土曜スタッフの蔵部です。
前回書いた関元という経穴(ツボ)の解説の続きを書いていこうと思います。
元気の関所という意味を持つ関元穴はどんなツボなのか、今回はその経穴のある任脈から探っていきましょう。
余談になりますが経穴(ツボ)は実はいくつかの種類に分けることが出来るのです。
一つは経脈と言われる大きな流れの上にある経穴(正穴と言われるツボ)、もう一つは単独で存在するもので独自の効果を持っている経穴(奇穴と言われるツボ)、もう一つは決まった場所ではないがその時に押して気持ちの良いところ(阿是穴と言われるツボ)。
これら様々な種類の経穴を使って鍼灸師は治療をしているのですね。
任脈は会陰部にある会陰という経穴から始まり、臍の中央の神闕穴を通り、アゴのくぼみ部分にある承漿という経穴で終わる体前面の真ん中を通る経絡です。
諸陰経(手・足の三陰経、計六本)を統括するため「陰経の海」と言われます。陰経とは例外もありますが、基本的には体の前面を走る経絡を指します。(ここを説明すると長くなるのでなんだか重要そうな経脈なのだなと思って頂けると助かります)
では任脈の流注(流れ)がどのように流れているか、関元穴はどのように書かれているか、中国の古典を見てみましょう。
『難経』の二十八難を紐解くと「任脈者、起於中極之下、以上毛際、循腹裏、上関元、至咽喉」とあります。これは「任脈は中極穴の下に起こり、もって毛際に上がり、腹裏にそいて関元に上がり、咽喉に至る」と読み、任脈が中極という経穴の下から起こり、陰部の毛の際を上がって、お腹の裏側をめぐって関元の上に出て、咽喉に向かう流れなのだよということを表しています。
関元穴は体の表面にありがら、その深部にもアクセス出来る重要な経穴なのです。
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