても、どうしても食欲が湧かない時ってありませんか?
特に今年は暑さが長引き、ようやく涼しくなっても1日の内の寒暖差が大きい
体力も消耗して、疲れを感じやすい秋になっていますよね
せっかく食べ物が美味しくて、体力を付けるのにもうっけつけの時期ですから
しっかり食べられる身体を作ってゆきましょう!
という訳で、「食欲不振」に関するお話
始めてゆきます。
①肝気犯胃
よく見られる食欲不振のパターンひとつで、「ストレスで何も食べたくなくなる」というもの
思い当たる方結構居るのではないでしょうか?
ストレス過多は肝の疏泄作用を失調、簡単に言うと、気を動かす力を鈍らせます。
口に入った食べ物が口から胃へ、胃から腸へ…と流れてゆくのは消化器と肝の共同作業による賜物なのですが
肝の働きが鈍ることで消化器の働きも鈍ります。
消化器の働きが鈍ると、食欲が落ちるのです。
当然、放置すれば便秘や嘔吐など更なる症状に繋がりますが
先ずは何も食べたくないという状態になるのです。
イライラして何も食べたくない、ストレスで食欲が出ない
そういった時はこのパターンを疑ってみてください。
②脾胃湿熱
食事の不摂生、特に甘い物や脂っこい物の食べ過ぎによって消化器の働きが悪くなった物です。
偏った食事や、甘い物や脂っこい物の食べ過ぎが身体に悪い事は広く知られていると思いますが
消化器の働きの低下に繋がり食欲不振に繋がるというお話です。
特に、消化器は水分を運ぶ役割も担っていますから、このパターンの食欲不振では水の停滞による症状も一緒に現れます。
主に口臭や身体の重さ、緩い便が出るなどがそれに当たります。
また、脂っこい物を食べたくない…となる事もあります。
食べ物の影響だけでなく、夏の雨天のような、高温多湿な状況でも起こりうることがあります。
③胃陰不足
陰とは潤い成分を表す言葉です。
それが不足するのですから、身体には乾きの症状が現れます。
喉の渇きや舌の渇き、口の乾燥、便の乾燥など
そして、胃の渇きがありますから、それは食欲減退として現れます。
胃の陰の不足が起こる原因は、主には発熱を伴う風邪。
熱が水分を蒸発させてゆきます。
風邪などの病が長引いた時に渇きを伴う食欲減退があればこれを疑ってみましょう。
④胃気虚
胃の気の不足によって、胃の機能低下が起こり食欲減退が起こります。
胃の気の低下は暴飲暴食といった食生活の乱れや、疲れなどから起こります。
胃は食べ物を貯める機能があり、その機能が低下する為に
食べるとお腹が張る、食べたのに戻してしまう、お腹が空かない、食欲の増減が激しい
と言った貯蓄に関する症状が現れます。
⑤脾胃虚寒
胃気虚が悪化し、冷えを伴うようになったものです。
脾気虚と同じような症状に加えて冷えの症状が現れるのが特徴で
身体が冷えたり冷たい物を飲み食いすると症状が重くなる、逆に温めると寛解する
お腹を下す、腹痛がなかなか治らないなどの症状がでます。
脾胃虚寒は特に、胃気虚を含む虚弱体質の方が冷たい物や生物を食べ過ぎることで、胃気虚を加速させるメカニズムになっています。
⑥脾腎陽虚
脾胃虚寒が長期化すると、腎にまで影響をきたす様になります。
脾胃虚寒自体が気虚の発展型ですから、かなり悪化した状態とも言えます。
腎の陽気までもが不足し、腎との関わりが深い腰や膝には重だるいような痛みが現れ
腹痛も腰痛もある様な状態になり、
陰部においては未消化便が出る様になります。
もちろん、食欲不振も現れます。
⑦傷食
食べ過ぎなどの暴飲暴食で脾胃を傷つけた状態です。
上腹部の張りや痛み、ゲップがでる、便秘や大便の臭さが強くなると言っ症状が現れます。
以上、食欲不振の原因たちでした
どれか心当たるものはありましたか?
美味しい物、おいしいものを沢山味わえると良いですね!