五臓的性格論

2020/12


※言葉清く素直な者、これを木言という。人に用いられ福運に恵まれる。

〇木臓である肝を充実させましょう。具体的には自由でありたい心と社会規範の中で折り合いをつけることが肝要です。


※言葉が騒がしく愛想気なき者、これを火言という。心常に騒がしく用いられること少なし。

〇これはいつも不安を先取りする人。人は過去に生きるのではなく、未来におののくのでは無く、今を生きるのです。

※言葉重々しく胴から出る感じの者、これを土言という。人の世話をみること多く、涙もろい人なり。食うに困らず。

〇これは日本に多い、脾胃がやや弱い人の気質です。

※言葉さわやかで遠くに通る者、これを金言という。心正しく悲しみ憂いを共にする人なり。

〇肺の充実した人です。朝夕の深い深呼吸で肺を整えます。

※言葉清らかなで豊かでさわやかな者、これを水言という。身体丈夫にて少しのことにも驚く愛嬌者なり。

〇腎の充実した人す。裏技は毎日の四股ふみ💦💦💦


江戸の人相学の名著〜南北相法より〜


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五臓の関係論A

2020/11

 

五臓の協調・規制関係における解釈は、五行論の相生、相剋を基本に歴代解釈されてきました。

五臓の関係論@を参照。

 

しかしそれだけではありません。

ひとつが気の方向性の問題です。

肝気は全身。

心気は全身。

脾気は上昇。

胃気は下降。

肺気は下降と内👉外へ。

腎気は上昇と内👉外へ、外👉内へ。

となります。細かくするともう少し複雑になりますが、概ねこんな感じですわーい(嬉しい顔)

 

例えば肝気の全身へ気を送る働きは他蔵の気の運動のバックアップ機能というか補助機能の役目を担います。

ここがトラブルと心気が巡らず動悸があらわれやすい。

脾気は上昇せず、逆に下降に転じてしまい下しやすくなる。

胃気は下降せず、停滞するともたれ、逆行すると嘔吐しやすくなる。

肺気は下降せず、尿量が少なくなったり、逆行すると咳が出やすくなります。あるいは外へ排泄する力が弱まり呼吸が浅くなる。

腎気は上昇を失い、逆行すると頻尿があらわれたり、外に排出する力が弱まると逆に浮腫みや尿不利になります。また、内へ引き込む力が弱まると深い呼吸が出来なきなる、などなどの症状があらわれやすくなる。

よく肝の疏泄(気を促す力)が失調すると自律神経失調症のようになりやすい、と言われるのはこのような作用によるものなのですね。


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五臓の関係論@

2020/11

古代中国人は内臓を五臓六腑にカテゴリー化して、その病理を研鑽する。

五臓はそれぞれ個性をもつ主役級の内臓。

六腑はおもに消化器系のそれぞれの部位を指す。

つまり六腑でいかに栄養物を消化吸収して、それを五臓がそれぞれの役割で運用するかということであろう。

銀行に喩えると一般の人から預金を集める業務が六腑の役目、そのお金を企業に貸し出すか?国債を買うか?はたまた個人の学資ローンや住宅ローンに回すのが五臓の役目ということだろう。

 

古代中国人の目の付け所の凄いのは、この五臓が独立した器官でありながらも、互いに連絡を取り合う関係だということに着目した点であろう。

つまり相互に依存しあっている点に気づいているところが凄いのだexclamation×2

 

ではどのような依存関係があるのか?

当然ながら五臓のカテゴリー化は当時の先端科学である五行論の影響を受けたものであるから、相生、相克関係論に行きつく。

相生はAが正常だとBも正常に働くというスタンダードな関係。母子関係になぞらえる。

病理ならAが異常なら次はBが異常になるということにも繋がってゆく。また先にBが正常化を失えば、このベクトルは逆転しAの異常も起こりやすくなる。

A👉B、B👉Aということだ。


次は相克である。これは適度の規制というか監視関係である。

AはBを飛ばしてCを監視もしくは規制する関係にある。この監視力が強すぎるとCを萎縮させ、ある種の病理に至らせるということである。逆もある。CがAの監視力を凌駕する力を持ち始めると、今度はCがAを攻撃するようになる。逆恨み??💦

A👉C、C👉Aということだ。


時代が過ぎるとさらに詳細な五臓の気の動きがわかってくる。

すると気の動きというか動く方向から生理・病理を考えるようになる。

では、今日は疲れたので、また近いうちにAをupします。

 

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血オの形成ルートA

血の流れが停滞しておこる病態を血オと言います。

「運行がスムーズでない」・「脈から血が漏れ出て吸収されない」ことが発生原因であると前回説明しました。今回詳細について解説していきます。

 

運行がスムーズでない

血は脈の中を流れている。気(エネルギー物質)の力で運行し、気・津液(液体物質)とともに流れている。

このことから、@運搬する力の不足や停滞が生じること、A液体物質がベタベタ、B寒熱、C脈がカチカチなど血がスムーズに運行できなくなる原因として考えられる。

 

@気虚タイプ(推進の力低下)

血の運搬する役割を担う「心」と「肺」。これらの臓腑のエネルギーが不足することで血を運搬する力が弱まり血オが形成される。

 

A気滞タイプ(運搬する力が滞ること)

全身の気の動きをコントロールする役割を担う「肝」。この「肝」の失調は運搬するエネルギーにも作用する(主に停滞)。運搬力が停滞することで血も滞り、血オが形成される。

 

B水湿過剰タイプ(水液物質ベタベタ)

血と一緒に脈内を走行している液体物質。これらがベタベタになってしまうと血の運行を一緒に阻害されてしまい、その結果として血オが形成される。

 

C冷えタイプ(血が固まる)

冷えは物質を固める作用を有している。液体が固体に変化するように、冷えにより血が固められることで、血オが形成される。

 

D熱タイプ(煎じ詰められる)

熱もまた血オ形成の一因と考えられる。茶を煮ることで成分を出し尽くすイメージか。

 

E陰虚(脈カチカチ)タイプ

 脈が硬く、運行ルートの狭くなってしまう。狭いルートを通ることは血のスムーズな運行が阻害されてしまい、血オの形成が生じると考えられる。

 

◆脈から血が漏れ出て吸収されない

脈中を流れている血が何かしらの原因により脈の外に漏れ出てしまう。漏れ出た血が吸収されないことにより血オが形成される。

血が脈の外に出る原因としては、@血を脈内にとどめるエネルギーの低下・A物理的圧力、が考えられる。

 

@気虚タイプ(脈内にとどめておくエネルギーの低下)

気の作用の一つとして、血が脈を流れる際に、脈外に漏れ出すことがないよう防ぐ働きを有する。 

五臓六腑の「脾」がこの働きを担い、失調することで各種出血症状が出現する。血が脈外に漏れ出ることで、血オが形成される。

 

A物理的圧力(外傷・打撲等)

外傷・打撲などの物理的圧力によって脈が損傷してしまう。その結果、脈外へと血が漏れ出てしまい、血オが形成される。

 

2回に分けて血オの形成ルートを解説させていただきました。

血オひとつとっても多くの原因が存在するのですね。

どうやったら悪くなるか、どうやったら楽になるかを確認しつつ原因を考えていきます。

(冷えたら悪化、温めると楽なのであればC冷えタイプなど)

少し専門的な話になりましたが、自分の症状を把握する上での何かしらの力になればうれしいです。

詳しく知りたい方は、ぜひスタッフまで。

 

スタッフ 杉本

 

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崑崙

2020/11

足の外果とアキレス腱の間に位置するのが崑崙穴。

数年前までは、実に使いえないツボ位置づけであった。

理由はかなりしっかり押し込まないと反応が見えないからで、私のような軽いタッチでツボの反応を探るタイプには使い勝手が悪かったということ。

あることがきっかけで、立った状態で触れて見た。

なるほどそういうことか

伏臥位でも立った状態に近い、つまり足首を90度位にした状態で探るとツボの反応がわかりやすい。

ツボの軟弱度など個々に違いがある、例えば気海と関元を比べたら関元がより軟弱なケースが圧倒的に多い。

つまりそれぞれの軟弱度合いにも個性があり、深さがあるということだろう。



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血オの形成ルート@

少し初学者向けの記事かもしれません。

刺痛・固定痛(固定性の痛み)」、「夜間痛(夜間に痛むこと)」。

これらは教科書上の血オ症状の特徴です。これさえ覚えていれば試験(血オについて)はパスすることができるでしょう。治療法を学ぶ東洋医学臨床論では「活血化オ」を選択すれば正解でしょう。

しかし臨床に出てみるとここまで単純でなく考えることがとても多いです(血オだけではないですが・・・)。

そこで以下、自分なりにまとめてみることとしました。

 

血オとは血の流れが停滞しておこる病態を指します。

1)運行がスムーズでないこと、2)脈内から血が漏れ出て吸収されないことが発生原因とされています。

各々考えられる原因として、

 

1)運行がスムーズでない

@気虚タイプ(運搬する力の低下)・A気滞タイプ(運搬する力が滞ること)

B水湿過剰タイプ(一緒に流れる水液物質がベタベタ)・C冷えタイプ(血を固めるイメージ)

Dタイプ(煎じ詰められるイメージ)、E脈カチカチタイプ

 

2)脈内から血が漏れ出て吸収されない

@気虚タイプ(血を脈内にとどめるエネルギーの低下)・A外傷等の物理的圧迫

 

上記一例かと思われますが、書き出してみると血オ形成には多くのパターンが存在しますね。

血オのみに視点を当てるのか、血オ形成のもととなる原因もアプローチするのか、両方するとしたらウエイトはどのようにするのか・・・。臨床ではあれやこれやと頭を悩ましております。

 

長くなりそうですので、各タイプの解説は次回の記事で行いたいと思います。

興味のある方は次回もお付き合いいただければ幸いです。

 

 

スタッフ 杉本

 

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肝の疏泄失調の3要素

2020/11

肝の疏泄失調は大きく三要素を成因とする。

俗にいう精神的ストレスで起こるという。確かにそうではあるのだろうが・・・。
〇肝血消耗型:精神的ストレス👉肝血の消耗👉肝の中の気血のアンバランス👉肝の疏泄失調 ※落ち着かない、臆病、悲観的となり、社会との繋がりでは、言い訳が多い、取り越し苦労、依存性が高い、判断の先送りとなる。 〇肝気の消耗型:精神的ストレス👉肝気の消耗👉肝の中の気血のアンバランス👉肝の疏泄失調 ※晴れ晴れしない、テンションが上がらない、気力が出ないとなり、社会との繋がりでは疎外感、責任ある立場の回避などに動く。
〇肝気の過多型:精神的ストレス👉抑圧・我慢👉肝気の停滞≒肝の疏泄失調 ※自由奔放な私が屈折した形で表現される。イライラ、怒り、攻撃性が強くなる。社会との繋がりでは小言が多い、理屈ばかり、オレがオレがと我が強い。
肝の疏泄失調を起こしやすい人はプライドというか自尊心が総じて高い。相手の放った何気ない言葉にも直ぐに敏感に反応してしまうところがある。 傷つきやすいといっても良い。 また、自由奔放に憧れる心と社会規制を受け入れる心との葛藤が強いゆえのもがきが多くなる。 社会との折り合いをつけるのが下手なところがある。 この辺りの心情から上記3状態の中を揺れ動く。 相手を思う心を常に広げ、開放系の心を保たなければいけないのだ💦💦💦 何こともほどほどとかを意識しながら適度なガス抜きに心がけようわーい(嬉しい顔)揺れるハートわーい(嬉しい顔) とかく眼が小さくなっては、小さなプライドに焼かれてしまうことになる。 胸に手を当てながら大きく息を吐いてください。 それでもダメならお越しやす手(チョキ)

 

 

 

 

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中医鍼灸ってどんなの?

2020/8

学生さんに尋ねるとわかったようでわかっていないのが、この「中医鍼灸」の定義です。

中国針を使うやつです。

気虚と血虚とか出てくるやつです。

ほとんどトンチンカンな答えしか返ってきません。

まぁ〜、教育専攻科も専攻科も五十歩百歩ですから無理もありません。

 

中医鍼灸の定義は弁証論治というシステム論を用いること。最後に出てくる治法に適う治療法を持つことの2つしかないでしょう。と僕は考えています。

腎気不足の腰痛だから腰に効く腎兪と委中では病理と配穴が合ってないでしょう💦

 

要するに中医学的生理(現代生理ではなく)から主訴の病理を割り出し、その後に治法を提出し、それに適う鍼灸治療を行うということです。

 

詳細な生理機序に地域性や個人的考えが反映され、また適する治療法や主病理を導くまでの手法には個人的相違が出ますので絶対的解などありません(これが流派を形成する一つの理由になる)が、すべてこの流れにあります。

 

ここを離れると中医鍼灸ではなく、この枠内に留まるならすべて中医鍼灸です。

たとえば中医生理観に則った弁証が要らないというなら中医鍼灸ではありません。

学生諸氏はこの当たり前のことを見落としがちです。

 

気を付けてねー

 

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ウイルスから身を守る

2020/7

人体の気は5つ~6つの作用があるといわれています。

そのうちのひとつが防衛作用、つまり外敵の侵入を防ぐ働きです。

細菌、ウィルスに対する防御もこれです。

主に衛気という気の働きなのですが、一般にこの衛気を増やせばバリアー機能が高まり、感染を防げたりするわけです。これはコロナウイルスでも同じことがいえますね。

 

しかし衛気は量が適量あっても働きが悪いこともあるのです。

衛気の動きが悪い原因は何でしょう。

気滞か肝気鬱結です。

有り体に言えば日常生活では運動不足、同一姿勢が長すぎる、ストレス、楽しくない心情などです。

運動不足、長時間の同一姿勢 ⇒ 気滞を起こす。

精神的緊張、楽しくない ⇒ 肝気鬱結を起こす、となるわけです。

それゆえロックダウンなどは肝気鬱結を起こしやすくなり、解除後に感染拡大という現象に繋がることもないとはいえません(ロックダウン中はさすがに感染源を断つので減少しますが)。

 

とくに死んでもいいから自由を獲得したいという思いで現在の形を作ってきた国(アメリカ、フランスなど)はその思いが僕たち以上に強いものがあり、自由への規制は容易に肝気鬱結なると推察します。

命の守るためであっても自由が制限されることには強い心的抵抗をおぼえるのです。

くらべて「命あってのものだね」と考える私たちはそこまでの心理的抵抗はないでしょう。

この点では先人に感謝したいものですね。

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謎心実の陰陵泉

2020/6

 

昔「中医臨床」紙面で歴代の主治症から30穴解説しながら新たな穴性を模索したことがあった。

その時点では陰陵泉は利湿、健脾を主体としながらも補腎などもあったと記憶する。

この作業は属経および属絡、要穴としての役割を主軸に歴代の主治症を合わせ、穴性を割り出したものである。

しかし穴性の生みの親・羅兆先生は《瀉心》と仰せだ。

陰陵泉を心の実証に使うといわれているのである。

 

この使い方は今まで意識したことがなく、僕が意識できるのは水気凌心まで。

もう一度文献に当たるしかないだろう。

心火や心血オ阻に使えればかなり臨床の手が広がることになる。

 

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謎多きツボ 豊隆

豊隆は足胃経のまん中なほどにある。

僕にとって良くわからないツボのひとつ。

だいたい豊隆のみどうして胆経側に寄るのかさえ謎。

ある書物に腎精不足の老人痴呆に使っていた。

先天の減少から腎精が枯渇し、結果腎気に転化できないケースでなぜ豊隆なのか????

痰熱の痴呆なら理解する。

歴代文献をみても実熱系の精神疾患には好んで使われるから。

どの文献の主治症を探しても、腎精不足を思わす痴呆は皆無。

わからん。

わからん時は想像力をFULL回転しか・・・ない。 

ここからは少しまとまってないのごちゃごちゃする。

スルーしてもらっても・・・

 

※ミスプリ???

それはないだろう(〃艸〃)ムフッ

※絡穴としての使い方はどうか?

豊隆なら表裏経の脾経に効くだろう。ただこの病態は先天の減少まで到達しているので、健脾的な使い方は時期を逸していると思う。

※絡穴は「慢性病に効く」はどうか?

確かに痴呆は慢性病だが・・・説得力に大いに欠ける。

 

楊甲山老師は鍼灸学(人民衛生出版社)の中で「寧心安神」という効能を挙げておられるので何かあるのだろうと思い、もう少し粘ってみる。

※かなり推定的だが、豊隆の実証の使い方のひとつは実熱性の精神疾患と先に述べた。

これをヒントに腎精不足から腎気虚になったものが陰虚に傾いたらどうか?

腎陰虚から虚火上炎して頭部のみ実熱様になっている時に使用する。

 

※もうひとつ。もっと推定的というか邪推レベルだが、豊隆の虚証の使い方のひとつに下半身の強度の痿証に使っている節がある。

太平聖恵方、黄帝明堂経に「四肢不収、身體怠墜、腿膝酸痛屈伸難」とある。

扁鵲神應針灸玉龍歌にも似たくだりがある。

これをいままで湿熱あたりからの急性の痿証と読んでいたが、腎精不足の進行した下半身~四肢症状と読み替えることも可能だろう。

この病理に連続性を感じないわけでもない。

ならば四神聡、神庭と組み合わせも合点が行くし、それを四関穴で強化しているのも理解する。

豊隆は虚熱が転じて頭部の実熱が織り交ざった痴呆か補助的に腎精不足を下半身か四肢からおぎなってゆくかという視点である。

 

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※新着記事の時期がすぎても、左サイドバー下段の《基礎中医学》の中に収まっています。    

 

 


腎精とは何だろうか

2020/5

ちょっと難しいですがお付き合いくださいふらふら

我が国では医学用語から一般用語に転じたものが少なくない。

たとえば「元気」がそれ。

もともと根本的生命力を表す医学用語が一般用語に転じたものである。

××先輩と十年ぶりに会ったが元気そうだったよーという感じ。

これとほぼ同上の意味で用いるのが今回説明する腎精

××先輩と十年ぶりに会ったが腎精そうだったよーとは言わない。

この腎精は先天の精で作られ、後天の精により育てられる。

先天の精は生まれながらにもつものとされ、誕生のその瞬間から持っている生命力。つまり母胎ですでに獲得したもの。

後天の精は、その先天の精を育てるとあるので、成長過程を促すものの総体で大きくは飲食物を指す。

つまり先天の精で作られ、後天の精により育てられる腎精とは、有り体に言えば母胎から飛び出した瞬間の心身がその後成長そして老化、最終的には死という一連のプロセスの中で、最も最小単位の物質ということになる。

腎に貯蔵されているので腎精というが、本位はということである。

精は気血と共にからだ中の組織・器官にある。たとえ気血が十分でも精がないとその組織・器官は死んでしまうことになる。

気血は組織・器官の機能維持に必要な物質であるのに比べ、精はその生命維持に必要な物質ということになる。

腎に貯槽された腎精から転化し作られるのが腎気。

腎気を機能と実体と両面から見ると二つの顔が浮かんでくる。

腎気がさらに熱エネルギーに転化する際に必要なものが腎陽。

腎気が飲食物などから実体的な栄養を取り込むために必要なものが腎陰。

さらに腎精から種の保存に最も必要な生殖に関わる物質を生産する。

これを「生殖の精」という。そのまんまのネーミングだけど爆弾

男子の精子、女子の卵胞に相当する。

男子は8×2の16歳前後、女子は7×2の14歳前後で作られる。

これが男子は8の倍数理論、女子の7の倍数理論に繋がってゆく。

腎精が徐々に充実してこれくらいの年代で生殖の精を生産するまで成長したということだろう。

この辺りのことをよく理解して治療学上に応用できる専門家はまだまだ多くない。





湯液と薬膳の違い

湯液は生薬を組み合わせたもの、一般にいう漢方薬のことです。

薬膳は手に入る食材を中医学の考え方で組み合わせたお料理といったところでしょうか。

もちろん生薬を使用することもありますが、基本は私達が日頃食べている食品が主体です。

中医学版機能性食品といっても良いでしょう。

例えば体がほてる、顔が赤い、咽喉が渇き水分が欲しいとなれば、体温の高低(体温計測)を問わず、体に熱邪があると考えます。そこでこの人は熱証であると定義します。

漢方薬なら清熱薬、たとえば白虎湯などを、薬膳(食品)ならキュウリやトマトやスイカを食べようとなるわけです。

一見同じ方法論なので効果が同じように見えます。

しかし、この話には生薬と食品の本質的違いという視点が抜けています。

○生薬は薬効が高く、栄養価が低いという特徴があります。

○食品は逆に栄養価が高く、薬効が低いという特徴があります。

この特徴から生薬は薬として用い、食品は日頃から食べることができるわけです。

ちなみにこの中間に位置するのが薬味(やくみ)です。

では食品を薬的に用いるにはどうすればよいのでしょうか?

答えは量的増大、つまり薬効が低い分大量に食べなけばならないのです。

熱邪をさばくなら、自身の感覚ではキュウリなら10本、スイカなら大玉一個ぐらいは必要です。

証と病名の違い

我々鍼灸師が治療する際に、その論拠に置くものが《証》です。

これは現代医学の病名に当たる位置づけです。

実際の治療の流れは、まず体の状態を調べ(聴く、見る、触る)、西洋医学と異なる考え方のもと、証を確定し、そのに従い、治療法を決める。

そして実際に治療し、変化を確認して行く、という感じです(図1参照)。

●図1 症状ー診察(望診・聞診・問診・切診)ー証の確定ー治療方針の決定ー治療

これは現代医学と同じシステムです(図2参照)。

●図2 症状ー診察( 問診・各種検査 )ー病名の確定ー治療方針の決定ー治療

●我々が証を確定するのは病名を確定するのと同じ位置づけにあるという意味がお分かり頂けたと思います。

では証と病名は何か違うのでしょうか?

病名の確定を支える思想は、要素還元主義と原因追及です。

平たく言えば《分ける》です。

原因はどこにあるか?という視点から、分けて、分けてそして分けて行きます。

物理学や技術の発達があれば、さらに細分化します。最近の画像診断の技術の発達には敬服します。しいて言えばそれに統計論が入ります。××の数値は▲▲以上が普通でそれ以下は病気(普通ではない)という感じでしょうか。


証は原因と状態把握という二つの側面を有します。

東洋思想の元に発展した伝統医学は、常に《ずれ》を意識します。

個々の持つ平の状態(偏りのない理想状態)から、現時点ではどこがずれているかを考えるわけです。

気が足りないのか?血が足りないのか?

足りないのならどこの臓腑の気や血が足りないのか?

あるいは何かが停滞していないか?停滞しているならそれは水分か?血か?気か?また、外の湿気が体に影響し、気の停滞を起こしていないか?などなど・・・現状のずれに着目わけです。

体を大きな器と考え、ずれを見つけ、そのずれが他のずれを引き起こしていないかを検討しながら、バランスを整えて行こうとする。これが《証》という言葉に集約された伝統医学の思想と考えています。要は証とはずれのポイントを示した言葉なのです。


西洋医学と比べ、どちらが正しいとか優れているという問題ではありません。思想と視点の異なりがあるだけです。

 

 

気圧による身体の変化その2

R1.8/25

お疲れ様です。金澤です。

大体の方は夏休みが明けていつもの日常が戻って来たかと思います。

小さいお子さんがいらっしゃる方は夏休みが明けるまでもう少しな感じですかね?

パソコンの調子も戻って快適に入力できます( `ー´)ノ

 

前回、気圧の変化について書きました。

気圧の変化が影響する人としない人で何が違うのかを長くなったので書きませんでした(>_<)

今回は気圧の変化に影響する人の特徴(体質)について述べて参ります(なんか固いですね笑)

 

気圧の変化が身体に影響するメカニズムは東洋医学では概ね「風」によるものと考えます。

大体の方は気圧の変化で身体への影響は少なからずあります。影響なんかないよ!と仰る方は微細な変化に気づかないのだと思います。ただ少し伝え方を変えると、身体が外部環境に適応するので変化に気づけないと書いた方が良いかもしれません。

気づけないと書くと鈍感と感じていまいがちですが、身体が順応していると捉えて頂いた方がいいかもしれませんね。


東洋医学では自然界で起こることが人の身体でも起きることがあります。

風を起こしやすい環境・状態を書きます!

@熱や火

火や液体を熱すると上に熱が上がります。この時に上昇気流が発生して風を生じます。東洋医学でも熱や火などのが病態があると身体に風を起こしやすくなります。風を起こしやすい外環境であればなおさら症状が出やすくなります。

証は(東洋医学でいう病の本質)肝火上炎、肝陽上亢、痰熱、などになります。専門用語ですみません。熱タイプと括ります。

体質としては、首から上がのぼせやすい、顔がほてる、高い音の耳鳴り、目が赤いなど…

 

A乾燥

乾燥も風を生じやすくなります。乾燥地帯と湿地帯では乾燥している方が風が吹きます。湿度があると風は吹きにくいのです。乾燥しているから風が吹きやすいのか、風が吹きやすいから乾燥しているかは横にズラしますね。乾燥すると皮膚が痒くなどは風の代表的な症状になります。

身体の水分の保湿する力が落ちると乾燥が生じてきます。この乾燥が風を生じやすくします。

証は、陰虚、血虚などになります。陰や血は身体を潤し養う成分で、虚とは不足を表します。

症状としては長期睡眠不足、目の使用過多、ここ数年での体重減少が激しいなど…

 

直接、風の影響を受けるというよりも風が生じやすい体質を持っていることで、気圧の変化で症状が現れやすくなるということになります。

 

毎回分かり易く書こうと思うのですが難しくなってしまいますねー(>_<)

おしまい

気圧による身体の変化 その1

R1,8/10

暑かれさまです!間違えました!お疲れ様です!

暑いので誤入力してしまいました(*_*;

今日からお盆休みに入られている方も多いのではないでしょうか?

そして台風がお盆中に直撃するみたいですね〜

 

今日のお題は「気圧による身体の変化」です

 

よく低気圧や台風が近づくと体調が悪くなるという方がいらっしゃいます。

 

気圧による体調の変化は多岐に渡りますが、代表的な例は頭痛、古傷が痛む、めまい、神経痛、関節痛などがあります。

 

東洋医学では、気圧の変化に由来する症状を概ね「風(ふう)」と捉えます。そして自然界で起こることは身体の中でも起こりうる理論が東洋医学にはあります。

 

一般的に風の特徴は

・上方(上半身や頭部)、表面(皮膚表面に近い)に症状を起こしやすい

・症状が移動しやすい

・動揺性を伴いやすい(めまい、ふらつき、けいれんなど)

 

一部省略しますが痛みであれば皮膚表面に近く、痛む部位は動きやすい、頭顔面部の症状であれば、めまい(動揺性)、頭痛であれば痛む部位が決まらないなどになります。

 

ちょっと話がズレてしまったのですが低気圧や台風の時に症状が現れやすいのは、

気圧は高い場所から低い所へ空気が流れます。この空気の流れが風になります。先ほど申し上げたように自然界で起こっていることが身体の中でも起こりやすい方がおられます。これが東洋医学からみた、気圧の変化による症状がでるメカニズムの一部なります。

 

症状がでる人と出ない人の差は何なの?と思われるかもしれませんね(+_+)

風が起こりやすい身体の状態があるかないかがポイントになってきます。

長くなってきたので、今回はこれで終わりにしたいと思います。

 

 HPの調子が悪いのか反応がとても悪いです(+_+)夏バテですかね?

風 その3

H31,4/23

お疲れ様です。金澤です。

平成も残りわずかになりました…あまり実感がわかないのですがカルテや書類などに記入していくうちに元号が変わったことを実感できるのだと思います。元号が変わっても日常の生活には変わりないですね(^^)/

前回は風の特徴を書いてみましたが、おそらく???の嵐でしたと思います(;・∀・)

実際にどのような症状が多いか一部ピックアップします!

 

頭:めまい・頭痛・ふらつき

精神的:焦燥感・焦り・不安感・いらいら

身体:痺れ・痛み・かぜ・痒み・花粉症

 

中医病理に置き換えると他にも置き換えることができるのですが代表的な症状を挙げてみました。

自律神経の乱れや寒暖差の激しい時期、気圧の変動による症状などは風の影響や春の影響を受けているかもしれません。

 

おまけに

ツボにも風のつくものがあります。風池、風門、風府、秉風、翳風、風市など

これは前回、風の特徴で上半身に集まりやすい傾向と同様に風のつくツボも概ね上半身あることが多いのです!

自然界と身体をリンクさせてる医学の面白い特徴かもしれませんね(^^)/

 

これで風のお話は終わりにします。ありがとうございました!

風 その2

H31,4/22

お疲れ様です。金澤です。

だいぶ日中は暖かく、いや暑くなってきましたね(>_<)

まだまだ夜は肌寒いので昼暑いからといって薄着ではなく羽織ものは常備した方がよいですね!

今回も風(ふう)についてのお話になります!

前回は季節、春夏秋冬で六気の変動・盛衰があり、春のこの時期は六気の風気が旺盛になる時期になります。身体に悪影響を起こすと風邪(ふうじゃ)という病理に変わると書きました。

この風邪の特徴をたとえ話と一緒に説明していきたいと思います!

 

@変化が早い

かぜをひく一歩手前で寒気、ゾクゾクとしたことがありませんか?

その数時間後には鼻水や発熱、だるさなどの症状が現れて、進行すれば翌日には高熱や咳などの症状が出現することなど病状の進行が早い特徴を持っている

 

A移動性がある

病変部位が変化する。痛み、痒み、発疹が移動する

この具体例は色んな症状があるので伝えるのが難しいですが、あちこち痒くなった経験は皆さんあると思います。

 

B上半身、皮膚を侵す

風邪の性質は軽いので頭部、顔面部などの上半身、表面部では皮膚に症状が現れやすい。

ビルの屋上と地面では風の吹く量は変わりませんか?変わっていますよね?変わっています!笑

ビルを人に例えると頭部側はビルの屋上、足側は地面とイメージするとわかりやすいですね。

 

C動揺する

動きを伴う症状が多い

めまいや痙攣、震えなどの症状。

風が吹くと木の枝や葉っぱが揺れ動くように、体内で動揺症状の象徴として風病理で表すことが多い

 

D他の邪気を先導する

風邪は単独で人体に侵入することは少なく、他の邪を伴い侵入することが多い。

風邪が「寒や湿や熱」などの邪を一緒に連れてくるのです。

寒・湿・熱邪たちに、あの人の所に遊び(侵入)に行こうぜー。侵入する人に有無を言わさず勝手に入ってくるのです。急にお邪魔しまーす。と入ってくるのです。困ったものです(;・∀・)

 

ざっと風の特徴を書いてみましたが意味分かりませんよね。こんな特徴があるんだなと思って頂けたらと思いますm(_ _)m

 

もう少し書きたいので見てくださっている方はもう少しお付き合いください(´-ω-`)

風 その1

H31、4/18

お疲れ様です。金澤です。

 

治療院の扉の上には燕の巣があります!今現在は親鳥がせっせと巣の補修作業?をされてます(^^)/

今回のお題は”風”「ふう」と読みます!

東洋医学は人と自然との関係を重視する理論です。古代における自然観察で発展した医学の特徴であり人のあらゆる現象は、すべて自然環境の影響をうけているものであるとされています。

つまり自然界で起きる現象は体内でも起きるものと考えています。これを天人合一説と言います。

 

ここだけみれば何言ってんだって話ですよね。笑

怪しいとか思わないでくださいね!自然環境のせいで症状がでているのだーというわけではありません。病態把握や治療方針を決めていく中の考え方の一つと思っていただけたらと思いますm(_ _)m

自然界には風気・寒気・熱気・湿気・暑気・燥気と呼ばれる六気あり、六気は常に一定しているものではなく季節によって変化してくるといわれています。この六気は人間を含めて自然のなかで大切な気とされています。各季節に特性があり、春は風気(ふうき)が盛んになる時期であるのですが、人体に悪さをしやすい時期でもあります。

人体に悪さをした風の病理を風邪(ふうじゃ)と呼びます。風邪(かぜ)の語源はここからきているのでしょうか?調べたら書き加えます!

この風邪(ふうじゃ)について、これから分けて書いていきたいと思います!

今日はここまでにします!

ツボ その2

H31,3/7

前回の続き

気の偏りや外邪の影響が外在化したものがツボの反応となると書きました。 

ただしツボの反応が身体の自覚として挙がってくるかは別の話になってきます。 

体質や症状が出てないツボの反応もあります。 

では、どのようにツボを見分けるかというと主訴から見た症状や症候(症状の組み合わせ)によって、どの経絡、経穴に反応が出やすいか見えてきます。 

この関連するツボの反応を鍼や灸で刺激することで臓腑の生理作用の失調や気の偏りを取り除いていきます。

もちろん辛い痛い所もツボの反応になることもあります。

肩が凝ったことでトントンすることや、お腹が痛いことでお腹をさする事など気の偏りを取り除こうという反応であったりもします。

ツボ その1

H31,3/5

少し真面目な話します!金澤です。

ツボとは一般的な名称で、専門用語でいうと経穴(けいけつ)と呼ばれています。 

ツボは臓腑に繋がっており、臓腑と繋がる道を経絡(けいらく)と呼びます。 

駅が経穴で、相鉄線や小田急線などの路線が経絡とイメージするとわかりやすいかもしれません。 

東洋医学の概念では気がある前提になります。その経絡は気が通る道であり、臓腑自身の気(身体のエネルギー)が流れています。臓腑の生理作用の失調により気の偏りが出現します。この気の偏りが外在化したものがツボの反応になります。他にも外邪といって外環境が(寒い・暑い・湿気など)悪さ(症状)をすると、ツボの反応となる可能性があります。 

少し長くなりそうなので分割します!

乾燥と身体 その3

H31、2/18

お疲れ様です。金澤です。

気がついたら2週間ほどブログを更新していませんでした(´-ω-`)

素直にごめんなさい。言い訳はしません。。。

言い訳は成長の敵!記憶が定かではありませんが、野村監督言ってたような気がします!

 

乾燥シリーズの最終回になります。

1回目は一般的に乾燥が身体に及ぼすことを書きました。

2回目は中医学的に外的要因と内的要因で起こる痒み・乾きの説明をしました。

3回目は内的要因で起こす痒みや乾きやすい人の傾向性と対策について書きたいと思います。

 

前回、その2で痒みや乾きが起こしやすい内的要因を中医学では血虚(けっきょ)や陰虚(いんきょ)という状態が多いと書きました。決して痒みや乾きがあれば血虚や陰虚であることではありませんが比較的多いという意味です。

では、これら血虚、陰虚状態になりやすい要素はどんなことか?大きく2つのルートがあります。

@睡眠:

東洋医学では睡眠中に血が養われます。睡眠不足や睡眠の質が悪くなると血虚や陰虚へ傾きやすいです。睡眠時間が短かったり睡眠が浅いと痒みや乾きなどが出やすくなります。慢性の寝不足、単発の寝不足など時間経過や、その人の持つ素体で変わってくることもあります。

よい睡眠がとれると特に女性の方はお肌の感じやお化粧の乗りが違うのではないでしょうか?

私事ではありますが、学生時代テスト前の勉強(一夜漬け)や徹夜で麻雀をした次の日は皮膚の痒みや目の乾燥したなと書きながら思い出しました。笑

 

A食事:

東洋医学の陰(いん)血(けつ)は飲食物から作られます。飲食物が脾胃(胃腸)で消化・吸収された結果、一部が陰血になります。脾胃の消化・吸収系が落ちてくると陰血の生成が減少してきます。短期間の食欲不振等であれば陰血の消耗は少なくなりますが、長期間の食欲不振等や徐々に食事量の減少が起きると陰血の消耗は多くなります。

反対に消化・吸収が上手くいかずに太る方もいらっしゃいます。この辺の痒みや乾きとの因果関係があればということにもなります。

 

※女性の場合

女性ホルモンの影響と保湿との関連性もありますが、今回は書きません。また機会がありましたら書きます。

 

睡眠と食事が大切!ってことではあるのですが、睡眠が上手く取れない方や食事が上手く取れない方もいらっしゃいます…そういう方は睡眠の質、消化吸収系を上げる治療を行います。

睡眠や食事が取れる方は、優先して取ったほうが乾燥時期に風邪や乾燥などに強くなるお話でした。

最後までお読み頂きありがとうございました。

おしまい

乾燥と身体 その2

H31,2/5

お疲れ様です。金澤です。

一昨日、昨日は比較的暖かったですね!今日はまた、いつもの様に寒いです(>_<)

身体は調節する機能がありますが10℃くらい気温差があると少なからず身体に変化はおきますね。

 

前回のブログで乾燥が身体に、どのような影響を与えるか書きました。

毎日患者さんの身体を診て思うことは、この時期に乾燥しない人はいないのが正直な感想です。乾燥についての感想…はい、スベリマシタ(´-ω-`)

ただ乾燥はしていても皮膚の痒みや口、目などの渇きを自覚症状として挙がってくるのと来ないのでは見方が変わってきます。

痒み、渇きを比較的多く出す内的病態を血虚、陰虚という状態を指します。

外環境因子では風邪や燥邪が因子になります。

血と陰は濡養といって潤し、養う役割を果たします。これが皮膚・粘膜系に不足して影響すると渇きや痒みになりやすくなります。

外からの乾燥にどう対処するかというのも大切ですが、身体の内側から潤すことも、この乾燥時期には大切なことになります。

また続きます

乾燥と身体 その1

H31,1/31

お疲れさまです。金澤です。

今朝やっと雨が降りましたね。その前に雨がいつ降りましたか?私はまったく覚えていないです!

昨日も自転車のカギを机に置いたつもりのに記憶がなく行方不明です。それくらい直近の事も忘れるくらいなので、今年雨が降ったか記憶がありません。(。´・ω・)?(病気ではありません)笑

 

さて本題です。

これだけ雨が降らないと乾燥が強く、身体にも乾燥症状が出現しやすくなります。

外の乾燥が強いと、まず影響を受けやすいのは

・皮膚の乾燥と痒み。

・粘膜系の渇き。特に口と目

が一般的に多いかと思われます。

皮膚や目口は外界との接点になり、乾燥が強ければ、身体の乾燥症状がでやすくなります。

皮膚に潤いがなくなると乾燥や痒みに変化します。これを東洋医学では風邪・燥邪にあたります。

口や目は皮膚に比べれば外界に暴露されている頻度は強くないですが、影響は受けやすいかと思われます。口や目の乾燥が強くなれば外邪(外からくる悪いもの)を呼び込みやすくなります。

この乾燥の強いことが、カゼやインフルエンザを大流行させている一つの要素であるのかもしれないと勝手に思っています。憶測ではありますが東洋医学的には考えられることです。

身体を守るためにはマスクや保湿クリーム、加湿器は必需品ですね!

 

もう少し書いていきたいと思います。

続く

肝主疏泄その4

お疲れ様です。金澤です。

肝主疏泄シリーズも最後になります!

前回のブログでは簡単ではありますが症状を書いてみました。

筋肉系では収縮・脹感、精神系では感情の不安定、消化器、婦人科系では順調性や規律性の失調など。

これらは以前にも書いた”本人が不快に感じること”によって疏泄失調が起きやすいです。

不快に感じる中でも、精神的に感じるストレスが疏泄失調に影響されやすい傾向です。

抽象的な事しか言えませんが焦り、緊張、嫌悪、プレッシャーなどが挙げられます。

この精神的なストレスを忘れられる切り替えられる方は良いのですが、溜めてしまう引きずってしまう方は厄介ですよね〜どんっ(衝撃)

よく言われるのがストレスは発散しましょうね〜と、たぶん発散し方がわからない方もいらっしゃるのだと思います。自分自身に合った発散方法を見つける為にトライし続けてみるしかないですね!

僕はベタですが、ランニングと筋トレで思考できない状態を作りあげてしまいます。

もともとはストレス発散方法で取り入れたものではなく夏にビール飲みすぎた身体を絞ろうとしたのがきっかけです!笑がく〜(落胆した顔)

各々、発散方法は違うと思うので色々試して合う方法を見つけてください。

肝主疏泄シリーズはおしまいです。ありがとうございましたいい気分(温泉)

肝主疏泄その3

お疲れ様です。金澤です。

肝は疏泄を主るシリーズ、3回目になりますひらめき

 

前回は”外界からのストレス刺激によって不快に感じ、気持ちがよくない状態”が肝の疏泄失調を起こす要素として挙げました。

この疏泄失調が起こると、どのような症状が現れるか?

他の病理もそうなのですが、多すぎて特定の症状を伝えることができません。簡単にではありますが疏泄失調で現れやすいものを書いてみたいと思います。

筋肉系

背中の張り感、肩を上が挙がってしまう、噛み締めなど

精神系

イライラ感、焦躁感、猜疑心、憂鬱感

腸管系

お腹の張り、頻尿、精神性の下痢

婦人科

生理周期の長短、排卵時のずれ、生理痛

など色々書くと切りがありません。ここで勘弁してください(´・ω・)

これも疏泄失調の時間経過でも症状が変わってくるので説明するのが厄介ですよね(´・ω・)

こんなことがあるんだ!くらいに見て頂けたら幸いです!

次回で肝主疏泄シリーズは最後になると思います!

肝主疏泄その2

お疲れ様です。金澤です。

前回の肝の疏泄についての続きになります。

前回のブログを見ていない方は、チェックした方が分かりやすいと思います。

 

疏泄失調を起こす要素として”本人が不快に感じること”と書きました。

この不快とは人それぞれ感じ方が違うので具体的には言えるものではないのですが、外界からのストレス刺激になります。なるべくわかりやすく書いてみたいと思います。

まず”快”とは気持ちがよいこと。否定の”不”がつくので気持ちがよくなく、のびのびできていないことになります。つまり外界のストレス刺激により気持ちがよくない状態ができてしまうと肝の疏泄失調を起こしやすくなります。

この時にイライラ感、怒りっぽい、憂鬱感、焦燥感、猜疑心などの精神症状が現れやすくなります。

正確にいえばイライラしやすくなる、怒りの沸点が低くなる、気分が晴れにくくなるなどが適切かもしれません。普段は気にしないことが気になるなど。

そして攻撃性がある場合は近しい他者に向けられることが多いような印象です。笑

攻撃性といっても殴る蹴るとかではなく、相手に向かう言葉や態度の事を指します。

攻撃性があるかどうかは身体の虚実や対人関係などによって変わるので一概にはいえないですが参考までに…

 

これまた長くなりそうなので次回に続きます!    

肝は疏泄を主るその1

お疲れ様です。金澤です。

最近ブログがアップできていませんでした。すみませんでした(´・ω・)

顔文字の使い方がわからないので使い方が間違っていたらすみません。でも使ってみたいんです!

さてさて、今日のお題は肝の疏泄(そせつ)についてです('ω')

東洋医学でいう肝とは現代医学的な肝臓の働きと違います。

現代医学的な肝臓のイメージとリンクする部分もあるのですが、わけて考えて頂いた方が分かりやすいと思います。

今回は肝の生理作用の”疏泄を主る”とはどんな事だろう?簡単にご説明したいと思います。

肝の疏泄とは

1、肝には全身に気を巡らせる働きがある。

肝の疏泄で全身に気を運行させている。肝の疏泄が失調すると気の流れが停滞し、気の停滞病理が表れやすくなる。

2、精神状態を安定させる

肝は常にのびのびとし気持ちのよい状態を好む。肝の疏泄が正常であれば全身の気が巡りが順調で感情が安定し正しい判断ができる。

 

この疏泄の役割は上記した2つの役割が主になってきます。

疏泄が上手く働かない状態を疏泄失調と言い、身体的には気の停滞病理、機能的な部分では順調性に欠け、精神的には感情の不安定性が出現しやすくなってきます。

この疏泄失調が起こる現象のポイントは”本人が不快と感じること”とでも言いましょうか…一般的にいうストレスの類によるもので起こりやすいです。

少し長くなりそうなので1回目はここでおしまいにします!

次回、続きを書きたいと思います(´-ω-`)

湿・水・飲・痰

お疲れ様です。金澤です。

今回は東洋医学の水病理のお話をしていきたいと思います。

水の病理といっても単一ではありません。中医用語だともう少し細分化できます。その病理の特徴によって症状の現れ方が変わってきたりします。

今回は水病理のイメージについて書きたいと思います。

まずは水病理に分類される呼び名を挙げてみます。湿(しつ)・水(すい)・飲(いん)・痰(たん)です。これら分類は形態の変化と各々の特徴があります。

イメージが下記の通りです

・湿 Gas 気体      

・水 Liquid 液体   

・飲 Gell 粘液      

・痰 Sorid 固体

あくまでもイメージですが、このように書くとわかりやすいかと思われます!

この時期、雨や湿度の高い日が多く外の湿気と身体の中の湿気が引き合い悪さをします。

症状が現れやすい方は水分代謝に気をつけてみてください。

生活の中で意識してほしいことはお小水を我慢しない・汗をかくようにする・運動などで循環させるができる範囲だと思います。あっ!お酒飲みすぎもあまりよろしくありません。

飲むなとはいいませんが体調と相談しながら調節してみてください〜

おしまいバーバパパ2.png

ツボ・内関

前回のブログで内関というツボを紹介しました。

このツボの効能は降逆止嘔(逆流するものを降し嘔吐を止める)と理気寛胸(気を巡らし胸を開く)作用があります。方法によっては他にも作用があるのですが、ここでは割愛します。

前回のブログで乗り物酔いする因子を述べたのですが、スピードの増減や揺れ、視覚情報に対してのアプローチに使うよりも、消化器の働きが低下してしまった時に対処できるものになります。

ここでの内関の使い方は胸を開き、胃の動きが低下しないことで吐き気の緩和をする意味づけと考えてください。

場所は手のひら側で手の関節の上2寸(2〜4cmあたり)を親指で気持ち良いくらいでもみもみしてください!写真

の背景は気にしないでください!笑  

 

内関.png

 

 

 

 

 

 

暑邪

2015/8

『暑中お見舞い申し上げます』の

暑中は暑に中るという意味。つまり暑気に負けるということ。

暑気は湿気と熱の混合体で、熱の勢いが極めて強い。

病気のベクトルが下から上へ向く。

そこで頭痛、眩暈、嘔吐などが現れやすい。

また極端な発汗のため、気虚〜気陰両虚を起こしやすい。

要は体から水分と気が抜けるということ。

よくあるパターンは胃腸障害で悪心、嘔吐。その後疲労感が顕著で起き上がれなくなど、といった感じが多い。

この時期がら急に痩せだし、歩けなくなる方(萎証)も少なくない。

胃腸の活動力の確保が第一義の治療になる。

 

 

 

男性は8 女性は7

2015/5/25

中医学(中国伝統医学)では

『男性は8の倍数。女性は7の倍数。』

で身体が変化すると考えます。

女性であれば、月経があるため

とても目安になり、自分なりに意識できますが

男性は女性ほど顕著な変化が少ないため

見落としがちになります。

特に同じ更年期であっても

女性は閉経があるものの、男性にはないため

身体の不調の変化そのものを

受け入れにくいことが多いようです。

またこの身体の節目に人生の節目と

重なっていることもあります。

自分の年齢(7の倍数・8の倍数)を

意識されてみましょう。

そして、その節目の時はくれぐれも

身体に無理をしないように心がけましょう。

~院長より~

最近、男性の鬱病の方も増えています。

以外に年齢の高い方が多いのも事実です。

8×8の64歳前後

8×9の72歳前後

確かにその近辺の方多いですね。


三因違えば治療も違う。

2015/5/10

季節や気候変化(因時)

生活環境や地理(因地)

年齢・性別・体質・生活習慣(因人)

この3つを三因といいます。

これらは人によって、それぞれ違います。

例え、現代医学的に同じ病気であったとしても、

元の体質や出ている症状、悪化する季節や気候、

生活環境や年齢や性別などによっても

治療方法はかなり違ってくるのです。

中医学では、この見極めを大切に考えています。

 

 

 

  

 

 

五臓それぞれ思考・感情がある

人の性格はわからない。

行動と言語で心の中を推理する。これが心理学の立場。 

臓腑それぞれが思考し感情を持つと考える。これが伝統医学の立場。
 

○肝には後天的に身につけた常識や理性と自由奔放に生きたい心が宿る。 

そこで身につけた常識や理性から推理し、判断する心が生まれる。

欲しいものを買った後、後悔する人いませんか? 

肝の判断が狂っている、かも知れない。

 

肺は先天的に持つ運動能力や人間関係を円滑に保つ配慮の心が宿る。 

やたら心配で人の目が気になるなら肺が弱っている。

 

心は人間の本性そのもの。 

明るく、快活で、ポジティブで素直。 

赤ちゃんの本性そのもの。生きるのが嬉しくてしょうがない。

生きき方がネガティブ、思考が暗さで覆われるときは心が傷んでいる。
 

○脾は短気的な思考や記憶、好奇心の元もここにある。 

そこで日々の生活で起こるあらゆる事象に対応し、丸く収めてゆく感じは脾の仕事。ならば中庸の権化が脾か・・・、

日常がやる気が出ない、面白くないと感じるなら脾が危ない。
 

○腎は強い意思や信念が宿る。肝で判断したことをやり遂げる継続力がある。 

本を1時間連続して読めますか? 

意を決して始めた英語の勉強が3ヶ月継続できますか? 

出来なければ腎虚である、かも知れない。


 


 


 

怒りは自分に返ります

2012/5

受験か何かで大阪梅田を歩いていたら、二、三人の人とぶつかった。皆一様に顔が怖い。田舎の少年が都会の人が怖いな??と感じた瞬間である。

 

患者さんを見ていると、いつもいつも怒っている人がいる。まぁ正義感の強い人なら、今の社会を見れば憤慨やるかたないのはよ〜くわかります。

ただ、自分の体を悪くするので、程々がよい。

同じように義憤をもつ人も、よく運動する人からはそれほどの怒りを感じない。

いつも不思議だぁと感じていた。

 

呂氏春秋を見ていたら「形動かずんば則ち精流れず、精流れずんば則ち気鬱す」とあった。運動しなければ体の精(気血などの重要な物質)が流れない。精が流れなければ気持ちが鬱しますよ、という意味。

春秋は2200年前ほどの書物。中国聖典のひとつ。

なるほど、なるほど、2000年経っても人はあまり変わらない。

良く体を動かす人は、義憤があっても、心に溜めず、流してしまうのだろう。

 

2011年を通じ感じたこと

今日は2011年12月31日午後9時30分です。後2時間と少しで今年も終わります。

3月の地震、それに続く放射能汚染、後半はギリシャの国債の実質的破綻からユーロ危機。まさに激闘の1年でしたが、それも幕を閉じようとしています。

こんなときこそ地に足をつけた姿勢が肝要なのではないでしょうか?

今年よく思ったことは、やはり鍼灸とは気の医学であるということです。

気を調整し、その結果として血・津液(水分)そして臓腑を調整します。

通常、気は呼吸・筋肉を使い調節します。

ヨーガーや気功(太極拳を含む)ながこれに相当します。

そこで、これらを調息系健康法と呼びます。

鍼灸はこの調息系健康法の範囲ですが、ツボを用いて調気しますので、個人の状態に対するオーダーメイド性が極めて高くなります。

個人のツボの状態は、その人の内面(臓腑の状態や精神面あるいはホルモンの過不足)が反映するからです。

そこで個人、たとえばある人の腎の気が低下したときなど・・・それを調整します。

つまり治療として使うことができるのです。そこで調息系健康法のうちでも特殊な調気医学と呼べるのです。

逆にオーダーメイドー性が高いのでヨーガーや気功のように集団で行うことはできません。

これに気づくのに1年かかりました。

猫の肝気鬱(かんきうつ)

 我が家には2匹の猫がいる。
 この2人(2猫)、年格好がほぼ同じうえに非常に仲が悪い。日々喧嘩で明け暮れる。そのうち長男(先から居た方)の動作がカクカクしてきた。どうやら縄張りを割譲せざるを得なくなったことで、ストレスを溜めたらしい。
 養老孟司氏にいわせると動物も人も脳をを除けば、ほぼ同じ構造をもつという。ならば人に起こることは猫にも 起こり得るだろう。
 一般に人がストレスを溜めると、筋肉が緊張し硬くなってくる。肩こりなどが代表的。さらに悪化すると流れるような動き、つまり筋肉の連動運動に支障を来す。
 要は、ぎこちない動きに変化し、ぶっかったり転んだりする。これを東洋医学では「肝気 鬱(かんきうつ)」と呼ぶ。
 ・・・この猫には毎日背骨の脇を中心に30分ほどマッサージをした。だいぶ んカクカクとした動きが改善される。もちろんお代は頂いてはいない。むしろドライの餌からモンプチに代えているので出費がかさむ(笑)。でも、とても気持ち良さそう。
 肝気鬱を避けるには、頭の中を「気持ちよく」することと、「肯定的」な行動をとることである。自分が取った行動に否定的になっては、迷いが生じ、責任も取れない。頭の中は否定的な行動を後悔し、そのことに囚われてしまう。
 身近の「さっぱりした人」の行動パターンを学習し、肝気鬱を避けたいものである。
学習できるかどかが人と動物の違いではなかろうか。

 

 

チャングムの誓いから思う

 『チャングムの誓い』はいわば韓国版大河ドラマです。
 BSで毎週木曜日10:00:から連載中です。その後1チャンネル、TBSで再放送しました。

 鍼灸、漢方の話がふんだんに出てきます。『冬ソナ』を発火点とする一連の韓ドラブーム。中でも異彩を放つのが『大長今』(邦名:チャングムの誓い)である。
異彩といっても、歴史に残る医女を扱ったという点や儒教国家の有り様がよくわかるという意味でのことあり、人物構成はお決まりのパターンを踏襲する。基本の1人−2人−多数は変わらない。主役が医女ソ・チャングム、準主役は怨念抱くチェ一族の賢女グミョンと、二人が淡い恋心の抱く武官ミン・ジョンホの二人。その3人との関わりから様々な人物が登場するという設定である。
 いわば純愛的三角関係という視点なら『冬ソナ』と何ら変わらない構成であるが…。
                     〜〜 中略 〜〜
 チャングムの生き様、とくに医女としての成長過程は、我々臨床家に幾つかの教訓を示す。まずは医療人としての心構えを挙げよう。
 ドラマでは師匠チャンドクを通し『料理の失敗は後口の悪さで終わるが、医術の失敗は人の命に関わる』と言わせている。不覚にもテレビの前に座して腕組みをしながら反省している自分自身がいるではないか。これには我ながら驚いた。また即断即決も戒めも説く。
 才女チャングムはとかく頭の回転が早い。脈診と2,3の問診で証を割り出す。
 そのため、ややもすると患者の生活習慣や食生活などを、情報源という意味で疎んじる壁をもつ。この手の失敗は優秀な臨床家ほど陥りやすいものだ。電光石火も悪くはないが、一旦引いて検証する習慣も肝要と心得る。
  最後に名医シン教授の言葉を送ろう。
 「医療に携わる者は聡明な人より深みある人になりなさい」。医療人の本質ここにあり。
 韓ドラはただ者ではない(笑)

○医道の日本誌8月号《特集・夏のエッセイ》 で記載される文章に準じ たものです。

 

 

儒教の核心が医学用語に

 

 不仁

 中医学では知覚麻痺(しびれ)を「不仁」という。つまり仁がないことだといっている。仁は儒教の核になる思想を集約した一語である。
 この場で仁の説明に入ると3年はかかりそうなので止めておく。
 ただし医学という、本来あるべき姿より限定された形で用いるときには、仁は「痛みを察する心」といった意味になる。そこでしびれを「自分の痛みすら感じない」という意味で不仁と呼ぶわけである。
 日常生活で「人の痛みを察する心」がないということは、ともなおさず人の気持ちを推し量る能力に欠けるということである。これは医学的不仁ではなく、日常的不仁である。それを古来日本では「仁は人なり」「仁徳は人徳なり」ゆえに「不仁は人徳なきをいうなり」という。
 自分にあっては素直でいたい、他にあっては無礼、粗暴でなきよう努めたいものである。

 

 

伝統医学的体質論&精神

●体質 気虚体質/陽虚体質/陰虚体質/痰飲体質/

●気持ち 血虚の精神構造

●症状の解説 脈が浮く(浮脈) 

●症状 肝気鬱のあらわれ方 

 

 

   疲労タイプ(気虚)
 気が足りなくなることによって起こる諸症状です。気は、生まれながらにもつ元気、呼吸より取り入れる清気、食物より取り入れる穀気などから作られます。
ちなみこの元気という言葉は江戸時代に医学用語から一般用語に転じます。それが現在、我々が使う「さぁ、元気を出して」というふうな使い方に繋がります。
 気が足りなくなると、まず何をするのもおっくうになります。しゃっきとできません。出不精になる感じでしょうか。姿勢では、胸を張った姿勢も続きません。決断力、行動力にも影響が出ます。デパートに靴を買いに行き、何時間も決まらなかったりします。
 気の不足は、それぞれ元気、清気、穀気と関連の深い腎、肺、脾胃の機能低下から起こることもありますが、運動不足などから展開するケースもあります。体を動かす絶対量などが不足すると、気が滞り、長い目で見ると上記臓腑の機能低下から、気の不足が形成されます。現代に多いケースです。

◆〔現れやすい症状〕 疲れやすい、だるい、動きたくない、動くと息切れ、汗が止まらない、風邪をひきやすい、風邪が治りにくい、声が小さい、夏バテをする、便がゆるい、食が細い、食後眠い、生あくび、筋力がない、運動するとすぐに筋肉痛。

◆〔かかりやすい病気〕 疲労症候群、感冒、慢性腰痛、胃腸障害、高温相が短い、慢性の下痢、習慣性流産、不正出血、生理がダラダラ続くなど。


◆(気をつけること) 激しい運動、過労、過度なダイエット、無理な計画、食べ過ぎ。 ただし適度な定期的運動はお勧めです。

◆(気虚に良い食品) とうもろこし、かぼちゃ、やまいも、なつめ、いわし、イモ、牛肉。


【ツボ】 中かん、気海 。深く呼吸する習慣をつけることも有効です。


 

 

   不安症タイプ(血虚)
 体の実体的栄養素である血の不足で起こる症候群です。よく寝不足や心労から起こります。パソコンなどで眼を使いすぎても血虚(けっきょ)を形成します。
 一度血虚が形成されると、治るまでに時間がかかります。また逆に血虚になると、ちょっとした物音で起きたり、起きているのか寝ているのかわからないくらいの浅い睡眠になります。すると血虚が益々強固になり、悪循環にはまります。これも現代病といえるかも知れません。
 このタイプの人は精神的には、不安感を強く感じます。ネガティブな思考に陥りやすくもなります。時間に遅れたらどうしょう?戸締まりをしたかしら?今の一言、言い過ぎたかしら?……。僕の友人のT子さんは、新幹線に乗るために、「遅れたどうしょう?途中何かあったらどうしょう?」と思い、必ず1時間前には駅に着くそうです。恐い夢も良く見ます。

◆ 〔現れやすい症状〕 しびれ、めまい、立ちくらみ、動悸、寝つきが悪い、夢が多い(悪夢)、顔色に血色がない、唇の色が薄い、爪の色薄い、爪がもろい、眼がかすむ、視力が落ちる、髪が抜ける、肌がカサつく、便が出にくい、月経周期が長い、月経量が少ない。

◆〔かかりやすい病気〕 眼病、不眠症、皮膚病、神経痛(知覚麻痺)、月経周期延長、不妊症、 頭昏、健忘、神経症など。

◆(避けたほうが良いこと) 睡眠不足、心労、過度なダイエット、長風呂。

◆(血虚に良い食べ物) ニンジン、ほうれん草、キャベツ、黒豆、枸杞の実、黒ゴマ、ひじき。


【ツボ】三陰交、公孫。 手足のイメトレなども有効です。深く深呼吸をしながら手のひら、足の裏が温かくなるイメージをします。


 

 

 

  冷え性タイプ(陽虚ー寒邪)
 気には陽気といって体を温める働きもあります。この働きが低下した状態を陽虚(ようきょ)といいます。陽虚は気虚の寒冷版と考えてよいでしょう。
 また寒邪(かんじゃ)は、外の冷えが体に影響を及ぼした状態です。昨今はエアコンなどの普及により、夏でも寒邪の影響を受けます。当院の患者さんにもおられますが、5月を過ぎてもコタツが離せないという人はこのタイプといってもよいでしょう。また別の患者さんは、大手スーパの生鮮売場で働いています。非常に管理の徹底したお店だそうで、お魚の鮮度を保つため、いつも冷え冷えしています。管理の徹底、この場合衛生面を考慮した温度管理ですが、魚のためであって、人の体に配慮していないのですね。

◆〔現れやすい症状〕 肩こり、腰痛、手足が冷たい、激しい痛み、痛みは冷えると悪化する、腰お尻が寒い、体が温まらない、顔が青白い、お小水の回数が多い、小水が透明、足腰がだるい。冷えると諸症状が悪化する。

◆〔かかりやすい病気〕 神経痛(疼痛)、膀胱炎、末梢循環障害(しもやけなど)、不眠症、痔、ぎっくり腰、肩こり、頭痛、不妊症(無排卵)、生理痛、腹痛。

◆(避けたほうが良いこと) 冷やす食品の過度な摂取、薄着、朝シャン。

◆(陽虚に良い食べもの) ニラ、ショウガ、ネギ、ピーマン、にんにく、栗、くるみ。

【ツボ】 神闕(しんけつ)、関元(かんげん)。



 

 

 

 

 

   ほてりタイプ(陰虚)
 陰虚(いんきょ)とは、単純化していえば、水分の保湿能力が低下した状態です。主症状はほてりと排泄物の少なさです。ほてりは更年期時に見られるようなホットフラッシュ、睡眠時の手のひら、足の裏のあつさです。排泄物が少ないとは、例えば尿量が少なく濃い、汗が少ない、便がコロコロ便などです。
このような状態は、とかく思考の集中がなくなります。頭の中に次々と
浮かんでは消えを繰り返します。それをそのまま口に出したら、機関銃のように言葉を発することになります。よく転んだり、人にぶっかったりもします。丁寧な日常生活が肝要ではないでしょうか?

◆〔現れやすい症状〕 暑がり、汗っかき、寝汗、冷たい物を好む、赤ら顔、便秘がち、お小水が濃い、せっかち、早口、早喰いなど。夏が嫌い、クーラ大好き、などの特徴も。

◆〔かかりやすい病気〕 不眠症、歯肉炎、頭痛、慢性便秘、糖尿病、高脂血症、肥満、自律神経失調症。ほか骨変形や炎症性疾患。

◆(避けたほうが良いこと) 辛い物や酒の過度な摂取、熱い風呂、。

◆(血虚に良い食べ物) ナス、トマト、れんこん、キュウリ、冬瓜、スイカ、緑豆、菊花。


【ツボ】復溜、関元。 熱状が強い時は曲池。



 水分過剰タイプ(痰湿の邪)
俗にいう水はけが悪い人です。消化能力の低い人は、総じて水分の代謝力も下がります(脾虚湿盛;ひきょしつせい)。まだ直接に尿量が少ない人、運動不足で体内の循環の悪い人も水分代謝が悪くなりやすいので気をつけましょう。

また、湿気の多い場所での生活なども、呼吸を通して水分を吸収することになります。とくに梅雨時期は要注意です。大量の雨が降った翌日に晴れた場合なども、水蒸気が下から上に向かうため、急性の水分過剰状態になります。体がおもだるくなったり、眩暈を起こしたりします。

◆〔現れやすい症状〕 背中に板が張り付くようだ、腰や肩に鉛を乗せているようだ、眩暈、食後胃が重い、体がおもだるい、むくみやすい、お小水が少ない、よく寝る、下痢や軟便、足が重いなど、お腹がプチャプチャ鳴る、雨の日に体のどこかが重い。

◆〔かかりやすい病気〕 高脂血症、肥満、目眩、子宮筋腫、頭重、肩痛、ガングリオン、胃腸障害、ムチウチ後遺症、神経痛後遺症、帯状疱疹後遺症、慢性腰痛。

◆(避けたほうが良いこと) カラスの行水、水分の過度な摂取、体を冷やすこと。

◆(血虚に良い食べ物) アズキ、カボチャ、昆布、もずく、ワカメ、はとむぎ、しじみ。


【ツボ】足三里、陰陵泉。 半身浴でゆっくりと発汗(ジワジワ発汗)も効果的です。

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 血虚の精神構造(女性の方は月経からみる弁証の項を参照してください)

  

少し専門的な話です。よく講習会などでこんな例えを使います。
横浜駅にはふたつの大きなデパートがあります。西の高島屋と東のそごうです。高島屋には今年流行のセーターが2万で売っています。そごうなら昨年の流行のセーターが半値の1万です。あなたならどちらのセーターを選びますか?

● 脾気虚の人は、その特徴が決断力のなさにあらわれます。優柔不断といっても良いでしょう。高島屋でセーターを取りながら買うかどうか決めかね、今度はそごうに行き、同じように迷います。左に行けば右が気になり、右に行けば左が気になります。お金があれば両方を買い、なければどちらも買わないで家路につきます。

● 肝気鬱の人の特徴は、その勝手な思い込みにあります。高島屋でセーターを手に取り、これは良いと決めてかかります。細かい分析など飛んでいます。家に帰り、冷静さを取り戻すと、失敗した嘆くのがオチです。翌日返品に行くかも知れません。

● 腎虚の人はどうでしょう。過去の経験則にこだわる癖があります。頑固といわれる所以です。私は高島屋でしか物を買わないと言いだし『何故なら昔は…』と始まります。臨機応変に欠けます。

● 血虚の人も面白い反応をします。まずは高島屋へ行き、買うかどうか思案します。ここまでは脾気虚の人と同じです。脾気虚の人はその後にそごうに回りますが、血虚の人は、買うべきか否か、あるいはそごうに行きべきか否かをその場で考えます。決して行動しません。ずっとその場で悩むだけです。車に例えると、前に進まずエンジンをふかしているだけです。行動しないと結論がでない場面にあたり、思考のみを優先させるきらいがあります。不安感が強く、とくに睡眠前などのひとり思考をしやすい場面で、この不安が顕著になります。結論の出ないことをあれこれ考えるという特徴もあります。「結論のあることを考えるのが学者、結論の出ないことを考えるのが哲学者、結論を考えてはいけないことを考えるのが宗教家」私の好きな言葉です。その意味では血虚の人は大いなる哲学者といえるでしょう。

 

 

 

 

 

  脈が浮く  

 鍼灸院に通った人ならわかると思いますが、鍼灸師の先生の中には必ず手首あたりの脈を取るひとがいます。私もそのひとりですが、あれは脈で体内の気血の状態を確かめているのですわーい(嬉しい顔)

 専門的には脈診と呼び、伝統的な診断方法のひとつです。

 たとえば寒気、頭痛の人がいます。

 これは「外の寒さが影響したものなのか?」、「体内の何か、たとえば温めようとする力(陽気)が足りないのか?」あるいは「何かが滞ったためのか?」と、私なら考えます。それにより治療方法が全く違ってくるからです。

 外の冷たい風の影響を受けたなら、脈は浮いてきます。寒さ小雨の影響を防ぐため、体内の気が、体表面上にどんどん集まってきますグッド(上向き矢印)グッド(上向き矢印)グッド(上向き矢印)。その結果、脈の浅い部分で、いつもより拍動の強さを感じることができます。これを脈が浮くというわけです。

 気には体を温めるという作用がありましたね。体表面上に気がたくさん集まるわけですから、そのぶん体表が熱くなってきますちっ(怒った顔)。この力で外の寒さに対抗しようとするわけです。自然の摂理には驚くばかりです。