豊隆は足胃経のまん中なほどにある。
僕にとって良くわからないツボのひとつ。
だいたい豊隆のみどうして胆経側に寄るのかさえ謎。
ある書物に腎精不足の老人痴呆に使っていた。
先天の減少から腎精が枯渇し、結果腎気に転化できないケースでなぜ豊隆なのか????
痰熱の痴呆なら理解する。
歴代文献をみても実熱系の精神疾患には好んで使われるから。
どの文献の主治症を探しても、腎精不足を思わす痴呆は皆無。
わからん。
わからん時は想像力をFULL回転しか・・・ない。
ここからは少しまとまってないのごちゃごちゃする。
スルーしてもらっても・・・
※ミスプリ???
それはないだろう(〃艸〃)ムフッ
※絡穴としての使い方はどうか?
豊隆なら表裏経の脾経に効くだろう。ただこの病態は先天の減少まで到達しているので、健脾的な使い方は時期を逸していると思う。
※絡穴は「慢性病に効く」はどうか?
確かに痴呆は慢性病だが・・・説得力に大いに欠ける。
楊甲山老師は鍼灸学(人民衛生出版社)の中で「寧心安神」という効能を挙げておられるので何かあるのだろうと思い、もう少し粘ってみる。
※かなり推定的だが、豊隆の実証の使い方のひとつは実熱性の精神疾患と先に述べた。
これをヒントに腎精不足から腎気虚になったものが陰虚に傾いたらどうか?
腎陰虚から虚火上炎して頭部のみ実熱様になっている時に使用する。
※もうひとつ。もっと推定的というか邪推レベルだが、豊隆の虚証の使い方のひとつに下半身の強度の痿証に使っている節がある。
太平聖恵方、黄帝明堂経に「四肢不収、身體怠墜、腿膝酸痛屈伸難」とある。
扁鵲神應針灸玉龍歌にも似たくだりがある。
これをいままで湿熱あたりからの急性の痿証と読んでいたが、腎精不足の進行した下半身~四肢症状と読み替えることも可能だろう。
この病理に連続性を感じないわけでもない。
ならば四神聡、神庭と組み合わせも合点が行くし、それを四関穴で強化しているのも理解する。
豊隆は虚熱が転じて頭部の実熱が織り交ざった痴呆か補助的に腎精不足を下半身か四肢からおぎなってゆくかという視点である。
※新着記事の時期がすぎても、左サイドバー下段の《基礎中医学》の中に収まっています。