今年も確定申告が近づいてきた。いつものことだが、税務署から送られる『申告の手引き』の意味がよくわからない。いかような理由によるのだろうか。
○専門用語が多すぎる
素人に説明するとき専門用語を多用すると、その専門用語を説明する注意書きが必要になる。その注意書きの中にも専門用語が出てくるともうお手上げである。
○ただし書きが多すぎる
日本の公的条文の特徴は、「×××」である。ただし「×××はこの例に当たらない」という形式が多い。 また、ただし書きがなくとも日常的に守られないことを承知で存在するものも少なくない。 時速制限に関わる法令などが好例で、規則に忠実に走れば交通渋滞を起こす。
法律は守ることができる範囲を前提として存在するものとずっと思っていた。
しかしこの国では理想を法律化し、ただし書きを作り、それを世間の動向に従い変化させるということがお好きなようである。
法律は閉鎖系言語で成立し、解釈の余地がないのが一般的である。
その点において日本語は曖昧で、解釈次第でいかようにでも取れる。
日本語の特徴も相まって、法が解釈でいかようにも変わると考える国家は、純粋な意味で法治国家といえないだろう。
護憲運動の難儀さはここにある。