2015/9
このところ忙しい。
余りの長雨や台風で体調を壊す方が多いようである。
結構の患者さんを断るので申し訳ないと思う。
治療院の外でも忙しい。
昨夜は某出版社の方と会食。
技術の習得という本分から離れた鍼灸師の多さに嘆かれている。
鍼灸治療の可能性を自ら閉ざす姿勢への危惧は共有する。
個人的にもフィリピンでボランティア鍼灸を行うが、まるでERさながら現場で鍼灸の役割の大きさに驚くことがある。
急性期と慢性期では同じ証でも技法が異なる。
そんな当たり前のことを知らない人がいる。
経験の少なさはいかんともしょうがないが、経験を求める姿勢がないとね〜と感じてしまう。
一人前になるにはこの経験値の高さは必要である。
しかし癒しを全面に出す方は急増する。
『癒し』はたしかに現代日本での需要大だと思う。
鍼灸院でも患者さんの心を穏やかにすることは必要なことだ。
昨今の日本では、世相を反映してか、みなある意味で興奮状態というか落ち着きがない。
ソワソワした感じが蔓延する。
喩えれば試合中の興奮状態のような感覚が昼夜続いている感じだろう。
錦織君が試合中排便したくなるわけがない。眠くなるわけがない。ゆっくりした呼吸状態にあるわけがない。
こんな感じが日常の方なら、自律神経はもたないだろう。
力を抜いたときにスマホを見て刺激してどうする。
これからの鍼灸師は鍼で灸で言葉で態度で患者さんを癒してあげて欲しい。
しかし、技術者としての高みを目指す姿勢も忘れないで欲しい。
今夜は台北中医公会の先生方と宴会。
どんな展開になるか楽しみである。
