2020/8
学生さんに尋ねるとわかったようでわかっていないのが、この「中医鍼灸」の定義です。
中国針を使うやつです。
気虚と血虚とか出てくるやつです。
ほとんどトンチンカンな答えしか返ってきません。
まぁ〜、教育専攻科も専攻科も五十歩百歩ですから無理もありません。
中医鍼灸の定義は弁証論治というシステム論を用いること。最後に出てくる治法に適う治療法を持つことの2つしかないでしょう。と僕は考えています。
腎気不足の腰痛だから腰に効く腎兪と委中では病理と配穴が合ってないでしょう
要するに中医学的生理(現代生理ではなく)から主訴の病理を割り出し、その後に治法を提出し、それに適う鍼灸治療を行うということです。
詳細な生理機序に地域性や個人的考えが反映され、また適する治療法や主病理を導くまでの手法には個人的相違が出ますので絶対的解などありません(これが流派を形成する一つの理由になる)が、すべてこの流れにあります。
ここを離れると中医鍼灸ではなく、この枠内に留まるならすべて中医鍼灸です。
たとえば中医生理観に則った弁証が要らないというなら中医鍼灸ではありません。
学生諸氏はこの当たり前のことを見落としがちです。
気を付けてねー
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