石灰沈着性腱板炎とは
肩甲骨から腕に繋がる筋肉(腱板)周辺に石灰が沈着することで炎症を起こし、肩の動きが伴う動作に痛みが生じます。
石灰の大きさや炎症度合いによって痛みのレベルは変わってくるので激痛〜日常生活での動作痛まで幅はあります。
下記によく起こる症状を挙げてみました。
・夜中、寝ている時に痛む
・動かすだけで痛みがでてしまう
・寝返りで痛み起きてしまう
・洗濯物が干せない
・頭を洗う動作がきつい
・エプロンの紐を後ろで結ぶのが痛い
・ベルトを通す動きで痛む
など
肩の動きが伴う様々な動作で症状が出ます。
治療としては
・炎症が強いと判断した場合→抗炎症のツボを用いて炎症を抑えることが第一義になります。
・炎症よりも石灰による引っかかりや詰まりによって痛みが出ている場合
① 鍼灸によって疼痛の緩和
② 石灰は鍼では壊せないので石灰部付近の循環改善
③ 引っかかりや詰まりと関連のある経絡の調整(遠隔のツボを使う)
④ 肩以外の首、肘、手首のツボの反応をとる
⑤ 引っかかりや詰まる部分にスペースを作るような鍼をする
この5つを中心に組み立てていきます。
石灰沈着性腱板炎でお困りの方へ
五十肩同様、石灰沈着性腱板炎の治療は根気のいる治療になります。
激痛があれば痛みを取り除く治療を行い、痛みがある程度落ち着いてきましたら凝り固まって(拘縮)を緩める手法を取っていきます。この凝り固まった筋肉を柔らかくしていくのに時間がかかります。過去の臨床例からみると数回ではよくなりません。ときに数カ月以上はみておいた方がよい疾患ですが、できるだけ最短で症状の改善に努めてまいります。
※新着時期を過ぎると左サイドバー《石灰沈着性腱板炎》に収められています。