臨床例から考える

DSCN0903.JPGこのコーナーは考えさせられた臨床例、珍しい臨床例、特徴的な臨床例などを書いています。

個人を特定できないように書いていますので、わかりずらいところがある場合はご了承くださいませ猫

 

 

この時期風邪ひきさんが多い

2017/12 この時期風邪をひいて来院される方が多い。 今日の方も感冒が主訴。 証でいえば「太陽中風証」、いわゆる風寒虚の状態。 散寒解表もするが、寧ろ調和営衛が主体となる治療が必要。 補気滋陰をしながら、それを表部に集まる形になる。 風邪だから邪を出すというほど単純なものではない。 どこまでの状態だと解表するか、大半の治療家は知らない。 感冒は治療の対象ではないと考えている限り、なかなか風邪の鍼灸治療は発展しないように思う。 今月も感冒の鍼灸治療をテーマの講演がある。 少しでも参加やの面白さを伝えられたら嬉しい😂

同級生が同じ症状

2017年10月 患者さんの中に時折教え子さんがいたり、塾の生徒さんがいたりします。 この間は面白いことに同級生のお二人が同じ症状を出しています。 共時性 左右の違いはありますが、2人とも足首痛。 しかし、原因は違いました。共時性ではない? ひとりは明らかな捻挫、しっかりとした外傷歴があり、そのため、持病の股関節痛まで再発しています。 証は離経の血も存在する血血熱から血気滞。 もうひとりは外邪が足首に侵入したケース。湿熱の邪が悪さしています。 ツボ、鍼の打ち方、響かせ方など病理が違えば、全て違います。 同じような痛みでもわ病理が異なれば治療方法が違ってくる。 これが伝統医学の持つ構造なのです。 、

お灸による瞬間脱力法

2017年10月 ひどい筋肉のこわばりで首が後ろに回らなくなった患者さんでした。 実に印象深い患者さんです。 理由は全身彫り物の方を始めて見たからです。 そちらに興味が行きがちにならないよう気を引き締めましょう。 まず、この症状には瞬間脱力方という方法を取りました。 瞬間脱力方とは筋肉に一時的な強い収縮状態にした後、瞬間に力を抜いてもらうことで、 一気に弛緩状態に持って行く技法です。 強いこわばり状態には著しい効果が期待できます。 これをお灸でやったわけです。 頚椎あるいは上部胸椎で一番凹んだところにお灸します。 じかに 直にお灸すると物凄く熱いでしょね。 そうすると筋肉は熱さに抗するため、緊張しますか?弛緩しますか? 当然、緊張しますね。 お灸の厚さなどものの1秒ほど、その後は筋肉は緊張しますか?弛緩しますか? 当然、今度は弛緩します。 すると一気に緩みます。 背骨のところを治療しているので、私は患者さんの背後にいるわけです。 この方、冒頭で話したように全身に彫りものが入ってます。 「熱いだろう、何するんじゃ、このヤロー」でした。 後ろを向かなかった首を180度近く回して私に叫びました。 終了です。

回数の少ない割に効果が出た例

この患者さんの治療は半年で6,7回くらいです。 月経を整えたいというご依頼でした。 45歳、女性、未婚。 所作が凛とされた女性です(文脈とは関係ないでしょう笑) 北関東から来られるのでそうそう来ることが出来ないため治療回数は少なくなりました。 初診時のE2は20後半、FSHは10を少し超えた程度。 BBTにおける排卵期の上昇曲線がトップまで5日ほどかかる。 他にもありますが、公開できる情報はこの程度でしょうか。 1診 肝気虚による不安感が強かったので、そこを治療して腎虚の進行を抑える。 2〜5診 腎の陽気を上げること腎精を益すことに終始する。 E2は30の後半、FSHは7の後半、排卵期上昇曲線は上がりきるまでまだ4日ほどかかるが、予想以上に効果が上がる。 ※以前から感じていたことだか、婦人科においては不安なり、ストレスなりを先に処理出来れば、思いのほか治療がうまくいく。

胃腸型感冒

最近感染で胃腸炎的な症状が出ることを胃腸型感冒という。 伝統医学ではこれに相当するものに風寒直中(フウカンジキチュウ)がある。 風寒の邪気が口から入り胃まで到達した状態である。 お腹の冷感部でかつ痛みがある場所に直にお灸を据える。※跡を残さないのでご安心を(笑) その間、合谷穴などで衛気を鼓舞する。軽いものならこれで症状が改善する。 風寒直中の患者さんはそう多くないが年間で10〜20例ぐらいは診るだろうか。 一般に感冒で鍼灸にかかろうとする発想がないでしょう(大笑) 最近の例だと、上記の方法に至陰のお灸を加えた。直中に加え、下肢冷感が顕著だったからである。 今時はこの手の感冒も増えるので…夏場の暴飲暴食などで胃腸が機能レベルが低下している方が少なくない。 くれぐれも自重して下さいませ。

腱鞘炎

2017/10 8年ぶりに来院した患者さん。 前回は腰痛。今回は腱鞘炎らしき症状。 71歳、女性、家庭主婦。 主訴 右手中指付け根から手掌中央部かけて痛み出す。病歴は約3ヶ月くらい。 症状 右手の中指付け根の中央部が著明な圧痛、拒按。中指を反らすと痛みは増悪。 使わない状態ではわずかに痛む程度。数日間安静を保つとかなりな痛みは軽減する。 考察 専門的なところは割愛するが、他の症状から腎陰虚が読み取れる。 腎陰虚になると体全体、部分を問わず、保湿力が著しく減少する。 皮膚の潤いが低下するだけではなく、実に筋肉からも水分が抜けるようになる。 伸び縮みの悪い筋に変質しまう、と考えれば分かりやすい。 特に腎陰虚は更年期前後のホルモン失調、E 2 減少時からから増悪しやすく、 さらに家庭主婦のように部分、たとえば手首のみ酷使するなどの傾向があれば、 変質した筋に負荷をかけることになるので、容易に腱鞘炎様の痛みを起こすことになる。 治療 陰液を補うツボを刺した後に患部の鍼。固物通しの要領で、硬い部分に届いたら小さく小さく捻鍼を繰り返す。 鍼先に柔らかさを感じてきたら終了。 痛み軽減、なかゆを反っても痛みはかなり消失。 腱鞘炎は1、2回で治ることはないが、これを繰り返せば、確実に快方にも買うだろう。 手首あたりの骨の変形があれば手こずることもあるが、今回はそれは少なそうなのでかなり早い時期に痛みは無くなると思う。

 

腱鞘炎.jpg

急性胃炎

2016/6

数時間前から急性の胃の痛み。

食事との連動は薄い。

元より憩室のある方。

こういう時はまず痛みを取ることが優先される。

梁丘に反応がないので、裏内庭に灸。

滑肉門に反応、滑肉門と水平位の手陽明経のに刺鍼。

2時間で治まるだろう。

 

 

 

2011年1月 疾患別来院数

「鍼灸院にかかったことがありません。私の状態は治療の適応範囲でしょうか?」というご質問を数件頂きました。そこで2011年1月に実際に行った治療から、すべての主訴を割り出しました。ご参考にしてください。

○腰痛

1月全体の治療回数の1/4近くの22.1%が腰痛の治療でした。思った以上に多い気がします。そのうち3割が急性腰痛、7割が慢性の腰痛です。診断が確定しているケースでは脊柱管狭窄症が最も多く、ついで椎間板ヘルニア、変形性腰椎症でした。

 

○不妊症と妊娠後のアフターケーアー

妊娠前後を合わせ、1月全体の18.0%は妊娠に関わる治療でした。そのうち55.0%の方が不妊症で、残り45.0%の方がその後の安胎の治療です。安胎の治療とは過去に流産歴などがある方などに妊娠の安定状態を保持するために行う治療のことです。悪阻の処置なども含めました。また、不妊治療のうち90%以上の方が不妊外来(病院)と併用なさっています。

 

○病後のアフターケアー

体調管理の一環ですが、過去に何か大病を患い、その再発防止を目的とするケースが大半です。癌が最も多く、ついで脳梗塞、腰痛、潰瘍性大腸炎の順でした。全体の11.2%を占めます。癌は乳癌、大腸癌、胃癌でほぼ90%を超えています。

 

○膝痛

変形を中心に9.0%が膝の治療です。少数ですが急性の靭帯損傷の方もおられます。

 

○頚痛

ストレートネック、頚椎症、鞭打ち症などが主で、7.7%が頸にまつわるケースでした。近年ストレートネックの方が増えている感じがしています。

 

○関節周囲炎

いわゆる五十肩ですが、7.2%を占めます。大半の方が病院の紹介です。急性期は痛みを取ることに主眼を置きますが、慢性化したケースでの来院もあり、気長な治療が必要です。

 

2011年1月は上記の疾患で約75%です。以下複数(2〜9回)までの治療した疾患を多い順に列記します。

○足底痛

○坐骨神経痛

○腱鞘炎

○癲癇

○突発性難聴

○痩身

○更年期症状

○肩こり

○リウマチ様関節炎

○頭痛

○鬱病

○潰瘍性大腸炎

○動悸

○不眠

○胸痛

○腹痛

○手のしびれ

○外痔

○アトピー性皮膚炎

○下痢

○背部痛

○血糖値の下降依頼

 

このようなデーターは定期的に提示するつもりです。

ニューヨークからの手紙

2015/12

昨今はクローバルな世界。。。。。

以前にもニューヨーク在住の中医師の女医さんから患者さんの依頼を受けたことがあります。

シンガポールの中医師の先生に患者さんをご紹介したこともあります。

今回は突然のニューヨークからのお手紙。

それまで治療していた患者さんさんからプレゼント

お礼と近況報告。

このような手紙は治療者冥利に尽きます。素直に嬉しいものです。

 

この患者さんは仕事のきつさやプライベートな悩み、目標の喪失などで・・・・

伝統医学でいう肝気鬱に・・・・・

簡単にいえばストレスにより筋の収縮病理および疼痛閾値の低下があらわれています。

精神的にも「ゆ・と・り」がない。

眉間に皺を寄せないでよ・・・美人ちゃん、という感じでしょうか。

肝気鬱の配穴を組み、色々話をしているうちに徐々に肝気鬱が取れて来ました。

人それぞれには波があり、良い時も悪い時も、楽しい時も、つらい時もあります。

流れを食い止めるような生き方も悪くはありませんが、疲れます。

また激流に逆らうには心身ともにエネルギーが充満していないと臨めません。

「流れに任しながら、力を抜く」という生き方も悪くはないものです。

心を放すとゆ・と・りが生まれます。

ニューヨークでの生活が楽しそうで何よりでした。

 

 

 

 

 

 

 

突然の知覚異常

2015/11

臀部から大腿後側の知覚異常。

本人いわく『変な感覚』とのこと。

同側腰部に痛みもあることから腰椎異常による坐骨神経痛でしょう。

それはそうなのですが・・・・

この場合のキーは血虚

乾燥と内熱による吹き出物が最初。

痒くて眠れない日が続きます。

治療当日は貧血的な眩暈で、右に傾いて歩いてしまいます。

※寝ていないことで血の消耗および気血生産力の低下

元々右膝に靭帯断裂があり、周囲の筋肉でそれをカーバーしていた経歴がある(筋肉に力を入れるため、左側より気血が必要になる)。

そこで気血を不足すると、最初に必要量をもらえない右側の臀部〜大腿部にかけて、気血低下の知覚異常が現れたものと判断しました。

治療は早急に気血を補います。

一度ではちょっと難しいですが、数回で落ち着くと思います。

 

 

 

 

陰部神経痛

2015/11

陰部神経痛はなかなか完治といかない厄介な疾患。

この患者さんも数か月痛みがないこともあった。

しかし、家庭の諸事情で悪化。

精神的ストレスが悪化要因となる。

また、肛門部の圧迫も刺激要因となる。

今回この二つをもろに被る。

こうなると鎮痛剤は無効。

当院まで3時間かかる故、週1回の治療が限界。

活血を主体にストレスを取る。

2、3回で元の状態に戻るが・・・・

家族を因としたストレスはそうやすやすと心の切り替えができないだろう。

ならば治療の第一義は活血し、患部の循環を取り戻すことだろう。

 

 

 

 

何とか安定

2015/11

医療関係のお仕事の方。

一応の病名は過敏性腸症候群。

昨年夏より慢性前立腺炎。

頻便、腹痛、肛門痛が出現。

痛みが現れると過緊張状態から動けなくなる。

 

まず小腸気滞から始める。

様子を見ながら徐々に肝気鬱の治療も織り込む。

クローン病、潰瘍性大腸炎はないだろうとのこと。

肛門痛は陰部神経近くに鍼を届かせる。

色々お話しながら少しづつ職場復帰を目指す。

お疲れの際は腎虚に対処。

〇この例は本人の医学知識が高く、本人の意向を最大限組みながら治療を組み立てる。

それが肝気鬱を取ることにも繋がる。

大きな弁証より、その場の最大のことをする、という方針で功を奏した珍しいケースである。

 

 

 

予想外の妊娠

患者は39歳。

10年以上見ているが、そのほとんどが虚労(疲労症候群)の治療。

体力、消化力が著しくない上に、ダブルワークで夜中も仕事。

ベッドに入ると問診前に寝る。

いつも脾腎を補うことから治療する。

その甲斐があった否かはわからないが、

結婚後すぐにご懐妊。

現在16週に入る。

おめでとう。

 

 

 

反り越しの患者さん

2015/8

すべり症の患者さんですが、ここまで反り越しの方も珍しいです。

仰向けの際などには、腰とベッドの間に私の手がスポッと入ってしまいます。

概してこういう方は脊柱起立筋が硬い。

このケースなどは起立筋を緩めながら、適時疏肝、活血を加えます。

奇穴・の硬さが気になります。

潜在的血の指標になることもありますね。

このケースはここの読み方が決め手です。

 

 

 

涙が止まらない

2015/6

子育てしながら2時間の通勤をこなす患者さん。

勤務先までの通勤時間が2時間近く、神奈川から東京をまたいで埼玉まで。

毎日の生活がやっとやっとという感じです。

 

いつもは気丈に振る舞われるのですが・・・

今日は、泣いてしまう。

サポートしてくれた同僚がやめてしまうらしい。

これで緊張の糸が切れたのだろう。

涙が止まらない。

本人いわく、悲しいわけではないが涙が止まらない。

 

〇心気の低下すると、気のものを貯める働き(固摂作用)が著しく落ち、悲しくないのに涙が止まらないことは良くあります。

心の病証なので不安はありますが、悲しいわけではありません。

現に治療中、私のつまらないギャグに笑いながら涙は出ています。

 

 

 

 

 

心肥大

2015/5

ここまで大きな心肥大の方も早々は来られません。

心房細動もあります。

いつ狭心症を起こしても良い渋滞でしょう。

 

今回は長歩きの後、還流障害を起こし(いままでもあったとおもうのですが・・・)、この疾患ならでは下肢の浮腫が見られます。足背までむくんでいます。

 

なかなか治療は容易ではありませんが・・・・

おまけに、浮腫部のうっ滞性皮膚炎あるいは局限性神経炎を思わす症状が・・・

 

これは痛そう、ただ急速に還流を良くすると、血栓の可能性も・・・

 

なかなか難治な治療でした。活血化に補気を少し加えながら、患部の清熱も少し。

 

熱だけは急速に取れましたが・・・これからです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

多汗症

2015/4

35歳、女性

主訴は多汗症、足の裏に汗をかき、日に何回も靴下を換えなければなりません。

意外に多汗症の方は多いものです。

湿度が高いことも悪化条件ですが、原因は別です。

この方の場合、脾胃湿熱にカテゴリー化されました。

元来消化器が弱いところへ、多忙、ストレスが重なり、

水分代謝に影響したケースです。

かなりうまく行き2回で落ちついてきました。

普通はもっとかかります。

臭いに対して過敏になる精神状態がなかったのが早期に回復した要因と考えられます。

よかったです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

早発閉経

30代半ばの女子。

D3のFSHが上がり続けて29を超える。


E2の減少もあるなら補腎益精が基本。


SH上昇のみなら肝の疏泄失調を加味。時に血オで新血ができないことも ...

 

詳細は省くが、このケースでは腎精消耗より、血の生成不足が著しい。

 

新血が造れないので、精に転化できない。

 

不安は心血が不足しやすい。

 

睡眠不足なら心肝の血不足、

 

脾胃を立て直し、気血を増やすという手もなくはない。

 

配穴は急性なら配当する腹部に集約、慢性なら全身に拡散。

 

何とかFSH上昇を食い止め下げに転じた、27ちょっとだが・・・・。


もう少し下がったらE2を上げる方向に舵を切る。

 

後はニコッとする。

 

 

 

 

 

膝痛

2014/11

膝痛の患者さん。

 

元々の変形の上に、膝をひねり来院。

ほぼ11年間休みなしの生活。

ご苦労様です。

 

予想では5回ほどかかるでしょう。

今日は膝の位置の矯正がメイン。

治療後、痛みが半減されたので、この方向で間違いないと思います。

 

もう少し寝てほしい、休んでほしいのですが、ご本人が一番自覚されています。

人それぞれ、お役割がありますので、正論だけ吐くわけにもゆかず、なかなか厳しいところです。

ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

眠らない街の住人とは大変なものですね。

 

五十肩

2014/11

かなり難治に見える関節周囲炎(五十肩)。

夜間痛がひどく、まだ急性期です。

全体を見ると筋肉繊維の発達しているところと、痩せているところのバランスが悪い。

頸椎処置で肩から発汗させる。

その後、火針・・・・・。

 

初診の方なので何とか痛みだけは除去し、安眠できるようにして差し上げたい。

可動域の改善はその後に考えよう。

 

 

 

 

 

 

 

(注)この写真はご本人とは関係ありません。

 

 

 

 

足底痛

2014/11

見た目にも老化が著しいおばあちゃん。

年より10歳は老けて見えます。

 

主訴は 足底が痛く歩けない。

胃下垂もひどく、骨盤内に入り込んでいます。

ちょっと圧が加われば、脊椎の圧迫骨折でもしそうな気配。

右尺脈がかなり重度の軟脈

これは命門の衰微といって、かなりの生命活動能力の低下時に見られる脈です。

 

証は腎陽虚から陰陽陽虚に入っています。

 

足底痛は少し良くなりましたが、

その後、滋陰のツボに鍼し、お灸も多用し、命門の衰退に対処しました。

涙目(なみだめ)

2014/11

涙目を主訴に鍼灸院を訪れる方はそう多くはありません。

大きく、陰虚型、熱型、気虚型に大別します。

 

この患者さんは詳細は省きますが、

あることが続き非常に疲れ、

時々あった涙目が恒常的に起こるようになった例です。

朝だけあった涙目がほぼ一日中起るようになりました。

 

衛気虚と判断し、治療しました。

1年前からの悪化していましたが、一度の治療で涙目の起こる頻度が半減しました。

学ぶことが多い臨床例でした。

 

ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

ストレス腰痛

2014/8

過食と拒食を繰り返す患者さん。

今回はストレス性腰痛。

いや〜な気持ちと腰が連動します。

少なくない症状です。

気持ちが緊張、イライラなどに動くと筋肉は緊張します。

つまり滑らかな動きに支障を来します。

一般には肩こりや首に凝りや痛みとなりやすいのですが、

元来腰の使用頻度が高かったり、立ち仕事だったりすると腰痛になることもあるのです。

★ 『ストレスはその人が持つウィークポイントにあらわれる』と記憶してください。

 

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極端な頻尿

2014/5

昼間30分毎にお小水。陰部の違和感もある。

膀胱炎だと思い、泌尿器科へ・・・・

異常なし(正確には細菌感染ではない・・・だと思われる)

八味丸を処方される。

経過と症状:昼間旧友に会い、ワインを飲む。のぼせて、その後頻尿に。

尿が濃い、夜間尿は1回(いつもと変わらず)

証:湿熱内蘊。お酒による湿熱の邪と旧友に会った高揚感が重なり、一種の興奮状態となる。それが神に影響し、過ぎた膀胱の活動現象を生んだものと判断する。排尿時の違和感はお酒による尿が濃くなったために起こる。

 

 

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2014/5/10

良く見られる臨床は、月経時の痛みや違和感。

しかし、この例は月経時以上に排卵時に違和感が出る。

33歳/女性。

主訴は排卵時の下腹部痛および眩暈である。

以前に月経時の失神の例を診たが、それ以来に希少な臨床例であった。

排卵時は、月経時とともに肝の気を動かす働き(疏泄)が重要になる。

この働きが正常を逸すると、通常の排卵時期のズレという形で現れる。

このケースでは、元よりこの働きが弱いため、排卵という働きに気を費やした分、ほかの部位の気を動かすことが疎かになる。それが頭部に気を送れない理由、つまり眩暈を起こした原因と考えられる。

例えれば、この方の肝は弱く10の気を動かす力しかない(イメージ10馬力の肝パワー)。排卵という作業が加わったことで11の気を動かさなければならないとき、元より10しかないので、どこかの部位が疎かになる。それが頭部というふうに見たわけである。

したがって証は肝気虚とした。

 

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風変わりな急性腰痛

2014/4/11

29歳/女性。

この患者さんは高校時代に腰椎の分離症を経験。

以来数年に一度、急性腰痛になり、脚に力が入らず、動けなくなる。

多少の側弯症もあり。

最近はこの頻度が近くなり、半年~数か月に一度急性腰痛があらわれる。

この腰痛自体は中医でいう血オ(入絡血オ)である。

ただ、その発生条件が変わっている。

よく見られるタイプは気虚、気血両虚、腎虚などから血オに展開するケース。いうなれば疲労がたまり、元来のすべり症があらわれるタイプである。

この方の場合、仕事上に時間がない、ストレスがたまるなどの条件から、食事量が増えるあるいは早食いになると急性腰痛が起こる。中医的解釈なら肝胃鬱熱から血オに展開する。

胃熱ー食量増加ー便量増加あるいは便秘ー腰痛という過程を取る。

すると入浴しても、寝ても疲労が取れず、動けなくなる。側彎もひどくなる。

熱による疲労なので3日間だけ夕食時に炭水化物を抜いてもらい、キュウリとトマトだけ(熱を取りやすい野菜)にしてもらう。ほぼ疲労感は取れる。

腰痛も熱と血オを取る。治療後7割方改善。

あらためて人の体の連動性を意識した例であった。

 

 

 

 

冷えの塊りが・・・

2014/2/20

今日は珍しい臨床がありました。

寒凝気滞(冷えが経絡に入ること)の肩こり〜頚部痛の患者さん。

寒凝気滞自身は珍しいものでもなく、ごく日常的に見られる病理です。

舒筋活絡(筋肉を弛緩させること)の目的で左の陽陵泉というツボを触ると・・・

ツボの中に冷たい少しブヨッ射手座とした塊りを感じました。

ここまではっきり知覚できることは珍しいです。

ちなみに反対側の陽陵泉にはこの現象はありません。

そこで塊りのある側(左側)のみに冷えが侵入したものと判断し、

左だけ痛むのですか?と尋ねました。

ドンピシャリ・・・その通りというお答えです。

とても珍しい現象でした。

 

胆病

2014/2/6

今日初めての体験をした。
といいますか、古典の条文と寸分違わない患者さんに出会う。

《霊枢・邪気臓腑病刑》に『胆病む者は、善く太息し、口苦く、宿汁を嘔し、心下澹澹として、人のまさに之に捕まらんとするを恐る。介介然して、数々唾するは足の少陽の本末にある。亦其の脈の陥下する者を視て之に灸す。其の寒熱する者は陽陵泉を取る』という下りがある。

太息、口苦、胆汁は吐かないが強い悪心、心下を指して落ち着かない感じがするという。誰かに追われるている感じもするという。喉の異物感、多唾もある。

やっぱり古典はすごいわなぁ〜、とあらためて思いました。


吐法の鍼灸治療

2014/1/27

鍼灸治療には大きく瀉法と補法があります。

そのうち瀉法とは簡単にいえば余分なものを取り除くこと。

熱があれば清熱、血オがあれば活血化オとなります。

今回は吐法を試みました。

吐法は吐かせること。

吐法は痰飲という病理にのときに用います。

内関、陽陵泉に後、数穴足しました。

治療後に吐いてもらうなんて、普通の患者さんには到底理解できないと思い、やったことがありません。

この方は身内のような方(お弟子さん)なのでこの方法をとりました。

かつ心理的に誘導することは行けないと思い、その趣旨を告げませんでした。

治療後気持ち悪くなり、吐き気を催しましたが、吐くまでに至りませんでした。

吐くということに抵抗があったようです。

吐きたくないと我慢したようです。

しっかり「吐きたくなったら、吐いてください」と告げるべきでした。

吐いたら今の症状が劇的に改善したでしょう。

治療後は・・・・

脈は弦数⇒滑数に(快方に向かう)

舌苔は膩苔⇒滑苔(快方に向かう)

その後の宴会の帰りにはかなり全体の倦怠感が改善していました。

悪い師匠ですね(笑)