2011年陰部神経痛

陰部神経痛はこの数年注目した疾患である。

????Lブログにも書いたが診断までに非常に時間がかかり、よく心因性疾患と間違えられる。

今年9例の症例を診たが5例に有効を示し、1例は無効であった。

弁証すると、著効を示した5例のうち、虚症系の4例は非常に有効であった。

3〜12回でその痛みが9割方は減少する。

実症系の1例も完治した例ではあるが、これは梨状筋症候群からきたケースである。陰部神経叢への刺針のみで緩和する。

残り4例のうち、2例が大腸癌に由来するものである。うち1例は癌進行期にあり、わずかに改善するものの、途中オペが入り中断になる。もう1例は大腸癌のオペ後のケースである。

介護によると思われる仙骨部からの神経圧迫の例も1例ある。少しは改善されるが、日常の所作と大いに関連するため、介護により再度悪化する。

もう1例は家族間の問題から高齢になり重労働を始めたケースである。このケースに関しては心因性は否定できない。現に抗うつ剤で緩和する。

(総括)

まだまだ陰部神経痛に関しては医学界全体で十分な研究がなされているとは言い難い現状で、症例は少ないものの、半数以上で効果的だったという事実は鍼灸が有効性を示す治療法であると解釈する。

中医学的視点では肺気虚の人が多い。肺気虚から宗気の下陥を起こし、骨盤内鬱滞現象を起こし、しいては骨盤内の血オに転じるという構造があることは確かである。

 

 

2011年を通じ感じたこと

今日は2011年12月31日午後9時30分です。後2時間と少しで今年も終わります。

3月の地震、それに続く放射能汚染、後半はギリシャの国債の実質的破綻からユーロ危機。まさに激闘の1年でしたが、それも幕を閉じようとしています。

こんなときこそ地に足をつけた姿勢が肝要なのではないでしょうか?

今年よく思ったことは、やはり鍼灸とは気の医学であるということです。

気を調整し、その結果として血・津液(水分)そして臓腑を調整します。

通常、気は呼吸・筋肉を使い調節します。

ヨーガーや気功(太極拳を含む)ながこれに相当します。

そこで、これらを調息系健康法と呼びます。

鍼灸はこの調息系健康法の範囲ですが、ツボを用いて調気しますので、個人の状態に対するオーダーメイド性が極めて高くなります。

個人のツボの状態は、その人の内面(臓腑の状態や精神面あるいはホルモンの過不足)が反映するからです。

そこで個人、たとえばある人の腎の気が低下したときなど・・・それを調整します。

つまり治療として使うことができるのです。そこで調息系健康法のうちでも特殊な調気医学と呼べるのです。

逆にオーダーメイドー性が高いのでヨーガーや気功のように集団で行うことはできません。

これに気づくのに1年かかりました。