2012/9
《公孫穴考察》
この3例は同一日であったため、印象に残る。
共通点は排卵〜受胎期であること。いわば子宮が活動期にある。
1例は体外受精の半日前(①とする)、1例は同じく二日前(②とする)、もう1例は人工授精の10日後(③とする)。
②は4日前の時点で内膜が15ミリに達す。③は人工授精後10日間ホルモンパッチを使用する。
3例ともに衝脈調整のために公孫穴に千年灸(竹生島)を施灸。
通常は現れない左右の温度差を自覚する。
①、③は左公孫が、②では右公孫が熱すぎて途中で中止する。
①に関しては逆に右公孫が知覚がない。②、③は反対側の公孫が通常の感覚である。
●衝脈は子宮より起こる。気衝穴に出て、足少陰経に走行する。ゆえに体内の気血は衝脈を経て子宮に流入するものと考える。
その宗穴が公孫である。
個人的認識では排卵時に衝脈を通じ、子宮内の血がMAXになる。気も増量する。
衝脈はフル稼働し、生理的範囲で運動エネルギーとしての熱を帯びる。
そこに公孫でさらにお灸(熱)を加えることで、必要以上の熱さを自覚するものと考察する。
熱さを自覚する側は、排卵したほうの卵巣と考える。
※新着時期を過ぎても左サイドバー《臨床のお話》に収められています。