中医鍼灸は患者さんの話しを聞いたり、お身体を見たり、触ったりして弁証(病の位置と状態)を立て、それに見合った治療法に沿って治療をしていきます。しかし時にはいくら詳しくお話を聞いても弁証が絞りきれない時があります。そんな時は「○○とは?」と、各弁証の理論やイメージから逆算して証を確定していく事があります。(以前上げた便秘で具体例を挙げると「脾肺気虚の便秘とは?脾腎陽虚の便秘とは?同じ"脾"が付くけど脾肺気虚は疲労してる感じだな。脾腎揚虚は冷えがある感じかな。」とイメージしながら患者さんの症状や身体の状態を照らし合わせる感じです)
これは日常生活でも使える事です。先日、タレントの伊集院光さんが子供電話相談室に出演していた時に相談者の子供から「良い人生と悪い人生って何?」と聞かれたそうです。子供は時々大人が驚く程の鋭い質問をしますよね。私だったら子供には理解できない難しい言葉を使ってお茶を濁して逃げ切ります(笑)
さて、伊集院さんの答えはというと「初めての絵本は最後まで読まないと面白い絵本かそうでは無いか分からないよね。人生もそういうものだよ。」と答えていました。確かに道の途中ではまだ良い人生だったか決められませんよね。この先逆転満塁ホームランを打つかもしれないし逆に打たれるかもしれません。しかし「良い人生とは?」というゴールから逆算すれば、数ある選択肢の中で進むべき道が見つかると思います。それがたとえ間違いだったとしても大きく逸れたりもしないと思います。何だか話のスケールが大きくなってしまいましたが(><)治療の考え方が色々な所で使えるんだなと思えた瞬間でした。
研修生 大久保
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