問診で夜間尿の有無、回数を尋ねることがあります。
中医学では、身体の中(臓腑)の力を診るのに、生活スタイルの現状を詳しく聞いていきます。
今回の記事で言えば夜間尿は腎の力(下腹部あたり)を診る一つの問診になります。
尿を貯める器として膀胱があり、尿を漏らさず溜め込む力や溜めた尿を排泄する機能を腎気が担っています。膀胱は器としての実体、腎気は機能的な性質として考えるとイメージしやすいでしょう。
日中起きてる時は一般的に2〜3時間に一度は行かれるかと思います。
いっぽうで夜は連続睡眠がとれる方は6〜7時間ほどトイレに行くことがなくなります。
上記の事だけ見れば、みなさん睡眠中に一度は起きてしまうことになりますが、起きないことの方がが多いです。それは腎気の溜め込む力が働いてるから睡眠中に起きないと読むこともできるのです。
夜間尿がある方は腎気の力が落ちている可能性もあり、主訴と絡むようであれば腎気の力を上げていくことも治療の中に加味していきます。
この腎が弱く、夜間膀胱に尿をため込むことができない方には《四股》をお勧めします。
あのお相撲さんが土俵でやる儀式?というか動作です。
あれは足腰の強化、臓腑レベルでいえば腎の強化運動です。
だから稽古中も必ずやるわけです。
あの体重を支える腎(腰)が弱ければすぐに怪我をし、すぐに内臓疾患にかかります。
極端な言い方ですが、
異常なまでに体重を増やしていきながら、病気や怪我を防ぐ防波堤が四股だと考えています。