2013/3
この数年で頸椎に関わる難治性の高い例を2例診ました。
1例は医道の日本(たぶん?別かもしれない)にも発表しましたが、オペで頸椎の1番、2番を切除した例です。
論理的にそうせざるを得ないほど上肢の筋力低下などがあったと予想しますが、神経むき出し状態です。
ここに外傷が加わったら(たとえばちょっとした追突事故など)・・・想像しただけでお腹が痛くなってしまいます。
ご本人の首に対する気の遣いようは並ではありません。
もちろん日常生活でコルセットは外せません。体ごとでないと首を振る動作も適いません。
残念ながら痛みを2,3割減にするのがやっとでした。
もう1例の方は最近です。頸椎の極突起をすべて切除し、その後靭帯と繋いだそうです。
すぐに頭の中で絵を作ることができませんでした。
この例も筋力低下で物を落とすようになったので踏み切ったそうです。
上述の例よりは軽度ではありますが・・・・、5割減がやっとでした。
頸椎のオペ後、再度痛みが現れると本当に治りにくいという印象があります。
全体像、つまり私なら臓腑や気血と頸椎との関連を考えながらツボを選択してゆきます。
それでも2例とも好成績を治めることができませんでした。
内心忸怩たる思いです。
※頸椎に関わる症状は重症化したらなかなか難儀な治療となります。
腰椎などと比べ複雑な構造な点や頭部に近く殊更肝の疏泄失調を起こしやすい点が難治性を高める原因と思われます。
こうなる前に治療を開始できればと考えます。
※左サイドバー頸椎症に格納