鼻がつまる

こんにちは!研修生の大久保です。

さて、寒くなってくると鼻水も出てきますが、鼻がつまって息がしにくくなる方も少なくないと

思います。今回はそんな「鼻づまり」についてお話ししていきますあr。

 

中医学書では「鼻塞」や「鼻堵」と言われ(どう読むか調べたのですが、見当たりませんでした)

一般的には寒が原因で様々な経路から鼻に症状を出すようです。それではご自身が鼻づまりになった

時を思い出しながら症状を見ていきましょう!

 

1.風寒タイプ

 発作性で鼻水を伴う 悪寒発熱 無汗

 ※風邪のひき始めによくなるタイプですね。

 

2.風熱タイプ

 発作性の強い鼻づまり 黄色い鼻水や痰 頭痛

 ※風熱の邪や風寒の邪が体内に入り化熱することで発症します。

 

3.肺経鬱熱タイプ

 長く続く鼻づまり 黄色い鼻水 喉が渇く 便秘

 ※肺に熱が滞留し、津液を損傷した影響が呼吸器に出ます。

 

4.肝胆湿熱タイプ

 慢性的な鼻づまり 臭いのある濃い鼻水 口が粘っこい お腹が張る

 ※味付けの濃い食べ物やアルコール、湿邪による熱が鼻で悪さをします。

 

5.肺腎陰虚タイプ

 長く続く鼻づまり から咳 陰疼痛 声がれ

 ※体内の水分(津液)が損傷し、鼻に症状が現れる。

 

6.気滞血おタイプ

 慢性的な鼻づまり 嗅覚異常 鼻水は少ない

 ※外邪や内邪が身体に長く留まり、気血の流れが悪くなり鼻に症状が出る。

 

いかがだったでしょうか。今ではめっきり出なくなりましたが、週末によく仲の良い先輩と

飲みに行った次の日は鼻がつまっていた事を思い出し、4の肝胆湿熱が原因だなと納得が

いきました。

 

研修生 大久保昌哉

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婦人科研究会(2021)

さくら堂とは少し離れた話題となるのですが、金子院長が講師を務める「三旗塾婦人科研究会」。

2021年7月から開始し、月に1回の講義を開催しておりました。そして12月12日(日)に年内の講義を終了いたしました。

 

東洋医学的な子宮(ここでは卵巣も含む)のはたらきなどの総論からスタートし、今回は五臓六腑の失調によってどのような症状が見られるかなどの各論に展開していきました。

 

総勢25名のメンバーで研鑚を進めております。

 

わたくし杉本は事務局を務めております。参加者の皆さま・そして講師の院長に快適に講義時間を過ごしていただくよう努めているのですが、今回はマイクトラブルが生じてしまい反省…。

zoomって難しい。

反省を生かして来年はさらによい時間に出来るよう頑張っていきたいと思います!

 

(講義中の写真)

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スタッフ 杉本


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つわりが辛い方へ

妊娠された患者様から「つわりがつらいので動けない」というキャンセルの連絡が続く。

本日も10週目前の患者様からご連絡をいただいた。

つわりは早ければ妊娠4週頃から出現し、一般的には10週目ごろにピークを迎える。そして11週頃に落ち着くのが一般的である。出現する「つわり」は個人差があり、「たべづわり」・「吐きづわり」はじめ「臭いつわり」・「よだれづわり」・「眠りづわり」などが出現する。水分が取れない・嘔吐がひどい・5%以上の体重減少は「悪阻」とみなされ注意が必要であるが、「つわり」は赤ちゃんが健康に育っているサインと認識していただきたい。


●東洋医学的な「妊娠中の子宮の状態」について

子宮は主に「栄養物質(東洋医学用語では血)」・「エネルギー物質(東洋医学上の気)」が同等に存在されているとされる。妊娠初期においては赤ちゃんが組織をどんどん作りだすために絶え間なく変化を繰り返していく段階である。つまり、「栄養物質」よりも「エネルギー物質(気の気化作用という)」の方が必要とされる段階なのである。ゆえに子宮内において「血」<「気」の状態となる。

 「気」・「血」はいずれも「内臓(五臓)」⇒「経絡(気血の運行ルート)」⇒「子宮」のルートで供給されている。


 ●東洋医学的な「つわり」の解説

妊娠時(特に初期)には子宮内のエネルギー物質(気)が余剰な状態となっている。体外で排出するのは月経中であれば可能であるが、妊娠中は流産となってしまうため難しい。ではどうなるか?

先の「五臓」⇒「経絡(気血の運行ルート)」⇒「子宮」のルートを逆行し、

「子宮」⇒「経絡(気血の運行ルート)」⇒「五臓」のルートを余剰な気は辿っていきます。

主な「五臓」は「脾(胃)」「肝」「腎」となるのですが、どこに作用するかによって出現するつわりが異なってきます。(ちなみに…「脾(胃)」は消化器・「肝」は栄養物質の貯蔵・「腎」は生殖に密接に関与されているとされています)


●余剰な気が胃に到達すると?
胃は本来食物を消化して腸へと下降させていくことがはたらきとされます。下向きのはたらきに対して上向きの余剰な気が加わることで、お腹の膨満感や胃もたれといった症状を出現します。さらに花ひどいケース(余剰な気が過度な場合)、上逆症状として悪心嘔吐が出現し、ひどいケースでは水を吐くといった症状となるのです。

●どうしても治療に来れない場合には?

つわりがつらくて治療にくることができない場合にはセルフケアでツボにお灸をしていただけるだけでも身体の状態が変わってきます。代表的なツボとしては「内関(ないかん)」が挙げられます。

「車酔いには内関を押すといい」と言われておりますが、中医書でも「和胃(胃の調子を整える」との記載も見受けられているのです。つらくて我慢できない方はぜひご自宅でお試しください。

 

※内関は「手首から指三本下」・「腱と腱の間」になります。

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(「肝」・「腎」に余剰な気が到達したケースの紹介は別の機会に…)

 

スタッフ 杉本

 

◎参考文献

「実用中医婦科学」

「病気がみえる 婦人科」 メディックメディア

「病気がみえる 産科」 メディックメディア

 

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夜間多尿

こんにちは!大河ドラマの主人公が白髪になると「そろそろ年末かぁ」と思ってしまう

研修生の大久保です。

 

さて、寒くなると夜のトイレの回数が増えがちですよね。一般的に『夜間多尿』とは

夜間3回以上のトイレや一日の尿量1/4を超えるもの。重い場合は一日の半分以上の

量を夜に排出することをいうそうです。弁証は“腎陽虚”や“脾腎陽虚”となります。

 

「じゃあ私はそのどちらかなんだぁ」となりがちですが、ちょっとお待ちください!

もともと夜は陰陽バランスでいうと陰が強い時間帯です。寒い季節は特に強くなります。

暑い季節と変わらない水分量の食事を摂っていれば寝る時間になっても体外へ排出されて

いない可能性もあります。また、私たちの中にある“気”には身体を温める作用をあります

ので、気虚が強くなっている可能性もありますね。

 

まずは規則正しい生活で気を補い、食事の水分量に気をつけ、身体が冷えていそうなら腹巻き

などで身体を温めてみてはいかかでしょうか。それでも改善されない場合はそもそも夜間尿では

なく、不眠などが原因の場合もあります。長く夜間多尿でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

 

 

研修生 大久保昌哉

※新着時期を過ぎると左サイドバー《みんなでブログ》に収められています。

 

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妊娠中に体が痒くなる

妊娠30週の患者様。

以前まで皮膚をかきむしったような跡があるが、今回は皮膚に状態が落ち着いていた。

来院の際には「かゆみ」を主訴として訴えられておらず季節も秋(秋は乾燥の季節とされ皮膚トラブルが多い)、特に深く考えていなかったが、「中医書」で「妊娠掻痒(にんしんそうよう)」という記載を見つけた。当時どのような状態であったのか、反省の意味も込めて考えていきたい。

 

●妊娠掻痒(にんしんそうよう)とは?

妊娠掻痒とは妊娠期間に出現し、皮膚の発疹や皮膚をきたくてたまらなくなる状態を指す。

似たような症状として、「皮膚掻痒」があるが「妊娠掻痒」とは分類されている。

※ちなみに…「皮膚掻痒」の原因としては、@熱(炎症)・A栄養不足・B保湿不足(乾燥)・C気候(高温・多湿・寒冷)などが挙げられている)

 

●本事例における妊娠掻痒の一考察

本事例における患者様の特徴としては、典型的な血虚タイプ(栄養レベルが低い)であった。

体内に保有されている血液の貯蔵されている量が少なかったため、子宮(ここでは東洋医学的なものを指す)のはたらきの特徴として「経量は少ない」「月経は2〜3日で終了」「AMHが低い」という特徴を有していた。

次に子宮内に視点を移したい。妊娠中期では胎児は発育のために母体からの栄養が必要とされる段階である。もともとの血虚体質に加え、母体から胎児への栄養供給のために、皮膚を滋養することが出来ず皮膚の痒みが出現したものと考察する。(さらに展開すると秋で乾燥の季節であったため、「滋養不足」+「乾燥」状態となっていたと思います。)

 

●妊娠掻痒の東洋医学的分類

中医書に戻ると大きく2パターンに分類されている。

@「血虚風燥(けっきょそうよう)妊娠掻痒」・A「肝胆湿熱(かんたんしつねつ)妊娠掻痒」

本事例は典型的な@血虚風燥妊娠掻痒のケースであったと思われる。その他出現する症状としては、「顔色は血色が悪い」・「動悸」・「眠れない」・「眩暈」「目がチカチカする」というが挙げられていた。

 

振り返って考えてみると、もともとの体質が妊娠中の諸症状として出現することが多く、中医書ってすごいなと感じました。Aの解説は別の機会に…。

 

スタッフ 杉本

 

◎参考文献

「中医症状鑑別診断学」 人民衛生出版社

「中医基本用語辞典」 東洋学術出版社

「漢方用語大辞典」 燎原出版社

 

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胃に関わる「つわり」の東洋医学的分類

先日、つわりについての解説を行った。

「生理時」には子宮から排出される気が「妊娠」によって排出することが出来なくなる。ゆえに出口を見失った気は運行ルートを逆上し、胃に到達した場合に食べづわりが起こる。つまり妊娠初期においては、「臓腑」⇒「経絡(気血の運行ルート)」⇒「子宮のルート」が、「子宮」⇒「経絡」⇒「臓腑」となるのである。

 

ふと思ったがもともとの体質によって、出現する症状は変わってくるのであろうか?

胃は「下向き」のはたらくのが正常であり、妊娠時は気が「上逆」するとされている。

つまり「胃」⇒気⇐「子宮」というバッティングした状態である。もともと消化器が弱い体質であれば、気を下降させる力が弱いため、子宮からの気が上逆しやすいのではなかろうか?

その他、胃の状態によって悪心嘔吐の状況・程度・吐き出される内容物も違うのではないかと気になり始めたので中医書を引いてみる。中医書には「妊娠嘔吐」という記載があり、「胃」の機能低下から派生するものは4つ記載されていたので、以下東洋医学的な胃のはたらきを含めて「妊娠嘔吐」について解説を行っていきたい。

 

●妊娠嘔吐について

つわり・悪阻については中医書では「妊娠嘔吐」と定義されている。「吐き気」・「嘔吐」・「臭いづわり」・「食べるとすぐ吐く」などが症状として挙げられる。一般的には妊娠初期に見られ軽度であれば8〜12週で自然に消失するが、重度であれば頻繁に嘔吐し、食べることができないといった症状が出現する。

 

●「胃」のはたらき・機能低下について

おもなはたらくとして、@飲食物の初歩的な消化(受納・腐熟)を行い、A小腸におくること(降濁)である。

口から入った飲食物を受け止め、その後受け取った飲食物をドロドロの粥状に溶かしている。消化を終えた飲食物はひとつ残らず小腸へ輸送される。

胃の機能低下としては、初期消化機能の低下・飲食物を輸送する働きが弱まる、といった症状が出現する。

 

●「妊娠嘔吐」の東洋医学的分類

胃の機能が失調するタイプの妊娠嘔吐としては「@気虚(機能低下)」「A冷え」「B熱」「C痰滞(水液過多)」が挙げられている。各タイプの解説・嘔吐の特徴については以下の通り。

 

@胃虚妊娠嘔吐(いきょにんしんおうと)

胃→小腸への輸送(降ろす)力が弱く、妊娠時の「気」の上逆する力に抵抗することが出来ず嘔吐が生じる。もともと消化器が弱い方に多い。特徴は食べたらすぐ吐いてしまう・そもそも食べることが出来ないことが挙げられる(初期消化のはたらき・飲食物を受け入れる力が弱いため)。 

 

A胃寒妊娠嘔吐(いかんにんしんおうと)

「冷え」は胃の初期消化・輸送するはたらきを低下させる他に、水液物質の吸収・全身に散布するはたらきを低下させてしまう。嘔吐の特徴としては、水液も一緒に嘔吐してしまうこと・冷えにより悪化してしまうことが挙げられる。胃が冷える原因としては、つめたいものの撮りすぎ・加齢によって体の温める機能の低下など。


B胃熱妊娠嘔吐(いねつにんしんおうと)

「熱」は胃の活動を活発にさせる他に、炎上性という特徴により上向きのちからが作用することが挙げられる。この「胃の上逆」に加えて「子宮からの上逆」が加わることで嘔吐が生じる。ゆえに嘔吐の勢いは他のものと比較しても激しいものであることが考えられる。胃に熱が生じる原因としては平素からの嗜好(辛い物の食べ過ぎ)などが挙げられる。


C痰滞妊娠嘔吐(たんたいにんしんおうと)

身体の水液代謝のはたらきが弱いために、胃に粘り気のある痰液が存在してしまった状態を指す。

嘔吐の際に粘り気のある痰・よだれを吐くことが特徴として挙げられる。よだれづわりのような症状はこの分類にあてはまるのではないかと考えられる。


スタッフ 杉本

 

◎参考文献

「中医症状鑑別診断学」 人民衛生出版社

「中医基本用語辞典」 東洋学術出版社

「漢方用語大辞典」 燎原出版社

 

※新着時期を過ぎると左サイドバー《妊娠中/産後の諸症状》に収められています。