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このコーナーは鍼灸治療の特徴や醍醐味、

個人的に気をつけるていること、

症例から考え感じたことどを書いています。

個人を特定できないように書いていますので、わかりずらいところがある場合はご了承くださいませ

私たち「チームさくら堂」は患者さんとの出会いから学び成長します。

学びの旅はどこまでも続きます。

2020/12

少し専門的な話になります。

伝統医学では体に必要何かが足りない状態を「虚」といいます。気が足りなければ「気虚」、精が足りなければ「精虚」、血なら「血虚」です。これら必要なものを一括して「正気」と呼びますから、それが足りないものを「正虚」とも呼びます。

逆に不必要なものが過剰にある状態、または停滞している状態が「実」です。また体内で不要になった病理産物が体に残っていたり、外から有害物が入ったとし、その病理産物や有害物質を「邪」と呼びます。これをまとめて「邪実」といいます。

外から入った有害物を除けば、この虚と実は臓腑(五臓六腑)の機能失調から起こります。

しかしながら、病気はそれだけではありませんね。

例えば経絡が単独で起こす痛みとかもあります。

この場合は臓腑の機能失調が絡んでいないので、不虚不実(虚ではなく、実でもない)となります。

正確にはもうちょっと複雑で、外からの邪実が単独に経絡に留まり、臓腑失調まではいっていないケース、長時間の同一姿勢から来る痛みなどもあります。これらを総称して経証と呼びます。

経絡はグルグルとした循環で構成されます。したがって経証では経絡中の気血を適切に巡らすことを第一義とします。

仮に僕たちがあるツボに何かしらの手技(出し入れしたり、ひねったり、震顫させたり等々)しているとします。

経絡を意識しているか、その奥の内臓を意識しているかで手技や手の動き、かける圧が全然違うのです。

鍼灸というのは凄く繊細で絶妙な医術なのです。

※新着時期を過ぎると左サイドバー《臨床のお話》に収められています。

2020/12

残すところ今年も後20日を切りました

今日はほとんど刺さない鍼について。

冷え込みがきつかったせいで、朝に急性腰痛の患者さんがお見えになる。

腰の側面が痛み出し、今は後ろ側が痛むという。

深さをお尋ねすると、いつもと違い表面に近い浅い部位が痛む。

脈状からも判断すると、明らかに風寒によるもの。

こういう場合は刺して置いておく(置鍼)必要はない。

散鍼といって啄木鳥のように何回も何回も浅く刺すことを繰り返す。

ほぼ完治する。

病態に応じてこういう手技も行います。

※新着時期を過ぎると左サイドバー《臨床のお話》に収められています。

2020/12

若き頃、師匠に教わった学習法のひとつです。

モデルは確かグレーシー柔術。

当時、連戦連勝のヒクソングレーシー。日本柔術の流れを汲む、ブラジリアン柔術の達人。高田延彦を完璧につぶし、U伝説を崩壊に導いた御仁。

今でこそ復活を果たしたプロレスですが、一時プロレスというジャンルを存亡の危機に陥れた人です。

この人の必殺技は?

ダイガーブリーカーでも、16文キックでも、卍固めでもありません。もちろん逆さ抑え込みでフォールにいくわけがありません。オクラホマスタンピートもしません。

すいません、誰もわかりませんね。

彼の技は、ただひたすら、マウントポジションを取り殴るだけです。そのマウントまでの入り方がむちゃくちゃ多彩です。それだけで世界の強豪達をつぶしてきました。

ひとつの技を磨き、磨き磨くことで相手の多様な技に対処したのです。

勉強には二通りあります。

あれをやって、これをやってと総合力を身につける方法と、ひとつに集中し、その視点からあれやこれと学ぶ方法のふたつです。

師匠は後者を一点突破全面主義という名で教えてくれたわけです。

実は治療にも二通りあります。

主訴を治すために臓腑を、経絡をという風に全体的な調整をしていくケースと、患部のみのバランスを調整するケースです。一般に前者は慢性期の持ちやすく、後者は急性期に適します。

対象とする疾患が同じでも時期に応じてその治療方法は異なてくるものです。

※新着時期を過ぎると左サイドバー《臨床のお話》に収められています。

2020/12

ときおりお見掛けしますが、痛みが左右どちらかに偏る人がいます。

伝統医学では左が血病、右が気病といいますが、それだけではありませんね。そういうケースもそうではないケースも多々あります

体のゆがみに起因するケースもあります。仕事上で培ってきた左右の筋力差もあるでしょう。習慣、所作、癖の類からくるケースもあります。

現代医学にはこの左右という視点はありませんから、各種検査で分析してゆくしかありません。

少し前の症例です。

左半身の痛みや張りを自覚する患者さんに出会いました。

首、腕、背中、腰、足の冷え。。。。すべて左側のみです。他覚的にも左側に凝りが集中し、左足の皮膚温度わずかに低くなっています。脈も左が弦脈です。

典型的な左右偏在型の方です。

まず、滞脈で全身の経絡を緩ませた後、疏肝します。

8割方は取れたので、何とかお仕事できると思います。

※新着時期を過ぎると左サイドバー《臨床のお話》に収められています。

2020/12

9年前の症例です。

当時はこんな程度のことでも悩んでいたのです。

極めて診断が難しい症例でした。

主訴は急性の右下腹部痛。

針で刺されたような激痛です。

その回りに放散痛があり、上下背中に走ります。

ガスが出ると少しだけ楽になります。

ここまでなら学生でもわかります。

血オ気滞です。

ただ・・・・

脈は虚弱でやや細数。

体をくの字にすると、すこしだけ軽減・・・

押してみても拒按はありません。

通常なら腎虚血オか気虚血オなどの虚実挟雑と考えますが、

。。。。。少し違うような。。。。。

現実に、虚実挟雑型の急性腹痛処理の治療がほとんど無効・・・

師匠が昔。。。

「ひとつの否定は10の肯定より重い」と。。。。

答えは(卵巣か大腸の)陰虚です。

陰虚の顔のひとつは津液が消耗し硬くなること。

そこに何かが通過すると、無理に伸ばされたり、

擦れて一過性の血オ様症状をあらわします。

ここまでくると大腸の陰虚(津液不足)です。

ひたすら足の裏を揉みます。

10分、20分、痛みが徐々に引いてきました。

「よし」ー治りました

原因となる病理と目下の病理を仕分けすることが大事だ、という教訓を頂きました。

ありがとうございました。


※新着時期を過ぎると左サイドバー《臨床のお話》に収められています。

2020/11

経絡中の気血の流れには大きく3つある。

停滞、枯渇、そして逆流の3つ。

停滞とは気血の流れが悪くなること。

神経痛などに多く、外邪、精神的抑鬱などを因とする。

枯渇は気血の総量が毀損すること。

臓腑の失調、外邪の長期化でなることが多いが、上部の経絡の停滞が原因で、その下部の経絡の気血の総量が減ることもある。

逆流は部分的な気血の逆行現象を指す。

停滞の次の段階として起こりやすい。たとえば下降を常とする胃の気が逆行すると嘔吐するなど。

直近の患者さんだったが、抗癌剤使用際の太陽膀胱経の逆流の例を聞く。

使用後は自身の体調にもよるのだが、概ね倦怠感があらわれる。

ある時の話として顔面部が眼を中心におもいきっり腫れあがった、そうである。

これが太陽経の逆流である。

逆流は経絡が表層部から体内に分け入る場所で起こりやすい。太陽経なら頭頂部から脳に入るところと膝窩から腓腹筋に入ることである。

このケースは別ルートで脳に入るところの逆流として捉える。この時の常見症状が面頭部の腫れなのである。

抗癌剤がいつも以上に腎に影響を及ぼし、表裏の太陽経の逆流を起こしたのか?たまたま正気が弱くなったところに外邪が入り、停滞から即座に逆流を起こしたかのどちらかであろう。


※新着時期を過ぎると左サイドバー《臨床のお話》に収められていす。

定期的に通っていただいている患者様の症状を見る(治療補助で)と、症状の展開や五臓六腑の連動性を感じる機会が多い。

現代医学では診療科も分かれており、一見関係がないように思われる「肩」と「眼」。

全てが「肩の痛み」→「眼疾患」と展開するわけではないのですが、伝統医学上での知識を通じることで、展開や連動性が見えてくることがあります。

下記、一例ですが事例を用いて紹介したいと思います。

■初診(2年前):主訴「五十肩」

50代女性。「腎陰虚」ベースと判断(加齢により保湿成分が損なわれた状態)。

肩関節を構成する組織の潤いが損なわれた結果、組織が硬くなり痛みとして現れる

数回の治療で回復。その後は、症状によって適切な通院頻度を提案。来院いただく(急性症状は週2回程度・養生目的で月1度)。

■1●回目:主訴「眼の痛み」

弁証は「肝腎陰虚」。「腎陰虚(加齢により保湿成分が損なわれる状態)」→「肝腎陰虚」の展開。五臓六腑の「腎」と「肝」は保湿成分を補う関係にあり、腎に不足している陰液を肝が補うことで、肝も陰液を不足しまうような状態。

「肝」は人体における眼と密接な関係があり、眼の保湿成分が失われることによって痛みとして生じる。

少し専門的ですが、伝統医学上での症状の連動性や展開を感じることが出来たでしょうか?

事例のような「肩」と「眼」に限らず診療科が別な症状でも連動しているケースは多く存在します。そして鍼灸治療はあらゆる疾患に対応しております。

主な通院目的以外にもお身体のことで気になることがあれば、対応できますので気軽にご相談下さいませ。

スタッフ 杉本

※新着時期を過ぎると左サイドバー《臨床のお話》に収められています。

2020/8

ある特定の時期にしかお見えにならない患者さんがおられます。

たとえば、冬に来られるぎっくり腰の方。

梅雨時期の眩暈の方や秋~冬にかけての便秘の方などなど・・・

この間来られた方は夏場限定の鼻血の方

元来水分の保湿力が低く、猛暑日などでは体温のコントロールままならずのぼせが出てきます。

いうなれば熱が上部にこもる感じになります。

熱により血が動かされて出血しやすい環境になるわけです。

たぶんいつも左の鼻からということなので、粘膜が薄くなっている部分があるのでしょう。そこから薄い壁を破るように鼻血が出ます。

典型の陰虚火旺というカテゴリーに入る症状です。

発症期は主訴を抑える。

できれば緩解期には定期的体質改善の治療をすればベストな状態に持っていけるでしょう。

この場合なら今は上部の熱を取り除きます。

その後は保湿力のupをわかる治療に切り替えるとベストということです。

※新着時期を過ぎると左サイドバー《臨床のお話》に収められています。

2020/8

信仰心の強い祖父に導かれるようにこの道に入ったわけであるが、果たして自分がやれる道なのか実に20数年迷っていた。

一応、論文が多いこともあり業界ではそこそこの知名度はある。

書籍もそこそこ認められている。

勉強会を通して育っていった後進は100名を下らないだろう。

人から見れば「オー」かもしれないが、本人は全然納得していない。

鍼一本であらゆる局面に対応しよう思っているから。

現実の壁に右往左往する自分を認めていなかったのだろう。

とある日、知人の勧め(騙されて)マニラ郊外のバルナバでボランティア治療をすることになった。

僕はいかにもボランティアしました的乗りは好みではない。自己満足か売名に思えるから。

もちろんそうではい方も多数おられることは知っている。そのような方は軽くボランティア活動を口にしたりはしないと思っている。

無医村で命を削りながら助産、教育、治療に励むT女史の生き方に興味を持ったことに尽きる。

情熱大陸でも紹介されたので知名度はおありなようであるが、僕にとってはそんなことより「どうしてそこまでやれるのか」の一点以外は興味がない。

自分がちゃんとこの人との眼をみて対峙できるのかを試したかった。

とにかく自分の今までを出してみよう。

たとえばゴミ山での生活。生きるという意味が観念論ではなく、すごくリアリティー。

来る患者はERかターミナルケア―。

何とか持てるすべてを出し結果を出したが、精神的な置き場がなく、2日目には自分自身の片耳の聞こえが悪くなっていた(耳管開放症のような症状)。

夜中分娩室に呼ばれチアノーゼ色の新生児をどうにかしてといわれる。生まれて10分くらい?まだ大きな産声は上げていないが、微かに呼吸はある。

胎盤部分剥離が7日以上続いた後の出産らしい。

日本ではあり得ないことばかりだったが、これには完全に立ち往生。

指を鍼に見立てながら上下の気海を交通させる。

その後肋骨に手を当てながら気を送る。

それをとにかく繰り返した。

頭の中は真っ白で、とにかく僕の命を少し上げるから頑張れ、という感じで、論理的にそうしたわけではない。

時間感覚が全く飛んでしまったので、5分後か30分後かわからないが、とにかく肌の色が急に赤みがかり大きな声で泣いてくれた。

良かったとかは後の話、とにかく終わったと言う感じの脱力感しかなかった。

臨床家は大きな山を幾つか越えなければならない。

ひと山超えた瞬間であった。

この子の生命力のお蔭で山を越えることが出来た。

相手との関係の中でしか臨床家は育たないことを体に刻まれた気がした。

そしてこれ以後、少しだが息を抜いて包み込む感じの治療が出来るようになる。

※新着時期を過ぎると左サイドバー《臨床のお話》に収められています。

2020/7

僕は日頃はごちゃごちゃと気を病む質だが、臨床に入った時だけは恐ろしく切り替えが早い。

ベッドから次のベッドに入った瞬間に前の方の症状、分析した内容、ときには名前まで忘れてしまう。

忘れるというか、頭の隅の格納庫に入れてしまうので、引きずってしまうことは皆無である。

その格納庫にしまう儀式が患者さんと患者さんの間に一度だけ大きな心呼吸をすることである。

長年の臨床経験からそれが一番良い治療ができると思い身に着けたようである。

「120%の力を軽く80%ぐらいで力でやっているようにする」というのが理想である。

ときどきテコでも病態が快方に向かわず、一進一退を繰り返す方もいる。

思い切った策を講じなければならないときである。

まず、治療の方向性を再検討する。

証は間違っていないのか?

あるいは証にたどり着くまでの病理は間違っていないのか?

確証を取り間違っていないなら・・・・

同じ方向でもツボを変えたり、刺激の質量を変えたりする。

それでもダメなら証として捉えた病理の前病理を治療の対象にしたりする。

他にもいろいろあるが、言いたいことは臨床家は二の手、三の手を常に用意しなければならない、ということなのである。

この折、前の患者さんのことを頭に残しているとフラットな状態で最善の策が打てないのである。

※新着時期を過ぎると左サイドバー《臨床のお話し》に収められています。

2020/6

僕が鍼を刺すときにもっとも留意するのが経脈と絡脈の間にある「経絡の壁」

集中して鍼を体に入れる。

表層から絡脈を通し、少し硬いところに触れる。

これが経絡の壁。

この壁が硬い人、柔らかい人、フニャフニャな人など千差万別。

この壁のところで刺激量や技巧を変えてゆくと、鍼独特の響きが生じてくる。

その響きを広げたり、先に進ませたりする。

この壁を越えた(経脈の入り口)場所で刺激量を変え、ときにひねるなどの技法を加えると、そこの硬さが変化する。締まってきたり、緩んできたりする。

できるだけ患者の呼吸に合わせながら行う。

治癒率が格段にあがるのだ

※新着時期を過ぎると左サイドバー《院長の呟き》に収められています。

2020/6

皆さん、鍼灸院に行くと、そこの先生が手首の動脈を診ながら難しい顔をしている風景に出会うと思います。

これが伝統医学独特の診断法のひとつ脈診です。

これで気血の状態や臓腑の盛衰を診ます。

もちろん問診も取ります。

主訴は?

いつから?

どんな状況で発生したのか?

増悪因子は? 緩解因子は?

随伴症状は?

既往歴は?などなど。

このふたつは病理を探す両輪です。

どちらもなくてはなりません。

もちろんその他の診断法もありますけど。

チームさくら堂のスタイルは問診で病理を絞り込みながら、脈診で確認を取ってゆくスタイルです。

たとえはどうかと思いますが、問診は自白による証拠、脈診は物的証拠と考えてください。

※新着時期を過ぎても左サイドバー《臨床の話》に収められています。

2020/6

「治療6分、語り1分、そして聞くこと3分」

これが僕のが理想形の治療スタイル。

でもこれも意識しないと、おしゃべりの僕は聞くと話すが逆転してしまう

聞くことで患者さんの隠れた問題点が見えることもある。

心をフラットにしてとにかく聞く。

症状を落とさないために聞くというというより、何気ないひと言や言葉の行間を聞く。

ここからいろいろな背景を推理する。

これからもこういう姿勢を「チームさくら堂」で共通してゆきたいと考えている。

※素直に聞く。

※聞く勉強を怠らない。

※肯定的に聞く。

の3要素が大事なように思う。

ときに男性脳というか直線的思考回路が邪魔になる。

患者さんはときに質問形式で語られる。

しかし、その実答えを求めていない、という場面が結構ある。

共感を求めたり、愚痴をもらしたりするだけ・・・・

男性脳はこれに気づかず、答えを考えてしまう。

その間、耳が隠れてしまう

いけませんなぁー、と反省する。

耳を大きく広げましょう。

※新着時期を過ぎるても左サイドバー《臨床のお話》に収められています。

2020/5

老化には段階があるのではないだろうか。

そのまえに腎気の成り立ちを考えてみる。

まず父母からもらった先天の精がある。

その先天の精は後天の精である飲食物の滋養を受けて成長する。

その先天、後天のミックスされた精は腎に蓄積されるので腎精といわれる。

その腎精の転化したものが腎気となる。

僕はこうように考えています。

※元気の位置づけはまた別の項でやります

話を戻します。

老化とは?ですが、一応時間経過とともにおこる死に至るまでの機能低下現象と定義します。

一般論として漢方家は老化は腎虚というでしょう。

この腎虚は幅がありすぎ(〃艸〃)ムフッ

老化は初期には腎精が減少した頃に起こる、と考えています。もちろん程度の差はあります。

腎精が不足した分、腎気に転化する分が減り腎虚ということになります。

おおむね症状の現れどころは慢性の腰膝酸軟、前陰の固摂失調から腎精不足の兆候、軽度の肺気の不足などです。

先天の精はある程度ある⇒腎精は減少⇒腎気不足。となるわけです。

第2段階としては先天自体が減少します。後天だけでは補いきれません。結果腎精不足が起こり、当然ながら強度の腎虚となります。

症状は脳髄の機能低下、不可逆性に近い耳目の症状あたりが有力です。

先天の精の減少⇒腎精の減少⇒腎気不足。となります。

2020/5

鍼灸治療の特徴は全面的個別対応である。

たとえ主訴が同じ疾患の人でも、

※そこまでの成り立ちが違う

※歴の長さが違う

※増悪因子、緩解因子が違う

※体質が違う

よって取るツボ、その角度や深度、あるいは組み合わせが個々で全く違ってくる。

要は完全オーダーメイドの世界なのだ。

よく健康系の雑誌とかで〇〇に効くツボを挙げてくださいと言われる。

実にこれが一番困るわけ。

仕方なく一番使う確率の高いツボだけ挙げる(それとで角度と深度が状態によって違うけど)、最近はお断りできるようになったので気が楽。

これが東洋医学の特徴のひとつである。

2020・4

良く学生さんや塾の生徒さんに、「患者さんと息を合わせるんだよ」と言います。

治療がうまくなる秘伝みたいなものだから、ちょっと言い過ぎか((´∀`))ケラケラ

息を合わせるとは、呼吸を合わせ患者さんの間合いに自然に溶け込むことなのです。

なんといいますか、同調する感じですかねー、

楽器は違っていいのですが、リズムを同じにするというかー

こういうのは結構簡単なようで難しい。

その人そのものが如実に出てしまうから。

小学生でこれを習得している子もいれば、50過ぎでも全くお粗末な方もいる。

最初のポイントは「ユリ」です。

ユーゆずる

リー理解する

ですねー

同じような病気でも、人それぞれに痛み方が違います。どうしてこのような現象が起きるのでしょうか?

確かに『痛みに強い人・弱い人』という言い方があるように、感じ方は人それぞれです。このような違いは、一般に閾値(いきち)の違いとして理解します。
疼痛閾値は、文字通りどのくらい値で痛みを感じるかという点を数字化したものです。通常は圧力計を使い図ります。
痛みは脳内で把握するものですから、その時々の精神状態や過去の経験などが、この疼痛閾値を大きく左右します。

たとえば、神経質になり、痛みのことばかり考えていたら、閾値は下がる、つまりちょっとの痛みでも、ことさら大きく強く感じます。つまり痛みに集中すると、さらに痛みが増すという法則が成り立つわけです。

逆にいえば腰痛や神経痛があっても旅行中(楽しい場面)などでは痛みが出ないことがあるわけです。恐怖心も閾値を下げます。初めての痛みだと、過去に経験がなく、不安が強くなる傾向を持ちます。たとえば東洋医学で驚悸(きょうき)といいますが、不安・恐怖による急な動悸には、胸痛を伴います。

臨床的印象であるが、老化とは徐々くると思っている方もいようが、私にはそうは見えない。 ある時期の数ヶ月で、どっと老化し、数年その状態が続く。そしてまた急激に老化し、また小康状態に入る。 齢80を超えると、このような老化ポイントが数回はあるだろう。 今回の患者さんは82歳の御仁。 下肢のシビレが主要症状。 年齢の割に腎が強壮という印象を受ける。 通常のケースでは年齢なども加味すると、症状の消失まで相当の時間がかかることもある。 今回はシビレの消失まで3回の治療で済む。 かなり短期間で消失した。 余程壮健な腎の持ち主と考えて良いだろう。 この間の大雪の中雪かきもされたようである。 何でもなかった、とご本人は満足げではある。
2017/12 この時期風邪をひいて来院される方が多い。 今日の方も感冒が主訴。 証でいえば「太陽中風証」、いわゆる風寒虚の状態。 散寒解表もするが、寧ろ調和営衛が主体となる治療が必要。 補気滋陰をしながら、それを表部に集まる形になる。 風邪だから邪を出すというほど単純なものではない。 どこまでの状態だと解表するか、大半の治療家は知らない。 感冒は治療の対象ではないと考えている限り、なかなか風邪の鍼灸治療は発展しないように思う。 今月も感冒の鍼灸治療をテーマの講演がある。 少しでも参加やの面白さを伝えられたら嬉しい

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