昔、中学校で習った世界四大文明を覚えていますか?
黄河、インダス、チグリス・ユーフラテスそしてナイルの4つの地域に流れる大河のほとりで栄えた文明を指しましたね。医学にも古代より四大医学があります。
ただ、残念なことにナイル流域の医学は、現存しておらず、代わりにヨーロッパの医学を入れ、四大医学と呼びます。黄河流域の医学は、中国伝統医学といい、略称し、中医学といい、連綿と現在も続いています。ここから派生した医学は東南アジアの民族医学に発展します。日本では漢方、朝鮮半島は東医学、ベトナムでは古医学と呼ばれます。漢方薬、鍼灸、気功、按摩などです。
インダス川流域の医学はアユルベーダーといい、広い意味ではヨーガもこの仲間です。
チグリス・ユーフラテス川流域の医学はユナーニーと呼びます。
最後に出遅れたヨーロッパ医学は、中近東から数学、天文学、物理学などの豊富な知識を取り入れ、ルネッサンスを経て、近代医学へと変貌します。
ゼンマイ時計の誕生で、人の体は時計のように《部分の集合で成り立つ》という認識ができます。
さらに蒸気機関車の登場で、何キロ走るかが、石炭の消費量で計算されるようになると、これが医学に転用され、すべての指標は数字化されるという、神に代わる信仰が生まれます。