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陰部神経痛という病名、実は意外と歴史が浅い。1960年代のフランスを端緒とする。
少し前までは、「会陰が痛い」「痛くて座れない」「陰部がヒリヒリする」と言われても
慢性前立腺炎だったり、婦人科疾患だったり、
時には「気のせい」と扱われたりしたようだ。
ところが2000年代に入ると、「もしかして陰部神経そのものが悪いのでは?」という考えが出てきて、陰部神経痛という病名が一気に広まった。
ここでようやく犯人が見つかった……と思ったら、話はそう簡単ではなかった。
神経を調べても異常が見つからない人がいる。肛門診までしてもよくわからないとか。手術しても治らない人がいる。
逆に骨盤底筋を緩めたら楽になる人がいる。
どうやら犯人は神経だけではなさそうだ。

最近は、「神経が悪いから筋肉が硬くなる」
ではなく、「筋肉が硬いから神経が悲鳴を上げる」という見方も強くなってきた。

陰部神経痛の歴史を振り返ると、神経を追いかけていたはずが、いつの間にか骨盤底筋にたどり着いた感じがしないわけでもない。
まるで推理小説のような話である。
そして臨床では今も、「犯人は神経か、筋肉か、それとも両方か」という捜査が続いている。
確かに梨状筋、内閉鎖筋などを緩めると良くなる方も多数いる。強刺激はダメだけど。
ただ、申し訳ないのは患者さん大半が1から3時間近くかけて通院されていること。これでは座位(車、電車など)が長すぎて悪化条件になりかねない。
年末に東京でこれについて鍼灸師向けの講義する。数年後にネットワークが気づけたら、オファー先が増えている。

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