滅びゆく水没都市

 イタリア・ベネチア

ほぼ海抜ゼロ地帯にある中世国家都市ベネチアは、不思議な街である。

ナポレオンをして世界で一番美しい広場と言わしめたベネチアのサンマルコ広場、を始め中世繁栄の遺産は、見るものを圧倒する。

しかし決して陽気が漂う街ではない。どちらかというと陰の街である。百年後には埋没してしまう悲哀がそう感じさせるのだろうか。

どことはなしに影がある。個人的には栄光の残骸にしか見えない。


bene.jpg イタリアという国は面白い。たとえば「この銅像は××のレプリカですよ、ただし造られたのは500年前です」、という類の話がよく出てくる。500年前のレプリカがその辺に縄も柵もなく無造作に存在するのが凄い。さすがはローマ帝国だ。悠々とした歴史の長さと世界最高峰の土木建築国家のふたつの意味で凄い。

日本なら絶対に《立ち入り禁止牡羊座牡羊座の立札があるだろう。

先の話しが、銅像ではなく、建物ならきっと人が住んでいるに違いない。石文化とはこういうものなのだろうか?
何よりこの民族は正確さに欠ける。サンマルコ広場から船船で向こうの島に渡ろうと思い、乗船場に行き、何番の船に乗るかを尋ねる。

3番といわれたから、bRの船に乗り込む船

船はその島と反対側に行き船

しまいに陸の陰もなくなりがく〜(落胆した顔)

海しか見えなくなるもうやだ〜(悲しい顔)

たくさんいた客も、途中の島に下船し、残るは4人ふらふら

日も暮れ出し、不安が込み上げる。意を決し、次の島で降りる。「無人島??」「人影がない??」5分ほど歩き、食堂を見つける。「北京飯店」という漢字表記の看板である。店主に、漢字と拙い中国語でサンマルコ広場への戻り方を教えてもらう。
イタリア人は適当、よく言えばおおらか。それにしても中国人はどこにでもいる。

ローマ、ミラノ、フィレンツェ。この国の何かを感じるには後4,5回必要だろう。