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●体質 気虚体質/陽虚体質/陰虚体質/痰飲体質/

●気持ち 血虚の精神構造

●症状の解説 脈が浮く(浮脈) 

●症状 肝気鬱のあらわれ方 

 

   疲労タイプ(気虚)
 気が足りなくなることによって起こる諸症状です。気は、生まれながらにもつ元気、呼吸より取り入れる清気、食物より取り入れる穀気などから作られます。
ちなみこの元気という言葉は江戸時代に医学用語から一般用語に転じます。それが現在、我々が使う「さぁ、元気を出して」というふうな使い方に繋がります。
 気が足りなくなると、まず何をするのもおっくうになります。しゃっきとできません。出不精になる感じでしょうか。姿勢では、胸を張った姿勢も続きません。決断力、行動力にも影響が出ます。デパートに靴を買いに行き、何時間も決まらなかったりします。
 気の不足は、それぞれ元気、清気、穀気と関連の深い腎、肺、脾胃の機能低下から起こることもありますが、運動不足などから展開するケースもあります。体を動かす絶対量などが不足すると、気が滞り、長い目で見ると上記臓腑の機能低下から、気の不足が形成されます。現代に多いケースです。


◆〔現れやすい症状〕 疲れやすい、だるい、動きたくない、動くと息切れ、汗が止まらない、風邪をひきやすい、風邪が治りにくい、声が小さい、夏バテをする、便がゆるい、食が細い、食後眠い、生あくび、筋力がない、運動するとすぐに筋肉痛。

◆〔かかりやすい病気〕 疲労症候群、感冒、慢性腰痛、胃腸障害、高温相が短い、慢性の下痢、習慣性流産、不正出血、生理がダラダラ続くなど。


◆(気をつけること) 激しい運動、過労、過度なダイエット、無理な計画、食べ過ぎ。 ただし適度な定期的運動はお勧めです。

◆(気虚に良い食品) とうもろこし、かぼちゃ、やまいも、なつめ、いわし、イモ、牛肉。

 

【ツボ】 中かん、気海 。深く呼吸する習慣をつけることも有効です。

 

 

   不安症タイプ(血虚) 体の実体的栄養素である血の不足で起こる症候群です。よく寝不足や心労から起こります。パソコンなどで眼を使いすぎても血虚(けっきょ)を形成します。
 一度血虚が形成されると、治るまでに時間がかかります。また逆に血虚になると、ちょっとした物音で起きたり、起きているのか寝ているのかわからないくらいの浅い睡眠になります。すると血虚が益々強固になり、悪循環にはまります。これも現代病といえるかも知れません。
 このタイプの人は精神的には、不安感を強く感じます。ネガティブな思考に陥りやすくもなります。時間に遅れたらどうしょう?戸締まりをしたかしら?今の一言、言い過ぎたかしら?……。僕の友人のT子さんは、新幹線に乗るために、「遅れたどうしょう?途中何かあったらどうしょう?」と思い、必ず1時間前には駅に着くそうです。恐い夢も良く見ます。

◆ 〔現れやすい症状〕 しびれ、めまい、立ちくらみ、動悸、寝つきが悪い、夢が多い(悪夢)、顔色に血色がない、唇の色が薄い、爪の色薄い、爪がもろい、眼がかすむ、視力が落ちる、髪が抜ける、肌がカサつく、便が出にくい、月経周期が長い、月経量が少ない。

◆〔かかりやすい病気〕 眼病、不眠症、皮膚病、神経痛(知覚麻痺)、月経周期延長、不妊症、 頭昏、健忘、神経症など。

 

 

 

◆(避けたほうが良いこと) 睡眠不足、心労、過度なダイエット、長風呂。

◆(血虚に良い食べ物) ニンジン、ほうれん草、キャベツ、黒豆、枸杞の実、黒ゴマ、ひじき。


【ツボ】三陰交、公孫。 手足のイメトレなども有効です。深く深呼吸をしながら手のひら、足の裏が温かくなるイメージをします。

 

 

 

  冷え性タイプ(陽虚ー寒邪)
 気には陽気といって体を温める働きもあります。この働きが低下した状態を陽虚(ようきょ)といいます。陽虚は気虚の寒冷版と考えてよいでしょう。
 また寒邪(かんじゃ)は、外の冷えが体に影響を及ぼした状態です。昨今はエアコンなどの普及により、夏でも寒邪の影響を受けます。当院の患者さんにもおられますが、5月を過ぎてもコタツが離せないという人はこのタイプといってもよいでしょう。また別の患者さんは、大手スーパの生鮮売場で働いています。非常に管理の徹底したお店だそうで、お魚の鮮度を保つため、いつも冷え冷えしています。管理の徹底、この場合衛生面を考慮した温度管理ですが、魚のためであって、人の体に配慮していないのですね。

◆〔現れやすい症状〕 肩こり、腰痛、手足が冷たい、激しい痛み、痛みは冷えると悪化する、腰お尻が寒い、体が温まらない、顔が青白い、お小水の回数が多い、小水が透明、足腰がだるい。冷えると諸症状が悪化する。

◆〔かかりやすい病気〕 神経痛(疼痛)、膀胱炎、末梢循環障害(しもやけなど)、不眠症、痔、ぎっくり腰、肩こり、頭痛、不妊症(無排卵)、生理痛、腹痛。

◆(避けたほうが良いこと) 冷やす食品の過度な摂取、薄着、朝シャン。

◆(陽虚に良い食べもの) ニラ、ショウガ、ネギ、ピーマン、にんにく、栗、くるみ。

 

 

【ツボ】 神闕(しんけつ)、関元(かんげん)。

 

   ほてりタイプ(陰虚)
 陰虚(いんきょ)とは、単純化していえば、水分の保湿能力が低下した状態です。主症状はほてりと排泄物の少なさです。ほてりは更年期時に見られるようなホットフラッシュ、睡眠時の手のひら、足の裏のあつさです。排泄物が少ないとは、例えば尿量が少なく濃い、汗が少ない、便がコロコロ便などです。
このような状態は、とかく思考の集中がなくなります。頭の中に次々と
浮かんでは消えを繰り返します。それをそのまま口に出したら、機関銃のように言葉を発することになります。よく転んだり、人にぶっかったりもします。丁寧な日常生活が肝要ではないでしょうか?

◆〔現れやすい症状〕 暑がり、汗っかき、寝汗、冷たい物を好む、赤ら顔、便秘がち、お小水が濃い、せっかち、早口、早喰いなど。夏が嫌い、クーラ大好き、などの特徴も。

◆〔かかりやすい病気〕 不眠症、歯肉炎、頭痛、慢性便秘、糖尿病、高脂血症、肥満、自律神経失調症。ほか骨変形や炎症性疾患。

◆(避けたほうが良いこと) 辛い物や酒の過度な摂取、熱い風呂、。

◆(血虚に良い食べ物) ナス、トマト、れんこん、キュウリ、冬瓜、スイカ、緑豆、菊花。

 


【ツボ】復溜、関元。 熱状が強い時は曲池。

 

 

 



 水分過剰タイプ(痰湿の邪)
俗にいう水はけが悪い人です。消化能力の低い人は、総じて水分の代謝力も下がります(脾虚湿盛;ひきょしつせい)。まだ直接に尿量が少ない人、運動不足で体内の循環の悪い人も水分代謝が悪くなりやすいので気をつけましょう。

また、湿気の多い場所での生活なども、呼吸を通して水分を吸収することになります。とくに梅雨時期は要注意です。大量の雨が降った翌日に晴れた場合なども、水蒸気が下から上に向かうため、急性の水分過剰状態になります。体がおもだるくなったり、眩暈を起こしたりします。

◆〔現れやすい症状〕 背中に板が張り付くようだ、腰や肩に鉛を乗せているようだ、眩暈、食後胃が重い、体がおもだるい、むくみやすい、お小水が少ない、よく寝る、下痢や軟便、足が重いなど、お腹がプチャプチャ鳴る、雨の日に体のどこかが重い。

◆〔かかりやすい病気〕 高脂血症、肥満、目眩、子宮筋腫、頭重、肩痛、ガングリオン、胃腸障害、ムチウチ後遺症、神経痛後遺症、帯状疱疹後遺症、慢性腰痛。

◆(避けたほうが良いこと) カラスの行水、水分の過度な摂取、体を冷やすこと。

◆(血虚に良い食べ物) アズキ、カボチャ、昆布、もずく、ワカメ、はとむぎ、しじみ。

 


【ツボ】足三里、陰陵泉。 半身浴でゆっくりと発汗(ジワジワ発汗)も効果的です。
 

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 血虚の精神構造(女性の方は月経からみる弁証の項を参照してください)

少し専門的な話です。よく講習会などでこんな例えを使います。
横浜駅にはふたつの大きなデパートがあります。西の高島屋と東のそごうです。高島屋には今年流行のセーターが2万で売っています。そごうなら昨年の流行のセーターが半値の1万です。あなたならどちらのセーターを選びますか?

● 脾気虚の人は、その特徴が決断力のなさにあらわれます。優柔不断といっても良いでしょう。高島屋でセーターを取りながら買うかどうか決めかね、今度はそごうに行き、同じように迷います。左に行けば右が気になり、右に行けば左が気になります。お金があれば両方を買い、なければどちらも買わないで家路につきます。

● 肝気鬱の人の特徴は、その勝手な思い込みにあります。高島屋でセーターを手に取り、これは良いと決めてかかります。細かい分析など飛んでいます。家に帰り、冷静さを取り戻すと、失敗した嘆くのがオチです。翌日返品に行くかも知れません。

● 腎虚の人はどうでしょう。過去の経験則にこだわる癖があります。頑固といわれる所以です。私は高島屋でしか物を買わないと言いだし『何故なら昔は…』と始まります。臨機応変に欠けます。

● 血虚の人も面白い反応をします。まずは高島屋へ行き、買うかどうか思案します。ここまでは脾気虚の人と同じです。脾気虚の人はその後にそごうに回りますが、血虚の人は、買うべきか否か、あるいはそごうに行きべきか否かをその場で考えます。決して行動しません。ずっとその場で悩むだけです。車に例えると、前に進まずエンジンをふかしているだけです。行動しないと結論がでない場面にあたり、思考のみを優先させるきらいがあります。不安感が強く、とくに睡眠前などのひとり思考をしやすい場面で、この不安が顕著になります。結論の出ないことをあれこれ考えるという特徴もあります。「結論のあることを考えるのが学者、結論の出ないことを考えるのが哲学者、結論を考えてはいけないことを考えるのが宗教家」私の好きな言葉です。その意味では血虚の人は大いなる哲学者といえるでしょう。

  脈が浮く  

 鍼灸院に通った人ならわかると思いますが、鍼灸師の先生の中には必ず手首あたりの脈を取るひとがいます。私もそのひとりですが、あれは脈で体内の気血の状態を確かめているのです。

 専門的には脈診と呼び、伝統的な診断方法のひとつです。

 たとえば寒気、頭痛の人がいます。

 これは「外の寒さが影響したものなのか?」、「体内の何か、たとえば温めようとする力(陽気)が足りないのか?」あるいは「何かが滞ったためのか?」と、私なら考えます。それにより治療方法が全く違ってくるからです。

 外の冷たい風の影響を受けたなら、脈は浮いてきます。寒さの影響を防ぐため、体内の気が、体表面上にどんどん集まってきます。その結果、脈の浅い部分で、いつもより拍動の強さを感じることができます。これを脈が浮くというわけです。

 気には体を温めるという作用がありましたね。体表面上に気がたくさん集まるわけですから、そのぶん体表が熱くなってきます。この力で外の寒さに対抗しようとするわけです。自然の摂理には驚くばかりです。

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